ポケットモンスター紫   作:鯖風味鯵

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この作品は設定ガバガバです。物語の矛盾は出さないようにしたいですが、ポケモンの矛盾は出るかも。


技4

 

 森の中を走り回り、森の恵みを貪り食らい、売られたバトルは積極的に買う。

 そんな生活を一月以上続けている。三十日目からは、日数を数えるのをやめた。

 

 毎日の走り込みは欠かさない。とにかく体力、まずは体力だ。動けば動くほど、この体も世界の事も分かってくる。

 

 ポケモンボディ、マジ優秀。息が上がっても少し休めばまた動けるし、ダメージを受けても木の実を食べれば即回復。ひゃあ、木の実! 美味くて便利でヤメラレネェ!

 

 また新たに技を覚えた。「どくばり」と「みだれづき」だ。

 「どくばり」は現状唯一のタイプ一致技だが、いかんせん威力が…。

 威嚇にはなるんだがね。ぐぎぎ、アニメのアーボみたいに吐き出すタイプだったらなあ。

 「みだれづき」はよく分んねえ。連続で突こうにも、相手がそれを許してくれん。弱いものいじめには使えるかもだが、それは気分が悪い。

 

 

 これで、覚えた技は六つ。

 四つ簡単に超えちゃったんだが、いいのかな。

 またまたアニメの設定だが、四つ以上の技を使ってたポケモンもいたし、もしかしたら個体毎の賢さによるのかもね。

 まあ俺的には大歓迎。何れは技のデパートと呼ばれる存在になろうってんだから、たくさん使えた方が良いに決まってる。

 

 …なんだが、いったいどれだけの技を覚えられるんだろう。

 多くの技を使えたとしても、使いこなさなければ意味がない。お客様の広いニーズに応えてこそのデパートだ。

 

 

 そうだ、バトルについてだが。

 

 勝ったり負けたりを繰り返しているが、概ね好調。負けるにしても、そこそこ手こずらせたりとかはしてる。

 いやー、変化技はきついね。一番厄介だったのはスリープかな、今んとこ。

 野郎、初っ端「さいみんじゅつ」かけてきやがった。眠らされた直後に「ねんりき」がクリーンヒット。痛いってもんじゃない。

 ちなみに「ねんりき」がどういう技だったかというと、念動力で浮かせられて障害物に叩き付けられるって感じだった。抵抗しようと思えば出来るみたいだが、悲しいかな毒タイプ。エスパー技はやっぱり苦手だね。

 

 その次に印象に残ったのがディグダ。

 タイプ一致の「あなをほる」エグい。めっちゃ素早いし。

 じめんタイプだからか「あなをほる」のが上手いんだよな。地中からの奇襲に備えようとしても、振動一つ起こさずディグダグしてやがるから予測が難しい。腹に良いの喰らっちまったぜ。

 

 あと厄介なのは鳥ポケモンか。頭上を取られるとまさしくお手上げ、飛び道具が無いのが悔やまれる。このバランスのいいニドラン選手が…。

 

 

 逆に、肉弾戦を好む個体との勝負なら勝率がいい。

 

 正面衝突の戦い方ばっかりだ。こちらも負けじと真っ向勝負したり、あえて横からどつく戦法を取ったり。肉体言語で語り合うの楽しいっす。

 

 

 で、この世界についての新情報。

 モンスターボールを見つけました。

 

 

 モ ン ス タ ー ボ ー ル を み つ け ち ゃ っ た 。

 

 

 きたぞこれは。

 人間が存在することは確定だぜ。

 アニメかゲームかはまだ判別つかんが、どちらにしろこんな道具を使うのは人間しかいない。ついでに、ボングリを使ってるような時代じゃないって事実も判明。

 

 藪の中で中身を空けた状態で発見したんだが、ウガアアおしいなあぁぁ! 一度投げてみたかったのによぉモンスターボールっ。今じゃ俺が捕まえられる側なんだよこんにゃろお!

 ゲットだぜ! とか、実際ポケモン捕まえて言ってみたかった。ポケモン世代のお兄さんお姉さん方なら、この気持ちを分かってくれるはず。

 holy shit! この四足歩行体型じゃ無理なんだよ。残念無念。

 

 

 とりあえずモンスターボールは放置。誰かに拾われてくれ。

 

 人間がいるんなら、街もあるはず。ちょっと見てみたいな、ポケモン世界の街。

 でも方角とかワカンネ。人間を見かけたらついてってみるか。ゲットされそうになったら逃げる。

 

 とはいえ人間だって良い奴ばっかじゃねえんだよ。元人間は語るぜ。

 特に気を付けなきゃならんのは、シリーズ毎に必ず出てくるらぶりちゃーみーな敵役、〇〇団とかだ。

 

 …此処って、ほんとどこなんだろ。地方によって活動してる連中も違ってくるし、行動理念もバラバラだからな。ロケット団なんかは最悪のポケモンマフィアだし、お近付きにはなりたくない。

 ニドランなんて毒タイプだし、下っ端の奴隷にうってつけじゃないか。やだやだそんなの。

 

 まあロケット団は無視すりゃいっか。襲われても、下っ端くらいなら返り討ちに出来るほど強くなればいいさ。

 

 

 

 そこそこのタイプのポケモンと戦ってはっきりした。

 飛び道具がほしい。

 ニドランはレベルアップでは飛び道具を覚えないのだ。

 

 「れいとうびーむ」「10まんボルト」「ヘドロばくだん」

 覚えられるバリエーションは富んでいるが、技マシンがなければ…。

 確定した訳ではないが、たぶん、技マシンは存在しないと思っている。

 根拠はないよ? でも、甘い希望は持たない方がいい。本当に無かった時の絶望がやばいからね。

 

 技マシンが無いなら、どうするか? 決まっている。

 特訓である。

 

 やはりこれしかないかぁ。

 んでも、どうすっかな。技の特訓自体はやろうやろうと思ってたんだが。

 いやお前さ、考えてもみろよ。

 自分の体から電気出したり、体積を超える水を吹きだしたりとかって、そんなん想像できるか!

 

 けど、ポケモンだしな。案外どうにかできるかも。

 

 どうにか。

 

 

 

 

 そうだな。

 

 うん。閃いた。

 

 

 技を、受けてみるか。

 

 

 

 

 




第三世代でポケモン引退した友人に色違いのギガイアスを見せて
「こいつが今作の伝説ポケモンw」 
て嘘ついたら信じてしまった思い出。だましてすまぬ

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