この素晴らしい王国王女に運命の出会いを!   作:しょうぷー。

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初めましての方は初めましてしょうぷー。です!
今回は殆どが説明ですけど読んでくれたら嬉しい限りです。誤字、脱字などがあれば教えてください。


2人の出会いのターン
彼の名は


人は皆生まれながらに平等である、それは何処かで聞いた多くのものが共感するであろう有難い言葉。

しかし、そのことにたいし意義を申し立てる物が1人。

この世界でも珍しくない少し茶色がかった黒い髪にあまり高くない背そしてパッとしない顔。その物を見れば100人中ほとんどが普通の顔だなと答えるだろう。

そんな彼が今人生に失望しているのだ。

その理由は、

 

「どうしてなんだよ、おかしいじゃないか!俺の部屋にあったはずの秘蔵コレクションがない!!」

 

彼は今人生に失望している。それは彼が日頃からコツコツ貯めていた大切な秘蔵コレクションが丸々なくなっていたのだ。きっとコレクションマニアならばそれに100万エリスは出すだろう。そんな大切な秘蔵コレクションがなくなってしまったのだ。

しかし彼は見た目以上にそこまで焦っていない。なぜなら彼はこいう時の為に頼りになる人物がいるからである。

 

「ってことで大変だクレア俺の大切なコレクションが何者かに盗まれた!早く騎士団を呼んでくれ!」

 

「どうしたんだ、今日は一体何をしてしまったんだ?」

 

「俺が何かした前提で話を進めるなよ!悪いが今日は俺は被害者なんだよ」

 

そうして淡々とそして事細かく先程の出来事を少しも盛らずクレアに話す。

クレアは一言も口を阻まずしっかりと聞いている素振りをする。なぜ素振りをしているのかというともう、犯人が分かっているからである。

しかしそんな事はからっきしも分からないので彼は先程から精一杯に話を続けている。そしてやっと終わったところで彼とクレアがいる部屋から大きな音が聞こえた。

それはここに入ってくる時に使うであろう扉が開かれた音であった。

今しがたそれを起こした張本人をみれば誰もが一度は目をそして心を奪われるであろう。彼女の髪はとても透き通った綺麗な金色の髪で年相応におしとやかな胸。

そしていつも勝手にどこかに遊びに行ったり授業をサボったりと、そんな彼女の素行が目立ちついた呼び名が

「おてんば姫」

「姫」とは彼女の見た目が非常に可愛らしいことだけではなく彼女は正真正銘のお姫様なのである。

そしてそんな彼女の登場にクレアはワタワタと王女にあるまじき行動に頭を抱えている。

対して彼はそんな彼女とは正反対にとても嬉しそうな顔をしている。それは彼女の手に持っている物が自分の探しも

のだったからである。

 

「エクスプロージョン!!!」

 

その呪文は人類が持つ最強の魔法。

 

「え?」

 

「え?」

 

直ぐ様そんな恐慌に走った彼をクレアとアイリスは驚きを隠せずにはいられない。しかしそれもコンマ数秒ほど、クレアは普段はアイリスの護衛なのだ、つまり相当な場数を踏んでいる。つまりそれはこんな状況に対しても直ぐに冷静になるすべを身につけている。

クレアは頭をフル回転しポケットに入っている魔道具

『絶対反魔法』の球を取り出した。

それはどんな魔術師でも恐れおののく魔道具。能力は自分を含む半径2メートルの間どんな魔法も受け付けない。

そんな物を出されたらどんな魔術師でも立ち向かえないだろう。しかし彼は違う。そもそも彼はアイリスを殺そうだとか始末しようとして魔法を放ったわけではないのだ。

理由は単純にして簡単。イラっとしたから。

確かに彼もこれが初めてだったり、数回だったならまだ許していただろう。しかし事もあろうにアイリスは通算100回以上はこうやって彼の事を弄んでいるのだ。

ある時はトイレの紙を全て消したり、つまみ食いしたのを責められた時に彼に罪をなすりつけたり。そんな事をしていては遂に彼も堪忍袋のおがきれた。

 

そうして今に至ったのである。

彼が放った魔法は凄まじく、物凄い爆音が鳴り響くとなんとか『絶対反魔法』でしのいでいたクレアとアイリスが目を開けてみるとお外から太陽の日差しが差し込んでいる。

物の見事に屋根が全壊である。

思わずアイリスとクレアは事の張本人の顔を伺ってみると

 

「ふぅースッキリした」

 

とても清々しい面持ちでそこに立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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彼の事を短い言葉で言い表すのならば【転生者】である。

細かい死因は今は省くが彼は日本で死んでしまい、そして次に目がさめるとそこには女神と言っても差し支えないほどに美しい青い髪の女性が立っていた。

その麗しい女神からこの世界に行くことをオススメされて転生特典としてある能力を貰った。それは、

スキルポイント無限

貰った時はスキルポイントってなんだろうと感じていたが蓋を開けてみるとスキルポイントというのはスキルとか呪文を得る為に必要な対価だという事を現地に着いてから知った。因みに彼はどうせ転生するならば赤ちゃんからやり直したいと我儘を目の前の女神様に言い放ちそれは目の前の女神様がドン引きするまで行われた。結局青い髪の女神様が「めんどくさいからいいや」という事でなんとか受理された。

そして彼は平凡な家の平凡な親の元に生まれた。

女神様からの配慮なのかめんどうだったからやらなかっただけなのか前世の記憶は受け続いたまま彼はこの世界に降り立った。

 

当時は「異世界だー!」「この無敵能力で無双して女の子にちやほやされるぞ」なんて息巻いていたが、そもそもスキルポイントを使う為には冒険者カードなるものを発行してもらわなければいけないらしくしかも魔法は人に教えて貰わないと行けないらしい。そうして彼はこれから起きる人生に絶望した。それは彼が1歳の時である。

 

彼がこの世界の事について段々と分かってきたのはそれから一年後ぐらいの時であろう。長々と説明するのもあれなんで一言で言うと、この世界は魔王のせいで大変だ、みたいな感じてある。その事を知った彼が始めに抱いた感情は怒り、なぜならその事をあの女神は一言も口にしてなかったからである。彼はそうした思いから今後あの女神のことを駄目は女神で駄女神と呼ぼうと決心した。

しかしそんな彼とは裏腹に彼はアクセル随一の天才と家族からもそして町の皆からもそう呼ばれるようになった。

 

そしてそれから更に2年後彼が4歳を越えようとしていた時彼はこの世界にやって来た日から計画していた事を実行に移した。それは冒険者カードの発行。

冒険者カード、それは冒険者なら誰でも持っている身分証明書みたいな物。本来はもう少し年が過ぎてからなのだが

彼は「早く異世界で活躍して色んなことをするんだ!」と

下心丸出しな気持ちでその計画を実行した。

当時4歳だった彼だが前世の記憶などもあり既にこの町の地理は把握していた。そんな彼が向かったのは冒険者ギルド

そこで冒険者カードを発行してくれるのだがまだ幼い彼を見て発行してくると期待するのは望み薄なので彼は自分の家にあった恐らく両親の物であろうステレスと書いてある魔法の球を使い存在感を薄くして冒険者ギルドに潜り込んだ。結果は半分成功で半分失敗だった。6:4で少し成功の部分が勝っている。確かに冒険者カードは作れたが作るときに起こる謎の発光の存在を知らなかったのである。最終的に冒険者カードは貰えたが冒険者ギルドにいるお姉さんに怒られて周りに冒険者には冷やかされてしかし両親には、

特に怒られなかった。「なんで」と聞くと「子供らしい事をしてくれて嬉しい」とのことらしい。確かに彼は子供なのに親の手を借りずになんでもこなすし子供らしい事を余りしなかった。そんな彼が子供らしい事をして彼の両親は少し嬉しかった。そんな事はつゆ知らず彼は「怒られなかったラッキー!」なんて気ままに考えて次の階段に進んだ

 

それから約半年後彼はコツコツ貯めたお小遣いを計算中だった。その額20万エリス。こんな年の子供が持っていてもいいお金じゃないのだが彼はある物を見つけてから余計な物を一切買わずコツコツとお金を貯めてきた。そしてやっと目標金額が溜まったのを目にし彼は自分が欲しいものがある店の前までやってきた。その店とはウィズというものがやっているマジックアイテムの店。店長のウィズはとても美人でしかも謙虚で優しいなおかつおっぱいが大きいとアクセルの町では彼に次ぐくらい有名な店長なのだ。

しかしそんな彼女にも弱点というか欠点があり、それは売っているものがガラクタばかりなのだ。

例えば自分の力を限界まで高める魔道具、一見それだけ聞けば買うものがこぞってやってくるのだがデメリットが半端じゃなかった。それはその上がった力に比例して筋肉を持っていかれるというなんとも意味がない事である。しかもその力は魔法には干渉できないので力は強いけど筋肉がないというなんとも意味が分からない奴が出来上がるだけである。しかしそんなガラクタばっかりが売っている店にお目当のものがあるのだ。それは1兆スキルポイント払えば全ての魔法を覚えるという魔道具。本来1兆スキルポイントを得るためには一生頑張っても無理だろう。しかし彼には転生特典で貰った能力にスキルポイント無限があるのでこんなガラクタでも有効活用できるのだ。初めてこの魔道具を見たときには表には出さなかったが内心は心踊ったものである。そんな彼は意を決して店の中に入りおっぱい店主の胸を2、3秒ほど見つめそして本題に入った。

彼が店に入って数十分ぐらいに彼は店から出てきた。

彼はどこにも道草を食わずに直行で家に帰り興奮の余りただいまを言うのも忘れ直ぐに自分の部屋に向かった。

そして彼は直ぐに魔道具を上に投げた。魔道具はそのまま落ちて来ることはなく空中で止まっている。途端その魔道具から金色の光が放たれたかと思えば急に辺りの空気が重くなっていくのを感じた。店主によればこれは演出らしい

「せっかく1兆スキルポイントもあつめたんですからこれぐらいは凝った方がカッコいいじゃないですか」とはその話を聞いているときに店主が言っていた言葉である。

そうしてそのまま魔道具は今度は虹色に光輝いてそのまま地面に落ちた。これで完了らしい。もうこの魔道具はただの石ころに変わり果てた。

そして彼はさっきよりも興奮した様で自分の冒険者カードのスキル欄を見てみる。そこには彼の期待通りにズラーと続いているスキルの文字。彼はそれを指でなぞって一つずつしっかりとスキルを覚えている。この世界ではスキルを覚えるのはたったこれだけでいいのだ。

そしてそれから10分……1時間……2時間……3時間と時が過ぎていく。彼の職業は冒険者だ。彼が冒険者ではなく彼の職業が冒険者なのだ。冒険者の利点は全ての魔法やら特技を覚えれる事だろう。しかし殆どの物がその職業を選ばない。なぜなら冒険者は覚える時にかかるスキルポイントが本職に比べれば高いしやっぱりどれも本職には及ばないからだ。つまり冒険者は器用貧乏なのだ。

そんなレッテルも彼の前では魔力とかす。彼は持ち前の転生特典で全ての魔法や特技を覚えようとするが些か量が多すぎる。めんどくさくなった彼はアークウィザードという魔法職の魔法の一つである『ゴーレム錬成』で残りの事は全てそのゴーレムにやらした。スキルポイント欄は赤の他人であろうとも勝手に覚えさせる事が出来るという事を利用した最大の横着だろう。

そうして彼は両親と一緒にご飯を食べ風呂に入り危うく自分の部屋にあるゴーレムが見つかりそうになるがなんとかその日を乗り切りそして朝を迎えた。

ゴーレムは役目を終えると土に戻る。つまりこの盛り上がっている土があるという事は全ての魔法や特技を覚えたと言ってもいいだろう。そして彼がい心配していた件は大丈夫そうだった。全ての魔法などの事がわかる。その心配事を乗り切った彼はホッと一息つきそして初級魔法である

『ティンダー』を唱えてみる。すると彼の手からライターの火ほどの火が燃えている。どうやら魔法も問題なく使えるようだと認識した彼はどんどん魔法を唱えていった。

しかし彼はスキルポイントが無限にありしかも魔法などを全て覚えているからといってそれ以外はただの天才である

しかも天才といってもその年がしないであろう事をするだけなので特別すごいやつではない。つまりそれは彼の魔力も普通であるという事だ。しかし彼は先ほど覚えたばかりの魔法を唱えそれさえも突破した。つまり彼はこれで世界最高峰の魔法使いと宣言しても問題ないだろう。

 

そうしてそれから一週間もしないうちに彼はギルドの高難度のクエストを全てを終わらした。初めの方はギルドのお姉さんに止められたのだがそれを振り切りクエストを受けた。すぐに旅立ったから彼は知らなかったのだがギルドのお姉さんはすぐに彼の両親に助けを求めた。

「私のいう事は聞かなくても、ご両親の方ならきっと」

そう願い彼の家に向かった。今日がたまたま休日だった事もあり丁度2人共家におり、先ほどあった事を伝えると両親は顔を真っ青にし、すぐに止めに行こうとしたがもう後の祭り。ギルドのお姉さんと彼の両親はエリス様に助けを求めた。

幸運の神様エリス。それはこの世界の人々のほとんどが信仰している神様であり、お金の単位のエリスは彼女のことから来ている。

そうして彼女らはその日の晩までエリス様の像の前で祈り続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





因みに主人公の事を、彼、と呼んでいるのは伏線とかではなく単に「主人公の名前思い浮かばなーい」という作者の勝手な考えなのであしからず。
あしからずの使い方ってこうなのか?

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