S.T.A.L.K.E.R.: F.E.A.R. of approaching Nightcrawler 作:DAY
フィアーとシェパードは地下4階のホールの奥にある遮蔽扉の前に立っていた。
扉の側にある操作パネルを開くと、まずフィアーがアクセスコードを入力する。
すると電子音声によるアナウンスがパネルから発せられた。
『1002、第一のアクセスコード確認。30秒以内に第二のアクセスコードを入力してください。コードが間違っていた場合は不法侵入者として処置を行います』
その言葉と共に天井の一部が開き始める。恐らくは無人機銃か対人UAVがあそこから出てくるのだろう。
フィアーは無言でシェパードに一瞥を向ける。シェパードは頷くとフィアーと位置を交代してパネルの前に立ち、アクセスコードを入力した。
『3450、第二のアクセスコード確認。ロックを解除します』
アナウンスと共に圧縮空気の音がして自動で遮蔽扉が開いていった。
2人は顔を見合わせると、それぞれの獲物を構えゆっくりと中へと侵入した。
踏み込んだその先にあったのはホールよりも更に広い部屋だった。
床はなく、むき出しの土になっており、遮蔽物のように装甲板や、屋根のない枠組みだけのバラックが建っている。
その奥行は縦横共に30mはあるだろう。
「なんだこりゃ。戦闘訓練施設か?」
シェパードが部屋を見渡しながら呟く。フィアーも彼の意見と同じだった。
「恐らくはレプリカ兵やミュータントを使った戦闘訓練室兼、実験室ってところだろうな」
天井を見ると観測のためか無数のカメラが取り付けられている。
「まだ奥に研究室か何かがあるはずだ。そこに探す―――」
言葉を言い終わるよりも早く、フィアーはシェパードの襟首を掴んで手近な装甲板の影に飛び込んだ。
突然首根っこを抑えられたシェパードが文句を言おうとするが、それより先に凄まじい銃火が装甲板を叩く。
「ヘビーアーマーだ!」
飛び込むまでの一瞬で相手の正体を見切っていたフィアーが叫んだ。
「残ったもう一体のお出ましか……!」
シェパードはAK47を背中に回し、代わりに先のヘビーアーマーから奪ったペネトレーターを構えた。現状あの歩く装甲車に通用する武器はこれしかない。
ハンドミラーで物陰から敵の詳細な正体を探ったフィアーは舌打ちした。
「厄介だな。よりにもよってヘビーライオットアーマーか……!」
戦闘訓練室の奥、研究所へと繋がる扉と思われるその前に、それは立っていた。
全身を包む強化外骨格は先ほどレプリカ兵の保管施設で倒したヘビーアーマーとは明らかに形状が違う。
ブリキ人形のように着膨れしていたあのヘビーアーマーと違って、それが纏う強化外骨格は体にフィットしており、随分スマートに見える。
その分防御力は落ちているのだろうが、それを補うようにそれは片手で1.5m程の大型の防弾盾を持っていた。警官隊が持っているようなポリカーボネート製の物とは訳が違う。
装甲板に取っ手を付けたような無骨な代物で、大口径の銃弾すら防ぎきるものだった。
常人なら持ち上げることも困難な重量だろうが、強化外骨格のパワーアシスト機能の恩恵を受けているそのレプリカ兵は、ダンボールの盾でも持つかのように片手一本で支えている。
そしてその逆にはより危険な物が握られていた。
束ねられた4つの短銃身を持つそれは、一抱え程の大きさがある駆動部と、それと一体化した大型のマガジンを備えている。
TG-2A Minigun。
アーマカム社が開発した歩兵用の携行式ガトリング砲だ。
強化外骨格を装着した上での使用を念頭に置かれているが、徹底した軽量化により生身の歩兵でも運用可能な優秀な兵器である。
口径5.56mm。装弾数400発。反動を抑えつつ、装弾数を増やすためには5.56mmはベストな選択と言えるだろう。
連射速度は調整可能で、最大速度で撃ちこめば人間など、文字通りの血煙と化す。
これがヘビーライオットアーマーの標準装備であり、この個体の戦闘力を飛躍的に高めていた。
まさしく矛と盾を併せ持った最強の歩兵だった。
ヘビーライオットアーマーの頭部に三角形状に配置された3つの赤いカメラアイは、2人が隠れている装甲板をビタリと見据えている。
もしプレッシャーに耐えかねて少しでも身を晒せば一瞬にして蜂の巣だ。
「シェパード。俺の合図で上からグレネードを投げろ。それで奴の視界を崩す。その間に俺は回りこんで奴の後ろから仕掛ける」
「……グレネードだけじゃ勝てないのか?あのバルカン砲に狙われるのは気が重いんだが」
「あの盾がある限り無理だ。あいつは正面からならロケット弾だって跳ね返す。俺が以前の戦闘で実証済みだ」
「やれやれ。ミュータントのほうがマシだったかなこりゃ。……行くぞ!」
その言葉と共にシェパードは上へと放り投げるように手榴弾を投擲した。装甲板を飛び越えたそれは、弧を描いてヘビーライオットアーマーの前にボトリと落ちるが、彼は慌てることなく、膝を付いて盾を前面に押し出す。
爆発。
至近距離での手榴弾の炸裂にも関わらずヘビーライオットアーマーはびくともしなかった。
盾で爆発の衝撃と破片を全て受け流したのだ。
そして隠れたままの相手を引きずり出すべく、前進を開始する。
その隙にフィアーは装甲板や模擬戦用のバラックを使って敵の死角をつきながら、ヘビーライオットアーマーの後ろを取るべく移動を開始していた。
正面から撃ちこんでは例えペネトレーターでも効果は薄い。あの盾で全て受け止められることになるだろう。
フィアーはある程度近づいた所で地面に突き刺さった装甲板を蹴って跳躍、ヘビーライオットアーマーの死角である上空から飛びかかった。
このままヘビーライオットアーマーに向かって落下して体重をかけて押し倒し、至近距離でのペネトレーターの連射を見舞うつもりだった。
だが、敵の反応速度はフィアーの予想を上回った。
飛びかかったフィアーに対して強化外骨格とは思えぬ機敏さで振り向き、その盾でフィアーを殴り飛ばしたのだ。
20kgはある金属の塊に殴打されて、フィアーは呻き声も上げられずに吹っ飛んだ。
そのまま数メートル吹き飛び、装甲板に当って止まる。
押しつぶされた肺から空気が吐き出される。
呻き声を上げたい所だが、そんなことをしている場合ではないのはフィアーが一番よく理解していた。この後追撃が来るのはわかりきっているからだ。
痛む体に鞭打ち、スローモーを使って全力で跳ね起きると、即座に地面を蹴ってその場を飛び退く。
次の瞬間、ガトリング砲が唸りを上げて、先ほどまでフィアーが居たところを蹂躙する。
あんなものを喰らえばどんなに高性能なボディアーマーを着ていても一溜まりもない。
そのまま敵はフィアーに向けて更なる掃射を試みたようだが、側面からの銃撃を受けて中断する。
シェパードの援護射撃だ。
ペネトレーターによる射撃である。その為、数本の鉄杭がヘビーライオットアーマーの体に突き刺さったが、内部のレプリカ兵は痛覚がないのか、気にした様子もなく向きを変えるとシェパードが隠れている装甲板に向かって銃撃を放った。
シェパードは慌てて射撃を中止し、突き立った装甲板の影に隠れる。そしてそれはフィアーが動くには充分な隙だった。
ATC社製の新型手榴弾を2つ、器用に片手で持つとそれをベビーライオットアーマーへと投擲。同時にスローモーを発動させて手榴弾を狙い撃つ。
シェパードに気を取られたヘビーライオットアーマーは、手榴弾に対する反応が遅れた。
盾をそちらに向けるよりも早く手榴弾が起爆する。その凄まじい爆圧でヘビーライオットアーマーの周囲の空間そのものが歪んで見えた。
ATC社製の手榴弾は爆圧で敵を殺傷するタイプであり、その効果範囲は数メートルと極端に狭いが、その分破壊力は高く人体を粉微塵にする威力だ。
だが、流石はATC社製の強化外骨格というべきか。ヘビーライオットアーマーの装甲は自社の手榴弾の爆発に対しても遺憾なくその性能を発揮して、装着者の命を守り切っていた。
しかし無傷というわけには行かない。さしもののヘビーライオットアーマーも膝をつき、盾を支えに何とか持ちこたえてるほどのダメージを受けていた。
そこに更に装甲板の影に隠れたシェパードが、追撃の破片式手榴弾をヘビーライオットアーマーの足元に転がす。
今度は破片混じりの爆発が起きて、更にヘビーライオットアーマーを打ちのめした。
ヘルメットの発声用モジュールから無機質な絶叫が響き渡る。
だが、まだ生きている。
彼はふらつきながらも立ち上がり、手にしたガトリング砲を無差別に乱射して最後の抵抗を図る。
シェパードとフィアーは、その掃射を装甲板の影に隠れてやり過ごしつつ、未だに粉塵に包まれる強化外骨格に二人がかりでペネトレーターを徹底的に撃ち込んだ。
ワンマガジン分の鉄杭を叩き込み、それでも倒れぬため弾倉を交換し、再びフルオートで連射。
シェパードのほうのペネトレータは途中で弾切れになったため、彼は獲物をAK47に持ち替えてやはりフルオートで粉塵の中で仁王立ちするヘビーライオットアーマーに銃弾を浴びせ続ける。
2人の銃の2つ目のマガジンが空になった時、ようやくヘビーライオットアーマーは仰向けに倒れこんだ。
フィアーとシェパードはそれぞれの獲物の弾倉を交換し、銃を構えながら警戒しつつ動かなくなったレプリカ兵へと近づいていく。
まずフィアーが倒れたヘビーライオットアーマーの顔面へと鉄杭を1発撃ちこむ。反応なし。
その後、シェパードが胴体に蹴りを入れるも、やはり反応はない。
完全に仕留めたとわかると2人は大きくため息を付いた。
「とんでもねえバケモノだったな。アーマカムはこんなもん作ってるのか」
「パワードアーマーじゃないだけマシだ。あれが出てきたら流石にロケット砲をしこたま撃ち込まないとどうしようもなかった」
口々に感想を言い合うと、シェパードがヘビーライオットアーマーが持っていたTG-2A Minigunを拾い上げる。
「……見た目のゴツさの割には意外と軽いなこれ。」
「弾はまだあるか?機関部の上部に残弾数が表示されてるはずだ」
「ああ、これか。確認した。……まだ200発は残ってる」
「じゃあ持っていけ。また似たようなのが出てきたらそいつを使え」
「気楽に言ってくれるぜ。軽いと言っても機関銃ぐらいの重さはあるんだがな……。まあトレーダー辺りに売れば大金になりそうだし、ペネトレーターは弾切れで捨ててくしかねえ。いっちょ持ってくか」
そう言って彼は弾薬が切れて唯のプラスチックと鋼鉄の塊になったペネトレーターガンを置いて、代わりにミニガンを構える。
この期に及んで金の勘定をするその商魂逞しさに、フィアーは感心して思わず小さく笑った。
「とりあえず、奥に行くぞ。あの強化外骨格が守ってた扉の奥が恐らくゴールだ」
「あいよ。ここまで来たら何があるか確認しないと気がすまないからな」
そう言ってシェパードはガトリング砲を構えながら、フィアーの後に続いた。
ヘビーライオットアーマーが守っていた扉はホールの扉と同じ規模の遮蔽扉だった。
調べた所、ロックはかかってはいない。単に操作パネルのON-OFFスイッチのみで開閉出来る仕組みだ。
早速扉を開けようとスイッチに手をかけようとした瞬間、
ガォォォォオオオン!
凄まじい轟音が遮蔽扉から発せられた。同時に扉が大きく軋み悲鳴を上げる。
轟音と衝撃は一度では収まらず、何度も何度も扉の向こうから何かが叩きつけられて、その度に数トンはある遮蔽扉が大きく歪む。
反射的に扉から飛び退き、顔を見合わせる2人。これは地下2階の遮蔽扉に起きた現象と全く同じものだ。
シェパードもこの現象に遭遇したことがあるのか、さほど驚かずにただ厳しい表情を扉に向けていた。
しかし、地下2階でこの現象が起きた時は、轟音は一回限りで虚仮威しだと思ったのだが、今回は違う。
まるで癇癪を起こした子供が暴れているように何度も何度も扉が揺れ、放置すれば勝手に扉のほうが壊れるのではないかという勢いだ。ただしこれが本当に子供の仕業なら、その子供は巨人か何かの子供だろう。
フィアーは一応シェパードに訪ねてみた。
「まだ何があるか確認したいか?」
「いや、急に帰りたくなってきた」
「では1人で帰ってくれ」
「人でなし!」
そう喚くと彼も覚悟を決めたのか、遮蔽扉の死角に周り、何が出てきてもいいようにガトリング砲を構える。
フィアーも切り札であるType-7 Particle Weaponのシステムを起動させていつでも撃てるように備えつつ、操作パネルのスイッチを押した。
圧縮空気の音と共に扉がゆっくりと開き始める。あれだけ扉を揺さぶっていた振動は扉が開き始めると同時にピタリと収まった。
また虚仮威しか―――とは思わない。
亡霊、ミュータント、そしてレプリカ兵。これだけの出迎えをしてきた相手が、今更つまらない脅しなどをするはずもない。
フィアーは例によって扉の内部をハンドミラーで確認し、敵が居ないと判断するとType-7を一旦スリングで背中に回し、ペネトレーターを構えながら室内にゆっくりと入っていった。
そして彼の背後を警戒しながらシェパードが続く。
扉をくぐった先は先の戦闘訓練室より一回りほど小さい研究施設だった。
壁際にはところ狭しと用途不明の研究機材が並んでいるが、それよりも目につくのは部屋の奥に並んだ3つの透明な直径3m、高さ5m程の巨大な培養管だった。
研究室は白い壁と蛍光灯の光が部屋に清潔的な印象を与えていたが、この培養管の中身がそれらを帳消しにしていた。
2人は警戒しながら部屋を横断し、その培養管へと近づいていく。
「おいおい、こりゃあ……」
シェパードが恐れのこもった表情で培養管の中身を見た。
3つ並んだ培養管の内、右端の培養管内部には巨大な肉塊としか言えないミュータントが眠っていた。大きさとしては小型自動車並みのサイズだ。
形状としては人型、いや元人型というべきか。下半身は全体的に退化しており、小さく退化して縮んだ2本の脚が、まるで尻尾のように腰からぶら下がっている。
そして脚の代わりに両腕が異常に発達したようで、文字通り丸太のように太くなっている。
恐らくこの腕が脚として機能するのだろう。
脚と化した腕を補うためか、肩口からは更に副腕と思わしき小さな腕が生えていた。
だが何よりも特徴的なのは、その頭部だ。
肥大化した頭部が胴体と一体化し、巨大な顔面がそのまま胴体になったかのような形状をしていた。
そしてその体表は皮膚がなく筋肉が剥き出しな上に、全身を腫瘍と思われる肉腫が蝕んでいる。
その巨大な顔に張り付いた眼球には瞼がなく、眠っていても尚醜く歪んで見える。見る者に生理的な嫌悪感を抱かせずにはいられないものだ。
中世の絵画には、頭部に手足が直接ついた頭足人(グロリス)という架空の生き物が存在するが、これはその頭足人を悪意を持って人工的に再現したかのような存在だった。
「……Pseudogiant(スードジャイアント)。ZONEでも奥の奥でしか見られねえレアなミュータントだぞ。こんなもん作ってやがったのか……」
このミュータントに心あたりがあるのか、シェパードが唖然としたように呟く。彼にスードジャイアントと呼ばれるこのミュータントはフィアーにとっても初耳だった。
少なくともシドロビッチのガイドブックには記載されていない。それだけ珍しいミュータントなのだろう。
だが如何に希少だからと言っても、こんな禍々しい肉の塊に出会った所で喜びを覚えるストーカーは居なさそうだ。
そして左端の培養管。こちらの中は一見何も入っていなかった。
だがそれは一見しただけでは見えないだけでよく観察すれば、培養管内部に奇妙な光の球があることに気がつくだろう。
直径1.5m程のそのオレンジ色の光球はまるで水槽の中を漂う海月のように、ゆっくりと培養管内を小さな火花を散らしながら漂っている。
「こっちはPoltergeist(ポルターガイスト)か……。色がオレンジってのは見たことがないが……」
「こいつもミュータントなのか?」
「ああ、ZONEの奥地の洞窟とかでたまに見る。念力で物を動かしたりできる。扉をドッカンドッカン叩いてたのはこいつだったのかもな。……だが」
フィアーの問いかけにそう答えると、彼は3つ目の―――真ん中の培養管に向き直った。
「こんなミュータントは見たことがない」
真ん中の培養管の中を見ながら彼はそう言った。
その培養管の中には巨大な脳髄が浮かんでいた。
全高1.5m程の巨大な脳髄は何をするでもなく、培養管を満たす培養液の中で静かに浮かんでいる。
一体こいつはなんなのだ?
フィアーはこの研究所で手に入れたあの報告書の中身から、この脳髄の正体を推察しつつあったが、それでも腑に落ちない。
この研究所の惨事はこの培養管の中身が発端になったと推測できるが、この脳髄はどんな能力を持っているのか、そして何を目的にしているのかがわからない。
いずれにしてもこんな怪物達の思考など読みきれるものではない。
とりあえず身動き出来ない内に破壊しておくか―――そう思いペネトレーターを脳髄が浮かぶ培養管に向けたその時だった。
視界が一瞬にして広がり、フィアーとシェパードはいつの間にか培養管の前から研究室の入り口まで引き戻されていた。
「―――なんだ!?何がおこった!?」
シェパードが慌てて周りを見渡す。
一方フィアーはこの現象には覚えがあった。
これは地下4階の寝室前の通路でもあったのと同じ、一種の心霊現象だ。
そしてあの時と同じくフィアーの前に1人の少年の幻影が現れる。
あの時は不鮮明な姿だったが、今度は彼の顔の造作まではっきりと見えた。その顔に悲しみと絶望がくっきりと刻まれていることもフィアーには確認できた。
こうもはっきりと姿が見えるのは、恐らく―――本体との距離が近いからだろう。
「……そうか。君があの脳なんだな」
フィアーは哀れみと共に少年に問いかけた。
手術室で見つけた資料に記載されていた『人体へのアーティファクトの埋め込み手術。サンプル40』
確かあれの被験体はレプリカ兵のオリジナルである、パクストン・フェッテルのクローンと記載されていた。
年齢は書かれていなかったが、実験用クローンなら子供であってもおかしくはない。
よく見ると少年の顔には確かにパクストン・フェッテルの面影があった。
フィアーの問いかけに少年の幻影は何も答えなかった。
代わりに彼は片手を上げた。
それを合図にしたかのように、部屋の奥に並ぶ3つの培養管の内。左右のそれがはじけ飛ぶ。
培養液が流れだし、まずスードジャイアントが轟音と共に砕けたガラスを踏み潰しながら、雄叫びを上げて飛び出すと、凄まじい地響きを立てながら猛然とこちらに突っ込んできた。
続いて球状の光体―――ポルターガイストが狭い水槽からより広い水槽に移った熱帯魚のように、培養管内部から空中に飛び出して、天井付近を不規則に浮遊し始めた。
そしてこちらを逃さない為か、戦闘訓練室と研究室を隔てる遮蔽扉が炎に包まれる。
これで相手を殲滅しない限り脱出することも不可能になったわけだ。
「来るぞ!構えろ!」
「畜生!やっぱ帰っとけばよかった!」
フィアーの警告に愚痴を言いながらもシェパードがガトリング砲を構える。
「まずはてめえからだ!」
シェパードのガトリング砲が最初に狙ったのは、こちらに突撃してくる巨大な肉塊―――スードジャイアントだ。
4つの銃身が高速で回転し、秒間80発を越える速度で5.56mmの嵐を吐き出す。
しかし、人間なら挽き肉にして釣りが来るその銃弾の嵐は、突撃してくる肉の塊には余りにも無力だった。
無数の銃弾が体表に突き刺さり、血飛沫をまき散らすもののそれでも巨人の突進は止まらない。
相手が余りにも巨大すぎて5.56mm弾では、いくら撃っても表皮で止められてしまうのだ。
ガトリング砲では仕留め切れないと見たフィアーはType-7を構える。
高出力の粒子砲であるこの兵器は、恐らくこの肉塊と相性がいいはずだ。
だが残弾は1発のみ。外せば終わりだ。
故に慎重に目標をレティクルに捉え、引き金を引こうとしたその瞬間。
視界の端で炎が踊った。
射撃を中断し反射的にその場を飛び退く。
次の瞬間、先ほどまで居た所を巨大な炎の渦が突き抜けていった。
シェパードの方にも炎がかすめて、彼は悲鳴を上げて逃げまわっている。
「……あいつの仕業か!」
天井を睨みつけて呻く。フィアーの視線の先には、相変わらず海月のように不規則に漂うオレンジ色の光球の姿があった。
今の発火現象は奴が起こしたのだとフィアーは本能的に悟った。
腰から片手で拳銃を引き抜き銃撃を叩き込むが、相手が実体を持たないエネルギー体のため、当たったのか、当たったとしてもダメージがあるのかどうかすら判断しずらい。
「やばい!逃げろ!」
シェパードからの警告。
いつの間にか肉塊の巨人がフィアーとの間合いを僅か数メートルのところまで詰めていた。
そして巨人は、まるで相撲の力士が四股を踏むかのように大きく脚を振り上げて、床へと叩きつけた。
瞬間、轟音とともにフィアーは床から跳ね飛ばされた。
スードジャイアントはその凄まじい膂力によって、局地的な地震じみた振動を起こしてこちらを攻撃してきたのだ。
数メートル近く吹き飛ばされ、その拍子にフィアーの手からType-7が転がり落ちる。
不味い。
奴に対する唯一の武器が弾き飛ばされた。
そのことを悔やむ間もなく続いて巨人の追撃が来る。フィアーは素早く身を起こし、巨人の側面に回り込みながら、ショットガンを引き抜いた。
スラムファイア。全弾発射。
しかし、ガトリング砲の斉射にも耐え切ったこの肉塊は散弾の連射等、小雨に等しい。
鬱陶しげな唸り声を上げつつ予想以上の速度で旋回してこちらを追尾してくる。
速度はこちらが上だが、四方八方から襲いかかる炎の渦がそれを邪魔をして逃げ切れない。
シェパードがガトリング砲をポルターガイストに向けて乱射するが、不規則に漂う光球に中々命中させれずにいる。
それを尻目にフィアーは走りながら、ショットガンに榴弾を装填する。
だが標的はスードジャイアントではない。この巨体に散弾銃用の小型榴弾を撃ちこんでもたたが知れてる。故に彼が狙うべきなのは―――。
「シェパード!このデカブツの脚を止めろ!」
「持ちこたえられるのは一分かそこらだぞ!」
シェパードの返事とともに再び銃弾の嵐がスードジャイアントに襲いかかる。が、すぐに止んだ。
ガトリング砲が弾切れになったのだろう。
シェパードは弾切れになったTG-2A Minigunを放り出すと、手近な機材の影に半身を潜め、背中からAK47を引き抜いて気勢を上げた。
「かかってこいグロ肉野郎! ハンバーグにしてやるぜ!」
叫びながらAKを乱射し、ついでに手榴弾まで放り込む。銃声と爆音とそして巨人の雄叫びが交じり合った。
それを尻目にフィアーはショットガンへの榴弾のリロードを終えていた。
同時にスローモーを発動させて、銃口を天井付近を漂うポルターガイストへと向ける。
見るものを惑わす不規則な三次元機動も、スローモーを発動させたフィアーの前ではただの的だ。
発砲。
1発目の榴弾が光球の中心に突き刺さり炸裂した。銃弾は間違いなく奴に届くのが、これで実証された。
発砲。
2発目の榴弾が更に光球へ直撃し、炸裂する。身の危険を感じたのか、光球の移動速度が上がる。
発砲。
3発目の榴弾は発射寸前にこちらに向かって放たれた炎の渦を避けるため、態勢を崩したため、外れた。天井を抉るに留まる。前転して炎を回避すると再び光球へ照準をつける。
発砲。
4発目の榴弾が再びポルターガイストの真芯に突き刺さり、光球を木っ端微塵に爆裂させた。甲高い断末魔が部屋中に響き渡り、炸裂地点を中心に水風船を破裂させたかのように血液が派手にまき散らされる。
これで邪魔者は仕留めた。
シェパードの方を見ると、スードジャイアントにバリケード代わりにしていた研究機材ごと蹴り飛ばされて、這々の体で逃げ出していた。
フィアーは全力で走ると先ほど取り落としたType-7の元へ辿り着き、それを拾い上げる。
そして素早く機器をチェックし問題が無いことを確認すると、スコープのレティクルに今まさにシェパードを踏みつぶさんとしているスードジャイアントを捉えた。
「くたばれ」
トリガーを引く。
Type-7の銃口から飛び出した粒子弾は、青い軌跡を虚空へと刻みつけながら亜光速でスードジャイアントへと食らいついた。
次の瞬間、スードジャイアントが『爆発』した。
高熱の粒子によってこの巨人の肉という肉、血という血が急速に沸騰し、その圧力に耐え切れず、電子レンジで過熱された生卵の様に弾け飛んだのだ。
部屋中を紅く染める巨大な血の花が咲いた後、後に残るは焼き焦げて、申し訳程度に残ったスードジャイアントの骨格のみ。
これがType-7 Particle Weapon。
最強の対人兵器の威力である。
「なんとか無事だったようだな」
フィアーはType-7を背中に回すと、シェパードに近づいて彼を助け起こした。
「……化け物の血まみれになったことを除けばな」
至近距離で炸裂した巨人の血と肉片を頭から被ったことに対して恨みがましく愚痴を言いながらも、それでも彼はフィアーの手を掴んで身を起こした。
気持ちはわかるが、命と引き換えなのだからその程度は我慢してもらうしか無い。
立ち上がったシェパードは、丸焦げの骨格標本と化したスードジャイアントに近づくとその骨をコツコツと叩いた。
「しかしふざけた武器だなそりゃ……。似たようなのをガキの頃にクソ映画で見たぞ」
「アーマカム社の武器開発スタッフに火星人でもいたんだろ」
適当に返しながらフィアーは改めて最後に残った培養管―――脳髄の入った培養管に向き直った。
少年の幻影は依然として培養管の前に立っている。
しかしその顔には何処か諦観の念が滲み出ていた。
「ゲームセットだ小僧。……悪夢はここで終わりだ」
フィアーはそう言ってショットガンを構えた。ショットガンの中にはまだ1発だけ榴弾が残っている。
小口径とはいえ、この培養管のガラスを粉砕することは可能だろう。
少年は何も言わなかった。ただ目を閉じて項垂れた。
「……おやすみ。今度はいい夢を見ろよ」
そう呟いてフィアーはショットガンの引き金を引いた。
放たれた榴弾を少年の幻影を貫き、その背後にある脳髄の収まった培養管に直撃した。
小爆発と共に培養管の強化ガラスがはじけ飛び、培養液がこぼれ出る。
培養液無しでは組織を維持できないのか、脳髄は瞬く間に変色し、腐敗して溶けていった。
同時に少年の姿も消える。
「……終わったな」
しんみりとシェパードが言った。仲間の仇とは言え、彼なりにあの少年の人生に同情しているのだろう。
そんな彼を尻目にフィアーは溶解した脳組織の中に輝く物を見つけていた。
少々躊躇ったが、泥と化した脳髄の中に脚を踏み入れ、目当ての物を拾い出す。
それは水晶球のようなアーティファクトだった。静電気を帯びているようにも見えるが、最大の特徴は内部から発光していることだった。一瞬ごとに水晶内部で煌めきが移り変わり、美しい。
この少年の改造手術に使われていたアーティファクトだろう。
確か……Moonlightと言った名前だったか。
アーティファクトの汚れを拭きとって、アーティファクト容器に仕舞うと、フィアーはこれからの方針をシェパードに伝えた。
「とりあえず、これから資料漁りだ。生き残った端末を調べてその後は……」
データを根こそぎ持っていく。
そう続けようとした矢先、甲高い警告音が部屋中に鳴り響き、真っ赤な非常灯が部屋を赤く染めた。
『レベル5のバイオハザードの発生を確認。繰り返す。レベル5のバイオハザードの発生を確認。非常用のマニュアルに従い、当該施設の破棄と証拠隠滅を行います。X-18βの職員は直ちに避難してください。繰り返す。レベル5のバイオハザードの―――』
なぜ今になってこんなシステムが発動するのか不明だが、もしかしたらあの脳髄―――いや、少年がその超常的な能力で抑えていたのかもしれない。それを倒したことによって再びシステムが作動し始めたのか。
ともあれフィアーとシェパードは顔を見合わせた。
「おいフィアー、これって……」
「映画でよく聞く逃げなきゃやばいタイプの警告だな」
「やっぱりアーマカムの連中はクソ映画フリークばっかじゃねえか!」
そう叫ぶと彼らは一目散にその場を逃げ出した。
◆ ◆
―――地下3階
狭い地下空間の中に施設が崩落する轟音が響き渡り、そして収まった。
「間一髪でセーフだったな……」
そう言ってシェパードは先ほどまで地下4階、すなわちあATC社の研究区画X-18βへと続く階段を見た。正確には階段があった所というべきか。
今ではそこは完全に崩れ落ち、瓦礫の山だ。
崩落はあくまでATC社の研究区画である地下4階のみに留まり、地下3階には影響を及ぼしてはいなかった。
もしこのX-18全てが崩壊していた場合、2人は脱出できずにお陀仏だっただろう。
「そのガトリング砲をさっさと捨ててれば間一髪じゃなかったんだがな」
揶揄するようにフィアーは、シェパードが背中に背負うTG-2A Minigunを見ながら皮肉を飛ばす。
此後に及んで彼は脱出の際、この大砲を担いで逃げ出したのだ。
同じストーカーのユーリも中々欲の皮が貼っていたが、それ以上のシェパードの浅ましさに流石のフィアーも呆れを通り越して感心すらしていた。
最もフィアーもまたType-7を抱えて来たので彼も人のことは言えないのだが、フィアーはシェパードと違って体力に余裕があるので涼し気な顔である。
「まあ、そういうなよ。アーマカム社の武器はこのZONEじゃマジで貴重品だからな。とりあえず上に戻ろうぜ。まだ地下3階が手付かずだが、もう充分だ。これ以上欲をかくと死ぬ」
シェパードのその意見にはフィアーも同感だったが、地下2階への扉は立ち入った際にロックされてしまっている。
ロックが外れていなければ、今度はロックを外す手段を求めて地下3階を探索することになるだろう。
―――地下2階
最悪の自体も想定していたのだが、地下2階までたどり着くと遮蔽扉のロックは外れていた。あの少年が死亡したことによりロックが外れたのか、それとも彼が死の間際に解除してくれたのか……。
今となっては答えを知る術は無い。
そのまま2人は遮蔽扉を潜り抜けて、ホールへと向かい、そこで凍りついた。
地下2階のホールの床には本来なら無数の死体がひしめいていたはずだ。
だがホールに死体はただの一つもなかった。
代わりに―――無数の黒い人影が立っていた。
実体のある存在ではない。影がそのまま人型になったようなそれは間違いなく亡霊だった。
反射的に2人は銃を構えるがすぐに違和感に気づく。彼らには殺気がないのだ。
彼らは何をするでもなく、ただ無言でそこに立ってこちらを見つめている。
暫くすると、黒い人影達は1人ずつ地下1階へと階段へ続くホールへの出口へと歩いて行く。
やがて彼らの大半が出口へ消え、黒い人影も残り最後の1人になった時にフィアーは気がついた。
黒い人影の大半は成人男性と思われる体格だったが、最後の1人だけは少年の体格をもった人影がいることに。
その小さな影はこちらに向かって軽く手を振った後、走ってホールの出口に消えていった。
「……なんだったんだありゃ?」
全ての人影が居なくなってからシェパードが唖然としたように声を上げた。
「俺に聞かれてもわかるか。だがありきたりな言い方をすれば、X-18βに囚われてた魂が地上に解放されたんじゃないかと思う」
2人はホールの出口をくぐり抜け、その先にある階段を登る。相変わらずの不気味さだがほんの少しだけマシになった気がしないでもない。
「……マールとエフゲニーも自由になれたかね?」
階段を登りきり、地下1階のホールに辿り着いた時、シェパードがふとそんな事を言った。
フィアーは暫く黙っていたが、やがてポツリと答えた。
「……多分な」
その答えを聞いたのか、或いは最初からこちらの答えに期待していなかったのか、シェパードは地下1階のホールのクリアリングを始めた。異常はない。
「とりあえずBarに戻ろうぜヒーロー。無性に酒が飲みたい気分だ。俺がおごるから付き合え。マールとエフゲニーの分まで飲んでやらないとな」
敵が居ないことを確認するとそう言ってシェパードもまた、ホールの出口へと向かい階段を登り始める。
それに習ってフィアーも後に続いた。
「飲むのはいいが、ウォッカはいらんぞ。俺はビールかワインがいい」
「あんなもん犬の小便とジュースじゃねーか! 酒とは言えないぜ! これだから外国の人間は……」
「ウォッカ飲んで放射能が消えるお前らと一緒にするな」
2人の戦士は軽口を叩きながら、地上へ続く階段を登っていった。
もはや妨害は無く、2人の足取りは軽かった。
後書き
ようやくX-18編が終わった……。
畜生、欲張ってSTALKERパートとFEARパート両方やろうなんて無謀なこと考えるんじゃなかった。
とりあえず初めてのFEARパートだったわけですが、FEARらしさは出ていたでしょうか?
あとどうでもいい上に今更ですが、作品固有の単語を原作通り英語のままにするか、よみやすさ優先して片仮名にするか迷います。
読みやすい単語は英語のままにしますが、なんか読みづらい奴(作者基準)は片仮名にしますのでよろしくお願い致します。
あとはその場のノリで両方が入り交じるかもしれません。
まあ日本語訳しても作者の英語力があれなので微妙に発音が違ってたりする場合もありますがご容赦を。
ついでにZONE観光案内FEAR編でも。
X-18β。ATC社製のオリジナルダンジョン。完全に倒壊してもはや踏み入ることは不可能。
実はここをしっかり探せばアーマカムのSF兵器とかいっぱい拾えたんですが、作中でそんなことしてる暇はなく、ぺしゃんこに。残念。
後、アーマカムのスタッフはクソ映画フリークではなくオタクが多いみたいです。
因みに施設の構造としては
サンプル40がいた
大型研究室
|
ヘビーライオットアーマーがいた
戦闘訓練室
|
研究員宿舎―PC室―多目的ホール―廊下―――レプリカ兵保管庫
│ │ │
階段 機材室 手術室
こんな感じです。
敵の紹介編
サンプル40。オリジナルミュータント。
X-18βがパクストンフェッテルのクローンの幼体の脳を使って作り上げた、ATC社版ブレインスコチャーとも言うべき存在。
オリジナルのブレインスコチャーは強力な精神波を出して近づく人間を片っ端からゾンビに変える代物だが、彼にはそういった能力が無い代わりに様々な事象を引き起こせる。
元々高いテレパシー能力がこの手術で更に強化され、レプリカ兵だけでなくミュータントまで遠隔操作可能。他にも心霊現象を起こしたり、殺した相手を使って亡霊を生み出す、など小規模なアルマみたいな存在と化した。
X-18βにおける怪奇現象は大体こいつのせい。
脳みそだけにされても自我を保ち、改造された恨みからX-18β研究所を壊滅させて、自分の身を守るために訪れる者を殺害していた。
しかし改造手術を受けてから日も浅く、アルマ程の怨念をまだ持っていなかった為、フィアーに殺されてあっさり成仏した。
FEARパートにあたって当初はアルマそのものを出そうとも思いましたが、無関係すぎるしこんなとこ来ないだろってのと、ここはZONEなのだから幽霊だろうと女の子を出すわけには行かないという無駄な決意の元、代役のオリキャラのショタフェッテルにしました。
あと作者はホモじゃないです。(重要)
Pseudogiant(スードジャイアント) 通称グロ肉様
でかいきもい固いの三拍子揃った嫌なやつ。
ミュータントのボス枠。とにかく顔が怖い過ぎる。
作中では素通りした地下3階にも居ます。
X-18編はこいつにType-7撃ちこんだらスカっとするだろうなという理由だけで始まりました。
実際スカッとしました。
Poltergeist ポルターガイスト
プラズマ型ミュータント。
ご覧のとおり全ての怪奇現象はこのプラズマで説明が出来ます。高名な教授も言ってるので間違いない。いいね?
実は二種類いて、普通のポルターガイストは文字通りなんかそこら辺のものを浮かせて投げつけてくる怖がらせることに特化したミュータントです。
こいつのせいで初めてX-18に入ったプレイヤーはビクビクしながら探索してると、物がとんできて無茶苦茶ビビることになります。
殺すと人型の死体が残るため、これも元は人間かと思われます。
作中に出てきたタイプは念動力の代わりに炎をボーボー燃やして攻撃してくるタイプ。原作のX-18でもボス的存在ですんげえ悲鳴をあげながらボーボー燃やしてくる。怖い。
死ぬと血飛沫だけ残して死体は残らない。サツバツ。
ヘビーライオットアーマー
Perseus Mandateに登場したレプリカ兵新型ヘビーアーマー。
盾で大半の攻撃を防ぎつつ、ガトリング砲で蜂の巣にしてくる大変な強敵。
ありったけの爆発物で飽和攻撃するしか対処法がない。
あと一番大事なことだが外見がMSぽくて超かっちょいい。
Perseus Mandateで混戦になって、こいつがナイトクローラーとかをガトリング砲でミンチにしているのを見るとヤッターカッコイイー!ってなります。
対人UAV(ドローン)
ATC社の対人用無人攻撃機。1メートルちょいのY字型の飛行物体でレーザーを装備してこちらを見つけ次第バンバン撃ってくる。
空を飛んでいるため、すばしっこく倒しにくいというなかなかのSFメカ。
機械なせいで防御力も高くぶっちゃけレプリカ兵よりも遥かに強力。