ひだまりしんちゃん   作:影山明

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よい子でお手伝いするゾ

みさえ:コラ!しんのすけ!少しは家のお手伝いしなさい!

 

 

しんのすけ:ふーんだ妖怪テツダイオババ!

 

 

しんのすけはあかんべーをして出て行った

 

 

みさえ:もーあの子ったら……困ったモンだわ……はぁ

 

 

みさえはため息をついた後皿洗い、洗濯などを済ます

 

 

そして、茶の間のテーブルに突っ伏す

 

 

みさえ(なんかダルい……)

 

 

みさえの呼吸は荒かった

 

 

ヒロ:あら?みさえさん……どうしたんですか?

 

 

みさえ:あぁ、ヒロちゃん……何だか……ダルくて……苦しい

 

 

ヒロ:顔が赤い……失礼

 

 

ヒロはみさえのおでこに手を当てた

 

 

ヒロ:大変!すごい熱だわ!宮ちゃん!寝室にお布団!

 

 

宮子:アイアイサー!

 

 

なんとみさえは風邪を引いてしまった

 

 

野原家ではひだまり荘の4人がワタワタと動いていた

 

 

そして、しんのすけが帰宅した

 

 

しんのすけ:おかえりー!……あれ?

 

 

 

『ただいまでしょ』の声が聞こえず不思議に思うしんのすけ

 

 

しんのすけ:母ちゃん?

 

 

沙英:あ、しんちゃん……あのね、お母さんは……

 

 

ひまわりをおぶった沙英がしんのすけに説明した

 

 

しんのすけ:か、母ちゃんが……お風邪……母ちゃーん!!

 

 

走ってみさえの寝る寝室に行くしんのすけ

 

 

みさえ:あ、しんちゃん……

 

 

頭にタオルを乗せ、顔が赤いみさえがそっとしんのすけの方を向く

 

 

しんのすけ:母ちゃん……オラがお手伝いしないで遊びに行ったからお風邪引いちゃったの?

 

 

みさえ:バカね、そんなことないわよ……気にしなくていいのよ、ごめんね妖怪テツダイオババで

 

 

みさえはニコッと笑う

 

 

みさえ:ほら、移るといけないからあっちの方行ってなさい

 

 

しんのすけは落ち込んだ

 

 

自分のせいでみさえが風邪を引いてしまったと思い、罪悪感を感じていた

 

 

風呂

 

 

しんのすけ:父ちゃん、母ちゃん治るかな

 

 

ひろし:しんのすけ……母ちゃんが心配か?

 

 

しんのすけ:うん……母ちゃん、オラのせいで

 

 

ひろし:心配するな、母ちゃんは大丈夫だ……なんてったってオレの妻でお前の母ちゃんなんだぞ?

 

 

しんのすけ:父ちゃん

 

 

ひろしはしばらく考えてこう言った

 

 

ひろし:………しんのすけ、母ちゃんはな、今風邪を引かせてる悪い奴と闘ってるんだ……

 

 

しんのすけ:………うん

 

 

ひろし:だからしんのすけもお手伝いをさせない悪い奴と闘うんだ、きっとアクション仮面だって闘うぞ?

 

 

しんのすけ:うん!わかった父ちゃん!

 

 

 

ひろし:偉いぞしんのすけ!

 

 

そしてしんのすけはヒロにお願いしてお手伝いをし始めた

 

 

ゆのはそんなしんのすけを見てあることを思いつく

 

 

 

100円ショップで画用紙とスマイルマークのシールを買う

 

 

画用紙をハサミでカード状に切りシールの貼るところを10個になるようにマジックで書く

 

 

ゆの:出来た、お手伝いカード……ふふ

 

 

ゆのはしんのすけにカードを渡した

 

 

ゆの:しんちゃん、今日からお手伝いしたら持っておいで……このよいこシールを貼ってあげるから

 

 

しんのすけ:おおお!よし!オラやるゾ!

 

 

そしてしんのすけはお手伝いを毎日頑張ってやり続ける

 

 

しんのすけ(母ちゃんも風邪を引かせてる悪い奴と闘ってるんだ……オラだって闘うゾ )

 

 

 

夜になるとゆのにカードを渡しシールを貼ってもらう

 

 

順調にシールを増やし、いよいよ10個目の日

 

 

しんのすけは洗面器に水を入れみさえの方に持っていこうとする

 

 

みさえのタオルを取り替えるつもりなのだ

 

 

みさえ:だ、大丈夫……?しんちゃん

 

 

しんのすけはそろそろとゆっくり歩く

 

 

もう少しで寝室にたどり着く

 

 

しかし

 

 

しんのすけ:わあっ!

 

 

しんのすけは境目につまずき転んでしまい洗面器に溜めた水を全てこぼした

 

 

しんのすけ:……うっ………ううう……オラ、悪い子だゾ……よいこじゃないゾ……アクション仮面に笑われちゃうゾ

 

 

しんのすけは嗚咽を漏らす

 

 

みさえ:しんちゃん……ありがとう

 

 

しんのすけ:え?

 

 

みさえ:………しんちゃんはよい子よ?だってママのために毎日頑張ってくれたものね、ありがとう……ママきっと元気になるからね

 

 

しんのすけ:母ちゃん……お風邪引かせてる悪い奴……倒せそう?

 

 

みさえ:大丈夫よ!そんなのママの拳骨とグリグリ攻撃でイチコロよ

 

 

しんのすけ:うん!

 

 

そして布団と服を取り替えたみさえは眠りについた

 

 

夜、みさえは目を覚ます

 

 

茶の間に行くと、鶴を折り紙で折ろうとして眠ってしまったゆのとしんのすけがいた

 

 

みさえ(千羽鶴でも作ろうとしたのかしら……大げさなんだからこの2人は)

 

 

みさえはふとしんのすけの近くにあるカードを見た

 

 

そこにはよい子カードと書かれ、シールが9枚貼ってあった

 

 

みさえ:なるほど……いいこと思いつくわね

 

 

みさえはゆのの方にあるシールをそっと取るとシールを1枚剥がしてカードにこっそりと貼る

 

 

みさえ:最後はママからあげるわねしんちゃん……ゆのさんもありがとう

 

 

そして2人に毛布を優しく掛けてやる

 

 

みさえ(うふふ、姉弟みたい……)

 

 

みさえは優しく微笑むと寝室へと戻り再び眠った

 

 

翌日、再びみさえの元気な声が響き渡った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『しんのすけ~っ!!!』




これも再投稿

※ひろしの『きっと』のアクション仮面だっての後から前に位置を変更

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  • 涙涙の感動話
  • 色んな世界観、スペシャル編
  • クレしんと言えばのドタバタ話
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