個性が毒のヒーローアカデミア   作:バックス

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第8話 敵連合

–––午後12:50分

 

午後のヒーロー基礎学ではオールマイトと担任である相澤先生ともう一人はプロのヒーローが来ることになり三人体制での授業となる

 

先生が机から出したプレートには【RESCUE】と書かれていた

 

「RESCUE?」

 

「って事は次の授業は…」

 

「そうだ…次のヒーロー基礎学は災害水難なんでもござれの【人命救助(レスキュー)】訓練だ」

 

これを聞いたみんなの反応はそれぞれだ

 

「人命救助かぁ…しんどそうだぜ」

 

「何いってんだけ!上鳴!人命救助はヒーローの基本だろ!腕がなるぜ!!」

 

「水難事故だったら私の個性ならたくさんの人を助けられるわね」

 

確かに蛙雨さんならたくさんに人を助けられるな。水難事故に特化した個性だから正に独壇場だ

 

「まだ話の途中だ」ギロッ

 

『シーン』

 

相澤先生から注意され、皆すぐに静かになる

 

「なお、今回の人命救助訓練を行う際、戦闘服(コスチューム)の着用は個人の自由だ。各自の判断に任せる」

 

「あの…相澤先生。僕の戦闘服(コスチューム)がいま無いのですが?」

 

緑谷が相澤先生に戦闘服(コスチューム)が無いことを告げた。先日の戦闘訓練で爆豪と戦った際に戦闘服(コスチューム)がボロボロになっていまは修理中だからな

 

「あぁ…その件についてはお前は体操服でやれ。戦闘服(コスチューム)についてるのは使用していい」

 

「ありがとうございます!」

 

不憫だな…

 

 

 

 

 

–––現在は戦闘服(コスチューム)を来てバスの前に集合していた

 

 

 

「バスでの座る位置は教室と同じ席順で座ろう!」

 

真面目すぎて堅物の飯田がみんなを先導して行く

 

バスでは教室と同じ番号順に座らせようとしたが、飯田の考えていたバスの構造とは違った。修学旅行で使う様なバスではなく一般の路線バスと同じ構造のため番号順にはならなかった為、みんな自由に座ることにした

 

 

バスでの会話はみんなの個性について話していた

 

「派手な個性つったらやっぱり爆豪と轟だよな!」

 

「あ?」

 

「俺の個性はただ硬くなるだけだから地味なんだよな」

 

「切島ちゃん。爆豪ちゃんはキレてばかりだから派手な個性でも人気出ないと思うの」

 

「んだとコラ! 出すわ!」

 

「ほらね」

 

「あと、危険度で言えば毒島が1番じゃねぇか?」

 

『『『『『あぁ確かに』』』』』

 

「え?みんな頷く?そこ?」

 

まぁ毒って言えば危険だけどよ…

 

「これでも結構便利なんだぞ?」

 

「…こないだ聞いた毒を脳に入れて身体能力のリミッターを外すことか?」

 

「まぁそれもある」

 

((()()()()()()()()()))

 

「それはそうと切島。お前の個性は鍛えようによっては強くなれるぞ?」

 

「へ?」

 

なんて顔してやがる…

 

「例えばなんだが…硬化で固めた拳なら鈍器になるし…手を手刀の形にして硬化すれば切れ味のいい刀になるし貫手の形にすれば槍にもなると思うんだが…。

ん?どうしたみんなこっち見て?」

 

俺が切島に個性についての可能性を話すとバス内の視線が幾つか俺に向いた

 

「ぶ、毒島!!そんなこと全然思いつかなかったぜ!!すげぇなお前!」

 

「考えれば普通に思いつくと思うんだが…まぁ、個性は使い様だ」

 

「毒島!俺の個性はどんな感じに強くなれる!?」

 

聞いて来たのは上鳴だ

 

「ん?上鳴の場合?確かお前の個性は帯電だったか?」

 

「あぁ。電気を放出するんだけどよ…個性の特徴でみんな巻き込んじまうをだよ。どうしたらいい?」

 

電気…電気か…

 

なら

 

「通電性の良いワイヤーなんかが良いんじゃないか?それで相手に巻きつけて放電すれば強力だな」

 

「おぉぉぉ!!それならみんなを巻き込まずに済むぜ!!ありがとよ毒島!」

 

「どうってことないさ」

 

「ねぇねぇ!私も教えて!」 「ちょい待て。俺だって聞きたいんだ!」

 

毒島の話を聞いていた数人は彼にアドバイスを貰おうと話しかけていた

 

一方…

 

《何だあいつ…クラスの個性をしっかり把握してんだな…それに改善点まで…此奴は教師としてもやっていけそうだな》

 

相澤は布で隠れた口を少し釣り上げ笑った

 

 

 

バスが止まり、到着したのは遊園地のような訓練所だった。様々な災害をアトラクションのように再現した場所

 

「俺ら救助訓練に来たんだよな?広すぎねぇか?」

 

みんなはテンションが上がっているが俺はこんだけ広い為、回るだけで1日使いそうだと感じていた

 

そんなことを思っていると入り口に宇宙服を着た人がいた

 

「水難事故、土砂災害、火事、事故による救助。

 あらゆる事故や災害を想定し、作られた…施設」

 

 

ウソの災害や事故ルーム(U S J)

 

《USJだった!!》

 

宇宙服のようなコスチュームを着て、頭まで隠している人

 

スペースヒーロー「13号」

 

災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーローだ

 

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」

 

…どんどん増えてるしお小言ではなくなってる

 

彼の個性は【ブラックホール】。相当強力であることは間違いないな

 

どんなものでも吸い込んでたちまちチリに変えてしまうがそれを戦闘ではなく災害救助中心に使っていこうとしている姿はヒーローの手本とも言える

 

しかし同時に簡単に人を殺せるでもある

 

この訓練は自分達の力は“人を傷つける為”ではなく、“救ける為”にあると学ぶことだ

 

「以上でお話を終わります。ご静聴ありがとうございました」

 

13号先生の話が終わり拍手が送られる

 

救助訓練か…ヒーローは戦闘もそうだがこっちのほうが多いと感じてしまうな

 

俺の個性は【毒】。この個性でどれだけの人を救うことができるのか…自分で色々考えないとな

 

「13号先生!!良いこと言うなぁ!なぁ毒島!ってどうしたよ?」

 

「いやな…すげぇ深い話だなと思ってな」

 

「そうだな」

 

 

 

 

「そんじゃあ、この後の流れについてだが……

ッッ!!?」

 

相澤先生が何かに気づいたようにUSJの中央広場にある噴水付近に目を向けた

 

俺は気になって噴水付近を見ると黒い霧状のモヤ突然出現し、少しづつ大きくなり広がり始めた

 

そのモヤから掌で顔を覆っている人間、脳が剝き出しの異様な大男に異形型の個性のような大勢の人間や様々な人間が出てくる

 

 

これはヤベェな!

 

この場で緊急事態に気づいているのは…俺と轟くらいか?

 

「一塊になって動くな! 13号、生徒を守れ!!」

 

 

「なぁ毒島…これってよ?入試ん時みたく、もう始まってます的なパターンのやつか?」

 

「いや…ないな。あんだけ大勢引き連れてる上にこっちに殺気バンバン向けて来てんだぞ?

 それに…昨日のマスコミ騒動の時に一人だけ違う奴がいたからな…なんかされたんだろう」

 

「お前ら動くな!あれは……(ヴィラン)だ!!!!」

 

 

黒い霧状のモヤと人の手で顔や体に付けている敵が残念そうに話し語り始める

 

 

「一人は13号で二人目はイレイザーヘッドですか。おかしいですね…。こちらの情報では教師側のカリキュラムではオールマイトがいるとのことだったのですが…」

 

「どこだよ、せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさぁ…

 オールマイト……平和の象徴がいないなんて

 

 

 

 

 

 

 

 

–––––子供(こいつら)を殺せばあいつは来るかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




切島も上鳴も考えれば結構応用が効く個性だと思うんですよね

上鳴のやつはテラフォーマーズのアドルフさんみたいなやつができると思うんですよね

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