後、今回シリアスが入っておりますのでお気をつけて下さい。
ではどうぞ!
……ここは境界の間、私、八雲紫の部屋。いつもここで色々な境界の管理をしている。何か不具合が無いか確かめる為と、非常自体に備えて…だ。
何時もなら殆ど結界に変化は無い、あるとすれば結界のズレ……だけど、今回ばかりは違った。
…結界に人一人分の穴が開いていたのだ。しかも、開いていた穴も特殊であり、…破れてもすり抜けた訳でも無いような型の開き方をしている穴。…ならば一体どうやって入って来たのだろう?、
…「幻想郷」ありとあらゆるものを受け入れる場所。それは時に残酷なものであり、苦痛なもの。だからこそ、入って来るものを拒むことはできない。其れが幻想郷の掟であり、ルールだからだ。
…だけど、入って来たものが黙って幻想郷を壊していく様は見たくない。もし、そうでなくても少しでも危険と思えるものは種を取るか、監視するのがいいだろう。
…だから調べた。結果、結界を通り抜けた人間が博麗神社にいることが分かった。結界を超えた時に落ちたのかは分からないが、その近くに落ちていた破片があった結界の一部のものと分かった事が一番の見つけられた理由だろう。
そして其れが分かった途端、私は博麗神社にすぐに向かう準備をする。ありとあらゆる武器を持って…
お面は外して行こうとは思った。だが、私の顔を見る事によって相手の殺気をたかならしては意味がないと思い、近くにあったお面を勢い良くかぶる。
少しでも未知の相手に警戒をされない為に。少しでも相手の気を緩める為に。私は、いつも通りの格好をしてスキマに入っていく。目を強張らせながら…
一体どうやって入って来たのかは本人から聞いた方が早いし良い、…だが、もしも知らなかった場合…監視を続けるか殺すかのこの二つ。
まずそんな事を言っても分からないのだから行って確かめて見ないことには変わらない。だが、思いがけない強敵ならば霊夢や魔理沙を使うことになるだろう。…と、そんな事を考える間にスキマの外が見えて来ていた…行き先は「博麗神社」。…そして霊夢のすぐ隣にスキマで映し
…ゆっくりと降りたった。
「うおっ!?、紫!」
…よく聞く魔理沙の声、其れを表示に目を開けた。…目を開けて周りを見渡す、、其れを私はしてしまった。そう、そこに居たのは…
「っ、、(余りビクッとは来なかったな、と言うかまたお面か、、ツッコマナイデオコウ)」
霊夢ではなく、、
「…っ…う、、ああ、あ…」
「?」
「(…紫、良く耐えたよ、お前は。)」
…太陽のように光っている人間だった。その光は私にとって眩しくそれでいて優しい光。私は其れに見惚れてしまっていた。
…そして、私は気づく。霊夢が居ないことに…
「え、あ、そういえばここは霊夢の神社よね?肝心の霊夢はどこに行ったのかしら?」
「…うん?霊夢ならそこにいるじゃないか、ほら」
魔理沙に言われ近くを見渡すと仰向けになったまま動かない霊夢がいた。相変わらず不細工な顔をしている。まぁ、魔理沙もそうだが…
「…えっと、、そこの貴方、とりあえず何があったか教えてくれる?」
「あ、はい、、」
…で、気になり内容を聞いた結果…手を額に当てて倒れたと言われた。霊夢自身を知っているがこの中で一番男慣れをしていない、其れなのにそんな顔でそんな事されたらそうなっても全くもって可笑しくないだろう。まずそんな霊夢が顔をみて気絶をしなかっただけでも成長したと言っていい。
「ところで、貴方はこれからどうするのかしら?何なら私が幻想郷を案内をするけど」
「うーん、、どうにかして帰る様にはできないのでしょうか?」
「(!)、、何故?」
「そうだぜ?劦、無理に帰る事はない」
「まぁ、そうなんだけどさ…何か此処に来る前の事を思い出そうとすると頭が痛くなってね、、気になるんだ。」
私はこの話を聞いた時に一つの話を思い出した。…これは前に聞いた「記憶喪失」だと。…症状としては似て違う所もあるが、「思い出せない」という所を見ていくとあてはまっているだろう。だがまだ完全ではない、だからまだ大丈夫だとは思うが。
「何だ何かの病気か?私には分からないぜ、」
「私にも分からないわよ、答えの結論から言うと「出たい」という事でしょ?それならそこで眠っているひとから聞いた方が良いわね」
「何でだよ、紫なら連れて行けばいけるだろ?」
「(空気読めよ!?)…無理よ。今の私じゃ力がでないもの」
今は冬。私が最も、力の落ちる時。だから口実にはピッタリだった。…それと同時に、(もしもこの人が幻想郷にいられるとしたら、私達の事を救ってもらえるのかしら)…と、そんな事を考えていた……
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、、私の名前は霧雨魔理沙。特徴としては男が苦手、何故なら…顔や体の事で虐めてくるから。それが嫌で私は、魔法という大きな力を手に入れた。…太刀打ちできるように…負けない為に。
霊夢も多少そうだった、だから私の話や紫の話をよく理解してくれてアドバイスをしてもらった。とても嬉しいかった……けど、、私も女の子。嫌いと言ってもやっぱり男に惚れた事も何度もある。
…だけど叶わない…何故なら、「醜」から。…幻想郷の中でトップクラスに醜い私がどうやってモテるのだろう…、…そう思っていたら何時しか恋愛という感情が無くなっていた。
…其れだけではなく、精神が段々と壊れていき、遂にたどり着いた答えは、
「死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい生きたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい」
「死」。
…そう、これが私の答えでこれが私の気持ち。…だから、今日霊夢の所に行ってから「死のう」…そう思っていた。
…だが、、そこに眩い光が差しこんだ…
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「……霊夢の神社、これでお別れか…今日は楽しもう」
井戸のある場所から降りれるようにゆっくり落ちて行く。
…そして気づく、、キッチンの電気が光って居ることに。基本料理をしない霊夢がいキッチンにいることがあり得ない為、電気がついていた事に驚きが隠せなかった。
「…何かの気分か?」
…キッチンの外は縁側がある、そこに行けば気付くだろうと思いながら下に降りていった。
「ん…あれは男……?…霊夢が、?」
…霊夢は私達を裏切らない、約束事だってキッチリと守るし私といて嫌そうな顔なんて見たことがない。…だけどこの時はそんな事を考えている余裕が無くなっていた。だから「恨んだ」私を置いていったと思い、憎しみを持ってしまった。…あれだけ仲が良かった筈なのに簡単に恨みを怒りを持ってしまっていた。
…でも、ちゃんと話してみると全く違く、外の世界から来たのだと言う。服装が可笑しかったから聞いて見たら本当だった時の顔は感覚で残っている程衝撃的だった。
「(暴言がない、悪口が聞こえてこない、、?こんな近くに私がいるのに…?」
この人は優しい。私の体を見ても暴言を一切口にしないし、現にしていない。それに、弾幕の話をしたら「…教えてもらえないかな?」なんて言って来た…だからとても驚いたよ……驚き過ぎて転んで足を痛めた程。
…だから「こんな人が多く入れば」…と、思った。それと半面に、何時かまた嫌われるのだろうか思ってしまう。「こんな人がする訳ない」…そう思っても、、「分からないだろ!!」と言う反抗的な気持ちがあった。
女というのは家畜の様な存在、それが嫌なら死ぬ気で強くなるしかない。今はいい顔をしていても私の扱いを聞いて心を変えるかもしれない、…だから私はこの男の事を信用できない。
当たり前ではないだろうか?…女は男に絶対勝てない。それはどう足掻いても無理な事だ。
「そうだぜ?劦、無理に帰ることはない」
…でも、この男は帰らせたくなかった。
だけど、信用はできない。けど、この男と一緒に居たい。そんな気持ちがあった。何故なら、…劦は必ず私達を助けてくれる…そう思っていたから。
そうだ…こんな人が入れば私達の事を助けてくれるかも知れない。だけど、相手は帰ってしまう。どうしたらいいのだろうか、、
…だけど…帰るとするなら私は最後までいておこう。こんな顔の整った人はいないのだから、、少し位は心を癒しておきたいし。
・・・・・・
(え?…帰れてない、?)
…結界を通ろうとしていたら通れていなかった。何が原因かはわからないが、異常事態なのは確かだ。今までこんな事例は見た事も聞いた事もないのだから…。
「私が行ってくるわね、……それと、、魔理沙も同じ事を考えているのだとしたら好都合じゃない?…、この状況は…」
霊夢達に向かって行く紫にそんな事を言われた。最初は分から無かったが、…すぐに理解する。
「(…ああ…お前もおんなじ事考えてるんだな)」
、紫の言いたかったのは、、、
…「(私達の事を救ってもらおうと…)」…
…「(…頼みに行くんだな?…)」…
、、「助け舟が来た」そう言いたかったのだろう……。
ーー第1章.完.ーー
、、、To.be.continued、、、