白の皇帝   作:ニャン吉

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第3話

練習を初めてサボって家のバスケットゴールで一人黙々と練習していると真帆が声を掛けてきた。

「白兄。何で今日こんなに早かったの?バスケ部の練習じゃないの?」

「俺はな・・・真帆たちの練習時間を奪ってまでバスケをやりたいとは思わない。それに練習時間に対してもなんにも不満はない。でも監督や夏陽達は女バスのお遊びバスケに時間を使うなら自分達に練習させろと言う。俺はそんなの許さないし初めてすぐ頃なんて誰しもお遊びみたいに下手だよ。」

「でも白兄が下手な所なんて見たことないよ?」

「俺も最初は下手だったよ。・・・バスケを始めたのは幼稚園の頃。夏陽と毎日高くて届かないゴールに向かって公園のゴールでバスケをしてたよ。」

「そうなんだ。」

「で、そこにもう1人仲間が増えて3人でストリートバスケをする様になった。するとどんどん上手くなってさ。そりゃ楽しかったよ。それなのにあいつは今は楽しむことを忘れたよ。勝つことは大事だけどスポーツは試合を楽しまなくちゃいけない。勝つことにこだわり過ぎると結局勝てない。だからバスケにとことん取り組んで本気で楽しむ。勝つためじゃなくて勝って笑うためのバスケを俺はやりたいんだよ。」

「それってさ!すごい事じゃん!白兄は夏陽達と勝って笑いたいんでしょ!勝つだけじゃなくて楽しみたいんでしょ!それってすごい事じゃん!」

と真帆は俺に言ってくる。

「勝って笑うことがすごい事か。楽しみたい事がすごい事か。」

「うん!凄いこと!」

「よし!決めた!真帆!自主練に付き合え!」

「えー。まぁいいけどさ〜!紗季も呼ぼうぜ!」

と言って真帆は家に入っていった。

・・・暫くして真帆が強引に紗季を連れて来て自主練が始まった。

 

翌日の放課後

女バスの練習の日。

女バスにコーチが来るらしい。

俺は帰ろうとすると真帆と紗季が

「どうせ自主練するなら一緒にやろう」

と言ってきたので取り敢えずその話に乗っておく。

 

美星先生に校門へ迎えにいくように言われたので迎えにいくことにした。

「長谷川昂」どこかで聞いた名前だな。

 

校門へ行くと高校生くらいの人が立っていた。

「何か用ですか?」

「えっと・・・みほ姉、じゃなかった。美星先生に頼まれて女バスのコーチに来たんだけど?」

「って事はあなたが長谷川昂さんですか?」

「うん。そうだよ。・・・えっと君は?」

「俺は三沢白夜。6年です。ついてきてください。体育館まで案内します。」

そう言って俺は体育館まで案内するのだった。

 

sideスバル

いざ小学校の校門へ行くもどう行けばいいのかわからずにいた。

そんな時話しかけてきた子がいた。

彼はみほ姉に言われて案内をしてくれるようだ。

体育館に着くと何故かメイド服でもてなされた。

 

sideback

 

「真帆はやっぱり馬鹿だったか。」

「なんだよ白兄!バカって言った方が馬鹿なんだぞ。」

「なら言い方を変えよう。アホ」

「アホとはなんだ!」

「まぁ置いといて」

「置いておくな!」

「美星先生!いるんでしょ。」

「ちぇー。ネタバレすんなよ白夜。」

「バレバレですよ。それとちゃんと自己紹介しましょう。

まずは俺から。男バスのメンバーですが何故か真帆違った。アホに無理やり連れてこさせられた真帆の双子の兄の三沢白夜です。」


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