もしもボスが大きかったら(たいたんてき)   作:ゆめうつろ

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ツチノコ「出番がないぞこのや゛ろ゛ぉ゛お゛お゛!」

???「うるせえぞ!ドロップシーケンス開始!」


らすと・ふれんず・すたんでぃんぐ

 

『おかえりなさい、かばん、サーバル』

 

 道中のセルリアンを排除しつつ無事に合流したかばんサーバル組とLB。

 

 バイパスを通り、出た先は平原に近い湖畔で、道なりに進んでいくと、そこには何故かドミノめいて立てられた木材や穴だらけとなった地面、上半身が地面にめり込んだフレンズ、おろおろと慌てるフレンズ。

 

『迂回を提案します』

 

「タッケテータッケテー」

「あわわわわわ……」

 

 

 どうやらプレーリーとビーバーが家を建てようとして大惨事となったようだ。

 

 かばんの頼みにより、LBはずぼっと大根を引き抜くかくらいの手軽さでプレーリーを救出し、色々あって建築を手伝う事に。

 

『任せてください』

 

 元は重機、かばんとビーバーの指示でプレーリーが穴を掘り、サーバルが切った木材をLBが運ぶ。

 

 あっという間にログハウスが完成したのだが、余った木材でかばんが更に増築を提案、建築家もびっくりな図面引きでビーバーも乗り気に。

 

 結果的になにやら元資料よりグレードアップした豪邸と化した。

 

 成る程、かばんは設計立案が得意な職員なのか、と一人納得するLBであった。

 

 翌朝、再びバスに乗って移動する一行を待ち構えていたのは城を住処とするライオン組だ。

 

 何やらここ最近、ヘラジカ組がやたらとライオン組に突っ掛かってくるらしく、色々と苦労している様だ。

 

「強そうだな……手伝って貰えないか……?」

 

『私の相手はセルリアンだけです』

 

 オーロックスがLBを見て、助っ人を願うが、LBは即座に拒否した。

 

「このままじゃ怪我人も出ちゃうしなんとかなんないかなー?」

 

 というライオンの声にかばんの叡知が煌めく。

 

「危なくないルールを決めればいいかと」

 

 

―風船を紙を丸めた棒で叩いて割って、最後まで風船が残ってたチームが勝者の『ラスト・フレンズ・スタンディング』だ。

 

 それをヘラジカ組に通達した後、サーバルとかばんは助っ人(人数合わせ)としてライオン組に参加。

 

 そして試合当日、アラビアオリックス、オーロックス、ライオン、かばん、サーバルとハシビロコウ、シロサイ、ヘラジカ、パンサーカメレオン、ヤマアラシといった感じで5対5の戦いになった。

 

 ちなみに重さや大きさで風船の数は代わり、カメレオンやサーバルは3つ、ライオンとヘラジカは4つ、オーロックスやシロサイは5つと一応フェアになるようなルールだ

 

 そして試合開幕から数分、カメレオンがステルス中に味方に風船を割られリタイア、かばんが叡知(待ち伏せ+サーバルに運んでもらうヒットアンドアウェイ)でシロサイを撃破。

 

 ヘラジカは風船を一つ犠牲にオーロックスとアラビアオリックスを倒し、ハシビロコウとヤマアラシも奮戦するが結果はライオンの持っていた棒を半分に折るに留まった。

 

 この時点でほぼライオン組の勝ちは決まっていたがヘラジカのパワー押しでサーバル撃沈、そしてパワーの差でヘラジカがライオンに勝利する目前、かばんが木の上からの奇襲をしかけ、出来た一瞬の隙からライオンの逆転勝利が決まった。

 

「役に立ったでしょ!木登り!」

 

「ありがとう、サーバルちゃん!」

 

 LBはこの結果を見て、グラップル(ロープ)とジャンプキットがあれば、きっと歴代最高のパークガイドになれるだろうとかばんを評価した。


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