この素晴らしい王国王女に運命の出会いを!   作:しょうぷー。

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この前ドアに中指ぶつけてずっとさすってました。
全然痛みが引かなかったので氷で冷やそうとした時によくよく見たら腫れてるの人差し指でした。何やってんだろ…
そんな事があったしょうぷー。です
誤字、脱字ごあれば教えてください。


彼とアイリス

その日王都は大混乱に包まれた。

あのジャティス王子が負けたのだ。その知らせを聞いた王国関係者は誰しもが信じていない。だってジャティス王子が負ける筈ない誰しもがそう思っている。1人で魔王軍幹部ともわたり合える人が6歳児に遅れを取るわけがない。みんながそう信じていた彼のボロボロになった姿を見るまでは

すぐに王国の選りすぐりのアークプリースト達が王子の治療を開始する。そしてそれに参加していない者は王子と一緒に帰ってきた大臣の方は注目する。

そしてその中を代表して国王自ら彼に質問した。

「して、勝負はどちらの勝ちだったか?」

そんな事この現状を見れば分かりきっていることだろう。

しかし国王でさえも自分の息子が破れるなど想像だにしなかった。つまり信じていないのだ、息子のこの有様を。

長く重たい沈黙の空気その中で塞ぎきっていた口を大臣が開いた。

「ジャティス王子が……敗れました」

その言葉に各々は「そんな」と口をつなぐしかなかった。

そんな中彼等は肝心の彼の姿が見当たらない事に気がつき始めた。それを大臣に問いただすと、ギルドにクエスト予約してるから一旦帰ります、また明日伺います、と、とても丁寧な言葉で帰ったらしい。

するとどこかでうめき声が聞こえてきた。ジャティス王子が目を覚ましたのだ。先ほどとは打って変わりどんどん顔色が良くなってきている。10分も経たない内に喋れる程度まで回復した。

そして彼等はまたも緊急会議を開いた。それはジャティス王子による報告会も兼ねている。

まだ太陽が昇っている。今日は始まったばかりだ。

 

ジャティス王子による報告は誰しもが驚かされる物ばかりだ。まず彼との決着は1分もしない内についた事。見たこともない魔法を使った事。そして彼は一歩も動かなかった事

そのどれもが聞いていた者達を驚かされた。ただ騎士団団長を除いて。まずジャティス王子が1分も経たない内に倒された事については恐らく彼の実力がこの城の中でトップか王様と肩を並べられるほどだと推測できる。そして見たこともない魔法を使う、こればっかりは首をかしげた。

自分たちが知らない魔法で尚且つジャティス王子を倒せるほどの威力を持ちそしてそれを6歳児が覚えている。その事実が彼等の首をかしげさした。

そのまま緊急会議及び報告会も進んでいった。

そうしてこの場に集まった者達はこの問題にぶつかる。

、アイリスの結婚、

もうこれは免れないだろう。今更になって彼がやっぱりいいやなんて言うはずもない。そしてジャティス王子が更に一層辛くそして暗い顔をうかべている。それもそうだろう自分が負けたせいで実の妹が結婚させられてしまうのだから。しかしそんな彼を責める者は1人もいない。なぜならば彼等は賭けたのだ、ジャティス王子という1人の男に。

そうして皆の期待を背負い戦った男をだれが責めるというのだろうか。そうしてこの話はアイリスが結婚するという事で終わりを迎えた。誰もが納得しない。それもそうだろう貴族達の政略結婚などは今のご時世珍しくないがアイリスはまだ6歳だ。いくら王族の者だからといってまだ恋も知らないような歳である。かといってここで反対したら彼が何をしてくるか分かったものじゃない。たとえ勝てたとしてもこちらの被害が甚大ではないしその時に魔王軍が攻めてきたらひとたまりもない。

そうしてこの会議は終わった。そしてこの会議で決まった事実をアイリス本人に伝えなければいけない。その役をクレアがかってでた、自分なら少しぐらいならアイリス様を慰められる、そう思ったからクレアはこの役をかってでた

そのままアイリスに伝えに行くのはクレアに決まった。

 

アイリスの部屋に向かう道中クレアは何度も自責の念に駆られていた。あの時自分がとめていれば、彼の危険性を認知していれば、そんな事ばかりを気にしている。そして彼女は決心する。アイリス様が結婚なさるのならば自分は死を持って償わなければいけない。彼女はそう胸に誓った。

そしてアイリスの部屋の扉の前まできた。クレアは自分の心臓が高鳴るのを抑えきれない。それはこの事を報告したら自分はアイリス様に嫌われてしまうんじゃないと扉の前で気づいてしまったのだ。アイリスに嫌われる事は死ぬ事より辛いと熟知している。そのまま扉の前で立ち止まっていると扉の中からとても可愛いらしい笑い声が聞こえてきた。それはここ最近忙しくなかなか会いにいけないアイリスのものだった。その笑い声を聞いた瞬間自分の考えている事がバカらしくなった。自分は誓ったではないか一生この方についていこうとそれなのに今更自分の事を考えるなんてバカけている、1番優先すべきはアイリス様でそれ以外は2の次だ、それにアイリス様の方がよほど辛いに決まっている。自分が昔アイリスの前で誓った事を思い出し彼女はドアノブに手をかけた。

 

ドアを開けた瞬間に1番に目がいったのはアイリスだ。

彼女はクレアが入ってきた事に気がつくと手を振ってきた

しかし彼女はここで少し違和感を感じた。アイリスはいつもクレアが自分の部屋にやってくるととても嬉しいそうな表情になりそしてこちらにやってくる。しかし今日のアイリス確かに嬉しいそうな表情だがこちらにはやってこない

そしてその笑顔がこちらに向けられたものでない事もすぐに気付いた。そしてその違和感の正体も

クレアはアイリスが向けている視線と同じ方向を見つめた

クレアはその人物を知っている。

たった1人で魔王軍を蹴散らし、ジャティス王子を1分も経たない内に倒し、そしてアイリスを奪おうとする者。

そう彼がここにいたのだ。

クレアは彼に気づくと一瞬の油断も許されないと考えすぐ様アイリス連れて逃げようとした。彼女が何をするか分かった彼はすぐにクレアに近づき

「おい、何勘違いしたんだよ俺は暇になったから話にきただけだぞそれ以外は何もしていない、というか何もさせて貰えなかった」

そうつけたが勿論信じられる訳もなくクレアはアイリスを連れてこの部屋から逃げようとする。しかしその行動を止めたのは他でもないアイリス自身だった。

「大丈夫クレア心配しないで、彼は本当に何もしていないよ、ただ私とお話していただけ」

そう言われたら信じるしかないだろう。アイリスは普段はおどおどしているが芯はしっかりしている事をクレアは知っている事。更にこの世界には記憶を弄る魔法もない。

じゃあどうして彼はここに来たのか…

そんな考えに浸っていると先ほどの会話の続きなのか2人の会話が始まっていた。

「そ、それでそのドラゴンはどうしたんですか?」

「なんとそのドラゴンは急に亀に変身したんだ」

「へー、そんなドラゴンも

「貴様、嘘を教えるな!そんなドラゴン発見されておらんわ!」

「え、嘘なんですか!?じゃあジャンプしてそのまま降りてこなくなったうさぎも女神様がとても駄目という事も嘘なんですか!?」

「全部嘘ですよアイリス様、この男は信用なりません。

さっはやく追い出しましょう」

「最後のは本当なんだけどな」

そんな訳あるかとそのままクレアはそのまま彼を追い出してしまった。追い出されてしまった彼はその前にまた明日来るからなと伝えるとそのままどこかへ行ってしまった。

 

そうしてクレアとアイリスだけになった部屋には先ほどのような会話などない。その原因はクレアから放たれる負のオーラがアイリスが話しかけるのをためらわされているのだろう。クレアは自分の頬を叩き決意を呼び起こしアイリスに彼と結婚しなければいけない事を伝える。

するとアイリスは驚きもせず悲しみもせず普通に、

「知ってますよ」

と答えた。その事に果てしない衝撃を覚えた。そして同時に誰に聞いたのかが気になったのでそのまま聞いてみると

「彼に教えてもらいました」

その事を知っているのにどこ吹く風のアイリスを疑問に思ったクレアは失礼だと思いながら嫌じゃなのかと聞くと

「はい、嫌なので断りました。そうしたらじゃあしょーがないと言ってましたけど」

ますます意味が分からず混乱する。しかしアイリスの言葉を鵜呑みするならアイリスは結婚しなくてもいいという事だ。しかし彼が嘘をついたとも疑える。明日嘘を看破できる魔道具を持っていく事を念頭においたクレアだった。

 

そして翌日

その日の晩に彼はやって来た。寝巻きと枕を持って。

どうやらアイリスと一緒に寝るつもりだったらしい。

そんな彼の前には国王は不在だがジャティス王子、騎士団団長、クレア、そしてそんな彼等の部下達がずらーと並んでいた。先に言葉を放ったのはクレアだった。

アイリス様と結婚しないというのは本当か、その言葉に王国の人達は全員クレアの方を見る。彼等は聞かされてなかったのだ昨日の話を。すると彼は、

「そうなんだよな、振られちゃって」

と若干照れながらもクレアの言葉を肯定した。

その言葉を聞くとクレアは彼の元まで近づき「本当か!」とつめ寄る。

「そんな掘り返すなよ、惨めだろーが」

またもクレアの肯定したその一言にこの場に居るものは歓喜する。その様子に「人が振られたってのに喜ぶなよ!」

と彼は多少ご立腹だったがそん事御構い無しに喜んで居る。あるものは叫び、あるものは仲間とハグし、あるものは涙を流している。その涙を流しているものこそジャティス王子だった。そんな騒ぎを不思議に思い自分の部屋からアイリスが降りて来た。もう夜だった事も有りその姿はピンク色のパジャマに着替えられておりまぶたも半分閉じかかっているほど眠そうだった。彼は彼女にいち早く気づくと『ステレス』を唱え存在感を薄くし彼女の元までたどり着くと無邪気にしかし内心は下心満載で、

「一緒に寝よ」そう彼女につたえた。

すると彼女はよほど眠かったのか特に考えもせずに「いいよ」と言ってしまいそのまま彼を彼女の部屋まで案内してしまった。そうして彼女が朝起きた時に彼がいてビックリし悲鳴をあげ一悶着あったのはまた別の話。そして結局彼は彼女に何も出来ずに終わったヘタレ野郎だったとここに書き残しておく。

 

そうして彼は結婚はしなかったけどもアイリス王女の護衛になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 




ジャティス王子とのバトル展開を書こうと思ったが自分じゃ無理だなと思ったので諦めました。
そのぶんいつか活躍させてあげるからねジャティス王子
今回の裏話とまではいきませんがちょっとした話。
はじめはアイリスとこのまま結婚させる予定でした。しかしこのままだと彼が救いようのないクズになりそうだったので書いている途中でやめました。

そして今回で説明会が終わりました。次回からは日常回!

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