クラスメイト K [本編&おまけ完結]   作:ちびっこ

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転校手続きは難しいことなのか?という有り難いご意見がありましたがこのままにします
いろいろ調べた結果、子どもが転校したい(いじめなどの原因を含めて)と訴えた場合、親の意見はかなりわかれるようです
その中で転校はしないが通わなくていいと逃げ道を作るというのもあったので、無理に変更する必要はないと判断しました

私が作る話なので矛盾が多いと思います。すみません
ということで、無理と思えばUターンですよ!ストレスが溜まるですから!(合言葉)
では、駄文ですがこれからも頑張りますね。期待はしないでくださいww


寄り道

 昨日は久しぶりに学校へ行ったが問題なかった。元々友達がいない私は休んでいても変化が起きるわけがないのだ。強いて言えば、沢田綱吉達から挨拶があったり放課後遊びに行こうと誘われたぐらいだな。挨拶は軽く返したが、放課後は予定があるからと断った。沢田綱吉は落ち込んでいたので「また今度」と言えば復活した。が、なぜか少し態度が良くなった獄寺隼人が「10代目の誘いを断るとは……」とブツブツ呟き怒っていた。しょうがないので「久しぶりにベッドから起き上がったから予定が詰まってる」と、言えばしぶしぶ納得したようだった。正直に「マンガを読みたいから」と、言わなくて正解だったと思う。たいした予定ではないように見えるが、この私が約2週間ずっとマンガを読まなかったことを考えると、沢田綱吉の誘いを断るのは当然なのだ。

 

 そして今日は学校が休みなので朝から本屋に向かっている。家族には悪いが、私はもう開き直って原作キャラと会ってもいいと思ってるので、堂々と道を歩けるようになったからである。……雲雀恭弥とは会いたくないが。

 

 ……しまった。

 

 私は立ち止まりキョロキョロと見渡してみたが雲雀恭弥は出没していなかった。一瞬、フラグを立ててしまったかと思ったが大丈夫だったようだ。次から気をつけよう。

 

 気を取り直し本屋に向かうことにする。

 

 今日は兄からお小遣いをもらったので開店と同時に本屋に入るつもりなのだ。……少し浮かれてるのは自覚しているぞ。開店と同時に入ると決めた時点で気付いている。それでも止めれないのだ。それに今日は兄が一緒に居ないので気兼ねなく本を選べるのだから……。

 

 普段なら兄が一緒に居なければ本を買ってくれない。そして、兄が居ると注目を浴びるため、ゆっくりと選べない。もちろん兄は待ってくれるのだが。それでも気になるのは気になる。しかし、今日は違う。兄のお金で1人で買い物なのだ。最高である。

 

 そもそもなぜ今日が特別なのかというと、兄が私に黙って沢田綱吉と会わせようとして怒らせたのが原因だった。……そう、家に帰った後にお小遣いを要求したのだ。その結果、一万円ゲットだぜ!

 

 ……ノリで誤魔化してみたが、少し罪悪感が出てきた。もう怒ってないのにせびったからな……。しょうがない、帰りにラ・ナミモリーヌを覗き何か買おう。仕事の邪魔かもしれないが、兄が喜ぶのは間違いないからな。

 

「神崎!」

 

 この声は……と、思い振り返ると山本武だった。彼はよく私の名前を呼ぶ気がする。本当にいつ彼の好感度をあげたのだろうか。謎である。

 

「今からツナの家に行くけど、神埼も一緒に行かねーか?」

 

 少し考える。……明日は食い逃げの日だが、今日は原作ではない。食い逃げのことを考えると少し彼らが不憫と思ってしまう。3ヶ月間ずっとバイトだったからな……。不憫と思ったが、助言する気はない。

 

 話を戻すことにする。原作と関係ないといっても、山本武は問題ないかもしれないが急に私が行けば迷惑だろう。

 

「ぜってぇツナも喜ぶぜ!」

 

 ……そういうものなのか?経験がない私にはわからない。

 

「それとも今日も用事なのか?」

 

 用事はないが予定はある。彼らは一体いつこの違いに気付くのだろうか。少し心配になる。教える気はないが。

 

「少しなら……」

 

 悩んだ結果、行くことにした。正直、知識があるとしても沢田綱吉の家には興味があるのだ。

 

「ハハッ! いこーぜ!」

 

 笑ってる山本武を見て思う。彼は今日も元気だな。

 

 

 

 

 

 

 

 沢田綱吉の家の前に着けば獄寺隼人がいた。沢田綱吉は人気者だな。1人感心している間に2人が口論していた。獄寺隼人の一方的な気もするが。しょうがないので彼らの会話が終わるまで私は家を眺めることにする。玄関から見える2階の部屋が沢田綱吉の部屋なはず。

 

 私が確認している間に彼らは口論?しながらも家へ入っていく。チャイムを鳴らしていたが、勝手に入っていいものなのか?と、少し疑問に思った。しかし、仲がいい同士ではこれは当たり前のことかもしれない。私はどうするべきかと悩んでると「ぼーっとしてねぇで来いよ」と獄寺隼人が振り向きながら言ったので入ることにする。

 

 我が家のように入っていく彼らについて行けば、2階のとある部屋で止まった。先程、確認した場所だったので私の知識は間違っていないことがわかった。

 

「オレの人生は終わったんだーー!! もーー自首するしかないーー!?」

 

 このセリフは……と思い、部屋の前に行こうとした足が止まる。その後にハルが刑務所などと叫んでいたので間違いない。これは原作だ。

 

 恐らくこの部屋の中でモレッティが死んでいる。いや、正確には生きているのだが……。まぁそれはいい。本来ならこの原作は一週間前にあった。私のせいでずれたのか……?そもそもモレッティは日本に遊びに来たから寄っただけのはずだ。なぜ今日いるんだ。

 

 ……落ち着こう。今、COOLからHOTになるのはまずい

 

 連呼して叫ぶ度胸がなかったため、私は少し落ち着いた。考えてみれば、モレッティが一週間以上日本に滞在している可能性もあるのだ。私のせいでずれ、原作が今日になっただけかもしれない。

 

 とにかく私はここから立ち去るべきだろう。忍び足で降りようと決意する。

 

「か、神崎さんも居るのーーー!? お、終わった……」

「突っ立ってねーで入って来いよ。サクラ」

 

 逃げられない。リボーンに見つかっていたらしい。またレベルの差か!と逆切れしそうになったが、ばれてしまったので大人しく部屋に入ることにする。1度でいいからお前らレベルがオレ―――私を語るかと言いケンカを売りたい。もちろん、穏やかな心の持ち主の私には出来ないが。この前のことは自身でも驚いてるほど珍しいことなのだ。あれはリボーンの言動がきっかけで激しい怒りによって目覚めた戦士なのだろう。しかし残念ながら私は地球育ちの地球人なので鍛えても簡単に戦士にはならない。

 

 非常に残念と思いながら部屋に入ると沢田綱吉と三浦ハルが泣いていた。それを見て、くだらないことを考えすぎたと私は少し反省した。気を取り直し周りを見渡すと、三浦ハルと目が合った。一瞬三浦ハルは私のことが気になったようだが、状況が状況なので絡んでこなかった。正直ありがたい。私もどうすればいいか悩んでいるのだ。

 

 ふと足元を見れば、ケーキの箱があった。恐らく今日の三浦ハルは沢田綱吉に屋形船を見せに来たのではなく、ケーキを持ってきて原作のようになったのだろう。彼女は原作と違い私服で、ケーキの箱が歪んだ状態で床にある。恐らく間違ってはないはずだ。このままではケーキが獄寺隼人と雲雀恭弥のせいで食べれなくなる。歪んでるぐらいなら食べれるが、ダイナマイトが当たるとどうなるかわからない。持っておこう。

 

 私がケーキを抱えてる間に説明が終わったようだ。なぜなら原作通り獄寺隼人がモレッティに根性焼きをしようとしているからである。……この位置は危険だ。部屋の1番近い位置にいる私はDrシャマルに絡まれる可能性が高い。トイレにでも逃げたがったが、廊下で鉢合わせすると危険なのでドアから1番遠い場所に移動する。三浦ハル、私のために原作通り犠牲になってくれ。

 

 移動している間に酔っ払ってるDrシャマルがやってきた。沢田綱吉が必死に患者を診てくれと頼めば三浦ハルの方へ向かった。ご愁傷様である。

 

「キャアアア!!」

 

 ナイスパンチだが、こっちに飛ばすな。

 

「なんだ、こっちの可愛い子ちゃんか」

「黙れ。王妃に手を出した変態」

 

 間一髪だったようだ。私にはDrシャマルの動きが見えなかったが、王妃という言葉で停止した。そして停止したことでやっと気付いたのだった。私の胸の前に手があったので本当に危なかったことを……。しかし、まさかあれで停止するとは思わなかったな。もしかすると彼は王妃に手を出したことを嘆くほど後悔しているのだから、トラウマになっているのかもしれない。嘆き弾は意外と凄い力を秘めていることがわかった。

 

「どうして知って――」

「ハルや神崎さんじゃなく、患者はこの人です!!!」

 

 私に聞こうとしたようだが、Drシャマルは沢田綱吉の言葉で動き出した。……私が思っていたより問題発言だったようだ。国際指名手配なので調べればわかることと思っていたが、マフィア関係にしかわからないことかもしれない。

 

 これはまずいと思いリボーンを見ると目が合ったと思えば一瞬で足元に居た。と、思ったら……ピョンピョンと器用に飛び跳ねて私の肩に乗った。意外と重いので降りてほしい。

 

「……重い」

「わりーな」

 

 抗議したがスルーされた。両手で彼を抱っこすれば楽になる気もするが、ケーキがあるのでこの状態で我慢する。

 

「シャマルのことも知ってんだな」

「少しだけ。……モレッティのことも」

「そうか」

 

 下手に隠しても意味がないと思い、覚悟して言ったのだが「ツナ達には黙ってろよ」と言われただけだったので拍子抜けした。そして私は元々原作を壊す気はなかったのでリボーンの言葉に素直に頷いた。私の頷くところを確認してリボーンは肩から降りていった。私が重いといったので降りてくれたのかもしれない。

 

 リボーンと会話が終わるとDrシャマルが帰ろうとしていた。私に何か聞くかも知れないと思っていたが、リボーンと私が話してるところを見てやめたのだろう。……多分。

 

 もう少し考えたいが、これから一刻を争うことが起きる。そろそろ外からバイクの音が聞こえ始める。早くここから離れなければならない。

 

 慌てて廊下に出ようとすれば「神崎さん、ちょっと待ってーー!!」と、沢田綱吉に声をかけられた。見捨てないでという表情つきで。助けてあげたいが私も怖いのだ。彼と会って沢田綱吉を助けるほどの力も勇気もないのである。そもそも私は彼に近づきたくもない。

 

「……トイレ、場所案内して」

「え!? わ、わかった」

 

 流石、頼まれたら断れないランキング1位だ。この状況でも案内してくれるとは……。

 

 少し関心をしたがすぐに本当に原作を壊していいのか?と、頭によぎる。このまま彼が離れても獄寺隼人はダイナマイトを投げるだろう。話の流れは問題ないかもしれない。しかしモレッティと沢田綱吉との絡みが少なくなるのは大丈夫なのか。確か、モレッティはここで沢田綱吉と会ったから沢田家光に手を貸す決意をしたはずだ。……クソッタレ。と、自身に向けて放つ。原作を壊す度胸もないくせに、なぜ私は「また明日」など彼に声をかけたり、この家に来たのだ。

 

「神崎さん……?」

 

 頼んだくせに動こうとしない私を見て沢田綱吉が心配したようだ。そして心配している彼の顔をジッと見て私はこれでいいんだと思えた。

 

「10代目の手を煩わせるわけにはいけません! ぼけっとしてねーでついてこい」

「え!? で、でも……」

「彼でもいいよ」

 

 沢田綱吉は私の言葉を案内してくれるなら誰でもいいという風に受け取ったようだ。実際のところは彼が案内してくれればダイナマイトを投げることがなくなるので、彼でもいいという意味である。

 

 原作を回避するために私は彼の後ろを大人しくついて行った。が、少し廊下を出たところで沢田綱吉の叫び声が響いてしまったのだ。当然、獄寺隼人は私を放置し「10代目に何か!?」と言いながら、沢田綱吉のところへ行ってしまった。

 

「……失敗した」

 

 思わず呟く。流石に今から戻る気はしないので大人しくここで待つことにする。しばらくするとドカンという音と共に風が廊下に流れて来た。恐らく原作通りに進んだのだろう。ご愁傷様である。

 

「あまり暴れちゃダメよー。 あら? ツナのお友達? それも女の子じゃない!」

 

 どうやら廊下で突っ立ているせいで沢田奈々に見つかってしまったようだ。

 

「……こんにちは」

「こんにちは。どうかしたの?」

 

 どうかしたと聞かれれば、危険人物とダイナマイトから避難していると答えたくなる。会話が苦手な私でもそれはまずいと思うので、頭を回転させ何かいい言葉がないかと搾り出す。

 

「……三浦ハル――ちゃんがケーキを持ってきてくれたのでお茶を頼もうかと――」

「まぁ! ハルちゃんが! すぐに用意するわね。でも……ハルちゃんは?」

「……少し歪んで落ち込んでるみたいなので私が代わりに」

「そんなこと気にしなくていいのに……。すぐに用意して持っていくわね!」

「散らかしてしまったので30分ほどお時間を貰ってもいいですか?」

「もちろんよ~」

 

 何とか誤魔化したので、沢田奈々にケーキを預け部屋に戻ることにした。

 

 部屋に戻ると沢田綱吉と三浦ハルが力尽きていた。山本武はモレッティを指差して笑い、獄寺隼人はリボーンに向かって笑っていた。しょうがないので1人で部屋の片付けをする。服はたたみ、本は本棚に戻せば少しはましだろう。家事を全くしない私でもそれぐらいは出来るのだ。

 

 しばらくの間、黙々と片付けていると沢田綱吉が「ツナも動け」とリボーンに蹴られていた。

 

「……………なんで普通に掃除してるのーー!?」

 

 今ので沢田綱吉が復活したようだ。ただ、汚いから掃除をするのは普通ではないのか?と首をひねる。

 

「いや、掃除をしてくれたのは嬉しいんだけど……。神崎さんはビックリしなかったのかなーって……」

「ビックリしたといえばビックリした」

 

「原作がずれて今日モレッティに会うと思わなかったしな」と、心の中で続ける。沢田綱吉は納得しているかわからない返事をしていた。

 

「ツナさーん!? ハル……ハルはツナさんにとケーキをお持ちしたのに……どこかに行っちゃいました……。ハル、ツナさんを思ってお母さんと一生懸命作ったのに……」

「ケーキは1階にある。後で持ってきてくれるって」

「はひ!? そうなんですか!?」

 

 三浦ハルのテンションの高さに後ずさる。一瞬だが、兄と同じような視線を感じたせいだろう。そんな私を見て沢田綱吉が慌てて間に入り、私に三浦ハルを紹介していた。

 

「ハル。オレのクラスメイトの神埼さん。えっと――」

 

 沢田綱吉は困っていた。三浦ハルを紹介した時には「緑中だけどいろいろあって知り合って、変わってる奴だけど悪い奴じゃないんだ」など言っていた。しかし、私の場合とは接点が少ないため言葉が浮かばないのだろう。

 

「あ! 本が好きだよね!! オレ、読書感想文の本探しを手伝ってもらったんだ!」

 

 沢田綱吉の中で私は本好きと認識しているらしい。間違ってはいないが、本は本でもマンガだぞ。頭が良さそうに見えるので教えるつもりはないが。

 

「ハルも手伝ってほしかったですー」

 

 三浦ハルにお勧めの本は何かと考える。料理本がいいだろう。ある程度出来なければ未来で困ることになるからな。マグロ料理が載ってる本を探そう。……読書感想文には合わないな。

 

「はひ。ツナさん、サクラちゃんは落ち着きのある方ですね」

「少しはハルも見習えよな」

 

 それは言っちゃいけないことだぞ。案の定、沢田綱吉は三浦ハルに怒られていた。すると、それを見た獄寺隼人が三浦ハルに文句をいい、山本武が宥めていた。

 

「仲がいいですね」

「ああ」

 

 その様子を見ていたモレッティがリボーンに話しかけていた。どうせ目をつけられてるのだと思い、彼らに近づく。

 

「サクラは混ざらねーのか?」

「混ざり方がわからない」

 

 正直に言えば、リボーンは少し間を置いて「そうか」と返事をした。

 

「こんにちは。先程は驚かしてすみません。どうしてもボンゴレ10代目に『アッディーオ』を見てもらいたくて――」

「サクラは初めからおめーのことを知っていたから問題ねーぞ」

 

 一瞬、驚いた顔をしたが「そうですか」とモレッティをが言った。恐らく彼は私がマフィア関係者と思ったのだろう。違うのだが……。否定しても納得しないだろうなと思ったので諦め言いたいことだけ言う。

 

「出来れば、マフィアに睨まれたくない」

 

 出来ればと言ったのは半分無理と諦めてるからである。しかし、言わないよりはいいはずだ。

 

「そういうことだ。黙ってろよ」

「はい。わかりました」

 

 どこまで信用できるかわからないが、最強の殺し屋のリボーンが黙ってろと言ったので期待はしたい。

 

「……気をつけろよ」

 

 私の言葉に2人は顔を見合わせてから私の顔をのぞいた。本来なら下手なことは言わない方がいい。しかし、出会った人がこれから死にかけると知ってるのに何も言わないのは嫌なのだ。そう、これは私のワガママである。私が言ったせいで彼は死ぬかもしれない。そうなるとゴーラモスカを止めれなくなり沢田家光が死ぬ確率が高くなる。そして……沢田綱吉の死ぬ確率が高くなる。

 

「それ以上は言わなくていいぞ。それにおめーのおかげでモレッティはこれから気を引き締めれるんだ。それだけで充分だぞ」

「そうですよ。ありがとうございます」

 

 モレッティにお礼を言われ、少し泣きたくなった。謝りたいのだが、声を出すと泣いてしまう気がして首を横に振った。

 

 彼を止めて私がゴーラモスカの停止方法を教えればいいのだ。そうすれば彼はXANXUSに殺されかけることもない。私の知識を話せば何とかなる可能性が高い。だが、私はその知識でこれも知っているのだ。XANXUSがゴーラモスカのことを知ってる奴は生かす気がないことを――。

 

 先回りしXANXUSを抑えることも出来るかもしれない。だが、リング争奪戦がなくなれば原作の未来に繋がるかわからない。そう考えるとモレッティが瀕死の状況で『アッディーオ』を使いXANXUSの目から逃れ、モスカの停止方法を知らせるのがベストなのだ。

 

 と、自分に言い聞かせてるが、結局のところ私は自分の身が1番なのだ――。

 

「神崎さん、どうかした? あ! リボーン!! また神埼さんに余計なことをいったんだろ!!」

 

 私が否定する前にリボーンが「さぁな」と言った。甘いなと苦笑いすれば、「こいつの冗談だから!」と、沢田綱吉が必死に訴えてきた。

 

「わかってる」

「良かった……。あ! 掃除ありがとう! 凄く助かったよ」

「ん。もう少しする」

 

 まだ汚いしな。この状況ではケーキを食べれない。

 

「ほんと!? ありがとう!!」

 

 彼のお礼は落ち着く――。そう思いながら私は掃除を再開した。

 

 

 

 

 

 この後、私は彼らとケーキを食べて別れ、予定通り途中で本屋に行き帰った。自己嫌悪に陥ったのに本屋に寄れたのは沢田綱吉のおかげだろう。

 

 少し苦笑いしながらベッドに寝転び、マンガを読み始めた。が、何かひっかかり起き上がる。しばらく考えても思い出せなかったので、そのうち思い出すだろうと判断しマンガを読み始めた。

 

 思い出したのは「サクラ、帰ったよ!」という兄の声を聞いた時だった。

 




もう少しカットできる気もしますがこれで許してください

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