課題やら引越しやらが重なり投稿が遅れてしまいました
また時間が出来次第投稿いたします
「一先ずこれで全部倒したか…案外大したことなかったな」
俺と尾白は火災ゾーンにいる敵を全て倒し終えた時、尾白が提案してきた
「ふぅ…毒島。早く皆を助けに行こう。俺達が飛ばされたことを考えて他のみんなも皆USJ内に飛ばされてると思うから早く助けに行こう!攻撃手段少ない人達が心配だ!」
確かに尾白の言う通りだ
中央広場で見た脳みそ剥き出しの敵が不気味すぎて気がかりだ…あいつが1番やばそうだからな。もしあいつの近くに他の奴がいたらまずい…
とは言え、あの全身掌男と黒モヤも厄介だ…。どうするか…
「(話に夢中になってるその油断が…命取りだ!)」
「毒島!後ろだ!」
「言われなくてもわかってる」
気絶していなかった敵にナイフを突き刺せられそうになるが…余裕で回避して避けると同時に毒を纏わせた右手で敵の首を掴み毒を流し込み気絶させた
「全く油断も隙もない…」
「…毒島?毒なんか敵に流し込んだりして大丈夫なのかい?」
「あ?あー…大丈夫だろ。毒性は低い麻痺毒だしな」
「そ、そうか」
尾白がなんか安心したみたいな表情してるんだが…殺したりはしないさ
失礼な
「…尾白。お前はここから1番近い山岳ゾーンに向かってくれ。二手に別れた方が効率がいいからな…頼んだぞ」
「了解。毒島はどうするんだ?」
俺が行く場所は決まってる
「相澤先生がいる水難ゾーンだ。あそこには大量の敵がいるしな…。さすがの相澤先生にもあの数はきついからな」
「わかった!」
俺達はお互いに背を向け歩き出した
「毒島!」
少し歩いた時に尾白から声をかけられた
「怪我すんなよ!」
そう言って尾白は山岳ゾーンに向かった
怪我をするなか…難しい注文だなと思いながら俺は水難ゾーンに向かって走り出した
––水難ゾーン
黒霧の個性でワープさせられて水難ゾーンへと飛ばされた緑谷、峰田、蛙吹の3人は緑谷のたてた作戦で3人の力を合わせ、なんとか危機を乗り切った
「あれで全員だったのは運が良かった…。すごいバクチをしてしまっていた…。普通は念のため何人かは水中に伏せておくべきだもの。冷静に努めようとしていけど、冷静じゃなかった…。危ないぞ、もっと慎重に…」
「緑谷ちゃん。やめて、怖い」
ブツブツと呟く緑谷を蛙吹が止める
緑谷は個性を使った反動で指に大怪我したため、指を肘に付けていたサポーターで覆った。次にすべきことは助けを呼ぶのが最優先。このまま水辺に沿って中央広場にを避けて出口に向かうのが最善だと考える
だが、それは勘違いだった
広間には相澤先生がたくさんの敵を引きつけてくれているがいかんせん敵の数が多すぎるのだ
そして現在の状況は非常にまずい事になっていた
脳無と呼ばれていた脳みそが剥き出しの大男に相澤先生は押さえつけられていた
相澤先生の両腕をまるで小枝でも折るかのようにへし折っていた
抹消の個性で身体の一部でも見れば相手の個性を消せる
だが、それでも能無の力が緩むことはない
つまり……素の身体能力がオールマイト並みに高いことを表していた
「個性を消せる…強力な個性だけどなんてことはないね
圧倒的な力の前では、ただの無個性と変わらないからな」
脳無は相澤先生の頭を片手で無造作に掴みそのままコンクリートの地面に叩きつけた事で地面に小さなクレーターができる
「死柄木 弔」
「黒霧か…13号は殺ったのか?」
ワープして来た黒霧に死柄木が問いただす
「申し訳ありません…13号は行動不能に出来ましたが散らし損ねた生徒がおりまして…一名逃げられました」
「……は?」
黒霧の犯したミスにイラつきながら死柄木はガリガリと自分の首元を両手で掻いていく
「黒霧、お前…お前が
逃げた生徒は学校に行き、必ず学校にいるプロヒーローに救援を求めるだろう。流石に何十人ものプロ相手では敵うはずがない。今回はゲームオーバーだと呟く
「帰ろっか」
この一言で水辺に隠れている緑谷、蛙吹、峰田は安心するが…緑谷は一人だけ…気味が悪いと思った。これだけのことをしといて、あっさりと引き下がる事に対してだ
緑谷には敵が何を考えているのか、わからなかった
故に緑谷には次に敵が起こす行動も読めなかった
「けど…そうだな…。その前に平和の象徴としての矜持を少しでも――――へし折って帰ろう!」
死柄木は蛙吹の前まで一瞬にして近づき、左の掌で頭に触れようとしている
名称は不明だが、触れるだけで相手を粉々にしてしまう個性
緑谷の頭に嫌なイメージが浮かぶ。それは蛙吹が塵となってしまうイメージが…
「本当にかっこいいな…イレイザーヘッド」
しかし蛙水は塵にならなかった
相澤先生の抹消で死柄木の個性を消したため、死柄木の個性は発動しなかった
最後の力を振り絞り、生徒を守る。それが教師として…ヒーローとしての使命だった
だが、またしても脳無に頭を叩きつけられた相澤先生は意識を失い、見て個性を消すことはできない
つまり今、死柄木は個性を使える!!
「手っ…放せぇ!!」
電子レンジで卵が爆発しないイメージで個性を発動する緑谷。これが自分にとって今1番イメージしやすいのだ
大振りで拳を振るうが当たれば倒せるかもしれない
ワン・フォー・オールの調整はまだ0か100のどちらかしか出来ない…だが、それでも自分の腕一本の犠牲でこの状況を覆せるなら十分だ!
「…能無」
「––
ワン・フォー・オールを発動したためあたりに強烈な風圧が吹き荒れる
違和感を感じて右手を見てみると前は発動するとボロボロになっていた腕が個性を使用したのに折れていない
こんな時に力の調整が成功し、上手く拳が当たったのだ
だが、現実は非情だ
「…え?」
「良い動きするなあ…スマッシュってオールマイトのフォロワーかい?」
そこには無傷の死柄木と死柄木を守るようにして平然と立っている能無がいた
これが表すことは能無が死柄木を守りワン・フォー・オールの100%を能無が耐えきったことを示していた
「(効いてない!?まさか!?この大男が敵連合のオールマイト殺しの―――切り札!!)」
死柄木は両の掌を峰田、蛙吹に近づける
泣きながら峰田もモギモギで抵抗しようするが明らかに遅い
まさに絶体絶命。死が間近に迫ってきている
「(––死ぬ!!)」
死を覚悟した緑谷だったが上から声が聞こえた
「––––そいつらを放せえええぇぇぇ!!!」
ドゴォォォン!!と打撃音が広場に轟いた
–––––––––
打撃を躱した死柄木は能無と共に10メートルほど下がった
「毒島くん!」
「毒島ちゃん!」
「毒島あぁ!」
緑谷、蛙水、峰田はもうダメだと思った時に現れ助けてくれた毒島に安堵した
–––––––––––
「なんとかギリギ間に合ったな」
「オラァ!動くなクソ霧野郎!オイ!テメェ妙な動きをしたら俺が即、爆破するからな!!」
「うわぁーヒーローらしからぬ言動だ…」
途中で合流した爆豪と切島達は黒霧を捕縛するため行動した。爆豪が黒霧の捕縛、切島は敵の殲滅だ
「おい!緑谷!状況を説明してくれ!30字以内で頼むな!」
「え!?えっと…脳無って言うあの脳みそ丸出しの敵がオールマイト並のスピードと耐久力があってパワーもおそらくオールマイト並みにあると思う。多分あの敵がオールマイトを殺す切り札なんじゃないかな?…ごめん。30字以上だ」
「そこは謝るとこではないわよ?緑谷ちゃん」
緑谷の説明で大体のことを把握した毒島は毒の籠手を両腕に展開して構えを取る
峰田が後ろから声をかけて来た
「お前ら何悠長に話してんだよ!?早く逃げようぜ!!」
「逃げてぇならさっさと行け。相澤先生連れて行くのを忘れるなよ?俺はここであの脳みそ野郎をぶっ倒す」
「はあああ!?緑谷の話聞いてなかったのかよ!?オールマイトを殺せるかもしれない奴なんだろ!!パワーもスピードも桁違いなんだぞ!あの脳みそは!!馬鹿かよ!!勝てるわけないだろ!!」
「オイ!爆豪!その黒霧しっかり押さえておけよ!!敵の移動手段なんだからな!」
「俺に指図するんじゃねぇ!!!クソ毒野郎があぁ!!」
「人の話を聞けえぇ!!」
死柄木と能無はジリジリと近づいてくる
悠長にしている場合じゃない
おそらくまた攻撃を仕掛けてくるだろう
「毒島くん!ここは一旦引いて体制を整えないと」
「緑谷ちゃんの言う通りよ毒島ちゃん」
ここで背を向けたら誰も非難はしないだろう…誰だって自分の命は大事だ。あの脳無は他の連中とレベルが違う事くらいはすぐに気づいた
だからどうした!!
「…緑谷。お前が言ったようにオールマイト並みの速さなら逃げたところですぐに追いつかれて終わりだ。それなら、ここで誰かが残って囮になるしかないだろ?それに囮って言うのは機動力がいるんだ。今、この中で機動力が一番あるのは誰だ?――――俺だろうが」
脳に毒を入れてリミッターを外し死柄木と脳無に突っ込んでいく
相澤先生を担ぎながら緑谷達は出口へと向かう
「あぁ忌々しいなぁ…脳無、俺の邪魔したクソ生意気なガキを殺れ」
死柄木がそう言うと能無は急にスピードを上げ右腕を引きしぼりながら走って来た
その攻撃をギリギリで避けるが、たった腕の一振りで緑谷やオールマイト並みの風圧を巻き起こすパワー
「…へぇ。脳無の一撃を躱すのか」
死柄木は嬉しそうに笑っていた
「(ふ、ふざけなんよ!?たったの腕の一振りでたった一撃躱しただけで
体中から何もかも全部削ぎ落される気分だ!)」
「お前本当にガキかよ?対平和の象徴用改人だってのによ!10秒以上もつなんて…頑張れよ。ガキ。俺、応援したくなってきたぜお前のこと」
「ざけんなクソ野郎が…んなもんいらねぇよバァカ!(今装備してる籠手じゃおそらく腕ごと持ってかれるか骨が粉々になるな…ここは違う武器に切り替えよう)」
「なんだ?結構余裕ある感じか?」
ここで集中力を切らせば、一瞬で潰される!
「ああああああああ!」
毒の籠手を消し自分の体の半分程度の刀を新たに作り出し能無の攻撃を弾きながら隙を伺う
刀で弾いた脳無の振りかざされた拳は勢いのまま地面へと叩きつけられ、
轟音と共にコンクリートを容易に砕く
あんなものを喰らったら無事では済まない
毒島は新たに開発した技を能無に叩き込む
「山嵐!」
両手に毒を纏い以前、戦闘訓練で使った千本を雨のように大量に相手に放つ技だ
喰らった能無は体の至るとこに刺さっているが平然とした顔つきで針を抜いていた。刺さって出来た傷は瞬時に回復していた
よく脳無を観察するためにも牽制として放った技だったが収穫はあった
「ハハハハハ!!その程度で倒せると思ってんのか!?甘いんだよ!脳無はオールマイトの100%にも耐えられるように改造された超高性能サンドバッグ人間さ!!針を飛ばすって言うのはいい線だったけど…【超再生】の個性もあるから無意味だったな」
「(サンドバッグ…か。なら、打撃は効かないな。あの能無をサンドバッグと言うのだからオールマイトの打撃はほとんど聞かないと見ていい)」
オールマイト並のパワーとスピード、衝撃無効の個性、それに超再生かぁ…生半可な攻撃は効かないってことか…
「分かっただろ?お前には能無は倒せない!諦めるんだな!」
だったら!再生も間に合わないほどの超最大火力で倒すしかないよな!!
それに丁度、毒によるドーピングの効果切れだしな…丁度いい
「ハァ…。面倒クセェなぁ。この技使うと周りの被害が尋常じゃないからな…使いたくないんだけどしょうがないよな。幸い周りに誰もいないし」
「…何ブツブツ言ってんだよ?」
「使うか」
そう言った俺の周りに今までとは比べにもならない夥しい量の毒が湧き出て来た。もちろん自分の体にも毒が纏わり付いている
「要は再生も追いつけないほどの攻撃をすればいいんだろ?なら今から見せてやるよ
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こんなに書いたの初めてかもしれない