人生で一回だけ、1+1=2になるのはなぜなんだと真面目に考えたことがあるしょうぷー。です!
自分でもなぜそんな事を考えたのかは分かりません。
誤字、脱字などがあれば教えて下さい。
当たり前の事を覆そうとするのはもしかしたら1番難しいのではなかろうか。例えば1+1の答えを3にする。それもまた当たり前の事を覆したという事になるのではなかろうか
例えばこの世界における風潮。我々は永遠に魔王軍に勝てないのではなかろうかという考え。
しかしその考えは彼の手で破られる事になる。
彼が放った魔法は瞬く間に魔王軍を蹂躙し魔法を解いた時にはその屍すら残っていなかった。
その爆発に巻き込まれた思われていた騎士団達だったが彼が直前に放っていた『ゴーレム』達のお陰で多少のけが人は出ているものの死人までとはいかなかった。
魔王軍に勝った。
その報告だけで王都の人々がどれほどの想いを抱えていたのかなど彼は考えないだろう。
それから3日と半日が過ぎた。
彼の魔法のせいで幾多ものクレーターができていたのだがそれすらも彼が魔法で元どおりにした。
そんな事すら出来る彼を王国が放っておくはずがない。
確かに魔王軍には勝ったがそれは魔王軍のほんの一部に勝っただけでまだ幹部達を倒していないのだからここで彼にいなくなってもらっては困る。
しかし彼は彼等の思い通りには行かない。それは良いこ意味でも悪い意味でもだ。
彼はなんと「騎士団にはいるのはイヤだけどアイリスの護衛ならやってやる」と大臣や騎士団団長そしてクレアがいる前で堂々と良い提案だろと言いたげな雰囲気で言い放った。
それを聞いた直後は大臣や騎士団団長そしてクレアさえももしかしたら彼は正義に目覚めたのかと思った。しかしそんな考えは彼の口から発せられた言葉で打ち消された。
「あとアイリスとの結婚もよろしくな」
その言葉で当たりが絶対零度のような寒さが生まれた。
それを生み出しているのはクレアだ。
クレアは喉元にナイフを突きつけるようなプレッシャーを放ち彼に先ほどの言葉の真偽を確かめる。
そんなプレッシャーをもろともせず彼は自分が言ってることは本気だと伝える。
なぜ彼の考えがこうも変わったのかというと、それはアイリスに会ったことが原因だろう。
遡ること3日前
その日は魔王軍を倒したのにもかかわらず飲めや騒げのどんちゃん騒ぎなどにはならず、なぜかお通夜のような静けさだ。しかしそんな静けさなのに1人だけバカみたいに騒いでいる者がいる。みんな彼があるお方に失礼をなさらないかと気が気ではないのだ。
彼は当初は普通にパーティを楽しんでいた。普通に貴族と話し何人かにお礼を言われる。しかし彼は普通すぎて飽きてしまったのでバルコニーに出ようした時、丁度彼女が訪れた。
彼女が現れたと同時にパーティ中の視線が彼女に集まる。
しかもそれは彼も例外ではない。
彼は彼女を見つめていた。しかしそれは彼女の美貌に見惚れたとかではなくちょっとイラつきだった。
彼女が現れたと同時にバルコニーに続く道が閉ざされてしまった事によるほんの少しの苛つきだった。
彼は彼女が何者かは知らない。しかしもし偉い奴でも関係ないと意気込み小さな声で『パラダイス』と唱えた。
その呪文は宴会芸スキルの中の一つ。能力は指定した人物の周りを盛り上げるという物。これはシラフでなかなかその場の状況についていけない人の為に生み出された魔法。
彼はそれをアイリスに打った。自分にしか見えない赤色の光線が彼女に当たるのを見届けると彼はそっと物陰に身を隠した。途端に彼女の周りの貴族達は急に笑い出した。
この呪文は魔法耐性が強い者には効かない。げんに彼女の護衛のクレアは急に変わり始めた周りに困惑している。
彼女の周りの貴族の内の人がアイリスの肩に手を乗っけて生意気な事を言っている。
きっとあいつは酒を飲んだら面倒くさい奴なんだろうなと思いながら彼は笑いを堪えていた。なぜなら彼女の慌てている様子が非常に面白いのだ。なんともゲスな奴だとこの事を知った人なら思うだろう。
しかしこの魔法には見逃せない欠点がある。それは10秒で効果が切れてしまうのだ。つまり10秒たったならシラフに逆戻りというわけだ。そんな欠点のせいで今この魔法も知っている、覚えている者は1人もいない。
そして効果が切れる10秒が訪れた。途端に先程まで騒いで貴族達は青ざめクレアは怒りを露わにアイリスの目から少しの涙が溢れている。よほど怖かったのだろう。それも無理はない、いつも自分に優しくしてくれる大人達が急に自分の肩を掴みあわよくば殴ろうともしてくる者もいるのだ
たかが10秒間でもそれは非常に恐怖心を煽り彼女のトラウマのページに深く刻み込まれたであろう。
そして話は最初に戻る。
お通夜みたいな空気についに笑いをこらえきれず吹き出してしまった彼を見つめるのは彼以外のここにいる人達。
それからの事ははやかった。クレアの一言ですぐにパーティ会場から追い出されさらに焦ってしまって墓穴をほったせいで貴族達が急におかしくなったのは彼のせいという事までバレてしまい彼が法廷に立たされるのは時間の問題となった。
しかしそんな彼を救ったのは他でも先程まで泣いていた
アイリスだった。
「だ、だめだよ……ころしちゃだめ…」
彼女は彼の行く末が見えていた。
自分に失礼な事をしたりする者は大変な事にあう事を。
そうした事を何度か聞いた事がある。でも彼女はそんな事を望んでいない。そんな彼女はクレア達に訴えかけているのだ。目に涙を蓄え手が震えているが彼女は死を望んでいない。そんな彼女に少し驚いた様子のクレア達はすぐにアイリスを心配されないように言葉を見繕う。
そんな時に彼が感じ取ったのは、
「……天使様……」。
自分のピンチを救いに来てくれたまるで聖母マリアの様な優しさと自分の為に泣いてくれるという慈悲深さ、彼は彼女に深く感動を覚えた。後半は全く的外れな事を思っているがそこは気にしない方向で。
そしてよくよく聞いてみれば彼女こそがアイリス王女様と知った時彼は酷く後悔した。
自分はなぜ彼女と結婚しなかったのか。
だって普通こんな場面の王女様って自己中で他人を見下す様な奴じゃないの!?そして嫌味たらたらの派手なメイクする様な人でしょ。だったらしょうがないよね、うんしゃーない。と彼は自分の心の中でどうでもいい言い訳をする
しかしかといって彼のした行いが許される訳ではなく彼はそのまま地下牢まで連れていかれた。
そうして2日ぐらいがたったころ綺麗だが危ない匂いがする女性、もといクレアがやって来た。そのまま白と黒の色でデザインされているベルを置かれこう質問された。
「自分が何をしたのか言ってみろ」
彼はその置かれたベルが何か知っている。何せ彼はこの様に事情聴取されたのは初めてではない。その度にあのベルを置かれ非常に苦い経験を何度かしている。あのベルの魔道具は嘘を看破する魔道具。つまりあの魔道具の前ではどんな悪人でも詐欺師でもその魔道具の前では真実しか話せない。仮に嘘をついたとすればすぐ様そのベルが鳴り嘘がバレより自分の立場を悪くするだろう。流石にそんな事をする程彼はバカではない。というかその様な事をすればどうなるかすでに体験済みだ。
事実を全て話されクレアが最初に抱いた感情は悲しみだった。その悲しみはまぎれもないクレア自身に向けられた物である。はぁ、とため息を吐くとそのまま彼を地下牢から出した。どうやらアイリスのおかげでお咎めなしだそうだ
流石天使様…などと彼が考えていると丁度そこに騎士団団長がいた。騎士団団長は彼を見つけると膝をつき彼に頭を下げた。そして彼に感謝の意を伝えた。ここで忘れてはならないものは彼がまだ6歳児だという事。もう30歳を終わろうとしている者が6歳児に頭下げる。それはなんともカッコがつかず側から見れば惨めと感じる者もいるかも知れない。しかし騎士団団長は頭を上げるとなんとも清々しい顔をしていた。その理由は彼には分からないが横にいるクレアはどこか納得しているような顔だった。
すると騎士団団長の後ろから大臣が走って来た。大臣も騎士団団長と同じように彼に礼を言うと再び彼に騎士団への入団を求めて来た。
「あとアイリスとの結婚もよろしくな」
その発言から目まぐるしく時は動いた。
すぐ様国王と王子達も呼び寄せ緊急会議が行われた。
その会議はずーと平行線を辿っていた。
「アイリス様をあんな野蛮冒険者に持っていかせるなど言語道断」「しかし、彼の持つ力は計り知れないもしかしたら我々に多大なる奇跡をよびよせるかも知れない」
「かも知れないでアイリス様を売るのか貴様!」
そんな話を終結に持っていったのはアイリスの兄である
ジャティス王子だった。
「じゃあこうしよう、僕に勝ったら彼を引き入れる、もし彼が負けたら問答無用で彼を騎士団に入団させよう」
ジャティス王子の発言に反対する者はいない。それはジャティス王子が負ける筈がないと思っている者彼が負け騎士団に入団したらこき使ってやろうと考える者。
しかし誰1人ジャティス王子が負けるとは思っていなかった
その話を聞いた彼は勿論受けた。彼も自分が負けるとは思っていなかったしそうやって分かりやすくできる限りあと腐れがない感じも彼は好ましかった。
その戦いの場はすぐに用意された。『テレポート』で王国が所有している空き地についた。そこに居たのはガチガチの鎧を身につけた大臣、彼が審判らしい。
そしてジャティス王子と彼。
そこでルール発表がおこなわれた。
1、相手が参ったか気絶したら試合終了
2、相手を殺すような技の禁止
3、上記の2つを破った者は問答無用で負けとみなす
1番目のルール内容はオーソドックスだが2番目のルールは
恐らく彼が使う『爆裂魔法』を警戒してのことだろう。
大人気ないなと思いながら彼は戦闘の準備を始める。
しかし彼は魔法使いなら誰もが持っている杖を持っていない。ジャティス王子がその事を指摘すると、これで充分でしょ、とジャティス王子を挑発する
両者指定位置につき戦闘開始のゴングを待っている。
ジャティス王子は白い鎧に身をつつみ何かのデバフ効果がついているであろう黒い剣を構える。対して彼はやはり何も持たずただ戦闘のポーズをとっていた。
「始め!」
大臣が言い放ったその言葉で両者ともに動き出した
説明回は終わりです!と言いたかった…
そしてまだ名前が決まらない
次回こそ説明会を終わらせ日常回に回したい。
日常回はテンポよくいけたらいいな〜