ONE PIECE ~青天の大嵐~   作:じんの字

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賞金稼ぎ編:あいつとの旅路
グンジョ~は~やつに~出会った~


「こんちはー」

 

「「「「「!?」」」」」

 

とある海賊船の甲板からお送りしております。

 

「テメエ、どっから入ってきやがった?」

 

「イヤ、普通に船体よじ登ってきたんですけど。」

 

「嘘つけ、うちの財宝を狙ってきやがったな?上等だ今すぐ海の藻屑にしてやるぜ!!」

 

「え?財宝があんの?それじゃネコソギ・・・、間違えた。おすそ分けして頂こう」

 

「ふざけんなテメエ!!」

 

「やっちまってくださいお頭!!」

 

「おいお前うちの船長は懸賞金5000万ベリーの賞金首だぞ!!降参するならいまのうちだぜ!!」

 

「あっそ、まあどうでもいいさ。」

 

船長さんが突っ込んでくるけど気にしない。俺は虎丸を鞘から抜きつつ深く沈み、居合に似た状態まで持っていく。

 

準備完了 離陸準備よし この距離でも十分当たる

 

「旋風」

 

後は相手に向かって一気に振りぬくだけ!!

 

「スクランブル!!」

 

「!ギャぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

振りぬいた刀身から放たれたX字の衝撃波が船長を切り裂く!!

 

「お、お頭!!」

 

「ヤベエこいつ強いぞ!!」

 

「あ!ちょっと待てコイツ“辻斬り”のグンジョーだ!!」

 

「その前に衝撃波がこっち向かってきてねえか!?」

 

「や、やべそうだった!!ギャアアアアアアアアアアアア!!」

 

人間が秋風に吹き散らされる紅葉のように、宙を舞った。

 

「明らかなオーバーキルだね」

 

俺は、自分以外誰もしゃべらなくなった甲板でボソリとつぶやいた。

でも、そんなの関係ねぇ。

取り敢えず、この海賊団が溜め込んでいるであろお宝を頂戴しに俺は船内へと降りていった。

 

 

 

 

「スパゲッティウマウマ」

 

潮風を浴びながら港の近くのカフェーでエスプレッソ。

 

どうも、無双後の昼飯はウマイ。グンジョーです。

 

さて、生まれ故郷?を出て数ヶ月が経ちました。

 

最近の日課として海賊船を見るたびに喧嘩を売って、そんで買ってもらってをくりかえしています。

商船を降りたあと、こんな感じに海賊とかならず者に喧嘩を売った後仕留めて換金する生活を送っている。

実戦の経験もできて、お金も稼げるというお買い得なお仕事です。

 

いや、でも最初は正直舐めてた。

 

海賊って言ってもたいして強くないんだろう?そんな感じで襲いかかったんだけどね?いやぁ、強かったわ。今まで戦ってきたゴロツキとはいろんな意味でレベルが違った。そのゲスさ含め。

というか、1対100とかおかしくない?そんなのざらにあんだぞ?

 

時々いる能力者も恐いし。いや、本当にビックリ人間だなあいつら。まぁ勝ったけどね。

 

そんでもって、こんな感じで海賊なら誰しも構わず喧嘩吹っ掛けてぶっ倒していくうちに俺にはいつのまにか二つ名がつけられていた。

 

その名も“辻斬り”

 

かかわった船の船員ほとんど倒しちゃう事からもこの名前がついたそうな。いや、反省してますよハイ・・・。

 

今では海軍の人たちまでそう呼んでるし、耳をすませると、どこかで“狂犬”とか陰口されてた。

 

・・・物騒だし、失礼だな。

 

ふう、そんで日々経験値を稼いでんだけど、

 

強くなってる気はするんだけど、使う技がね・・・。

 

いや、俺の使う技は“疾”の剣で、自分の走る速さとか、剣をふる速さとかで威力が上げてんだけど、使う技のそのほとんどが対大人数向けの大規模殲滅技なんだよね。

 

さっきの“旋風スクランブル”も考えた技の一つだ。ま、他にも試したんだけど、どれもこれもオーバーキル。

 

敵に囲まれたときとかに便利なんだけどね。

 

でも、俺の技はまだまだ威力が上がる気がする。

 

順調に化け物値上がってきてんな俺。

 

元一般人ってのが嘘みたい。

 

どうでもいいけど、そろそろタイマン用の技も欲しいなぁ。

 

 

 

さて、

 

昼飯食い終わった後、俺は手配書を見ていた。

 

ま、次はどこのドイツを狙ちゃおっかなー、って感覚なんだけど。まぁ、賞金首の手配書をコレクションするのも、前世のカード集めみたいで面白い。

 

そう考えていた時、ある手配書の前で俺の手が止まった。

 

“エドワード・ニューゲート”

 

後の大海賊“白ひげ”の名前がそこにあった。

 

あれ?でもひげなくね?ああなるど、彼はまだ若いんですね。

 

どうでもいいけど

 

 

 

・・・一度あってみたいな。できれば喧嘩もしてみたい。

 

 

 

こういう風に考えるようになった俺はだいぶ人間やめてきたと思う。

 

刀を振るうだけで衝撃波がおこる時点でおまえ何なんだってレベルなんだけど。

 

ま、いいか、さて賞金首でも

 

 

チュドーン     ドカン!!

 

 

何かの飛来してくる音、そして大爆発して炎上する灯台。

 

「あ?」

 

「海賊だぁー!!海賊が攻めてきたぞー!!」

 

「キャー!!」

 

「逃げろーーーーー!!」

 

「海軍に連絡しろ!!早く!!」

 

・・・どうやらカモがネギをしょってきたようで。

 

俺は港のほうを見つめながら虎丸を抜いた。

 

 

 

 

 

 

「暴風ウォークダウン!!」

 

高速で虎丸振りぬくと、俺を中心に刃の竜巻が起きる!!

 

ズバッ!!

 

「「「「「「「ギャアアアアアアアアアアアア!!!!!!」」」」」」」

 

・・・弱い。

 

海軍基地が近くにある街を襲撃したのだからめちゃ強いのか、それとも、地形図も把握しておらず、ただ単に暴れたりないお馬鹿さんかどっちかだと考えていたんだが、限りなく後者に近かったようだ。

 

とりあえず沖合にいたこいつらの船に乗り込んだんだけど乗り込んだら乗りこんだで、なんだお前はー!!こっちくんなーっ!!てんで、えっちらおっちら船室から武器持って木始めるし・・・おかしいでしょ?大砲ぶっ放すことしかでけへんの?ちゃんとした戦闘の準備くらいしておきなさいよ。

 

「テメエ顔しってんぞ!!海賊専門の賞金稼ぎで、確か“辻斬り”!!」

 

「ちょ、ちょっと待てよ、辻斬りって、な、なんでこんな場所にいるんだ!?」

 

「そんなこと俺は知らん。まずは、自分達の行動を省みてから言え。」

 

「ふざけ<ズバッ>ギャアアアアアアアアアアアアア!!」

 

ハイハイ死人に口なしね。意味違うか。

 

さて、ただ暴れる事しか脳のない海賊にはハズレが多い。悪い事するならもっと意地悪くやりなさい。懸賞金が悪どい事した分だけ上がるから。

うん、今回も完全ハズレだったな。適当に金品奪ってから船ごと沈めてやるか。

 

 

虎丸を鞘にしまい、沖合の方に向いた時だった。

 

 

 

ドォーーーーーーーン!!

 

 

 

・・・?

 

なんだ?

 

この船よりさらに沖合にいったところ、に何か起こって!?…えっ、ちょっと待って、何あれ大気が・・・割れてる!?

えっ、嘘、オイ、マジで!?

 

俺の知識の中でこんな芸当できる奴は一人しかいない!!

 

てかその前に津波キタ!!

 

「アアアアアアアアアアアア!!“旋風スクランブル”!!」

 

目の前の津波を剣圧で押し返す!!

 

「旋風スクランブル旋風スクランブル旋風スクランブル旋風スクランブルゥゥゥゥゥ!!」

 

虎丸を目の前で往復させて旋風スクランブルを連発!!それでもなお、止まらなィィィ!?

 

「だぁらクッソ、なら奥の手じゃい巻き上げろ、暴風ウォークダウン!!」

 

船から飛び出して、暴風ウォークダウンで渦巻く斬撃の回転を津波にぶつけた!!

ガギゴゴゴゴ

ズバババババ

 

ヒィィィィィィ、何か周囲で、凄まじい音が聞こえる!!

 

「こなくそーーーーー!!」

 

しかし、俺は恐れない逃げない泣いちゃダメ!!

回転を維持したまま剣を振り続けた。

 

ススススーーーザザザザ

 

荒れ狂っていた海は元の穏やかな姿に戻り、俺は海面へと落ちた。

 

「ぷわっぷ、ぷわぷぷっ!!」

 

・・・ヤベー!!チョーヤベー!!色々な意味でヤベ―!!二桁に入る前にこのお話終わるところだった!!

 

いや、何言ってかわかんね―けど!!

 

 

と、その時馬鹿でかい声が響いた。

 

 

 

 

「グララララララララララ!!俺の攻撃を“斬る”たぁどこのどいつだ?」

 

 

 

 

・・・ヤッパリディスカ。

 

俺はいつのまにか近くまで来ていた小舟に乗っている大柄な人物を見据えた。

 

やれやれ、俺は願い事が叶っちゃうとってもラッキーマンらしい。まあ、ハッピーかどうかはこの際おいとくがな。

 

 

でも、どうでもいいさ。会いたかったよ。俺は嬉しくってニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

「“白ひげ” エドワード・ニューゲート」

 

 

 

 

 

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