むかしむかし、シンデルとヒマーテルという双子の兄妹がいました
2人の家はそれはもう貧乏でした
4人分の食費などあるはずもなく、いつもお腹をすかせていました
ある晩、お父さんとお母さんがヒソヒソと話していました
みさえ:ねぇ、あなた……どうするの?
ひろし:どうするったって……
ヤマブキ王国ヤマブキ城
吉野屋姫:これ、爺や……おいでなさい
震える爺や:何でございましょう
吉野屋姫:あの薄汚い木こり一家はどうしてます?
震える爺や:吉野屋姫様のホラを信じて木を一切斬ってません
吉野屋姫:ほほほ、それはそれは愉快だわ……これ、ゆのっちや
小鳥のゆのっち:ピヨ?
吉野屋姫:と、その前に爺や
ゆのっち:ピヨヨヨ!!
ずっこけたかと思えば今度はくしばしで連続で吉野屋姫の頬をつつくゆのっち
吉野屋姫:焼き鳥にしてしまいますわよ!!しかもネギ付き!
ゆのっち:ビヨッ!?
シュタッと元の位置に戻るゆのっち
吉野屋姫:爺や、お耳を貸しなさい
震える爺や:はい
吉野屋姫:ヒソヒソヒソ
震える爺や:あは~ん、吉野屋姫の吐息サイコ~
吉野屋姫:真面目にお聞き!!
そして、吉野屋姫が思いついたのは
ひろしとみさえの子供、シンデルとヒマーテルを森に捨てれば金をたんまり差し上げるというものでした
わらにもすがる思いで2人は子供達を森へ連れていき、薪を集めてこいといいました
ひろし:父ちゃん達はあっちで木を切ってるからな……終わったら呼んでやるからな
みさえ:ちゃんと集めるのよ
そういって向こうの方へ行った2人
時々、父ちゃんはここだー、ママはここよーなど聞こえてきたので2人は安心していました
しかし、しばらくすると聞こえなくなりました
ヒマーテル:びえ~ん!私達捨てられたんだ~!
シンデル:泣いちゃダメだゾ!ヒマーテル!兄ちゃんが付いてるゾ!とりあえず月が出るまで待つんだゾ
そして夜になるとシンデルが落とした石が光っていたのです
そうです、シンデルはひろしとみさえの話をこっそり聞いていたのです
シンデル(フッ、オラ達を捨ててお城でウハウハーなんかさせないゾ)
帰ってきた2人をひろしとみさえは抱きしめました
しかし、お金はないのは変わりません
数日後、また森へ連れていかれた2人
シンデルは石を集めようとしましたがみさえに急かされ集められませんでした
そのかわりにチョコビを落としました
そして夜になると
チョコビが光り……………
ませんでした!!!
つーか一粒もなくなってました!!
シンデル:影山明が食っちまったゾ!!
んなわけねーだろ!!鳥だよ鳥!!
そうです、昼間のうちに
ヒヨコの宮子:ふくよかなママー腹減ったピヨー
ドン!
ニワトリのヒロ:誰がふくよかなママコケ!?
ネズミの沙英:チュー!そんなに腹減ってんならそこに落ちてるクズを食べるといいチュー!
ニワトリのヒロ:まずママが味見するコケ!
ツン、パク
ニワトリのヒロ:うんめーコケ!美味コケ!うひょー!コケ!
ヒヨコの宮子:ピヨー!私も食うピヨー!
なんと!鳥は鳥でもニワトリとヒヨコとさらにネズミが食っちまったよ!!
シンデル:お?
そこに一羽の鳥が飛んできました
ゆのっち:チュンチュン!こっちだチュン
まるで2人を導くように飛ぶゆのっち
2人はマッハ1で……失礼しました
2人は走って追いかけました
するとそこにはお菓子の家がありました
シンデル:モグモグモグ
ヒマーテル:レロレロレロレロ
魔女の梅:人んち食うな舐めるな!それから名前を梅にするな!
シンデル:誰に言ってんの?
美人の魔女のまつざか:影山に話しかけてたアンタに言われたくないわ!あ、名前は結構……オホン…どうしたの?
シンデル:オラ達、父ちゃんと母ちゃんに捨てられて……食べるものも寝るところもないんだぞ
美人の魔女まつざか:じゃあお姉さんが泊めてあげるわ……いらっしゃい
2人が中に入ると
シンデル:あ、男の写真
美人の魔女まつざか:そうよ、トクロウ王子よ……私のプリンス
シンデル:プリン酢?おえ~不味そう
美人の魔女まつざか:とりあえずアンタはそこにいなさい、お嬢ちゃんはお姉さんとおいで
ヒマーテル:はーい
そしてかまどに来た
ヒマーテル:火加減を見るの?
美人の魔女まつざか:そうだよ、その中に入ってね
ヒマーテル:どうやって入るの?
美人の魔女まつざか:ごめんなさいね、教えてなかったわね、こうやって屈んでね
ヒマーテル:でや!
ヒマーテルは魔女まつざかを閉じ込めた……え?速くね?
ヒマーテル:このおばさん嫌い!
魔女まつざか:ギャアアア~!!いい男~!!
魔女まつざかはヒマーテルの手によって葬られた
そして2人は朝に家に戻った
そこにはみさえはいなかった
ひろし:すまねぇな2人とも、母ちゃん金持ってどっか行っちまった……
シンデル・ヒマーテル:えーーーーっ!!!?
そこに動物達が集まってきた
ひろしは木を切りまくりせっせと動物園を作り、その収入で食っていきました
そしてみさえは金を使い切り、干からびる寸前で家にたどり着き、謝り倒してウチに入れてもらいましたとさ
宮子:めでたしめでたし
ゆの:違くない?
沙英:ていうか私ネズミかい!
ヒロ:………コケ~
2人に絵本を読んであげていた宮子だった
これも越後屋大輔先生の作品からヒントを得ています
貰いっぱなしやんオレ、少しは逆のことせんかい(笑)
ヒロのコケーはお気に入り(笑)
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