どうもしょうぷー。です。
誤字、脱字などがあれば教えてください。
「ようこそリオンさん。私はあなたに新たな道を案内する女神エリス、この世界でのあなたの人生は…終わったのです」
そうか…俺は死んだのか
「そういうのいいんでエリス様。今回もちゃんと機能しているか見てもらえますか?」
まぁそんなはずもなく俺はちゃんと生きている。死後の世界にいるのに生きてるとは矛盾もいいところだが、なんたって俺は最強の魔法使い、こんな簡単に死なないように予防線はしっかりはっている。
「はぁ、また生きてこの世界にやって来たんですね。で、今日は何をしてこの世界に来たんですか?」
「お風呂で溺れました」
「そんな理由なんですか!?あなたは本当にアクア先輩から能力をもらったんですよね!」
なんとも失礼な事を言う女神様だ、誰にだって失敗する事ぐらいある、よし今度エリス教会に行って「エリスの胸はパッド入り」と広めてやろう。
「そんな事したら家から出るの時に必ずタンスの角に小指をぶつけるようにしますよ」
「じょ、冗談ですよ、そんな事を俺がエリス様にするわけないじゃないですか」
「はぁ、もういいです。それで今回も機能しているかどうか調べて欲しいんですね、少し待ってくださいね」
このエリス様が何をしているのかと言うと、ちゃんと仮死
状態が維持できるかどうか見てもらっている。俺は自分の体に生命活動が維持できないほどの事が起こると仮死状態になる魔法をかけている。
「終わりましたよリオンさん」
「どうでしたかエリス様、この歳しては結構でかいほうだと思うんですが」
「そうですね8歳にしてこれは…って何を言わせてるんてるんですか!セクハラです、女神にセクハラをしました!」
「何を言ってるんですかエリス様!これは大事な確認作業なんですよ、残念な事にあまり同世代の男の友達がいないので聞くに聞けないんです…」
「そうやって同情を誘ってセクハラしないでください!」
「でもちょっとかわいそうに思えてきたでしょ」
「…ほんの少しだけ」
「やっぱり優しいですね。どうですか俺の愛人として一生を過ごすのは」
「最低な発言をありがとうございます」
「そんな…褒めらても困りますよ」
「そこを褒めらてると思うのがあなたのすごいところですよね」
そうやって俺とエリス様が和気藹々とトークを繰り広げている中、遠くの方でカツカツと足音が聞こえてきた。
「エリスー!エリスー!どこー?あなたの頼れる先輩のアクア様が遊びにきてやったわよー」
「アクア先輩!?どうしてここに、今日は来ないでって言ったはずなのに…」
「来たな駄女神!くらえ、『ファイヤボール』」
「ちょっとどうしてここにあんたがいるのよ、って!危ないじゃない!この麗しきアクア様に傷がついたらどうするのよ」
「っち、外したか」
「上等よ!この粗ちん!女神の力を思い知らしてやるわ!」
「残念だったな駄女神、毎度毎度そう言われるからさっきエリス様に確認をとった、そうして言ってくれたよ、とても大きくて立派ですってな」
「エリスあんた何言ってるの…」
「そこまで言ってませんよ!アクア様先輩引かないでください!リオンさんも何を威張ってるんですか!」
「そこまでって事はちょっと言ってるってことじゃない、エリスあんた昔から何かあると思ってけどそんな性癖があったなんて…すぐにみんなに広めなきゃ!」
「違うんですよアクア先輩!上手く乗せられただけなんですよ、リオンさんもアクア様先輩に言ってください」
「そんな性癖を持っても俺はエリス様のこと好きですよ」
「なんで今私にそんな事をいうんですか!アクア先輩待ってください、本当に違うんですです!」
そのままエリス様はなんとかアクアを止めてご丁寧に椅子まで用意してなんとか落ち着いた。
「お疲れ様ですエリス様」
「誰のせいだと思ってるんですか」
「そんな事よりなんであんたがここにいるのよ!まさか今日私が来るからと知って私に会いに来たのね、その事については感心するけどまずはアクシズ教に入って布教してから私に会いに来なさいよ」
「本当に頭がおめでたい奴だな誰がお前になんか会いに来るか、俺はまた仮死ったんだよ」
「あんたまた死んだの…長い事女神やってるけどそんな死んでるのあんたぐらいよ、それで今日は何で死んだの?私の予想ではお風呂で溺れたとかじゃないかしら」
「正解だよ」
「え?」
「だから正解だって、風呂で溺れたんだよ」
「あははははははは!!あんた本当に間抜けね、大間抜けなリオンで粗ちん野郎ってのはどうかしら?」
「それ結局粗ちんじゃねえか!この年齢不詳のババァが!!」
「あっ!今リオンがいっちゃいけない事いった!その言葉を言ったらどうなるか思い知らしてやるわ」
「かかってこいよ、俺だってそろそろお前にお灸を据えてやらないといけないなって思ってたところだったんだよ、いいよかかってこいよ世界1の魔法使いが相手してるやるよ」
「女神の力を見してあげるわ!ゴット……どうしたのエリス?急に魔法陣なんか書き出して」
アクアの言葉に俺もエリス様の方向を見てみる。そこには何かつぶやきながら黙々と魔法陣を地面に書いているエリス様、何か普段のエリス様と違う。
「ふふふ、いつもいつも私の仕事の邪魔ばっかりして、そのせいで毎日毎日残業ばっかり、もういっそ悪魔を召喚して働かせようかな」
「ねぇエリス、さすがに女神のあなたが悪魔を召喚するなんてまずいと思うのだけど…」
「そうですよ、何か悩み事があるなら相談に乗りますよ」
「そうよエリス、この頼れる先輩のアクア様が相談に乗ってあげるわ、なんでも言ってごらんなさい!」
「あなたたちの…」
「今なんて言ったんだ?」
「あなた達のせいって言ったんですよ!!」
立ち上がったエリス様が珍しく怒りながら魔法陣を起動させた。魔法陣は金色に輝くとブラックホールみたく周りのものを全て吸い込もうとした。
「くそ!なんなんだよこれ、おいアクア!説明してくれ」」
「あわわわわわ、この魔法は先輩女神が後輩女神に使うお仕置用の魔法よ!あの魔法陣の中に入ると…」
「入るとどうなるんだ?」
「1週間お風呂に入っても取れない激臭のヘドロスライムの巣の中にいくわ」
「そんな危ない魔法を後輩の女神に唱えられたんじゃねーよ!!」
「うっさいわよ、まさかエリスがこんな事をするなんて、見てみなさいよあのエリスの顔、こっち見ながら笑ってるじゃない」
「なぁアクア…俺、お前とはいつもケンカばっかしてたけど本当はいい奴って思ってたからな、しかもババァのくせに以外と最近の流行りも知ってるし案外気があうのかなとも思い始めてたよ」
「ちょっといきなりどうしたのよそんなに褒め……ねぇ、今ババァっていわなかった?」
「言ってない。だからそんなお前にこんな事をいうのもなんだけど…後は頑張れよ」
「えっ?どういう事?ちょっと、どんどんリオンの体が薄くなっていくんだけど!?あんたこのまま現世に帰るつもりね!嘘よね、私を置いて自分だけ助かろうとするなんてしないわよね?」
「……アクア…ごめん…な…」
「こんのちょっと待ちなさいよ、ねぇ、エリスもなんとか言ってよ、あいつだけ逃げるのはずるいわよね。どんどん吸い込まれて行くんだけど、謝るから許してくださいエリス様!」
「リオンさんには逃げられましたか、まぁいいです。それではアクア先輩良きスライムライフ生活を」
「いいいやぁぁぁぁ!!!!」
アクアはそのままヘドロスライムの巣へと転送された。それを若干消えかかっている俺は見て「ざまぁ!」と心のそこから思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…ん?戻ってきたか。まったくあの駄女神のせいでのんびりエリス様と話しもできやしない」
あの怒りようから見るとしばらくは死ぬのを控えた方がいいか。それにしても寒いな、そういえば風呂に入ったままだったか時間経っているだろうしそろそろ上がるか。
着替えはどこにしまったけな、おっとこんな所に画鋲が落ちてる。避けて通らないと…
「いったぁぁぁぁ!!!!」
避けたせいでタンスの角に小指をぶつけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヘドロスライム
先輩女神がだらけたりサボっている後輩女神に罰を与えるために作られたスライム。1度そいつに触れてしまえばその箇所から1週間は絶対に取れない激臭がこびりつく。それがいやでみんなサボらずがんばっている。
まだアクアは天界にいます。まだカズマは死んでないので