ONE PIECE ~青天の大嵐~   作:じんの字

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時系列が飛びます飛びます


いきなりとか言わないで!!

今日も今日とてとある街の裏路地にある酒場アオイヒは常連客から、海を旅する商人達挙句の果てにはならず者の海賊まで様々な人物たちが酒を楽しみ、思い思いの時間を過ごしている。

 

騒いでもよし、歌ってもよし、ツマミの味もよく、特に酒の類はこの辺りでは良い品を出す。

その味は、アルコールのみを求めるのんべえ達をも虜にしてしまうと噂だ。

 

そんな優良店では犯罪以外のほとんどのことが許されている一方で唯一禁止されてい事がある。

 

 

それは、店舗内での“乱闘騒ぎ”

 

 

乱闘と言ってもささないな喧嘩事だ。それこそ、やれお前今俺の足を引っ掛けただろう、だとか、人の彼女に手を出しやがってだとか、日常的かつ子供の喧嘩にも劣るようなそんなくだらない理由が原因になっているものだ。

 

しかし、一部では、無双を誇った海賊だとか、凶悪な犯罪者だと噂されているこの店の店長はその行為をすこぶる嫌っている事は事実だ。

 

もし仮にその決まりを破ってしまったらどうなるだろうか?

 

それは簡単な話だ。店長の忠実な手先である従業員がその猛威をふるいに来るのだ。

 

常連達はそれを恐れて一切の騒ぎを起こさない。結果がどうなるか身をもって(・・・・・)知っているからだ。

 

 

 

「なんだてめこらぁ!?」

 

「やんのかゴラァ!?」

 

 

その日は別々の海賊グループがそれぞれ酒場に来店していた。

 

いったん話が変わるが、東西南北別々の海から偉大なる航路(グランドライン)へと突入してきた海賊達は常にしのぎをけ削りあっているが、その二組の海賊達は丁度偉大なる航路(グランドライン)に来たばかり。

いわば、お互いの上下を心得ていない狂犬のような集団だった。

彼らがお互いが同業者であることはすぐわかったようで、やれあっちの海賊団はいかにも弱そうだとか、向こうの海賊団は人望がなさそうだと言ったような口喧嘩を始めた。

 

この酒場では口げんかやバカ騒ぎは茶飯事だ。

 

だが、それ以上の事をは容認されていない。

 

しかし、彼らはこの店の慣習をしらず、そのまま口喧嘩をヒートアップさせた結果、銃器まで持ち出した大喧嘩に発展させてしまったのだ。

 

この街に馴染んでいない人間達はすでに青ざめた顔をしていたが、常連達はやはり苦笑気味に笑いながら事の成り行きを見守りつつも黙って口元に酒とツマミを交互に運んでいた。

 

 

どうせ結果は見えている。

 

 

不思議そうな顔をしている商人達に常連達はそう言いかえした。

 

すると、すぐに厨房の方から一人の若い男が。

 

新世界にあるという“ワの国”の着流しを身に纏い、銀の髪を鉢巻でまとめ上げ、片手に木の棒を持ったその店員は今にも一触即発と言った空気の中に割って入ってきた

 

「オキャクサマ。」

 

「「あ?」」

 

青筋を顔に張り付かせたまま2人の海賊は店員を見下ろす。

自分達の邪魔をするこいつは一体なんなんだ?と言わんばかりの顔だ。

しかし次の瞬間その2人は凍りつくことになる。

 

「ウルセエでございますよ?ここは紳士たちの社交場。喧嘩なら外でやっていただけませんかねぇ?」

 

こいつは…

 

最初にただこの店員の言動に呆気にとられた。

こいつは、自分達が海賊達だと知ってなおこのような言葉を発したのかと、ただ呆れた。

しかし、静寂の後、銃器を持った海賊2人の中で同時に何かが切れる音がした。

その店員の言葉は、一瞬冷静になった思考に再度ほとばしるような怒りを再燃させるのに十分なものだった。

 

「「じゃあ、テメエから死ねや!!」」

 

目の前のコイツを殺す前にこのクソナマイキなガキを殺してしまおう…。

 

迷わず銃の撃鉄を起こし、それを店員に向かって構えた。

 

成り行きを見守っていた商人達から悲鳴が上がる。

ある者は目を閉じ、ある者は何もできずt黙ったまま事の成り行きを見ているしかない。

 

しかし、店員はそれを少しも慌てず、むしろ少しほくそ笑んでいた。

 

そして…

 

 

ゴキリ、という鈍い音が店内に響き渡る。

 

 

それは、銃弾が物に穴をあけたというよりも、何かが強制的に折れ曲がったような音だった。

 

目を瞑っていた商人達が次に目を開けた時、そこには宙を舞う二丁の銃と、あらぬ方向へと曲がった海賊達の腕

 

そしてすでに木刀を振り終わったと見える店員の姿だった。

 

 

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まあ、骨折ってやったのは騒いだ罰という事で、悲鳴を押し殺して俺を射殺さんかりに睨みつけてきたのでちょっとムカついたから仲間ともども叩きだしてやった。

 

 

というわけで…

 

 

修行がんばろー!!から早10数年ほどたちまちた。

 

 

みんなのグンジョー君ですよーーーーー!!!

 

 

元日本人の貧弱なガキンチョは今や目の色、銀色の髪が似合う好青年になりました。

ハイ、いきなり調子に乗ってすいません。

 

さて、最近なんと!!ゴール・D・ロジャーとかの話、というか悪名?を聞くようになってきたんですよー!!海賊王の称号も近いね。少し安心した。このまま誰も知らないONE PIECEの世界を堪能して何が面白いのかと…。

 

んーでも逆に言えばこの頃からやヴぁい人たちが各海で大暴れし始めるっちゅうわけだ。恐ろしいね。

 

さてルーキー達が頑張っている間、伊達に給仕してボーッといきてきたわけじゃねえんだわサ。

 

何してたかっていうと頑張って自分の生存フラグもとい剣技を鍛えてました。

結果的にある程度の相手には対抗できるようにはなったんじゃね?

 

で、俺のしたことだけど手始めに、ゾロみたいに筋トレとか基礎体力をつけることにした。基礎は重要だからね。

 

朝起きて店がはじまるまでとにかく筋トレ素振り&手伝い。

 

手伝いなんだけど酒樽は地味に重いから筋トレに役に立った。

 

基礎体力をつけた後(これが長かった)、剣の練習をしたんだけど、これが木刀なんだけど最初のころは木刀がすっぽ抜けてどっかいっちゃうこともあったね。

 

で、なんとか剣をコントロールできるようになった時は俺の部屋はボロボロになってた(泣)。

 

まあ、多少の犠牲を元に独学で剣を覚えていきました。

 

覇気は無理。とりあえず、あるとは思うんだけどできた気がしない。

 

いや、構えなんて適当だよ?剣両手でもって構えるのが剣道のスタイルだと思うけど、俺なんか鞘がない居合っぽい状態で下から上に切り上げるからね。

 

一応元海賊やってたレッドさんがちょくちょくアドバイスしてくれたけど、それも役に立った。いやぁ、亀の甲より歳の、え?レッドさんなんでもないっすよ。歳?俺そんなこと言ってないすけど?

 

で、訓練に付き合ってくれたレッドさん(ガチで斬りかかってきた)に礼を言った後しばらくしたら実戦。

 

やり方は簡単。街に出て喧嘩吹っ掛け倒す。これだけ。で、がんばってやるんだけど時には1対10とかあってスゲー大変だった。いや、勝ったけどね。

 

でもいかんせん、木刀じゃ威力が不足しているってことに気づいた。

 

日本刀欲しいなあ・・・、って思ったので、海賊の客が置いて行った忘れ物をパクッてモノホンの日本刀手に入れた。いやー神々しいねえ。後でそのお客さんが来て騒いでたけど、レッドさんがぶっ飛ばしてた。

悪いことしたなぁ。嘘だけどね。

 

で、本物も手に入れたからモットガンバロー、って感じで何年かそれでやってたら、ある日いきなり刀身から衝撃波が出た。

 

おい、マジか。

 

ブンってふったら目の前のガラス瓶がスパンってなったからね。相手してくれた人おびえてたし。

ついに俺も化け物の仲間入りかと。

いや、転生してからスゲェな俺。

 

ほんでもってここ最近で自分の剣術を確立させた。

剣自体を速く振り回すか、時には自分が高速で移動してぶった斬ったりする。

うん。明らかに集団戦闘用だね。オーバーキルともいう。

俺の剣術の明日はどっちだ?

 

そんでもってレッドさんに見せたら俺の剣は疾の剣とか言われてるらしい。

なるほど、柔でもないし剛ってかんじでもないしね。

で、剣の腕を鍛えつつ暴れる客を(物理的に)鎮めるのが俺の仕事。

前はレッドさんがやってたけど、俺が成長して強くなってきたのでその役割は俺になり、給仕&用心棒をしている。

 

 

 

さて、俺もこの街で長い間生きてきた。

 

 

 

で、

 

 

 

この街今の俺には弱すぎじゃね?

 

はじめてこの街に来た時はどこの地獄だよ、とか思ってたけど、いざ成長してみるにつれてそのレベルが低く感じた。

 

それはそうだ。後から知ったのだが、この街は偉大なる航路(グランドライン)の中で、入口に最も近くにある街。

 

あの試練を超えてきたとはいえ、偉大なる航路(グランドライン)の真の恐ろしさを知らないつまりヒヨっ子しかいない、ということだ。

 

というわけで、俺は相手のレベル不足に困っている。

いやねえ、戦っても戦っても戦闘の英才教育(?)を受けてきた俺には弱いのしかいねえんだわ。

 

うーん、困ったなあ。

 

 

 

 

「そうだ、海へ出よう。」

 

 

 

 

京都気分で決めちゃいました。

 

というか、ONE PIECEの世界に来たのに海に出ないのってどうよ。それこそカミサマのご意思に反してんじゃないの?

 

昔は生きていくために剣術を学ぼうとか思ってたけど、ある程度場数を積んだ俺は、強い相手と戦いたい!!という欲求が生まれた。まあ、調子に乗ってるのだが…。

 

さて、戦った相手に少額(と言っても一人数十万~数百万ベリー程度だが)賞金首もいたので、ある程度の蓄えはある。

 

船は酒場の常連である知り合いの船にでも乗せてもらおう。用心棒としてなら喜んで雇ってくれるんじゃないのか。

 

問題はレッドさんだな。世話になったから出て行くのも忍びねえなあ・・・。

とりあえず、今日の仕事終わったらレッドさんに話してみるか。


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