スパロボ転生R(リファイン)   作:7誌

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9~39週目

(9週目)

 

 クソ、あの変態が無駄に嬲りやがって! 次に出くわしたらあの無駄にデカいチ●●ケースもぎ取って……前やったな、うん。

 取りあえずというか何というか、何故に俺がバラルに襲撃されてたのかは把握した。

 そりゃ向こうについての情報が書かれてりゃ処分しに来るのは当然だよな、しかも自分達に対抗できる戦力について書かれてれば本腰も入れるも分かるわな。

 

 ……って、それで納得する訳ねーだろうがあんの時代錯誤の化け物共がぁ! 戦後まで見据えた俺のエンジョイ生活台無しにしやがって!! 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す! あいつら全員切り刻んで犬の餌にしてやるっ!!

 

 兎も角、連中が襲撃してくる理由は分かった。それを踏まえた上で、これからは今までよりも早期にあの本を入手する必要がある。

 連中に狙われるっていうデメリットこそあるが、回収されてない妖機人の所在を抑えられるなら許容範囲だ。

 ループしてるこっちにとっては情報こそが最大の武器。

 回収して使えれば御の字、使えないならオーダーにその所在を流して嫌がらせしてやる。

 

 という訳でツルハシを握りしめ、地図に記された山に足を踏み入れる。

 バラルに捕捉される可能性を下げる為、人員は俺一人だが問題はない。

 伊達に以前の周回で仙人もどきをやっていた訳ではない。

 呼吸すれば腹は膨れるし体力も回復する。眠らなくても問題はないし、照明確保の為に電球と発電機も用意できるだけ用意した。

 ふふふ、後はここに妖機人がある事を信じて掘りまくるのみ。

 さて、始めますか。

 

 

 

 

 37日目。死に掛ける。

 落石があるのを忘れてた。

 

 

 59日目。また死に掛ける。

 滑落には気を付けねば。

 

 

 76日目。

 また死に掛けた。義足を作り直すまで筆を置かざるを得ない。

 

 

 81日目。

 記述&作業再開。

 

 

 104日目。

 やばい。帰り道を見失った。

 休憩ついでに、のんびり帰り道を探すことにする。

 

 

 274日目。

 掘り続けていたら空洞に繋がった。

 どうやら遺跡の様だが……これは当たりか?

 

 

 303日目。

 発見してから一月と少し。

 当たりかと期待して掘り進めてみたところ、どうやらハズレらしい。

 遺跡の奥にあった巨大な鎖でガチガチに固められ…いや拘束された、50m近い大きさの物体。

 急ぎ地上に戻って書を確認してみたところ、ジョウヨウという妖機人である事が発覚。

 俺が欲しいのは搭乗出来るタイプである。こいつのような他の超機人に寄生するタイプは求めていない。

 オーダーに渡しても碌な事にならなそうだし、動き出されても面倒なので埋め直すことにする。

 

 掘った坑道が埋まったのを確認し、次の目的地に移動……しようとしたら変態に襲撃された。

 高飛びした俺を探し続けていたらしい、実に御苦労な事である。死ねばいいのに!

 

 

 

 

(10週目)

 

 

 前回同様に妖機人探してありそうな土地を無許可で掘りまくる。

 掘っては発見できずに見切りをつけて他の土地へ、そんな日々を繰り返していたら例の如く変態が襲来。

 空振り続きで殺意も湧かないくらいに疲れてたので、「とっとと帰れチ〇コ仙人」と煽ったらマジギレして襲ってきた。10分で返り討ちにしたが。

 トドメ刺すのも面倒なのでさっさと去ろうと思ったのだが、気になる事があったのでスコップとツルハシ持ってUターン。

 

「――じゃあ、この本に書かれてる妖機人、その殆どはお前等が回収したんだな?」

「は、はい! 主だった妖機人は我らが回収しました!! 回収できなかったものも既にオーダーに発見され、殆どが破壊されておりますっ!」

「四罪や四凶はどうなった?」

「わ、我らの下に居ります。か、過去の戦いで百邪に下った四凶と四罪は我らに敗北、その後は凶暴過ぎて手に負えない事もあり、現在は黄帝獄に封じられているのです」

「じゃあ次の質問、強念の素質のない人間が超機人に乗るにはどうすればいい?」

「ちょ、超機人は自ら操縦者を選ぶので選ばれれば乗る事自体は可能です! ですがその場合、魂力を吸われ続けて最終的には死に至り……ガァッ!?」

「その辺はマジでどうでもいい。俺的にはあの野郎ぶっ殺せればそれでいーんだよ。

 んじゃ次の質問な、デタラメ言ったりしたら核潰すからキリキリ答えるように」

「な、何なりとお聞きください!」

 

 二日ほど時間を掛けて情報を搾り取り、目ぼしい情報を絞り取った後、今までの恨みも込めて延命しながら嬲ってやったのだが……それが失敗だったらしい。

 ……いやー、まさか首だけにしても生きてるとは思わなんだ。

 

 

 

(11週目)

 

 妖機人発掘に掛けてた熱意も消え、燃え尽き気味に過ごす今日この頃。

 何かもう色々と行き詰ってしまった俺は、金が貯まると同時にイギリスに渡ってエドワードと接触。

 やる事も無くなってしまった事もあり、久しぶりにオーダーへと参加してバラルと戦っていたのだが……その、少し困った事になった。

 

 オーダーの主戦力である鋼機人なんだが……俺が乗るとタイムリミットが来てないのに妖機人化するようになってしまったのだ。

 どうしてこうなったかと調査してみたところ、機体側に問題がある訳ではなく、寧ろ俺自身に問題があるらしい。

 美曜ちゃん曰く、「強すぎる憎しみが妖機珠に影響を与え、妖機人化を促している」とのこと。

 いやいや、そんな事ありませんよ?

 俺はただ、俺を殺しやがった孫光龍に復讐がしたいだけですって。

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

(39週目)

 

 

 

「くそ、くそ、くそっ!」

 

 海上に浮かぶ試作雷虎のコックピットの中、俺はヘルメットを叩きつけて叫ぶ。

 

「……まただ、また俺は届かなかった!」

 

 繰り出された鯀王と共工王を破壊したまでは良かったものの、乗機である試作雷虎が限界を迎えて機能停止。

 頼りの龍虎王も霊亀皇の森羅万象甲を突破する事が出来ず、孫光龍が気まぐれでぶっ放した森羅万象砲の直撃を受けて消滅した。

 旗艦である魁龍も轟沈し、残ったのは動かなくなった試作雷虎と運悪く生き残った俺一人だけ。

 また、俺は敗北したのだ。

 

「何が、何が足りない? 鋼機人の操縦技術か? 念動力の素質か? 俺自身の強さか? 一体何が足りないって言うんだよ?」

 

 激しい光と轟音と共にバラルの門の向こうへと消えていく霊亀皇の姿を睨みつつ、俺は拳銃を取り出し自らのこめかみに当てる。

 

「まだだ、まだ終わらない。次こそ、次こそはお前等に目にもの見せてやる…!」

 

 引き金を引くと同時に、俺の意識は暗転した。

 

 

 




最終決戦にて四罪を倒すも乗機が大破。
味方が壊滅し、バラルの門の向こうに消えていく霊亀皇睨みつけながら拳銃自殺。

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