戦女神達の戦争 軍団、『彼の地にて』   作:電話圏外

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7話 偽りの世界 集う戦力、転生者達の戦争

 

 

[アキハバラ 男装執事カフェ ジェームス's] 事件発生から五日 11:20

 

 

 

「んー?パパのご飯は気に入らなかったかなあ?」

 

「殺殺殺殺殺殺殺さつさつさつ…むぐむぐ」

 

料理を口にするとおいしー!と言わんばかりに怖い顔の少女は微笑む

 

 

「ジェームズさん…」

 

「男装していない今は『ノーラ』よ連邦の連中に比べれば可愛いもんよ!それに今度は娘が欲しかったの!」

 

 

 

「カレーライスお代わりだそうです!」

 

 

「ここはとっくに閉店済みなんだがな…あい分かった!」

厨房の『凰鈴音』っぽい転生者が今日はここの調理担当だ

 

秋葉原名物高架橋 傍のビル 五階

 

カモフラージュの偽装網が窓際テラスに掛かっておりミリタリーショップに見えなくも

無い

 

テラスには鈍色に光る対戦車ライフル程もあろうかという戦艦砲塔を装備した女性が紅茶を飲みつつ、白いデッキチェアに座り待機していた

 

 

「陸奥大尉!お疲れです!今度のコードは… f―――09です!」

 

 

はい、と陸奥と呼ばれた女性は立ち上がり砲塔が自立しているかのように動き出す

 

「斉射、二回…弾道計算…中央統合思考システムAIへコンタクト…弾道計算…誤射の

恐れ、コンマ単位での脅威無し…」

 

彼女の装備からジリリリリリリリ、と周囲に大きなベルの音が鳴り響く

 

「射撃に際し、周囲警戒されたし!」

 

はいはいー、とジェームズはテラス席の窓のサッシを閉める

 

「撃てーーーぇ!」

その号令に轟音と共に一撃目、間を置いて二撃目の砲撃が成され、数秒でギンザ突入部

隊の取り残された人員を援護した

 

 

 

 

「不肖、確認しましたところ…敵損害12名ですね」

いやー、電脳は実に便利でありますなあ!と喜ぶどこかの白い制服姿の少女

 

 

 

 

 

「最早このようにマスゲームと化している…と?」

 

 

「そう、我々転生者にバトドルイド(戦闘人造人間)で組織し、貴族や亜人と言った向こうの位の高い馬鹿共と殺りあっているのが現状だよ」

 

 

そう、銀座の死人は実情居ない

先程の突入部隊も既に街角で残酷な車での暴走運転の加害者の男性一人でクローンで構

成されている

 

「そこの刑事の望みは断たれたけどね」

 

八神は転移魔法と拘束、スキルダウン、数多の縛りを用意して首から下を極冷凍魔法で

動くと砕けるまで凍らせて、何とか交渉に持ち込んだ

 

 

 

「あんた方の狙いは?」

オコタが尋ねる

 

 

 

「取り敢えずは出来るだけ死人を出さずに、向こうを殲滅する…やね」

 

 

「えーーーぇえ!?それだとロウリィさんやテュカさんがあ!!」

部下の『秋山』の空気を読まない話題に、クスクス、と上品に笑う八神

 

「交渉済み、やよ」

 

 

今頃は…

 

 

 

 

 

 

ビル一つがアニメショップの店に伊丹とゴスロリの少女、

 

このゴスロリかわいい…

 

このフィギアキレイ…

 

等と言った異国の言葉が並んでいた

 

 

 

「何が何やら…」

 

 

 

「イタミー!何しているの!早く速く!」

 

国から提示された勅令によりこの異国の亡命大使二人を案内することとなった

 

あいあい、と頷く事しか出来ない伊丹であったが

 

これを機に布教を考え始めていたりしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも通りの笑顔を造りつつ

『シナリオ通り…B-20発動せよ』

 

念話で上級士官に次の作戦指示を下す

 

水面下での八神のシナリオは未だ続いているようだ

 

 

 

この場で全て見抜いている者も直ぐ傍に居る事も含め…

 

 

 

 

 


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