主人公の名前は【しらぬい よう】です。時間があれば投稿しようかなぁ……と思っていますのでこんな作品でも良ければ読んでいってください(*´ω`*)
1話 巫女との出会い
さて、君たちは幻想郷という場所を知っているだろうか?
幻想郷とは地続きなのだが結界で隔離された『忘れられたもの』が集まる世界のことだ。そう……忘れられたものが集まる世界に俺は居る。そして現在--------
「うわぁぁぁぁぁぁ!!こっちに来るんじゃねえぇぇぇ!!」
走ってます。というより襲われてます。ダレカタスケテ。
何から逃げているのかというと金髪で頭に赤いリボンを付けている幼い見た目の少女……
----ルーミアからだ。
なぜ彼女の名前がわかるのか----
それは俺が東方Projectを知っているからだ。そして彼女が人喰い妖怪だという事も知っている。だからこそ惨めな姿を晒してでも逃げているのだ。だが周りは森でしかも夜。目的地が何処にあるのかすら俺は知らない。だから助けを求め叫ぶ。
「やくもゆかりぃぃぃぃぃ!!助けてくれぇぇぇぇぇぇ!!」
八雲紫----彼女こそこの俺を幻想郷に連れてきた張本人。幻想郷に送ってくれたは良いもののアフターケアをしてくれない……
そんなことを考えていると後ろから彼女の声が聞こえてきた。
「お前は食べても良い人間かー?」
「だから食べるなって言ってんだろっ!!」
「むー……私はお腹が空いたのだー」
「さっきお菓子をやっただろ!!」
「足りないのだー」
そんな会話をしていたら右前方の大木がへし折れた。どうやらルーミアが弾幕を撃ったらしい。
「(あの大木がへし折れた……。)」
その後も俺に当たることはなかったがルーミアによる弾幕は続いた。そして俺が振り返った瞬間……そこには黄色の球体が迫っていた。
「俺の幻想入りはこんなところで終わりか……呆気なかったな……じゃあな、幻想郷……」
------------パキィンッ!!
「(なんだ今の音は……)」
そうして俺の閉じかけた目には紅白の服を着てお祓い棒を持った人物が見えた……
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俺が目を覚ますとそこは神社だった。どうやら俺は生きているらしい。生きてるって素晴らしい!
----なんて言ってる場合じゃない、おそらく此処には……
「あら、目が覚めたのね。おはよう。」
「ああ、おはよう。どうもありがとう、昨日は助けてくれて。」
「まぁ、それが仕事だからね。それに…あんた外界人ね?その格好は。」
「外界人……?」
多分ゲームになってるなんて事も知らないだろうからあえて知らないふりをしておいた。
いきなり「俺は博麗大結界を越えて来た。」なんて言ったらどうなるかわかったもんじゃないからな。
「あぁ、知らないのも無理はないわ。一から説明してあげる。」
そうして博麗の巫女、博麗霊夢に説明を受ける俺だったが全て知っている内容だった。
「そういうわけであんたは私たちから見れば外界人なのよ。」
「へぇーそうなのかー(棒読み)」
「あんた……ちゃんと理解してる?」
「してるさ、要するに俺はその博麗大結界ってやらを越えて来たんだろう?」
少しドヤ顔で言ってみたが、「まぁ、そんな感じよ。」軽く一蹴されてしまった俺だった……
「で?お賽銭は?(ニッコリ)」
「え……?」
「え? じゃないわよ。助けてあげたでしょ?」
「まぁそうだが……わかったよ、入れてくる。」
「なんだったら財布ごと入れてくれても構わないのよ〜」
なんという貪欲さ。仕方なく5百円を入れておいた。
「ありがとね!えっ……えーと、名前聞いてなかったわね。あんた、名前は?」
「俺の名前は不知火 湧、不可能の『不』、知識の『知』、炎の『火」で不知火。湧き水の『湧」で湧だ。」
「ふーん、私は博麗霊夢。博識の『博』に麗しいで博麗、幽霊の夢で霊夢よ。」
「博麗か……珍しい苗字だな?」
ゲームでしかみたことが無かったからつい聞いてしまった。
「あんたの方が珍しいわよ。」
俺の方が珍しいと軽く返されてしまった。
「私のことは霊夢で構わないわ。」
「わかった。俺も湧で構わない。よろしくなっ!霊夢!」
「ええ、よろしく……と言いたいところだけど、あんたを外界に帰す準備をしないと--------」
「何言ってんだ?俺は帰る気なんか無いぞ?」
「はぁ!?あんた何言ってんの!?昨日死にかけておいて帰りたくないってどういう事よ!」
そういえばまだ説明してないことを思い出した。
「だーかーらー俺はこっちに永住する!これは八雲紫にも言ってある!」
「(っ!?またあのスキマ妖怪か!いつもロクなことしないわね!)」
「どうした?この世界じゃ紫が1番なんだろ?」
そんなことを聞かず霊夢は空にお札を投げつけた。するとそこの空間が揺らいだのが見えた。
「何だっ!?今、宙に波が--------」
「あら、やっぱり霊夢の勘には敵わないわね〜」
そう言いながら八雲紫は謎の黒い空間から上半身だけ姿を見せた。
「おいこら紫!外界人を連れてくるとはどういう了見よ!!」
霊夢がお札を投げつけながら言った。
「あら〜私は連れて来てませんわよ?そこの彼が幻想郷に行きたいと言ったから道を作っただけですわ〜」
うむ。これは胡散臭いと言われても仕方ない……と1人納得する俺であった。
「あんたが連れて来たようなもんじゃない!よりにもよって夜の森とか!私が近くに居なかったら今頃妖怪の腹の中よ!?」
「でも彼は生きているわ。それで良いじゃないの。生きてるって素晴らしい事よ?」
あれっ……今のセリフは今朝俺が……
「そんなの結果論じゃないの!あんたが連れて来たんだからあんたが面倒見なさいよ!」
「あら?男1人に女1人じゃ恥ずかしいのかしら?霊夢も女の子ね〜?」
「っ!!そんな訳ないでしょ!!」
「じゃあ後は宜しくね〜」(ブゥン)
目の前に浮いていた八雲紫が消えた。
「ちっ!逃したか!あのスキマ【この発言はスキマ送りにされました】」
「ん?今なんて言った?最後の方が聞こえなかったんだが……」
「気にしなくていいわよ。それよりこれからあんたはどうするのよ?」
そうだ、俺には行く当てもなければ金もない……意外と早く結論はでた。
------------「博麗神社に住ましてくれ!!」
一瞬の静寂の後、
「住ませてくれって、居候になるってこと?良いけど、その代わり家事はして貰うわよ?それが条件。」
「家事ぐらいならいくらでもするさ!恩に着るぜ霊夢!!」
「ならこき使ってあげるわ。」
「一応料理は出来るが霊夢はどうなんだ?」
「1人で暮らしてたんだから出来るに決まってるじゃない。」
「それもそうだな、じゃあ出会った記念として俺が料理してやるよ。
「わかったわ。食べれる料理を出しなさいよ?」
「どんだけ信用されてないんだ……」
--------こうして不知火 湧の幻想郷生活が始まった。これから起こる異変に巻き込まれることなど露知らずに……
「あやや、これは大スクープですよ!【博麗の巫女、外界人との同棲始める!!】良い記事が書けそうです!」
さて、お読みいただけたらお分かりの通り会話が多いです。つまり戦闘シーンは……
文字数は少なめです。気軽に読めるようにですよ?決して語彙力がない訳じゃないです……(そうであると信じたい)
時系列は紅霧異変よりも前です。そこまで伏線は張らないつもりですので深く考えずに読んでくださると幸いです。
感想をくれたら泣いて喜びます。誤字脱字報告をくれたらドゲザーします。
次回はあの子の登場です。そう霊夢が出たんだからね。