私の付き人はストーカー   作:眠たい兎

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※勘違いタグが真価を発揮していないのは単純に作者の技量不足です。(神の土下座)
 そして今回の話は作者が何故か気に入っている人が書きたかった話なので益々勘違いが薄くなっております。

沢山のご感想と高評価ありがとうございます!作品中の粗い部分や原作との相違点等これは作者気づいて無いんじゃね?と言う点ございましたら是非ご指摘お願いします。

2019/7/20 修正完了


宿泊研修編
三皿目 サヨリの刺身


 遠月学園のモットーは『99%は1%の玉の為の捨て石である』だ。早い話が一学年1000人中990人は捨て石だという事であり上位の10名、つまり十傑のみが真に玉であると言う事なのだろう。この学園のシステムはまさにこれを突き詰めており、通常の高校であれば楽しく思い出として残る筈の年中行事は悉くが苦しくトラウマとして残る無情の振るい落としイベントへと変貌を遂げている。

 

「他の高校だと仲良く皆でキャンプをしたりしている宿泊研修が四六時中料理し続ける強化合宿にってどうなんだ」

 

「突然どうしたんだ?」

 

 乗り込んだバスで大半の生徒の声を代弁した私に対して美作が疑問符付きの台詞を返してくる。なお普段からほぼ全く人付き合いをしないため誤解が一人歩きしている事がある私であるが、隣に座る女の子は激しく首を縦に振っている。

 理解者がいてうれしい事だ。

 

「いや、なんでもないよ」

 

「そ、そうか? まぁ美咲さんなら何の心配もいらねぇだろ」

 

 そろそろ美作の名前だけ敬語にも慣れてきた所だ。

 しかし美作、お前は私を何だと思っているんだ? 生憎だが私は今回の振るい落としで振るい落とされないかと戦々恐々としているんだ。御蔭様で先程の様に何故そんな事を呟いた? と言う感じの事を口にする始末。

 

「そんな事はない、どんな試験が課されるか分からないんだからな」

 

「そりゃそうだが美咲さんが落ちるなら俺らの代はほぼ全滅じゃねぇか」

 

 試験の一言にビクンと反応した隣の女の子は親の敵の様に人を手の平に書いている。それは人に飲まれないために飲むものだから試験の緊張相手には何の役にも立たないと思うのだが⋯⋯

 

「薙切さんとか食戟の彼とかは残るんじゃないか?」

 

「あの編入生は確かに発想もいいし場慣れはしてるみたいだが確実に美咲さんより下だろ」

 

「私はあのブーイングの嵐の中でまともに調理なんか出来ないぞ?」

 

「食の魔王に伝説のOB、神の舌相手にノーリアクション貫いておいて今更何を言ってんだ」

 

 確かに無表情だったかも知れないがそれは学校と人生の二つの意味で退学がかかって唯でさえ仕事をしない表情筋が職務放棄しただけである。そこまで緊張すると人間逆に冷静になれるものなのだ。

 

「お前も大概通常運転だったじゃないか」

 

 そんな事を言っている内に見えてきたのは遠月リゾートだ。学園に匹敵する広さと整った景観は安くても一泊八万円クラスと聞く。いやぁ、リゾート施設に匹敵する学校って⋯⋯

 

「なかなかだと思わないか?」

 

「これを中々で済ませるって美咲さんもしかして高級旅館の跡取りとかなのか?」

 

「いや、山口の方にあるひっそりとした料亭の出身だ」

 

 この中々だと言う評価は学校と比較しての話である。この場合おかしいのは学校で間違いない。どんな敷地面積してるのやら。

 

「山口か⋯⋯まぁそれはさておき課題ってのはどんなんなんだろうな。美咲さんは何か聞いてないか?」

 

「どうやら当てられる先生次第で課題も難易度も桁違いらしいとだけ」

 

 情報元は例によって例の如く立ち聞きである。

 

「ほぉ、ってことはクラス分けがあるんだよな」

 

「基本はそうだろうけど大人の事情は知らないぞ」

 

 現にランダムの筈の座席で何故か美作が隣に居る。まぁ確実に誰かの作為が介在しているのだろう。美作が本来隣に座る筈だった人を力尽くで排除したとかじゃ無ければいいけど。

 

「っと、着いたみたいだぜ」

 

 バスが停車し、一番前の席だった私は美作と連れ立って降りる。横を見ると薙切さんが付き人を連れて先頭を切って歩いていた。

 まぁこの人を差し置いて前を歩く猛者はそうそういないだろう。私達も数歩分程後ろを歩いて集合場所へと向かう。集合場所は中央にある白い建造物の奥にある部屋らしい。

 

 その建造物は何階建てなのか考える事すら馬鹿馬鹿しい程の高さをしており、素人目にも格式高い場所なのは間違いないだろう。入れば内装は白で統一されており集合場所の部屋だけは真っ赤であった。

 

「目が回りそうな赤だな」

 

「この空気を完全に無視して内装を観察してられる程

 の心臓の持ち主はあのブーイングの中でも調理出来ると思うぞ」

 

 言われて初めて回りを見る。当たりには1000人もの人間が居るはずなのに通夜の様な静けさをしており、一部赤毛の編入生の周りはやや騒がしかったがライトが消えるとそれも静まって針を落とせば響きそうな程静かになった。

 前方のステージがライトで照らされ、シャペル先生が合宿の内容やゲスト講師の紹介を行っていく。その中で既に四之宮シェフによって一人目の犠牲者が出たがアレは座学をしっかり受けていればNGなのは分かる事なので自業自得だと思う。そんな事より知った顔が話し始めた方が遥かに衝撃を与えた。

 

「「堂島先輩⋯⋯」」

 

 つい先日の食戟は記憶に新しく、彼の登場を見てこちらを見た生徒も多いくらいだ。彼も此方を目聡く見つけると小さく手を振る有様だ。なんと言うかこの瞬間だけ少し場が息継ぎをした感覚すらした程だ。しかしそんな空気も彼の一言で一瞬で元に戻る。

 

『満足いく働きが出来なければクビ』

 

 この言葉の通り初日で何人もクビを宣告される事は先輩方の人数と現一年生を比較すれば明らかだ。自然と普段仕事をしない表情筋が引きつっていくのを感じた。そんな私を横目で見た美作がその場で硬直しているのが視界に入ったので気合を入れて表情筋の沈静化を図る。

 

「それじゃ、各々指定された試験場に向かってくれ。健闘を祈る!」

 

 彼は料理の腕は勿論なのだろうが、場を緊張させたりまたその緊張を解したりする才能も素晴らしいものがあるだろう。一言で場のほぼ全員に重りを括り付け、また一言で軽快に押し出してのける。

 指示された試験場グループはBであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 試験会場B、『銀座ひのわ』の関守先輩が試験監督だ。特徴としては目が開いているのかいないのか非常に分かりにくいと言った所だろうか。寿司屋の経営をしているだけあって部屋の中には魚のにおいが充満しており、課題も魚介を使った物となる事は想像に難くない。

 

「えぇ、一応自己紹介をしておこう。銀座ひのわで板長をしている関守平だ。君達はこの試験の最中、うちの料理人として扱わせてもらう。で、課題だがここで唐突に寿司を握れと言っても握れる者など殆ど居ないだろう。だから目利きと捌きで大半を振るい落とさせて貰う、指定された調理台にいる者同士で協力し後ろに置いてある魚の中からより良い魚を持って来る様に。それでは開始だ」

 

 同じ調理台の相手はバンダナを腕に巻きつけた長身の男子生徒だ。薙切さん(白)の付き人の人だったと思う、とりあえずは自己紹介からだろう。

 

「犬神です、よろしく」

 

 噛まずに言えたがぼーっとしている彼には聞こえているのだろうか。

 

「黒木場っす。どうも」

 

「「⋯⋯」」

 

 気まずい空気が流れる。

 薙切一族関係者を無視して課題を進めるのは些か面倒な事態に発展しそうなのでココは彼主体に課題を進めていきたいが、彼に任せて良いのかどうなのか。こうしている間にも多くの生徒が魚争奪戦争を繰り広げており、悠長に自己紹介なんかしていたため完全に出遅れている。一応魚は得意分野ではあるのでここで落第なんて事にはならないはずだがあの争奪戦に巻き込まれて魚が駄目になってしまうと洒落にならない。彼はのんびりとバンダナを頭に巻いている。

 

「ゴラァ!行くぞ犬神美咲ィ!」

 

「お、おう?」

 

 何故フルネーム知っているのかと唐突の変貌っぷりに少しならず驚いたがなにやらやる気になって頂けた様で安心だ。何かでスイッチを切り替えている生徒は上位陣に食い込んでいると言うのがこの学校の傾向であるので彼もその一例なのであろう。

 おそらく編入生の鉢巻も仲間だ。

 後を付いて行き魚の置かれた箱を眺める。

 

 この時期が旬の魚と言えば鯵や細魚、それに鯛と言った所だろうか。しかし鯛は殆ど持っていかれてしまったのか誰が見ても粗悪品と分かるものしか残っておらず、この中からなら鯵と細魚の二択だろう。時期外れの変な個体が居ないわけでもないだろうが。

 

「犬神美咲ィ、お前日本料理の魚の捌きは自信が有るか?」

 

 本来なら動く前にするべき質問の筈だが答えはYesだ。こくりと頷く、私とて海鮮料理が主体の料亭出身だし。

 何より基本の技術だけなら自信がある。これで鮟鱇など奇抜系深海魚を持って来られるのは困るが。私の肯定を見た彼は迷う素振りも無く細魚に手を伸ばす。自信の有無を聞いてきた理由はこれだろう、外国だとそのまま揚げるのが一般的な魚であり、その小ささと味の繊細さから生食を考えるならそれ相応の技術が必要だ。

 

 最後の組が選び終わったのを確認するとそれぞれの調理台を関守先輩が巡回して鯛を選んだ者に退学を言いつけていく。残ったのは細魚組と鯵組だけだ。流石に遠月学園の生徒だけあって旬を外した魚を選んだものは居なかったらしい。

 

「さて、鯛を選んだものの中には何故自分が退学なのか分からない者もいるだろう。それはこの場にある鯛は全て産卵を終えた物ばかりだからだ。当然味は落ちている、今後機会があれば注意するといい」

 

 退学を言い渡された者がとぼとぼと教室を追い出され、元の人数の半数程になったこの試験会場で再び関守先輩が声を上げる。この人温厚そうな顔に似合わず割と躊躇が無い。

 

「えー次は刺身の形で食べられる様に捌いて貰おう。始めてくれ」

 

 彼の一言で周囲が一斉に捌き始める。黒木場君はもう自分の仕事は終わったとばかりに選んだ細魚を睨みつけている、これはやはりやれと言う事なのだろう。氷の入った冷水を持ってくると手を漬ける、これは刺身を作る際に手の油が魚に移り難くする為で授業の片隅で先生がオマケとして言っていたものだ。将来使うだろう事と遠月で生き残るために少しでも丁寧な仕事をと思った私はこの状態で包丁を扱う訓練に中等部二年の二ヶ月ほどを費やした。

 

「さて⋯⋯」

 

 私は一番手馴れた柳刃包丁を取り出して鱗をこそぎヒレを抜くと切先を腹に当てる。普通は頭を切ってから腹を捌くのだがこれは伝統ある寿司研究会の公開資料から学んだ順序だ。

 細魚は何でも食べる習性があるため内容物が非常に臭く、少しでも内臓を傷付けると味が直ぐに悪くなってしまうのだ。故に先ず腹に切り込みを入れその後内臓を傷付けぬ様にドーナツ型に切り内臓と頭を引き抜く。最後に肛門ごと尻尾を切り取り一先ず終了だ、速やかにまな板から切除したパーツを隔離する。

 

「面白い真似をするじゃねぇか」

 

「そうか?」

 

 黙りこくっていた彼がなにやら感心した様子で頷いている。相槌を打ちながら再び冷水に手を浸し、手の感覚が遠のいた所で再び包丁を握り開いた細魚の中骨と腹骨を撤去する。そのあとは以前堂島先輩にも言われた見栄えを考え、先端数ミリを残して四つ切りにし網目状に編んで編み作りにして包丁を置き手を洗って布巾で暖める。これをせずに我慢すると翌日には腫れ上がって料理にならなくなるのだ。一息吐くと右から黒木場君の顔が、左からは関守先輩の顔が生えてくる。

 

「___!?!?」

 

 悲鳴を上げなかった事を褒められて然るべきだろう、特に関守先輩は何時から後ろに居たのだろうか。

 

「黒木場、犬神ペア、合格だ。この部屋にあった最高の食材を見事な包丁技術で捌いている。まだ時間があるからゆっくりしているといいだろう。しかし随分と懐かしい捌き方を見せてもらったよ」

 

 刺身をひょいと口にした関守先輩は頷くと歩き出す。やけに楽しそうに他のペアに退学を申し付けて行く関守先輩は非常に怖いものがあったがそれ以上にバンダナを外してぼーっとしている黒木場君の方が衝撃的だった。流石に差がありすぎだろう⋯⋯

 

 結局合格したのはアジを選んだペアが1つと私達のみだったらしい。後のグループはアジの骨抜きに失敗したり細魚の内臓を傷付けてしまったらしく笑顔で追い出されていた。

 

 今回偶々得意ジャンルだったから良かったもののこれで正直不得意なジャンル、具体的には肉料理を引いていたら我が身がああなっていたと思うとゾッとする思いだ。どうやら集合場所で連絡があるらしくバスに乗り込んだが始めは満員だったバスに関守先輩と運転手込みで五人と言うのはどうなのだろうか。その閑散としたバスの中関守先輩が私と隣に座る黒木場君に話しかけてくる。

 

「先程の課題ではお見事だったな、黒木場君の目利きはもう既にプロの域だったし犬神さんの包丁捌きも実に見事だった。毎年半数は落ちる試験だが此度はまた一段と鈍らが多かったからな。生き残った君達は総帥の言う玉なのだろう、いつか俺の店で働いて見ないか?」

 

「お嬢が行けって言ったら考えます」

 

「まだまだ勉強不足ですので」

 

 かつての十傑の店で働くなど現状絶対に力量不足も良い所だろう、あまり良い反応を貰えなかったからなのか少し落ち込んだ様子の関守先輩であったが気が変わったら連絡してくれと電話番号の書いた紙を私と黒木場君に渡すと寿司の素晴らしさを集合場所に着くまで⋯⋯着いてからもシャペル先生に連れて行かれるまでPRし続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十傑として遠月を卒業してから可能な限りほぼ毎年この宿泊研修に参加してきたが久しぶりにココまでの人材を発掘出来たと思う。目利きでは多くの者が見栄えと名前の有名さに騙され碌に確認もせずに鯛を選んだにも関わらず細魚に目をつけた黒木場リョウ、扱いが難しい細魚を()()()()()()()()()()捌き方で完璧に捌いてのけた犬神美咲、彼女が逸材だとは堂島先輩から聞いていたがこの時期に冷水に手を浸けたその行動とそれでいて表情一つ変えない精神力は当時の俺には無かっただろう。何よりあの捌き方を何処で知ったのか、過去に研究会の活動で仲間との試行錯誤の末編み出した細魚専用の捌き方だ。

 

「随分と楽しそうじゃないか、関守」

 

「彼女は相当な逸材ですね、俺が長い時間を掛けて編み出した技をまだ向上の余地は多分にあれど使いこなしています。スタジエールでは是非うちに派遣して欲しいですね。それに何より基本となる動作がしっかりしていて無駄が無い、これから専門性の高い技術を身につけると思うと非常に興味深です」

 

「50食作りの課題で態々一番近い調理台に変更したのはそれが理由か?」

 

「えぇ、神の舌に次ぐ期待以上の速度を見せてくれました」

 

 堂島先輩が期待するのも頷けるものだった。正確な動作でペースを乱さず作ってのけるその動きは例えるなら機械のようであり恐らく今まで調理に費やしてきた時間は随一だろう。

 

「しかし彼女はアレだけの熟練した技能を持ちながらもつい先日、たった一度しか食戟を経験した事が無く、十傑の議題に上った事すら無かったらしい。まぁ同じ授業を受けた生徒の間では有名だったらしいがな。包丁細工の特別授業では君の一つ下の成績だったらしい。そして彼女はこう呼ばれているらしい、【神の包丁】と」

 

「っ!」

 

 【神の包丁】それだけの二つ名で呼ばれる彼女の底力は此度の審査では殆ど発揮されていなかった事だろう。過去に二つ名を与えられた者は数多く居れど、【神】と付く二つ名で呼ばれた者はそう居ない。それを得ているという事は数少ない天性の才を持つ者、薙切えりなと並ぶ事を意味する。底の知れない料理人、無表情だと思ったのは今回の課題程度では揺れ動かない程の絶対的地力あっての事だったのか、犬神美咲、彼女の事が益々欲しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ」

 

 疲れた。他の単語など出てこない。強いて言うならチェックを担当してくれる関守先輩に最も近い調理台を与えられた事と恐らく公平を期す為だろう基本の技能だけを試す内容であったのが不幸中の幸いだろう。鼻歌を歌っている先客が居たらしい広い浴室に音を立てない様に浸かり小さく息を吐く。課題の最中に美作の姿を確認した事もあり一日中張り詰めていた緊張が解けていくのが分かる。

 しかし今回の課題では研究会巡りをした甲斐があったと心底思う。誰かは知らないが細魚専用の捌き方なんてモノを記録に残してくれていた事に深い感謝の念を贈る。明日の課題でも万が一があるかも知れないので部屋に戻ったら持って来た分だけでもメモ帳を読んでおくべきだろう。

 

「あ~♪」

 

 しかし上腕大学って何処にある学校なのだろうか。しかし今日最後の課題では関守先輩がずっとこっちを見ていた気がするし、緊張し過ぎて途中から記憶が無いのだが無事作り終えていたので妙な動きをしていないか以外の心配は要らないだろう。しかし随分と上品な鼻歌だ。鼻歌なのに上手いと言うか轟々と音を立てている給湯口に掻き消されずよく響いている。十二分に聞き入れるレベルだ。

 

「さて、誰か来るかもしれないしそろそろ上がるとしましょ⋯⋯犬神さん!?」

 

 誰かと思ったら薙切さんであった。ぺこりと頭を下げると彼女は顔を真っ赤にして悶えた後ハッと我に返り震える声で聞いてきた。

 

「何か、聞こえていましたか?」

 

「とてもお上手でしたね」

 

 何故か再び顔を真っ赤にするとわたわたと奇妙な動きをした後「忘れてください!」と叫んで上がって行ってしまった。たった一人になってしまった浴場でいくらかぼーっとし、次の生徒が入ってくるのを合図にお風呂を上がった。今晩は今後の課題のための知識の補填をしなければならないのだ。ペアの課題とかだと足を引っ張らない様にしないとなと思いながら自室に帰った。




犬神美咲の設定(一部)
・山口県の小さな料亭出身
・神の包丁と一部の生徒に呼ばれている。最近偉い人達にも...
・調理そのものの技術レベルと向上心は凄い、でも新メニューの開発等は向いていないと自覚している。努力型。

美作昴の今作での設定(今のところ)
・認めてくれた美咲に傾倒している。
・バイクにはサイドカーが付いている。
・美咲の借家の前の安アパートに下宿している。
・包丁集めはもうやめた。

作者は関守シェフの顔が何故か忘れられません。

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