iron whale   作:セメント工房

3 / 38
2話 出航しよう(後編)

春樹にとんでもないものを見せられ、ある計画をたてた次の日の放課後、俺とこうきは奴の家に向かっていたのだが・・・

「なぁこうき、何かに後をつけられてる気がしないか?」

気のせいかもしれないが、後をつけられている気がした。

「気のせいじゃないか?僕にはなにも」

「そうかな?」

「そうだよ。第一、僕達をつけてきても なにもないじゃないか。アレを除いて。」

「まぁそりゃそうか・・・アレの事は誰にも話してないし・・・」

「取り敢えず考えるのは後にしよう。」

「そだね。」

こうして俺とこうきは春樹の家へと急いだ。

 

ーー春樹の家の前

 

俺達は春樹の家の前に来て中に入った(勿論許可も得て)。

そして玄関のドアを開けたその時ーー

どーーーーん!

 

 

 

たいした勢いではなかったが、鉄球が振り子の原理で襲ってきた。

「なんだよこれ!」

「大成功だー!警備システムはちゃんと作動したぞ!」

「警備システム?」

「そうだ!万が一家の中に何者かが侵入しようとすると作動するのだ!例えば日本の国務機,関とか?ニヤリ」

彼はそう言うとニヤリと笑った。

 

その後、警備システムについてさんざん話を聞かされた。(何でも、家にいっぱい仕掛けたらしい)

 

 

ーー地下 伊404内部 操縦室

 

俺達は、早速各配置についた。

 

俺:操縦席

こうき:システム操作席(俺の横の席)

はるき:マスターチェア

 

 

「さてさて諸君、早速起動させてみるとしよう。」

「「了解」」

「まず、操縦席の丁度左手の来るところに 全部で9個のスイッチがある。それの一番上の右端の赤いボタン、それがスタータースイッチだ。それを一回押すと全ての電子機器がつくぞ。押してみな」

そう言われたので赤いボタンをおしてみた。するとーー

黒かったモニターが青に光り、しばらくすると真ん中に白で「EC system 」と表示された。 

「「おぉ・・・」」

俺とこうきは思わず歓声の声をあげてしまった。

「このシステムは、私がつくったエレクトロニクスコントロール、略してECを制御するためのオペレーティングシステムなんじゃ!これでこの船の制御を行えるんじゃ!」

奴が何を言っているのかは分からないが、取り敢えず凄いということが分かった。

すると画面に何やらアニメキャラのようなものが・・・

 

見た目は初○ミク・・・

そして

『エレクトロニクスコントロールシステム 起動しましたぁ!』

 

声は佐倉○○音・・・何これ

 

 

「なぁ、これ大丈夫なのか?」

「何を言っているんだね卓也くん?システムはちゃんと正常n「いやいやそこじゃねぇよ!」何だね?」

「ほら、著作権とか他もろもろの法律が!」

「すでに我々は法律をいくつか破ってしまっている。何を今さら・・・」

あっそうだった・・・

すると、

『電圧、バッテリー 、機関、全てオールグリーン!異常なし!ネットワークオンライン♪』

「所でこのキャラ何なんだ?」

俺が春樹に質問すると、

『あっ申し遅れました。私はこのシステムの処理やプログラムの起動を行ったり皆さんのナビゲートを行う、いわゆるナビゲーターAIのセレナと申します!以後、セレナとお呼びくださいね!あと困ったときや、船体の操作でしてほしいことがあれば、何なりとお申し付けください!ニッ』

「彼女には高性能な人工知能を搭載して、感情表現もできるようにしたのだ!話しかければ答えてくれたり、彼女と会話すると楽しくて離れなれなくなるぞ。おまけに頼れるから十分頼っていいぞ。」

「引きこもりのお前が言うか」

「まぁ彼女の説明はまた彼女に聞けば良い。つぎだ。すべてが立ち上がったら次は各システムプログラムとシステム操作席で戦闘用プログラムを打ち込むのが実際の発進の時のやり方だ。しかし今日は訓練だ。それを打ち込む前にシミュレーションプログラムを打ち込む。使うのは8つのボタンだ。赤のボタンはエンターになるから気を付けるんだぞ?」

それからどこのキーを押すのかそれぞれ教えてもらった(ついでにメモった)。

そしてついに

「そして次元移動装置の現在の次元場所年日付時刻を設定後、いきたい場所の次元と場所年日付時刻を設定したらエンターを押す。まぁ次元移動装置の設定はいつでもできるから別にここで設定しなくても良い。で、今までの次元移動装置の操作以外の操作が完了次第、機関始動プログラムを押してエンターを押すと機関が動き出す。」

いろいろややこしいがメモったしやり方は分かった。

「あーあと 船体の操作だが、左のレバーがスロットルレバー、前に倒せば前進、後ろに倒せば後退だ。んで、そのレバーの横のレバーが前方潜舵の調整レバーで、左足もとのペダルがクラッチで右がフラストルブレーキだ。そして操縦桿は右に切れば右に、左に切れば左に、前に倒せば潜航、引けば浮上。あとバラストタンクの操作だが、右のモニターの左右にスイッチが計6個ついてるはずだが右上のスイッチを押すと切り替わるからそれを三回押したらモニターに出るからそれで操作してくれ。もちろん、分からなければ私に聞くんだぞ?」

「ははは、さっぱり分からない」

どこぞの変人物理学者のようにそういった。

その後、こうきの方の操作を教えたあと、何回も練習した。

 

 

 

 

その後、俺達はくる日もくる日も練習をした。

 

 

 

 

 

 

 

そしてついに出航の日

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の午前1時、俺とこうきはそれぞれ持っていくべきものをもって、我が家に別れを告げてこっそり抜け出した。そして、待ち合わせの場所で合流し、奴の家に向かった。

そして奴の家について、中に入った。あの時のように何かにつけられてる気はしたが、それだけだった。

「お前たち、随分早いな」

「まぁな」

「丁度良かった。お前達に説明すべきものがある。」

「何だ?」

そう言うと春樹は俺達を潜水艦の格納筒内に案内し、荷物の置いてあるところより奥にある部屋に通した。そこには、

「何だこれ」

「私がつくった工作機械だ。これで武器を作る事ができる。これで魚雷やミサイル、弾などの消耗品の残量も気にしなくて良いのだ。もちろん、その他の物も料理以外なら何でも作れるぞ」

「これは良いな!」

「因みにお前達にがくる前に武器や調査用機器、偵察機なども積んでおいたぞ!」

「さすが科学者春樹」

「こうきや。科学者は関係無いと思うぞ?」

「そうかい?」

「フフフ、さぁお前たち、そろそろバッテリーが満タンになったぞ。そろそろ出航準備だ!」

「「了解」」

そして俺たちが各配置につき、それぞれが準備が完了し、機関始動しようとしたその時ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーーーーー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと外からけたたましいブザーの音がした。すると、春樹が

「いかん!侵入者がきたぞ!機関始動!」

「了解!機関始動!」

初めての機関始動、わずかに不安を覚えつつ、ボタンを押した。しかし、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれっ、おかしい、うごかない!なんでだ!?」

 

 

 

 

 

 

なぜか動かない焦りに、ボタンを連打していた。

「おい!落ち着け卓也!もう一度チェックするんだ!」

「了解!」

震える手を押さえつつ、順々に手順を確かめていく。

「マスタースイッチ、システムプログラム、あっギアをニュートラルにしてなかった!」

「卓也よ、焦って良いことないぞ?」

「こうきが言うな!機関始動!」

 

ガチャン!と大きな音がした後、しばらく無音が続いた。すると、

『モーターに動力を接続しました!機関始動します!吹き出し口に注意してください!』

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キュイイイイイイイイイイイイン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タービン独特の音がして音が次第に大きくなっていく時、足元のモニター、つまり真下を写しているモニターに警察官が写っていて何やら叫んでいる。すると春樹が

「よしっ!ドック注水!」

「ちょっと待って!」

「何だ?」

「真下に警官が・・・」

居ると言いかけたとき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダダダダダダダダダダダダダッ

 

ふと機銃の打つ音が外から微かにした。

「何だ!?」

「確認するよ!」

そうこうきが言い、外部の周辺確認用カメラで確認すると・・・

ここうきは青ざめた顔でこう言った

「ね、ねぇ、この事って誰にも言ってない筈だよね?」

「そ、その筈だが?」

「じ、じゃあなんで警察や自衛隊がこっちに銃向けてるのさ?」

「!?」

「スクリーンに出せ!」

そこに写し出されたものを見て言葉を失った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには、銃をこちらに向けて、殺意むき出しの自衛官たちがいた・・・

 

 

 

 

 

 

 

「ね、ねぇどうすんの?」

「殺るのか?むこうは殺る気満々だけど?どうする?春樹」

「今さら後戻り出来ないのはお前達だって理解できてる筈だ。さぁ後はお前達次第だ!」

「つまりお前はやるんだね?」

春樹は無表情のまま頷いた。

「だったら俺達が戦わないわけねーじゃん!」

「そうだよ!」

すると春樹はニヤリと笑った。そして

「フッハッハー!そうと決まれば殺るしかないさ!」

『だったら私におまかせくださいませー!』

「よし!使うのは三連装機銃一機のみ!当ててこ殺したときは覚悟しろよ?以上!攻撃開始!」

『了解しましたー!』

「よし!彼女が足止めしてる間に、ドックに注水!そしてフラストルブレーキをかけたままスロットルを倒す!そして回転数が24万回転までいったらブレーキ解除!そして88ノットで離脱だ!」

「「了解」」

 

 

 

 

 

 

 

そしてドッグの水が満水になった時

「239998.239999.240000回転!」

「水路オープン!ブレーキ解除!」

「Goooooooooooo!」

ズゴーーーーーンというバカでかい音がした後、その船はもはや船ではない早さで専用水路に突っ込んだ。

「78ノット・・・79・・・80・・・81・・・」

今もなお加速を続けるその船、しかし

「前方に、艦影あり!このままでは衝突するよ!」

こうきが叫ぶ。

「83・・・・84・・・85・・・」

「卓也・・・春樹!ぶつかるよ!」

「大丈夫だ!」

そしてついに・・・

「86・・・87・・・・・88!88ノット!」

「突っ込めええええええ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチっバチバチバチバチ!!

 

船体は電気を放ちながら潜水艦に突っ込んだ

     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵「敵艦と接触します!」

敵艦長「衝撃に備え!」

  

 

しかし、その船は衝突直前で

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どーーーーん!

 

 

 

 

 

 

敵「敵・・・消滅しました・・・」

敵艦長「バカな!もう一度チェックするんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その船は、人類初時空を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次元を越えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー次元不明 カスタエル王国 セレーネ村にある名も無き海辺の崖の上の花畑 

 

 

ここは、カスタエルという王国の領地、セレーネ村。そこにある海辺の崖の上にある花畑。

女の子「フンフフンフフン~♪」

ある女の子が花でリースを作ってあそんでいた。

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どーーん

 

 

 

どーーん

 

 

 

バコーーーーン!

 

 

バリバリバリバリッ!

 

 

 

 

女の子「キャーーーー」

 

 

 

 

 

崖の下から、その赤と灰色の鉄の鯨は、氷に包まれて、まるで封印が解かれたかのように現れたと言う・・・

 

 

その鯨は、あるものには災いを与え、あるものは幸福に恵まれるといわれているらしいし




なんか擬音語が多すぎました













テストやだー

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。