個性『桃球』 作:猫好き
友達からそんなに好きならオリ主×切島にしちゃいなよって言われました。その手があったか!という感じですが、その展開になるまではつけない方がいいのですかね?
屋内実践訓練から2日後。今日は皆を連れて八月道場で鍛錬する日だ。
「桃。昨日は辛いことを思い出させてすまなかった。」
「いいよお父さん。あの時私を助けてくれたのはお父さんなんでしょう?お父さんの個性でそれを断ち切ってくれてたんだね。」
「ああ。あの時はああするしかなかったんだ。元に戻せばまたあの時のようになるのではないか?そう思ったこともあった。が、これから先それが起きてからでは遅いからな。」
昨日父から話された事実。それは私に大きな衝撃を与えた私の過去に関する事…この話はいずれ時が来たら話す事にしよう。今は…
「じゃあお迎えよろしくねお父さん。」
「ああ。任しておけ。」
今日のことを乗り越える事だけ考えよう。私の個性でも連れていけない事はないが、今回は人数が多すぎる為父の個性を頼る事にした。さて、あちらに着くのは15分前くらいになるかな。どのくらい人が集まっているのかな?
………
雄英高校に着くと、ほぼA組の全員と見かけない顔が4人いた。これで全員かな?
「お!今回の主役のご登場かい?」
最初に声を掛けてきたのは青山君並みにナルシストそうな男性だった。それに今気づいたけど、A組とB組の一部が睨み合っているけど、何があったのだろう。
「初めましてでいいよね。今回の企画を発案した八月桃よ。よろしく。」
「これはご丁寧に…僕の名前は物間 寧人。あちらのポニーテールの子が拳藤 一佳。あそこで何故か赤髪の男と腕相撲しているのが鉄哲 徹鐡さ。今日はよろしくお願いするよ。」
握手を求められたので素直に握手をし、もう1人の事についても聞いてみる事にした。
「彼女は?」
「さあ?少なくともB組にはいなかったし、サポート科から来たんじゃないか?」
噂をすればその子がキラキラとした目で(レンズ越しでもわかる)こちらに近づいてきた。
「初めまして私発目 明といいます。今回は格式高い『八月道場』へお招き頂きありがとうございます。『八月道場』といえば技術者の中で一度は見ておきたい『異世界空間管理装置』が唯一ある場所を間近で見られるなんて…感無量です。」
わ、分かったからその手をブンブン振るのやめて貰えない。結構恥ずかしいから…
発目さんが落ち着き初め、ようやく連れて行こうとした時遅れてもう2人やってきた。
「すまない八月殿。少し遅れてしまった。こら!起きんか瑠璃!」
遅れてやってきたのは内藤君だった。そしてその背中には眠る女性が…もしかして前に行っていた幼馴染かな。
「ふぇ。おはよう貴志。今日も一段と格好良いわね。」
「何を寝ぼけた事を言っている!起きんか!」
「…あれ?」
瑠璃と言われた女性が再度目を開け、ゆっくりと回りを見て全員が自分を見ている事。先ほどの発言を聞かれてしまったと言う恥ずかしさから顔が赤くなっていき、頭から湯気が出始めた。
そして、限界に達したのか目を回して再度気を失った。
「こら!2度寝をするな!…すまない。見ての通り瑠璃は朝が弱い。すまないがこのまま連れてってもらえないか?」
「良いよ。家まではすぐだしね。」
「かたじけない。…すぐとは?『八月道場』は甲府の山奥にあると聞いていたが…」
内藤君多分だけど瑠璃さん君に恋しているよ。気がついてないのかな?あれか幼馴染の関係って恋には発展しにくいって聞いた事があるけどそれなのかな?
「お父さんの個性だよ。私も移動系の個性持っているけど、大人数は運べないからね。あ、そろそろだよ。」
突然として目の前の空間に亀裂が走り、そこから別の場所が映し出されていた。そこには刀を持ったいかつい男の姿も見えた。
「紹介するね。あの亀裂の先で刀を持っているのが父の八月
「じゃあ。彼が!」
「そう。オールマイトの勝てなかった
「ようこそ。『八月道場』へ家族一同歓迎するぜ!」
私が亀裂に入って行った事で、安全と理解したのか残りの人も次々と入って回りを見ては驚いている。それもその筈そこにあったのは本格的な街の中だからだ。
「すげぇ。これが『八月道場』…っていうか街じゃねぇかよ!道場どこいった!」
「切島君ここは八月道場の中よ。信じられないでしょうけどね。」
「まさかこれ程までとは…これではまるで本当の街のようですね。」
ほんと2人共作り過ぎなんだよ。いくら1から作り出せるとしてもこれはないと思うよ。
「さて、皆にはここでそれぞれ別れてもらう事になる。自分の得意な所に行くのもよし、弱点を克服するのもよしだ。各場所へはこのマップを活用して欲しい。」
父が配っているのは今現在(2週間前)の地図だ。今なお拡張されており、その地図の範囲外にも施設があったりする。
「移動方法は簡単だ。その場所をタップすると、目の前に今回のように亀裂が開く。そこを通ってその場所へといけるようになってる。出た場所は安全ポイントになっている為、帰るときはその場所で使ってくれ。別に1日中観光するのも良いだろう。そのままの自分でよければな。話は以上だ質問は桃に聞け。俺は用事があるのでな先に失礼する。」
そう言って自分で割れ目を作り、その中へと消えて行った。見た所今新しく作っているテーマパークの風景が見えた。まだ、あのアトラクション諦めてなかったのね。まあ、出来てもお父さんの自己満足でしかないけどね。
「質問いいですか?」
「どうぞ。一佳さん。」
「こんだけ大量にあるとどれ選んでいいのか分からないし、この紙っていうのはいささか使いづらくない?」
ああ。そういえばまだ言ってなかったね。お父さんもそんな事も忘れるなんて駄目な人だね。
「その紙は唯の説明だけの物で、『オープン』といえば目の前に今いる場所の名前とその区域の地図が出てくるし、『サーチ』といえば検索モードに移行して、例えば『海』と入力すれば海に関する区域が何種類か出るよ。」
ちなみに海だけでも100種類以上あるからその中でも自分の探している区域を見つけて貰いたい物だ。
「不躾なんだが…この闘技場ってそういう事をしているのか?」
「命までは取らないけどねほぼそういうのであっているよ。私はここにいるから私に挑みたい人は来てね。B組でもA組でも私と戦いたい人がいるみたいだしね。」
その言葉は爆豪君と轟君、そして物間君に向けて言った言葉だ。それを3人共理解したようで、それぞれ火花を出しているような気がした。
あれ?いつの間にか発目さんがどこかに行っちゃってるね。さてさてこの外泊は一体どんな事が起きるのだろうか?
〜この作品が生まれるまで〜
前からカービィの能力を持った女の子が、異世界で奮闘するみたいな妄想をしていた。でも、上手い事長続きせずお蔵入りになっていた。
しかし、最近になってカービィと他の作品のクロスオーバー作品を見て書きたいという想いが膨らんでいった。そんな時僕アカにはまる。そうだこのアニメにカービィを入れよう。
でも、アニメでもゲームでもあまり喋らず1頭身と小さいし、敵の技を吸い込んでコピーするのは弱いな…ならこれならいいんじゃねぇ?
って感じでこの作品が出来ました。そして今回出てきたオリジナルキャラ(内藤 貴志が背中に担いでいた女の子)もまたカービィシリーズから拝借してます。誰だか分かるかな?