個性『桃球』   作:猫好き

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ちょっと変わっているけどUSJ編スタートです。

あとお気に入り登録が150件を突破しました。ありがとうございます。これも皆様の応援があったお陰です。これからも拙いこの作品が完結する日までお付き添い下さいましたら幸いです。


USJ襲撃事件①

パロラマの設置が終わったのは昼休みが終わる5分前だった。粘って設置を急いだ為ギリギリの時間になってしまったが授業に間に合ったのでいいだろう。

 

「今回のヒーロー基礎学は救助訓練を行う。ヒーロースーツを着るかどうかは君らの判断に任せる。10分後「あのちょっといいですか。」なんだ緑谷…時間は油断有限なんだから言うなら早めにな。」

 

救助訓練ね…それから緑谷君が発言を求めるなんて珍しい事もあるんだね。

 

「あの…やっぱり僕にはクラス委員長というのはその…向いていないというか…僕よりも相応しい飯田君に任せようと思うんだ。」

 

「なんだそうなら飯田が委員長に決定。後8分で校門前に来ない者は置いていくからな。」

 

「え?マジかよ!」

 

「緑谷君ありがとう。さあ、急いで着替えて校門前に集合だ。」

 

なんだか知らないけど緑谷君が飯田君に委員長を渡すらしい。私としたらいいのだけど、何故決まった時に言わなかったのだろう。私は着替える必要がないので、校門前で待つ事にした。

 

「よし、皆んな揃ったなじゃさっさと乗っ…「あの相澤先生!」なんだ今度は八月か…時間は有限だぞ。」

 

そのUSJが何処にあるのかは分からないけど、これだけは言っておかないと駄目だもんな。

 

「乗り物酔い激しいんで自分の個性使用したら駄目ですか?」

 

「…好きにしろ。」

 

「え?桃ちゃん乗り物弱いの?でも、体力測定の時乗り物出して乗っていたよね?」

 

「ああ、私こういったバスみたいに閉鎖された空間自体が動くのはどうしても駄目で…それ以外なら大丈夫なんだけどね。」

 

「お?意外な八月の弱点発見…といってもそれで攻めれねぇな。」

 

中学校の時の遠足とかは個性を使ってバスを追いかけるか先生のバイクの後ろに乗ったりしていた。今回も前に出した箱型マシーンにする事にする。

 

このマシーンは想像がしやすいので、結構好きなマシーンになる。逆に作り出すのに時間が掛かるマシーンが2つ程あるが、その2つともかなり強いマシーンになる。

 

まあ機会があれば見せすることがあるだろう。そうこうしているうちに大きな施設に辿りついた。…これはパロラマ型じゃないな…流石に全部パロラマという訳にも行かないか…

 

「これもパロラマなのか?」

 

「違うよ。これは普通の施設。屋内戦闘訓練の時みたいに箱型じゃないでしょう?」

 

「じゃあこれは本物の建物ってことか!やっぱこれ見ると遊英ってスケェと思ってしまうな。」

 

施設の前で待っていたのはまるで宇宙服を着ているヒーロー13号先生だった。彼との面識はないが救助の際に力を発揮するヒーローで、彼の個性『ブラックホール』は下手したら人を吸い込む危険な個性でもある。

 

まあ、私には辺り一面を更地にする物と敵味方関係無く広範囲に攻撃する物、13号先生と同じように全てを吸い込む物があり、13号先生より危険な個性がある、

 

13号先生から『君たちの力は人を傷つけるためにあるのではないし、強力な個性であっても今回は人を助ける術を学んで行って下さい。』という有難いお言葉を頂いた。

 

中に入るとそこはまるで…

 

「まんまUSJじゃない?というかUSJだよね?」

 

「いえここはウソの災害や事故ルーム。通称USJ!」

 

まんまUSJだった!大丈夫なの?色々と怒られそうだけど…

 

「皆さん心配しているでしょうか…ばれなきゃ犯罪じゃないんですよ。それに本物と被っているのは頭文字だけで、こちらは僕自ら作ったものなので大丈夫です。」

 

「13号のキャラが!温厚で人情味溢れるキャラが崩れる!」

 

「良い加減にしろ!生徒をからかうのは勝手だが時間は有限だ。早速2人1組に分かれて…!!」

 

13号先生の場を和ませるジョークが出たところで、私はある異変を感じた。同時に相澤先生も気づいた所を見ると只事では無いらしい。

 

「ん?なんだありゃもしかして既に訓練は始まっているのか?」

 

生徒の数人も気づき始めたそこには黒い靄みたいな霧が広場中央に現れそこから数十人とも見える人がその黒い霧の中から出てきていた。

 

あ、あの黒い霧は…まさか!

 

「おかしいですね。報告ではオールマイトもここに居るはずなのですが…いませんね。」

 

「まあ良いさ。あくまでそれはついでに過ぎない。俺達は先生からのお使いが最優先。」

 

私は急激な痛みを感じた。これは…まさか!

 

「おい!大丈夫か八月!しっかりしろ!」

 

「だ、大丈夫…私を置いて逃げて!」

 

「苦しんでいる奴を置いて行けっかよ!」

 

私は無理矢理切島君に担がれ(姫様抱っこ)、出口へと向かうことになった。広場では相澤先生が1人で大人数との戦闘をしている…駄目先生…広場には化け物が3人もいる。先生じゃ勝てない…

 

そんな言葉も極度の痛みにより言えなかった。気を抜いたら駄目だ。今気を抜いたら、彼らの思う壺だ。出口に向かう途中で邪魔をする物が現れた。それは空から生徒の1人を狙って切り掛かってきた。

 

「甘い!」

 

それを事前に予測していたかのように切り掛かかった者と内藤君がぶつかる。

 

「大丈夫か瀬呂殿!」

 

「あぶねぇ。助かったぜ内藤!」

 

突然の襲撃に生徒達も咄嗟に戦闘態勢を取る。早く応援を呼ぶ事が1番大事だが、その襲撃者は扉の前に立っていた。

 

「ほう。少しは力をつけたようだがまだまだ弱いな。そんな柔な剣では俺は切れんぞ?」

 

「!」

 

その襲撃者はまるで内藤君のようにマントを翻し顔に仮面を付け、剣を抜きこちらを下に見ているような目をしていた。

 

「…兄者!まさか本当にヴィラン側にいるなんて!」

 

「え?内藤君のお兄さん!」

 

クラスの皆が驚く中私は急激な痛みと戦っていた。もう…駄目…意識が…

 

「おやおや、私達が手を下すまでも無く1人倒れている人がいますね。そんなに効きますか?」

 

生徒の目の前に黒い霧が現れたとたん、私は更なる痛みで気を失ってしまった。

 

 




何故か何も出来ずに気を失ってしまった主人公。果たして何故こうなってしまったのか次回に続く。

ヒントは何故主人公が同じ白いワンピースしか着れないのか?それを考えれば答えは分かる!…はず


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