個性『桃球』   作:猫好き

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全国にいる佐藤力道ファンの皆さん今作では彼は出ません。ご了承下さい。

amarieさん誤字報告ありがとうございます。素で入学試験とかいたつもりが入試試験って書いてましたw


桃、雄英に入学する

「じゃあお父さん行ってくるね。」

 

「桃。俺は雄英に行くことに反対だ。だが、覚えておけ。俺達はお前をいつでも「行ってきます!」こら!まだ話の途中…」

 

父の話は長くなるので個性を使い、学校近くまで移動する。別に個性を使わなくてもいいけど、あの話をする父は5分や10分では終わらないので、逃げるが勝ちだ。

 

「えっと…私はA組ね。それにしても大きいな…」

 

早くも迷子になりそうな予感しかないが時間はたっぷりある。ゆっくり探すことにする。ついでに探検でもできたらいいな…

 

「やっと着いた。随分と遠回りしてしまったな…」

 

教室に着くまで約10分もかかってしまった。ま、余裕持って登校した為、後30分程早く着いた。まだ探検出来そうだが、迷いそうなので仕方ない教室でゆっくり待つことにしよう。

 

それにしても扉も大きいな…

 

「ん?君は…あの時の…」

 

ドアを開けると試験の時に私の服について指摘してきた眼鏡がいた。うあー彼と同じクラスか…

 

「あの時はすまなかった。君の事も知らず自分の勝手な思い込みで君を傷付けてしまった。本当に申し訳なかった!」

 

…本当に真面目すぎるタイプのようだね。悪い人では無いけど、その馬鹿真面目な所で人を傷付けてしまう事もあるのだろうな…

 

「気にしないで…多分いつかは言われる事だし、私もこの個性の弊害あまり好きじゃ無いから…」

 

「そうか…b…俺の名前は飯田天哉。これから3年間よろしく頼む。」

 

「私は八月桃よ。こちらこそよろしくね。」

 

互いに握手をして自分の席に戻る。取り敢えず面倒な人との仲直りは成功したし、この後何事も起きなせればいいが…

 

「なあなあ。」

 

席に座ると隣から声を掛けられた。視線を横にすると赤い髪を立たせたお調子者ぽい人がいた。

 

「あのお邪魔ロボを潰したの八月だろう?八月ってどんな個性なんだ?」

 

いきなりそんな質問して答える人ってどのくらいいるのだろう?少なくても私は言わない。

 

「あ、俺切島鋭児郎。個性は『硬化』だ。」

 

「よろしくね切島君。個性は君の頭で考えるのもいいんじゃない?最も私も個性が分からないのだけどね。」

 

「それもいいかもしれねぇな…って自分のでも分かってないんかい!」

 

「お、いいツッコミ。」

 

どうやら切島君は自分の隣らしい。そして、かなり接しやすいから私の友達候補に入れとかなければ…

 

その後も何かとヒントを貰おうとしてはぐらかしたり、逆に切島君の硬化について話しているとあっという間に時間が過ぎていった。

 

………

 

そろそろ予鈴がなろうとしている時それは現れた。まるで芋虫みたいに寝袋に入った見るからに汚い人がいた。あれは一体…

 

「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」

 

まさに先生っぽいことを言っているが、まさか担任とか?あんなのが雄英の先生な訳が…成る程あれはあの先生なりのウケ狙いの身を張ったジョークという訳か…

 

それにしてはスベリ過ぎているが…

 

「担任の相澤消太だ、よろしくね。早速だが八月以外はコレ着てグラウンドに出ろ」

 

まあ私だけはぶられるのは予定調和だ。それを疑問に思っている生徒もいるみたいだが、質問をされなかった。

 

多分試験の時にあの飯田君に言った事を覚えているからだと思う。疑問に思っている奴も聴きづらい雰囲気だから話しかけてこないのかもしれない。

 

………

 

「これから体力測定をやってもらう。」

 

「え?入学式は?ガイダンスは?」

 

と質問した生徒もいたが、先生により一蹴りで粉砕していた。

 

「それから八月が学校指定の体操服じゃないのは個性の弊害によるものだ。それから測定中に服が変わっても気にするな…個性によるものだ。それから八月は第2段階までにしろ!お前の第3段階は馬鹿にできん。」

 

「分かりました。」

 

ちなみに入学試験で使ったのは第1段階。威力は低いものの個性から個性に繋ぎやすかったり、燃費が優しいので主にこちらをメインに使う。

 

逆に第3段階は威力や早さにおいて最高クラス。しかし燃費が悪く制御が厳しい。父曰くイメージが薄いからそうだと言う。

 

そして今回の第2段階はその真ん中くらいの強さである。

 

「え?第2段階ってもしかして…私にはあと2段階変身が残っているみたいな感じ?」

 

「まあ似ているけどね…3段階はまだ自分でも制御出来ない所があるから、人にはあまり見せてないの。」

 

見せた事があるのは父と夢に出てくるあの男。あの男については思い出しただけで寒気がする。もし、あの時あの場所で…いや、あれは私の悪い夢に違いない。

 

「じゃあ試験の時に見せたのは?」

 

「あれが第1段階。玉に個性を詰めておいて発動するから簡単に発動できるけど威力低いし、あくまで個性を模倣したものだから制限が多いけど、使いやすいからこっちを主に使っている。」

 

「話をするのは勝手だが、今はそれぐらいにしてもらおう。気になる奴はこれが終わってから八月に聞け。お前らも中学校の時にやった事があるだろう?個性禁止の体力測定。爆豪お前中学ソフトどれぐらいだった?」

 

「67m」

 

流石今年度1位の実力者。個性無しでもかなりの好記録だ。それが個性もつくとどうなるのか?投げる時に『死ね!』と言う言葉が聞こえた気がするけど、君はヴィラン型ヒーロー(言動はヴィランだが、行動がヒーローの一部ファンに人気の高いヒーローの事)になるつもりか?

 

そして相澤先生がスマホの画面をこちらを向けてきた。そこには『705.2m』と言う文字が見えた。そういえばオールマイトの後継者が同じクラスにいる筈だが…どの子だろうか?ま、この体力測定の時に分かるだろう。

 

その後興奮した生徒に相澤先生が『トータル成績最下位はヒーローの見込み無しとして、除籍扱いにする』と言ってきた。

 

さあて、皆に自分の個性を見せてあげましょうか…それと他の人の個性も見て研究しておこう。

 




この世界では元ネタを知っている人はいません。勿論主人公も知っていません。ではヒントです。

○第1段階:手から7つの玉を出し、それを取り込むことで個性を発動する。あくまで個性を無理矢理発動させているようなものの為、威力は低く個性による反動(体が熱くなったり冷たくなったりする)をもろに受ける。また制限が大きく、本来の力を出せないこともしばしば…

○第2段階:手で三角形を作り、その中から個性を生み出す。発動させるには手を合わせるか、それを具現化させる必要がある。個性による反動が無くなる為長時間個性を使う時はこちらの方が便利。

○第3段階:体全身に個性を使う。全て同じ個性にする事や手だけ足だけ個性を変える事も出来る。威力は高いが長い時間保つ事ができない。主人公の切り札。
因みに入学試験でやった事を第3段階でやろうとすると1つの大都市が更地になります。

○次回にちゃんとした元ネタを出します。使うのは50m走、立ち幅跳び、ソフトボール投げ、持久走です。

今回はここまで(・ω・)ノ

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