「それでは、始めてください」
教師の言葉を合図に、私はテストの紙を裏返す。
最初は現代国語みたいね。
まぁ、私にかかれば余裕だけど!
私、比那名居天子が通っている、ここ文月学園は少し……いや、かなり特殊な学校だ。
この学園には、化学とオカルトと偶然によって生まれた『試験召喚獣』と、
それによるクラス間の『試験召喚戦争』というものが存在する。
この『召喚獣』は、ゲームとかに出てくる架空の生物ではなく、デフォルメされた自分に武装をさせたもの、所謂自分の分身が召喚される。
また、クラスはA~Fに分かれており、それぞれ設備のランクが違う。
Aクラスは、設備が学校とは思えないほど良く、教室自体もかなり広い。
逆に、Fクラスになると、整備が行き届いているのかさえ不安になるようなオンボロの教室で、
設備も普通の教室以下だそうだ。噂ではチョークすら無いらしい。
『試験召喚戦争』通称:試召戦争は、この設備の改善を主な目的として行われる。
教育委員会に訴えたら面白いことになりそうね!
………ま、この学校結構気に入ってるからやらないけど。
閑話休題
クラス分けは、今私が受けている『振り分け試験』の成績によって行われる。
Aクラスに行くには、この試験での成績順で50位までに入らないといけない。
なお、この学校のテストは点数の上限を無くしているため、時間内であれば無制限に問題を解くことができる。
だから、1科目数百点とかいった、普通ではありえない点数になることも多い。
まぁ、点数がかぶることはそうそうないわね~
―――――――――カッカラン
そんなことを考えながら問題を解いていると、何かの音が聞こえてくる。
……多分、誰かがペンでも落としたんでしょ。
そう思っていると、バタンッという誰かの倒れる音も聞こえた。
「姫路さん!大丈夫!?しっかりして!」
次いで、
声のした方を見てみると、案の定そいつは、私がよく知っている人物だった。
倒れた生徒に駆け寄ったのね。
アイツらしいというかなんと言うか………
そんな二人に、試験管役の教師が近づく。
「姫路さん、試験の途中退席は『無得点』扱いとなるが、それでいいかね?」
「ちょ、先生!!」
途中退席やカンニングは無得点にされる。
試験前の注意事項で言われたことだ。
だが、
「なんだね、吉井君」
「病気じゃ仕方ないじゃないですか!それに、無得点なんて酷いですよ!」
「私は最初に言いましたよ。途中退席とカンニングは無得点扱いにするとね。それに、体調管理も試験の内ですよ?それをできなかった姫路さんの責任です」
身も蓋もないわね~
「でも!!」
「はぁ、今は試験中ですよ。席に戻ってください!」
「………くっ」
そう言われ、悔しそうに教師を睨むバカ。
「何ですかその目は。私に逆らうつもりですか?あなたも無得点扱いにしますよ!」
………それは職権乱用じゃないかしら?
「………姫路さんはどうするんですか?」
「他の先生を呼んで、保健室に連れて行ってもらいます。さあ、早く席に戻りなさい」
渋々といった感じで、明久は席に戻った。
まったく、アイツは問題ばっかり起こすんだから。
まぁ、おかげで退屈はしないけどね~
ふと、さっきの教師がブツブツ何かを言っているのが聞こえた。
「まったく、ああゆう奴がいるから底の浅いガキの相手は嫌なんですよ。まあでも、私に歯向かったのですから、少し痛い目にはあってもらわないと……」ブツブツ
うわぁ、この先生もうダメね。
というか、そんなことを言っている時点で、底が浅いのは自分の方じゃない。
そんなことも解らないのに、よく教師になれたわねぇ
……おっと、こんな事で一々腹を立てていたら時間の無駄だわ。
さっさと問題を―――――――
「……………はぁ」
やっぱりダメね。
これじゃ、
どうせアイツ等のことだから、Fクラス行きは確定。
私は私でA~Cのどこかには入れる。
でも、それじゃあ絶対つまらないわ。
多分、アイツは私に会いに来るでしょうけど、
やっぱりクラスが違えば、そこに少し距離ができる。
きっと、私は疎外感を感じてしまうだろう。
「本当に難儀な性格よねぇ」
ポツリと呟いて私は消しゴムを手に取った。
バカテスのオリ主物を考えていたら、急に天子を出したいと思った。
東方キャラ出てるバカテス二次があるから、
天子が出てるのもあるんじゃないかと思ったが、見つからなかった。
ついでに、思いついたタイトルも検索したが、被ってなかった。
しかも、なんかモチベーションが上がったので先にこっちを書く事にした。
という訳で、初めましてorお久しぶりです。
今回からバカテスやっていきます。某箱庭はやる気が出たらやるかも?
天子の簡単な設定とか出した方がいいのだろうか?
とりあえず、次回は二年生になったところから!
お楽しみに!