キュアミューズが調辺音吉の孫娘でメジャーランドの姫であり9歳の調辺アコであることにとっくに気づいていた龍音は約束をしていたのだが、どうも腑に落ちなかったのであった。
「ねぇ、龍音叔母さん‼」
「アコに会ったんだろ?」
「うん、何か引っかかる。まさか‼」
「アコちゃん達だけでメフィスト、つまり」
「元に戻そうとしてるんじゃない‼」
「行こう‼ ありがとう、冬龍‼」
「おう‼」
現在龍音は超神次元ゲイムギョウ界の元プラネテューヌ教会の自室で情報を整理して推理していたのだが、そこの調辺アコと同窓生だが、身長は一回り高い双子で歳は近いのだが姪っ子で銀髪右碧左翠が妹の冬龍でもう一人の菫色の髪に右金左紅が姉の夏龍と親友のヴィヴィオが部屋に入ってきたのであった。
夏龍はいつもの男口調で、アコに会っているらしく、それを聞いた龍音は推理していた事柄をまとめた瞬間、引っかかていた何かが外れたようで、龍音は椅子から立ち上がり棚に掛けかけていた愛刀を取り粒子化して、約束の日ではないのだが龍音は行くきっかけを作ってくれた姪っ子達に礼を言って加音町へ向かったのであった。
「わたし達も行く?」
「行こうぜ‼」
【ちょっと‼ 行くんですか‼】
「ルビー行くよ‼」
「サファイアも‼」
【行きましょう‼】
残された冬龍達も突然隕石の如く落下してきた意思を持ち自称魔法の杖である「ルビー」と「サファイア」ともに友を呪縛から解き放つべく龍音を追うように加音町に向かったのであった。
もちろん、龍音に気づかれないようにであるが。
「(冬龍達ったら、ついてきちゃったんだ)」
『ねぇ、完全に気づかれてるよね』
『仕方ないだろ』
『うん』
龍音は冬龍達が気配を消して尾行してきていることはお見通しだったが、敢てそのことは見逃すことにして、急いで、
「龍音、珍しいね、深くは聞かないけど」
「待ってよ‼ 龍音ちゃん‼」
「待ってくれ、オレを置いて行くなよ‼」
「加音町に転移開始‼」
次元武偵の拠点にして、精霊との平和的解決をモットーにしている宇宙戦艦「フラクシナス」の転送ルームに設けられている次元装置で加音町まで転移することにしたのであった。
そこに、龍音のことに気が付いたいつものメンバーがやってきたので、一緒に加音町に転移することになったので、装置を龍音が起動させて加音町に転移していったのであった。
「この感じ、メフィストが‼」
「今度ばかりは、元に戻してやるのです‼」
「そうだね」
「もう‼ なんで変身速いの(゚д゚)!‼」
加音町に到着して早々に何かを感じ取った龍音達は変身したのだが、小雪だけが変身していなかったのであった。
急いで街へ急いだのであった。
そして、加音町の街中で、
「チッ‼ 遅かったか」
「その声は、アスナ」
「ふん、おまえらはこの間の? 以前のオレではない‼」
もう既に響達がプリキュアに変身してメフィストと戦いを繰り広げていたのであった。
龍音は仮面の下で悪態をついたが、すぐさま、戦闘に介入することにしたのであった。
「チェンジ‼ プリキュア‼」
「え、嘘(゚д゚)!」
「ひらひら降り積もる粉雪‼ キュアスノー‼」
遅れて到着した小雪も返信用の元は自分のスマホなのだがそれを取り出して、画面をタップして、光に包まれて、そして、以前、回復魔法で傷を治してくれたキュアスノーに変身したので、メロディ達は驚いていたのであった。
それも仕方ない、自分達と同じ地球人である小雪がパートナーの妖精から力を貰わずにプリキュアに変身してしまったのだから。
「分けは‼ 後で‼」
「面白い、こんだけのプリキュアが此処に出揃うとは」
「言っておくが、わたし達は「プリキュア」ではないがな。ん?(これは‼)」
「ほう? どうやら、また能力が現れたか?」
「なら、出し惜しみはしない方がよさそうだな‼ (ごめん(m´・ω・`)m ゴメン… 響達‼)」
《ガングニール アガートラーム 天羽々斬 デュランダル》
「これ何(゚д゚)!‼ アスナ(゚д゚)!‼」
「シンフォギアなのです‼」
「シンフォギアってなに‼ かっこいいからいいや‼」
リズム達「メロディ( ˘•ω•˘ )」
スノー以外はプリキュアではないのだが今のメフィストにはそんなことは関係ない、その時、龍音の持つバトルメモリーデバイスが反応して、空中にスクリーンを表示して確認した龍音は薄らと笑みを浮かべたのであった。
メフィストはそれを見て、面白がっていたのである。
そして、龍音が高らかと宣言した瞬間、手慣れた手付きでスクリーンを操作して、タップしていくと、聖遺物との適合率がなければ纏うことが出来ない鎧「シンフォギア」をなんと、メロディ達が身に纏ってしまったのであった。
メロディはなぜか黒いガングニールの為、ピンクから黒の鎧に黒いマントに槍型の武装で困惑したが、待ち前の性格で気に入ったようで、それを見たリズム達は呆れてしまったのであった。
リズムはアガートラームを身に纏っているがメロディ同様に流石にボディラインが出るようなことにはなっておらずプリキュアのコスチュームと一体化していた状態である。
左腕の籠手から短刀をとりだしたのだが、無意識で行っているのであった。
もちろんほかの二人も同じで、ビートが風鳴翼の天羽々斬を、ミューズが立花響のガングニールになんと、
「これは剣ね。けど、今は使わないけど」
「ねぇ‼ ビート‼ 刀と槍交換して‼」
「そんなこと言ってる場合か‼」
「さぁ、来い‼ プリキュアども‼」
本来なら強力過ぎてシンフォギア奏者三人掛りだったデュランダルを軽々とミューズが背負えるくらいの長さでミューズが暴走するどころか問題なく立っており、ビートは風鳴翼の天羽々斬を纏って刀を構えていたのであった。
メロディはどうやら槍よりか剣がいいらしいのだが、そんなことを言っている場合ではないので、
「え~い‼」
「はぁぁぁ‼ 体が軽い‼」
「やるしかない‼」
「そうね‼」
「こざかしい‼」
「どうやら、おまえ達の出番はないようだな? 出て来い‼」
『ギクッ‼』
「悪いけど、ここからは‼」
「わかった」
「(アコ・・・)」
スポーツ万能のメロディは始とは思えない槍裁きでメフィストが放つ光弾を切り裂き、それに合わせるように日本刀型武装でビートが斬り捨て、短刀でネガトーンを攻撃するリズムに素手のままのミューズと言う構成になっていたのであった。
龍音は仲間と共に周りに被害が出ないように生み出されたネガトーンの群れを各個斬り捨てながら、プリキュアたちの補助をしていたのであった。
もちろん、物陰から飛び出すタイミングを伺っている姪っ子達に出番はないと言うと、飛び出し損ねた冬龍達だったのであった。
そして、アコが実父の目の前に立ち、少し屈み、攻撃の体勢に入ったのであった。
それを、ネガトーンに攻撃を繰り出しながら横目で見ていた龍音達は手出し無用と言っているのだろう、龍音達はそう言っているのだと感じていたのであった。
「その剣で、オレとやるか?」
「パパ‼ 元の優しいパパに戻って‼」
「ぐぉおおおお‼」
「・・・・」
ついに父と対面したミューズはゆっくりと背負っている金色の装飾の両刃剣「デュランダル」に手をかけるしぐさを取って、メフィスト目掛けて突撃したのであった。
そして、見事、ミューズの剣ではなく拳が叩き込まれたのであった。
するとメフィストがプリキュアの浄化の力に悲鳴を上げて光に包まれ出したのであった。
「う、何をしていたのだ?」
「パパ‼」
「アコ‼ どうやら、アコを悲しませてしまった。許してくれ。それにしても、その姿は」
「しいて言えば、スイートプリキュア「シンフォギアフォーム」と言えばいいだろ」
メフィストは元の姿に戻れたようでネガトーンに侵食されて犯した罪を償うことを決意して、新たな力を手に入れた愛娘達と和解したのであった。
「アスナ、(m´・ω・`)m ゴメン…」
「謝るな。こっちが勝手にやったことだ。それではな、約束の日に」
「うん」
自分達が窮地に陥ってしまったことを神姫化している龍音に謝っているメロディ達に龍音は気にするなと言って仲間達共に元の世界へと帰還したのであった。