欠陥パワードスーツの操縦者になりました 作:ジャンとす@つまみ好き
とりあえずプロローグ的な何かを書いたのでどうぞっす
まぁ、次話から物語進みますので、別にこの話は読まなくても大丈夫なんですけどね
2月から3月になり陽の長さも長くなりはじめて寒さも少し和らいで雲1つない晴天と呼べる日
そんな天気の良い日に彼はある学園の正門の前に居た。
正門前で人を待っている彼だが、その様子はひどく気疲れているようで時折ため息をついていた。
しかしそうなるのも必然だろう。
何せ、彼が居る学園は用務員など一部の例外を除いてだが生徒も教員も全員女性なのである。
言ってしまえば少々特殊な女子校である学園の正門前に男がぽつりと居るのだ。ちらほらと正門近くを通る生徒にまじまじと見られる。気疲れをしてしまうのも当然だと思う。
そして彼が居るその学園の立地がまた凄い、都市部から少し離れた海にある巨大な島、浴にいうメガフロートと呼ばれる島にこの学園はある。
その島はメガフロートと呼ばれるだけあって広大で大型の競技用ドームがいくつもあり大小様々な建物が連なっており、グラウンドと思われる土地がいくつもある。
しかも、これだけでもスケールが大きいのにこの島が全てこの学園の敷地だというのだから、尚更たちの悪い。
少々どころかかなり特殊な女子校の《IS学園》その正門前に彼は居た。
何故男である彼がIS学園の前に居るのかということを説明する前に、まずIS学園とはどんな学園なのか簡単に説明しよう。
《IS学園》とは、《インフィニット・ストラトス(通称IS)》という女性しか動かせない欠陥品もいいところのパワードスーツについて専門的に学べる世界でも唯一の学園なのである。
そもそも普通ならこんな欠陥品パワードスーツについて学べる学園を作る必要があるのかと疑問に思うのかもしれない。
ISは最初、宇宙開発を目的としたパワードスーツだったらしいが、このISが10年前に日本を目標に約3000発の大陸間弾道ミサイルが誤作動か意図的かは未だに判らないが、世界各地のミサイル基地から発射されてしまい、最初のISと言われる《白騎士》が全て撃墜し、更には『白騎士』を捕獲しようとした自衛隊の船や戦闘機を迎撃して嵐の様に暴れ、姿を眩ませてしまった。
後にこの事件は《白騎士事件》と言われ、世界の国々はISの兵器としての可能性に目を付け、各国がこぞってISについての研究や開発を急激に進めた。
流石に国連もマズイも思ったのか、ISを軍事転用させないように《アラスカ条約》を定め、兵器ではなくあくまでもスポーツとして使用されるようになったが、いくつかの大国は軍が表向きには牽制、有事の際の戦力としてISを保有していたりするため、条約が完璧に守られているとは言えない。
しかし、仕方ないと思う部分もある。何せ、現存する兵器は全てISの操縦者を保護する《シールドバリアー》によって完璧に防御されてしまうし、《PIC(パッシブイナーサルキャンセラー)》と呼ばれる慣性制御装置を標準搭載しており、これにより物体の慣性をなくしたかのような現象をおこし。これ以外にスラスターを装備することにより姿勢制御、加速、停止などの3次元的な動勢を行う事が可能となるチート装置を標準搭載しているため、軍事転用したくなる気持ちも理解出来なくはない。
しかし、ISの根幹を為す《コア》が開発者の『篠ノ之束』しか開発が出来ず、そしてその当の本人は467個目の《コア》を開発して以降行方を眩ませており、最大でもISは467機しか作れないという。
やはりこんな数にも限りがあって女性しか動かせないパワードスーツに世界中が良く
こうして一気に世界情勢を一変させてしまったからか、《ISを扱える女性偉い》という謎の思考が世の中に浸透していきそれが元で《女尊男卑》と呼ばれる女性優先な社会になり男性の社会的立場が悪くなってしまった現代社会が出来てしまった。
大分話は逸れてしまったが、何故彼がIS学園に居るのか説明しよう。
事の顛末は、世界で初めての男性でISを動かせる適性を持った人物織斑一夏が発見されたという、世界各地に流れたニュースが始まりだった。
このニュースは今まで解明されてきたISの概念を覆し、色々な意味で世界を震撼させた。
更に《1人居たのだったらもう何人か居るのでは?》という可能性が出てきた為、全世界の男性を対象とした《適性検査》が始まり、そして見事にその検査に引っ掛ったのが彼《
そう、陽は適性があったが故にIS学園に入学することが決定してしまったのだ。
3月を迎えたばかりで入学には早い時期だが、陽がIS学園の正門前に居るのは、今日からIS学園の寮に入寮するからである。
入寮する主な理由は、発見された後すぐに世界中へメディアを通して知られてしまったため、彼を狙う組織や研究所が居ないとも言えないため、彼の身柄を保護するという意味合いが強い。
そんなこんなでIS学園での生活はまだ始まってすらない。
しかし彼の、陽の物語はここから始まっていく・・・・・のかもしれない。
どーでしたか?
次話から話を進めていきます。
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