思いつき倉庫   作:羽撃鬼

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幾つか纏めます。


天保異聞妖奇士
説一


ある日のこと。

 

 

 

自室で寛いでいると、

 

 

「藤丸くん!大変だ~!」

 

 

カルデアのドラえもんこと万能の人ダヴィンチちゃんがいきなりドアを開けた。

 

 

「ハァハァ、本当に大変なんだよ!今すぐに来てくれ!」

 

 

俺はダヴィンチちゃんに連れられていった。

その道中、

 

 

「いきなりどうしたんですか?」

 

「また、新しい特異点が観測されたんだ!」

 

「またですか!本当にいい加減にしてくださいよ!」

 

 

幾らなんでも発生し過ぎでしょう!只でさえこの前、ぐだぐだ明治維新とか終わったばっかりだよ!少しは休ませろよ!

 

 

 

観測室

 

 

「あっ!マスターさん。こんにちは。」

 

「む!おお主らやっと来たか。」

 

「よう。待ってたぜ!」

 

 

観測室には沖田さん、ノッブ、土方さんがいた。するとダヴィンチちゃんが、

 

 

「すまないね。では、これから説明しよう。彼らを呼んだのは特異点が日本だからだ。そしてこの前のぐだぐだ特異点と近い時代であるからだ。」

 

 

ダヴィンチちゃんが話していると沖田さんはノッブの方を見ながら、

 

 

「えっとあなたまた何かやったんですか!」

 

「おうおう、人斬り。儂は何もやってないぞ!。」

 

「話しているとこ悪いけど今回ぐだぐだ因子は確認されていないよ。」

 

「ほら見ろ!儂は無実じゃ。」

 

「そうですか。チッキリソコネタ。」

 

 

いつもながら彼らは仲良いな。

これに見かねたのか土方さんが、

 

 

「ほら、次を聞こうぜ。」

 

 

と言えば二人とも黙る。

 

 

「では、話を戻して。今回の場所は前回と同様に江戸の町だ。そして、時代は天保14年。分かりやすく言うとそこの土方くんがまだ少年だった時期だ。」

 

「なっ!」

 

「この時代に歴史では記されていない何かが起きたと言うことだろう。それを調査し沈めてほしい。今回の特異点は新宿と同じ修復しなくてもいいものだ。それでも行くかい?」

 

 

幻想として作られた特異点でもそこにいる人々が助けを求めているならば当然、

 

 

「「「「行きます(行くぜ)(行くのじゃ)!!!」」」」

 

 

ダヴィンチは目を閉じ一度頷いた。

 

 

「よし!では、これよりこの特異点の攻略に入る。今回は君たちだけしか行けないが幸運を祈る。さぁ!コフィンに入って!」

 

 

ダヴィンチちゃんの言う通りコフィンに入りレイシフトした。

 

 

 

【天保異聞妖奇士】

 

 

 

目を見開くとそこは森の中だった。

 

 

「こっちじゃ!」

 

 

ノッブに言われて彼女のもとへ向かうと眼前に江戸の町が広がっていた。

 

 

「よし!皆行こう!」

 

「そうじゃな!」

 

 

俺とノッブは江戸の町に向けて走り出した

 

 

「待て(待ってください)!」

 

 

が二人に止められた。

 

 

『どうしたんだい?』

 

 

モニターしているダヴィンチちゃんも疑問のようだ。

 

 

「すみませんけど二人とも着替えてもらいます。今の時代洋服は駄目です。」

 

 

えっとほんとに着替えないと駄目?

 

 

「ああ。死にたいならそのままでいいんじゃねぇか?」

 

 

そこまで!

 

 

「そうです。ダヴィンチちゃん。私たちのより少し良い和服を送ってもらえますか?」

 

『わかったよ。少し待って!』

 

 

それからダヴィンチちゃんが送ってくれた着物を着た。

 

 

「設定はどうします?」

 

「それなら俺が没落寸前の武家の出であるマスターが家を再興するために江戸に学びに来たでいいんじゃねぇか?俺や信長はその護衛ということで。」

 

 

土方さんがこの時代での表向きの設定を決めた。だけど、

 

 

「あの!土方さん!私は?」

 

「ん?ああ。お前はマスターの妻だ。」

 

 

ええっ!

 

 

「ええっ!私なんかで良いのでしょうか?マスターは嫌ですよね。」

 

 

全然大丈夫だからむしろ今すぐにでも貰いたいです。

 

 

「そっ!そうですか!では、ふつつかものですがよろしくお願いします。」

 

 

こちらこそ!

 

 

「こいつら結婚した方がいいんじゃないかのう。」

 

「そうだな。」

 

『ここにマシュがいなくて良かったよ。』

 

 

藤丸と沖田がイチャついているなか。

土方は、

 

 

「やはりここは。」

 

 

ノッブが彼の様子に気付いて、

 

 

「どうしたんじゃ?」

 

「なんでもない。」

 

「そうか。」

 

 

そして全員で山を降りていった。一度土方は振り返り江戸の町を見た。

 

 

「ここにはあの人が。」

 

 

彼はかつて少年だった時に会った一人の男を思い出していた。

 


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