怠惰のヒーローアカデミア   作:赤貞奈

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今更ですが、 こんな小説を評価していただき本当にありがとうございます。

期待に応えれるようこれからも頑張ります。


進化の夢

どうも、ただいま絶賛戦闘?中の零です。

 

戦闘と言っても、常闇くんのダークシャドウを使った全方位攻撃と、轟くんの凍結による行動不能を狙う全体攻撃をギリギリのところで、避けているだけで、全く戦ってませんけど。

 

まぁ〜、『ノイマン』の才能(センス)で見切ってるだけなんですけどね。

 

『ノイマン』の才能(センス)本当に便利。

 

………よく考えると、このまま逃げ切ってればいいじゃん。

 

………………やっぱ却下。面倒臭い。

 

 

そんなことを考えていると、自分の動きがだんだん鈍くなってきた。

 

恐らく、轟くんの凍結の攻撃による副作用だろう。

 

このままではいずれ捕まる。

 

そう思ったので僕は、本日三回目の『個性』を使った。

 

偉人憑依(ヒーローポゼッション):ダーウィン

 

 

ダーウィンを憑依すると、手にソフトハットの様な帽子が生成された。

 

僕がそれを被ると、自身の体から炎が吹き出た。

 

 

ダーウィンの才能(センス)は自身の身体機能の上昇。

 

ダーウィンを憑依すると、デフォルトで周りの環境に合わせて自動で自分の体が変化する。

 

今の状況だと、周りが寒いから、体から炎が吹きでた。

 

 

轟くんと常闇くんは急に僕の体から炎が吹きでたからか、攻撃を一度止め、こちらを観察し始めた。

 

「今度は何だ。お前は一体どんな個性なんだ。」

 

轟くんが冷静に質問をしてきた。

 

「僕の個性は『憑依』。霊を憑依したり、自分自身が憑依できたりする『個性』だよ。」

 

僕はその質問に正直に答えたが、彼らの表情は曇るだけだった。

 

 

「それじゃあさっきの空中に逃げたのはどうやってやった。」

 

轟くんがまた質問してきた。

「あれは『ニュートン』を憑依して、重力を操作しただけだよ。」

 

「………だったら、さっきの急に視界が奪われたのはどうゆうことだ。」

 

今度は常闇くんが僕に質問をしてきた。

「それは、『ヘレン・ケラー』を憑依して、視覚と聴覚を奪い喋ることを出来なくしただけだよ。」

 

「「……………………………」」

 

「ちなみに、今は『ダーウィン』を憑依しているよ。彼の能力は周りの環境に適応し、自分自身で体を変化できる才能(センス)だよ。」

 

二人とも僕の説明に納得したのか、それ以降は質問をしてこなかった。

 

 

「よし、それじゃあさっさと始めよう。」

 

僕は早く終わらせるため、すぐに戦闘態勢に入った。

 

二人もそれに気づいたのか、戦闘態勢に入った。

 

 

先に仕掛けてきたのは轟くんだった。そのすぐ後に常闇くんも動き出した

 

轟くんは、先ほどの様に氷を使っての全体攻撃をしてきたが、それは適応()した僕には全くの無意味。

 

すぐに僕は炎を操り、その迫ってくる氷を溶かした。

 

その攻撃を対処すると同時に僕は常闇くんの攻撃を対処するために能力を使った。

 

状態良常(グッドステータス):閃光」

 

そう唱えると、僕の体は眩しく輝き始めた。

 

先程の攻防の時で考えたが、恐らく常闇くんの弱点は光だと予想した。

 

「グッ!!」

 

予想は正しく、ダークシャドウは常闇君の体の中に逃げ込んでしまった。

 

よし。これで常闇くんは無力化。そして直ぐに拘束。

 

 

残るは轟くんだけだ。

 

「ったく。本当にお前は理不尽の塊だな。」

 

どことなく諦めの入り混じった声とともに、轟くんは今までで一番威力が高い攻撃をしてきた。

 

 

状態良常(グッドステータス):疾風、液状化」

 

僕は迫り来る巨大な氷をを体を液体に変化することですり抜け、そのまま疾風の速さで轟くんのところまで走り抜けた。

 

そして、すぐに轟くんを拘束した。

 

 

「ヴィランチームWIN!!」

 

オールマイトの大声によって、訓練は終了した。

 

やっと、終わった〜〜。

 

正直、ものすごく後悔している。

 

もう、あんな手(食券)には惑わされないようにしよう。

 

僕はそう心に決めた。

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「今戦のベストは轟少年だ!!!」

オールマイトが講評をしている。

 

僕は疲れたので、講評の様子を子守唄にして寝ようとした。

「飛鷹伊少年、何故だか分かるか?…………………………寝るなよ?」

 

オールマイトに釘を刺された。

 

「何でですか!!こっちは寝たいっていうのに!!!」

 

「まさかの逆ギレ!!………………もし寝たら、約束の食券あげないぞ。」

 

「先程の質問をもう一度教えて下さい。」

 

「変り身早いな、オイ!!………………ゴホン。何故、君がベストではないか分かるか?」

 

「寝たから。」

 

「いや、まぁ、確かにそれもあるが、君の失敗は『ハリボテを核として扱ってなかった』からだ。現に核は今ボロボロだぞ。」

 

「あ…………すっかり忘れてました。」

 

「その気の緩みが実践ではピンチを招くことになる。今回の訓練をしっかりと反省し、今後に生かすように。」

 

「はーい」

 

 

「飛鷹伊少年だけではないぞ。皆もこの訓練で得た経験を今後の生活に生かすように!!…………それじゃ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!皆は着替えて教室にお戻り!!」

 

オールマイトはそれを言った直後に颯爽と走り出した。

 

そう、食券を渡さずに。

 

 

僕はアインシュタインを憑依させ、オールマイトを追いかけた。

 

 

オールマイトにはすぐに追いついたので、オールマイトの速さにまで速度を落とし、話しかけた。

「オールマイト、待って下さい。食券を下さい。」

 

「飛鷹伊少年!?なんでついてきたのかね!!………………あ、理解した。ちょっと待ってくれ。」

 

オールマイトはそういうとベルトから食券を出し、それをそのまま渡してくれた。

 

「これでいいかね?」

 

「はい!!!ありがとうございます。」

 

「それじゃあ、すぐに教室に戻って着替えるように!」

 

「はい!!!」

さーて。この食券で何食べようかな?

 

僕はそんなことを考えながら鼻歌交じりで教室に戻った。

 

 




ヒーローメモ⑥

クラス: 偉人級

名前:ダーウィン

才能《センス》:【真化の証】 デフォルトで周りの環境に合わせて自分自身が変化(適応)する。また、任意で変更・追加することができる。

アイテム:帽子(ソフトハット)


備考:所謂、バフ特化型

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