ゴホン…皆さんお久しぶりです。
長期間投稿をお休みしていたのにお気に入り件数が増えていてびっくりしてます。
なるべく週一投稿を心がけますが、これからもこの様な長期間の投稿の停止があると思いますが何卒お許し願います。
「ところでオールマイト先生。」
僕は今までのふざけた口調から一転、真面目な口調で言った。
「この状況、どう見ますか?」
僕は辺りを見渡しながら、質問を投げかけた。
僕とオールマイトの前方には、醜悪な見た目の黒い
更にその奥を見ると相澤先生が、全身がボロボロの状態でその黒いヴィランの一体に頭を掴まれていた。
どう楽観的に見ても、良い状況では無い。
「待ったよヒーロー。社会のゴミめ。だが、隣のガキ。お前は消えろ。」
しかし、オールマイトが答える前に、体の各部に人間の手のようなオブジェを付けたヴィランが僕とオールマイトに向かって、いきなり消えろ宣言をしてきた。
恐らくだがあいつがこの騒動を起こした張本人だろう。
それを裏付けるように、 周りにいる大量の黒いヴィランに対して、そのヴィランだけは一人しかいない。
リーダー格のようなヴィランの声に反応し、近くにいた黒いヴィランの内一体が僕の方に向かって駆け出した。
「質問を変えます。戦闘許可を出して下さい。」
じゃ無いと、僕がやられる。
この状況で相手に攻撃をできなければ、流石の僕でもヴィランを
「ああ。戦闘を許可する。」
オールマイトはその質問の意味を理解したのか、すぐに戦闘許可を出してくれた。
僕は、オールマイトの返事を聞くと直ぐにアインシュタインの
まず最初に移動した場所は、向かって来るヴィランの足元。
そこにかがんだ状態で移動した。
そして、右足をそのまま円形状にクルリと回し、ヴィランの脚に引っ掛けた。
ヴィランは走っており僕が脚を引っ掛けたことで、黒いヴィランに慣性の法則が働き、バランスを崩す。
僕は直ぐに黒いヴィランの頭上に右足を高く伸ばした状態で移動する。
バランスを崩し、倒れるヴィランに向かって高く上げた右足を使って、ヴィランの頭部にかかと落としを喰らわせた。
しかし、その攻撃に全く手応えを感じず、ヴィランも倒れることは無くその場で踏みとどまった。
もしかしたら、『個性』に物理攻撃緩和などの類があるのかもしれない。
そう自己解決し、ものすごく『面倒臭い』と思ったが、切り替えて直ぐに対策を練る。
…………よし。それなら、緩和できないほど打撃を与えれば良いだろう。
僕はそう考え、黒いヴィランに触れ、そのヴィランを天井付近の所まで移動させた。
黒いヴィランはいきなり足場が無くなり、困惑した様子だった。表情が一ミリも動かないので分からないが。
その後僕自身をヴィランの真上に移動させ、ヴィランの腹部に向かって両足を叩き落とした。
だが、やはりこの程度ではヴィランにはたいして効いていない。
なので、再び、先程の体勢で移動し、相手が行動不能になるまで両足を叩き落とし続けた。
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「この状況、どう見ますか。」
飛鷹伊少年は先程の様な私を蹴り飛ばした時のふざけた口調を直し、質問を投げかけた。
ちなみにだが、先程の飛鷹伊少年の蹴りが手術した所にクリーンヒットして、ものすごく痛い。出来ることなら帰りたいぐらいに。
だが、帰るわけにはいかない。 ヒーローとして、教師として。
「待ったよ。ヒーロー。だが、隣のガキ。お前は消えろ。」
私が飛鷹伊少年の質問に答える前に相澤君の近くにいたヴィランが口を開いた。
それを合図と取ったのか、周りにいる大量の黒いヴィランの内の一体がこちらに向かって来た。
「質問を変えます。戦闘許可を出して下さい。」
どうやら、彼は戦うつもりの様だ。
これほどの圧倒的な数的不利を見ても、まるで意に介さない。
私は、そんな彼の戦闘の様子を少し見たくなってしまった。
こんな考えが浮かぶのはヒーローとしても、教師としても失格だ。
本来なら止めるべき戦闘を、本来なら守るべき生徒を、危険に晒すなんてことはして良いはずがない。
なのに私は言ってしまった。
「ああ。戦闘を許可する。」
と。
私は直ぐに後悔の念に追われた。
なぜ、あのようなことを言ったのだ。
まだ、彼は学生ではないか。
こんな時こそ、私が進んで戦うべきではないか。
しかし、そんな後悔の念も直ぐに吹き飛んだ。
突如として、前方に大きな落下音と土煙が巻き上がった。
「ふぅー。500発程加えて、やっと戦闘不能か。」
何が起こったのかは分からない。
飛鷹伊少年が動き出したから、まだ五秒も経っていないだろう。
そこには、
深呼吸をして、愚痴を漏らす、白衣を着た少年……飛鷹伊少年が佇んでいた。
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「ふぅー。500発程加えて、やっと戦闘不能か。」
俺は
あのガキはトゥワイスの『個性』で増やした脳無の複製体を何事もないかのように倒していた。
ありえない。
複製体と言っても、あれは
現にあのガキ以外のガキは全員対処できなかった。
たかだか、一生徒が倒せるはずが無い。しかも、こんな短時間に。
何だよ。
相手はオールマイトだけじゃ無いのか。何でこうも邪魔が入る。
俺は自分の思い通りにならない、こな状況に怒りを覚え、首元を掻きむしる。
そんなことを考えている間に、あのガキはオールマイトの方に一瞬で戻っていった。
「戦って見た感じ、どうやらこの黒いヴィラン達は誰かの『個性』を使用して作られた複製だと思います。しかし、『個性』はしっかりと引き継がれていくらしく、物理攻撃緩和系の『個性』を持っていると予想しました。」
「ふむ。それは厄介だな。」
あのガキはオールマイトと先程の戦闘で得られた情報を共有していた。
その話を聞く限り物理攻撃で倒した、という感じの会話だった。
オールマイトを倒すために作られた怪人の複製を。
ふざけるな。
「くそ!!」
俺はこの憤りを散らすため、近くにいたイレイザーヘッドを殺そうとした。
だが、俺の目の前でイレイザーヘッドは消えた。
「……は!!」
俺は慌てて、まだ情報共有にいそしんでいる
一瞬。
そんな言葉では表現できない程の速さ。
よく見渡せば、あいつらの近くにはイレイザーヘッドの他にも、『スペースヒーロー 13号』とガキどもが数人転がっていた。
俺が、驚愕していると、 あのガキは一度俺の方をチラリと見た。
一切の感情が入っていない様な無表情。
俺はその姿に例えようのない恐怖を感じた。
「………化け物が…」
俺は思わずそう呟いた。
「取り敢えず、今の状況を調べて見ましょう。」
あのガキはそう言った。
すると、今まで羽織っていた白衣が消え、あのガキの手元に眼鏡が突然出現した。
あのガキはそれを目元に掛けて手を顎に置き、考えるそぶりををしていた。
今度は何だ。
あいつの『個性』はさっきの転移じゃ無いのか。
俺は自分の考えがまた外れ、更に怒りを覚えた。
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「取り敢えず、今の状況を調べて見ましょう。」
零はそう言うと、アインシュタインの憑依を解除し、ノイマンを憑依させた。
「今回雄英に襲撃したのは団体名『
零は一息に大量の情報を公開した。
その情報を聞き、
ある者は呆れ、ある者は激怒し、ある者は驚愕した。
「オールマイト。今この場で、一番有効な手段を教えます。それに従ってください。」
零がオールマイトに提案をする。
オールマイトはそれに何の疑問もなく肯定して従う。
その言葉が信じるに足るということを知っているから。
「僕はまず、各所に散っているクラスメイトの救出に向かいます。オールマイトはその間に黒いヴィラン達を殲滅していてください。貴方の火力だと100%の力を出せば一発で倒すことができるでしょう。」
オールマイトは零の作戦を聞き、一度深呼吸をした。
「分かった。皆のこと、よろしく頼むぞ!」
オールマイトはそう言い、脳無達が蠢く地へと足を踏み出していった。
「それでは、始めましょう。」
オールマイトは戦いに行き、一人取り残された零は誰に言うでもなく、一人呟いた。
「
黒霧さんの存在空気や……靄(気体)だけに…………………………なんか、ごめんなさい。
あと、ハンス・ドリーシュの才能(センス)はわかりますか?
『リンカネーションの花弁』を知っている方なら大体の予想はつくと思いますが……。
もしよろしかったら感想にて。
もし、よかったら、誤字・脱字の報告、アドバイスなどドシドシ送ってください。