怠惰のヒーローアカデミア   作:赤貞奈

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雄英高校入学
試練の夢


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ジリジリジリジリ!!!

うるさい。僕はそう思い、まだ覚醒してない脳をありったけ活用して、目覚まし時計を止めた。

後1分だけ。後1分だけ寝よう。……………………スヤァ。

 

15分後

 

どうも、母親に殺されかけた飛鷹伊 零です。……………なんでうちの母親はあんなに殺意たっぷりの起こし方するんだろう? 死んだら責任取ってくれるのかな?

 

そんな愚痴を心の中で吐きながら、母親(殺人未遂)が作ったご飯を食べていた。……毒入ってないかな?

 

「聞こえてるわよー(怒)。」

やっべ。口で呟いてたらしい。………やばい、言い訳しないと。

「なんのことですかな?」

「覚えときなさい。」

冷淡な声でそう言われ、背筋が凍ったように冷たくなった。

今日は入学初日。夢の高校生活の始まりだ。新しいクラスメイト、新しい先生(子守唄)、新しい学校(昼寝場)。流石の僕も今から、ワクワクしている。

 

「てか、零、登校って何時までだっけ?」

「えっと、………7時30分。」

僕は壁に掛けてある時計を見ながら言った。

「後5分じゃない!!早く行かなきゃ!!」

「大丈夫。『個性』使うから。」

 

そう、僕にはあれ(・・)がある。

 

「個性って………ああ、あれか。」

 

母も思い出したのか、納得し、これ以上の詮索はしなくなった。

 

よし、テイシュOK、ハンカチOK。忘れ物もないな。

 

「行ってきます。」

僕はそう言って、家を出た。

 

なるべく人気が無い路地裏に駆け込んでから、直ぐに個性を発動した。

 

偉人憑依(ヒーローポゼッション): アインシュタイン」

 

そう唱えると、制服が真っ白な白衣に変わった。

 

「よし。」

 

僕はそう確認してから移動を開始した。

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

ほんの数分で門までついたので、個性を解除し、校内に足を踏み入れた。

確かクラスは1ーAだったな。

そう思い出し、順番にクラスを見て言った。

 

「1ーA、1ーA………あった。」

 

その扉は大きく、バリアフリーでできていた。

それを開けると、緑の縮毛の髪の地味そうな男子とショートカットの女子が談笑していた。

 

中に入りたいので声をかけようとしたら、後ろから声がかかってきた。

 

「 お友達ごっこしたいなら他所へ行け。」

 

僕は驚き、振り向いた。そこにあったのは、……………僕が探していたものだった(寝袋)

 

「ここは……「スゲエェェェーー!!!」

なんか言おうとしていたが、気にしない。そんなことよりこれだ。

 

「この色合い!!、この形!!、そしてこの質感!!。もしかして、これ最高級、羽毛布団風寝袋(限定ver.)じゃないですか!?」

「どこに売ってましたか!?」

僕のこの興奮は止められない。早速どこだ買ったかを聞く。

 

「 ……………二○リだ。」

その男の人が一時の間を置いてから答えた。僕はそれを直ぐにメモした。

「ありがとうございます!!この借りはいつか、必ず返します。」

 

僕はそう、誠心誠意感謝を述ベ、席に着いた。

 

今日は朝から良いことがあったな。やっぱり『早起きは三文の得』は本当だったんだな。帰ったら、早速買いに行こう。そんなプランを鼻歌まじりに立てていると、あの男の方がみんなに向かって言った。

 

「担任の相澤消太だ。よろしくね。」

へぇー。担任だったんだ。てっきり、ホームレスのニートかと思ってた。

「早速だか、体操服着てグラウンドに出ろ。」

 

そう言われ、みんなと一緒に更衣室に向かってった。

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

『個性把握…テストォ!?』

「入学式は!?ガイダンスは!?」

それに驚き、茶髪の女の子が質問したが、相澤先生は

気にも止めず言った。

 

「ヒーローになるならそんな悠長な行事、出る時間ないよ。」

「……!?」

 

「雄英は“自由”な校風が売り文句。そしてそれは“先生側”もまた然り。」

 

みんなは驚いたり、呆れたりしているが、僕は合理的で良いと思うな。よく考えてらっしゃる。

 

「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈。」

「今回は、この8種類を『個性』ありでやってもらう。」

 

「なんだそれ‼︎すげー面白そう」

「『個性』思っきり使えるんだ‼︎流石ヒーロー科‼︎」

 

さっきと一転、みんな面白がったりしてるけど、これ絶対面倒いよね…。普通のがいいわ〜

 

「……面白そう…か。」

「ヒーローになる為の3年間そんな腹づもりですごす気でいるのかい」

 

はい、質問です。…ヒーローになる気がない人はどうすればよろしいでしょうか?

 

そんな心の疑問は、当然周りには聞こえず相澤先生はこう言った。

 

「よし、トータル最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう。」

 

『はあああぁぁぁ!!?』

 

はぁー。また面倒くさいことになった。まだ学食一回も食べてないし除籍だけはなりたくないわ〜。

「最下位除籍って…!入学初日ですよ⁉︎ いや初日じゃなくても、理不尽すぎる‼︎」

 

そうだー、そうだー。もっと言ったれー。

 

「自然災害…大事故…身勝手な(ヴィラン)たち…。いつどこから来るかわからない厄災。日本は理不尽入学式まみれている。」

 

「そういう理不尽(ピンチ)を覆していくのが『ヒーロー』。」

「これから3年間、雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。」

 

「『Plus Ultra(更に向こうへ)』全力で乗り越えて来い。」

 

ブー、ブー。そんな言い訳しても意味ないよ。ね、みんな?……………………わあー。ムッチャやる気やん。

 

同意を求めようと、辺りを見渡しても、ある人は、ものすごい笑顔で、ある人は覚悟を決めたような顔をしていた。

 

「生徒の如何は俺たちの“自由”。ようこそこれが、雄英高校ヒーロー科だ。」

 

ねぇ。ねぇ。なんでみんな、そんなテンション高いの? …………………… はぁー。正直、このテンションについてけない。

 





ヒーローメモ①

クラス:英雄級

名前:ナポレオン

才能《センス》:【天武の極】 あらゆる武器を生成でき、それを最高練度で使用できる。



アインシュタインの才能、何か分かりますか?もし、わかったのなら感想にて。ヒントは、アインシュタインの『偉業』からとっています。

もし、よかったら 誤字・脱字の指摘、アドバイスなど、ドシドシ送ってください。

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