みさえ:しんのすけ!ちょっと来なさい!
しんのすけ:んもー、なーに母ちゃん、オラ今忙しいんだけど
みさえ:どこが忙しいの!ただゴロゴロして落書きしてるだけでしょが!これを見なさい!
しんのすけ:おー見事に散らかってますなぁ
みさえ:言ったわよね、今度おもちゃ出しっ放しにしてたら捨てるって……今すぐ片づけるなら話は別だけど?
しんのすけ:ふーんだ、そんなこと言ってホントは捨てないくせに
みさえ:あらそう、そんな口聞くならいいわよ
みさえは真っ黒なゴミ袋を持って来ておもちゃを次々と突っ込む
しんのすけ:ああ……アクション仮面、カンタムロボ……シリまるだし
みさえは悲しそうな顔をするしんのすけを横目に次々とおもちゃを入れていく
もちろんしんのすけが『片づけるから捨てないで』と言うのを期待してやっていることだ
しかし、しんのすけが発したのはその期待を裏切るものだった
しんのすけ:ううう!母ちゃんのおバカーー!何でそんなひどいことするんだ!
その言葉にみさえはついカッとなり感情的になってしまう
みさえ:ひどいこと?よく言うわね、これを今まで誰が買ってやったと思ってるのよ、ええっ!?言ってみなさい!
しんのすけ:う、うう……か、母ちゃんと父ちゃん
みさえ:そうよ、パパとママよね……じゃあこのおもちゃを捨てようがとっとこうがママ達の勝手よね
そう言ってみさえはおもちゃを全て詰め込み担ぎ玄関へ行く
みさえ:じゃあこれ、捨ててくるから、あんたが悪いのよ
みさえは外へ出てドアを閉めてしまう
しんのすけは落ち込んで座り込んでいた
そこへひまわりが心配そうにやってきて顔を覗き込み持っていた一粒のボーロを差し出す
ひまわり:たい
しんのすけ:うるさいゾ!!ひまなんかにオラの気持ちなんかわからないゾ!!
ひまわり:………!?びえぇぇ~っ!!
みさえ:しんのすけ!どうしてひまわりを泣かすの!!
しんのすけ:だ、だって……
みさえ:おーよしよし、意地悪なお兄さんねねぇ
みさえはひまわりを抱きかかえあやした後しんのすけを睨み
みさえ:さあしんのすけ、ひまわりに謝りなさい
しんのすけ:う、うう……
みさえ:早くしなさい!!
しんのすけ:う、ううう
みさえ:しんのすけ!!謝れないのならあんたは家の子じゃありません!
その言葉を言った瞬間みさえはハッとしたがしんのすけは涙をボロボロ流し嗚咽を漏らしていた
みさえ:し、しんちゃん……?
しんのすけ:ヒグッ!グスッ!母ちゃんなんか嫌いだ~っ!!!
しんのすけはダダダっと玄関へ走りドアを開けて出て行ってしまう
みさえ:しんちゃん!
みさえは追いかけて玄関へ行くが既にいなかった
沙英:どうしたんですか?さっき大きな声が聞こえてましたけど
二階で本を読んでいた沙英が降りてきみさえに尋ねる
みさえ:えっと、実はね
みさえは沙英に事のいきさつを説明する
沙英:なるほど、そう言うことだったんですか
みさえ:ええ、ちょっと言い過ぎちゃった
ヒロ:ただいま、さっきしんちゃんがすごい勢いで走って行ったけど
沙英:あ、ヒロ、お帰り……じゃあ……行ってくるかな
みさえ:沙英ちゃん……
沙英:大丈夫ですよ、私にも妹いますから……気持ちはわかるんです……でもみさえさんの気持ちもわかりますよ
みさえ:ありがとう
沙英:いえいえ、それとみさえさん、アレはちゃんとありますよね
みさえ:うん、持ってきとく
沙英:了解、じゃあヒロ、行ってくるよ
ヒロ:うん、行ってらっしゃい
沙英はしんのすけを探しに出かけた
果たしてしんのすけはどこへ行ったのか
2へ続く
初めての感動話
ひだしん10話記念です
たまにはいいですよね、こういうの
どれを投稿してほしいですか?(最後の回答のキャラは活動報告へ書いてください)
-
日常的なほんわか話
-
涙涙の感動話
-
色んな世界観、スペシャル編
-
クレしんと言えばのドタバタ話
-
しんのすけとひだまりスケッチの誰かとのコンビ話