Fate/EXTRA-Lilith-   作:キクイチ

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最終章開幕


第七回戦
第七回戦 一日目:『破綻』


 ―――また、夢を見ている。

 

 いや、もう気がついている。これは、俺に対しての記録(おもいで)の返還だ。

 

『いいのかよ―――オッサンの息子、封印指定だとさ。おまけに異端認定だ。どうすんだ?』

 

 (かこ)の中の俺がそんな言葉を吐く。

 部屋の中は、外が曇天のせいか暗さが目立つ。まだ、昼間だったというのに。内装には木の独特の匂いがする、伝統ある和装。座敷の上で、二人向き合っていた。

 

 俺の対面に座っているのは、炎浄家現当主――炎浄朽葉(えんじょうくよう)である。白髪の目立つ頭、おっさんと言うより爺さんとも言える容姿。だが、侮るな。この男、源流刻印の持ち主にして、五つの家で最優と言われる男なのである。若干、髪の後退期に晒されているが。

 

『いいわけあるか……馬鹿息子め、留学から帰ってきたんなら言わんか!』

『ねえ、俺の話聴いてる?最近、俺の話聴かないヤツ多くね?アンタの息子異端認定されたって言ってんの!』

『わかっとるわ、うるさい!』

 

 炎浄のおっさんはそう言ってはいるが、少し元気がないようにも感じる。異端認定を受けるって事は一般社会に漏れ出るほどの犯罪を行ってると言うことだ。確か、アイツの場合、いくつかの村、街の人間に手を出していた。それも相当な数の。

 

『――で、いつアイツは』

『情報じゃ、アイツの元に向けて執行者が出発したって話だ。一ヶ月もあれば――脳髄状態でホルマリン漬けになって保護されるだろうさ』

『保護か……本当に、馬鹿息子が』

 

 息子はいつ戻ってくるのか。おっさんの希望的観測を切り捨てる。

 おっさんの部屋に籠もりすぎて無駄に白い肌は、一瞬死者なのではないかと思いさえする。

 

『もう、彼奴は―――義之(よしゆき)は、人には戻れんのだな……』

 

 やたら、しわがれた声で告げるのだった。自身の子がどうなったのか悟ったのだろう。おっさんは魔術師なくせに何処か魔術師からぬ男だから。

 

『ああ―――もう、戻れないだろうよ。最新の情報じゃ……自己を改造しすぎて吸血種、死徒になったとか。近現代魔術を極めて、なんでそっちにいったのか分からんが』

『………こんな、事をお前に頼むのは心苦しいが』

『――気にすんな。あの馬鹿は死ななきゃ治らねぇ類いのヤツさ』

『……すまん』

 

 いつにもまして、暗く、腹を割いたかのように辛そうな面持ちが―――今まで見たことないその顔が、俺に決断させたのだと思う。

 

 

 

 

 ――――ノイズが奔る。

 

 

 

 

 今度は――俺の家の中、恐らく俺が馬鹿の元へ行く直前のところか。

 

『……どうして!あの人は貴方の……!貴方がやる必要は――!』

『――うっせえな……黙れ、クソメイド。そこから先言うんじゃねえぞ、殺しちまう。虫の居所がちと悪いんでな』

『――――っ』

 

 大人げなく殺意をむき出しにしてメイドを黙らせる。俺の方にもどうしても引けぬ理由があったのだ。

 

『……アイツがああ成っちまったのは、俺のせいなんだ。コイツは……俺の手で何とかしなきゃいけねぇんだよ』

『それは―――』

『アイツを化け物にするわけには、いかねぇんだよ。アイツから、人間であることまで奪うわけにはいかねぇのさ……必要なんだよ、あいつを、義之を、人間として殺すヤツが―――殺してやれるヤツが』

 

 

 ああ―――そうだ、こうだった。だからこそ――――

 

 

 

 

 ―――――――――――ノイズが奔る。

 

 

 今度は、過去か。忙しい夢だな。

 

『お前のせいだ―――全部!分かってたんだろう!?アイツが―――いじめを受けてたって、知ってたんだろうが!!なんで!なんで、助けなかった――!!』

『……気づかなかったよ、俺は』

『嘘を、つくなァ――!!お前が、お前が気づかないわけないあろう!』

 

 炎浄義之が俺の胸ぐらを掴んで揺すってくる。恐ろしい剣幕で俺を責め立てる。

 

『なんで、何でなんだよぉ――!クソォ…!!クソ…!』

 

 そのまま、すがり、姿勢を崩していく。

 

『………なんで、何だよ』

 

 腕が焼けただれ、いじめられ、死へ追いやられた入生田響子(いいだきょうこ)。彼女と最初に出会ったのは俺で、その後義之と交流を深めた。あの頃は、こんなエンドが待ち受けてるとは知らなかった。

 

『悔しく、ないのかよ!お前は!!あいつは、殺されたんだぞ!周りの人間に!』

『…………』

『―――もういい……お前には、失望した』

 

 俺は、何も答えられなかった。だから―――あんな事に成った。苛立ち混じりに何処かへくアイツに声を掛けることすら。

 

 

 

 

 

―――――――またもノイズが奔る。

 

 

 今度は―――ああ、結末か。

 

 一面は火の海。まさしく地獄の姿。灼熱の火が周りを包んでいる。町が一つ焼けた。火薬、科学燃料、エネルギー源の爆散が起こったのだ。

 

 そんな中にらみ合う影が二体。かたや、上半身の衣服が焼け落ちている男。かたや、背中から金属コードが伸び、もはや人とは呼べない容姿に成っている。

 

『ヒビノォォ!貴様ァ!!』

『……ハハッ――これ、で、テメェのエネルギー供給は…なくなった…わけだ……もう、お得意の人形遊びも、損傷部分の再生もできねぇ、ぐッ、だろ?』

『――――――何故だァ……なんで、お前が……俺の邪魔をするんだ!!』

 

 軋む身体に鞭打ちながら刀を杖代わりにして立ち上がる。相手―――炎浄義之はもう立つことすらできない。足は砕け、頼みの金属コードで出来た触手も切り取る。残ったのは―――頭。

 首を取るため、頭上で刀を構える。

 

『―――決まってんだろ。アイツが、入生田が―――好きになった男ってのは、こんなことをする男じゃねぇんだよ。人間だった、優しいテメェだったんだよ』

 

 入生田はこの男、炎浄義之を、確かに愛していたのだ。

 なら、俺は。

 

『……ぐっ、オォ……それでも!アイツがいなきゃ意味がないだろ!』

『だから、生き返らせる術を探して、この有り様か』

『そうだ!!アイツが、アイツを生き返らせたら……!いっしょに!また、一緒に笑い合える未来があるんだよ!』

『―――だが、お前は道を踏み外した。そんな畜生をアイツは好きになったんじゃねぇよ……ダチ公』

『…優しいな、お前は。こんなモン果てたってのに―――ああクソ、なんでこうなっちまったんだろうな』

『………言い残すことは、あるか?』

『―――――あばよ、親友(ダチ公)

『―――――ああ、さよならだ。親友(ダチ公)

 

 勢いよく振り下ろし、男の頭を切り飛ばす。ぽろりと落ちた頭が地面に達すのと同時に血が勢いよく噴き出た。

 むんずと生首を掴み、炎の向こうへ歩いて行く。この火の調子ならば、炎浄義之の身体も炎に飲まれ消えていくだろう。

 

『―――ホント、酷ぇ話もあったもんだ』

 

 

 

 

 

***

 

 

 ―――目を覚ます。

 瞼を開けば、ライダーが俺の顔をのぞき込んでいた。

 

「何やってんだ、ライダー?」

「――大丈夫?辛そうな顔してたけど……お水飲む?」

「……もらう」

 

 差し出された水でやたら乾いた喉を潤ませる。

 

「うなされてたみたいだけど、悪い夢でも見た?」

「……まあな」

「それって―――」

 

 ライダーが何か言おうとしたが、それを遮るように無機質な音が鳴り響く。

 

 どうやら、対戦相手の発表と第一暗号鍵が生成されたことのお知らせのようだ。

 

 確認が必要かどうかは分からないが、確かめに行かなくてはならないだろう。

 しかし、その前にやることがあったのだった。

 

「ライダー、ちょっといいか?」

「何?」

「概念礼装を作ろうと思ってるんだが……」

「素材が足りないの?」

「話が早くて助かる……お前の血が欲しいんだが、協力してくれないか?」

血液(データ)?別にいいけど……ほ、報酬はあるの?」

「……何が欲しいんだ?金額は応相談だが」

「あなっ―――じゃない、えっとお酒!」

 

 あな?穴?

 

「お酒よ、お酒!それも強力な度数の!または、で、でーとでも良し!」

 

 ぶしゅーと頭から煙りを放ちながらそんなことを言う。

 ふむ、デートか。いつの日か、アーチャーとはした(相手はそうは思っていない)が、ライダーとはしていなかった。

 

「あれ?意外といけそう?」

「―――構わないぞ、行こうかデートに。まあ、アリーナから帰った後にでよければ」

「いいの!?な、なら、急いで行きましょう!そうしましょう!」

 

 喜色で満ちた表情、満面の笑みを浮かべせかしてきた。

―――彼女といれるのもあと、七日しかないのだ。そうか、七日なのか。いや、別にかけたわけではない。

 

 そう思えば、彼女が俺を助けてくれたことを思えば、これくらいはいいだろう。

 

 

 

 

 

 

「いよいよだな、マスター。心の準備は大丈夫か?」

「大丈夫だよ、セイバー」

 

 もう、願いも覚悟も決まった。迷いはない―――。

 

 二階へ行き、私は掲示板を確かめた。

 

 

 マスター:火々乃晃平

  決戦場:七の月想海

 

 

 あの人、コーヘイさんの名前があった。私に色んな助言をしてくれたりした、よく分からない人。何処で生まれて、何をしてきたのか。経歴がサッパリなく、まるで降っ()()()()()()()()―――

 

「―――お前が、残ったのか。ことごとく予想を裏切る(期待に応える)ヤツだな」

 

 背後から声をかけられた―――勿論コーヘイさんだ。振り向けば、予想通りコーヘイさんがいた。側に、ライダーを侍らせて。

 セイバーも霊体化を解いてその場に現れる。

 

「前も言った通り、俺達は敵同士だ―――手はぬかない」

「ハンデなんか入りません、貴方を倒して見せます―――!」

「はッ、セイバーの真名――モードレッドってばれてるのに勝てるのか?」

「何のための猶予期間(モラトリアム)だと?絶対に暴いて見せます」

「……お前なら出来るかもな」

 

 そう言って、去って行った。

 

「……あの魔術師、なんか嫌な感じがするんだよな。何つーか、ランスロットの不貞を暴こうとするアグラヴェインの面見てるみたいっつーか」

「どういう意味?」

「唯の勘。それよりもだ。アイツ、アリーナ行ったみたいだけど、どうする?追うか?」

「そうだね、追おう」

 

 セイバーは霊体化し、姿を消した。目指すはアリーナである。

 

 

 

 

 アリーナへの扉をくぐれば――――其処は異質だった。

 

 憎悪、嫌悪、嫉妬、怨恨、あらゆる悪感情が煮詰まったような空間。それが、真っ先に自分めがけて放たれている。

 目の前がぐらりとぐらついた。

 

「――ンだ、この気持ち悪い殺気はよぉ!って、しっかりしろマスター!」

 

 セイバーが霊体化を解いて、自分を気遣う。立つことすらやっと。まるで、のぼせたような気分になり、発汗が止まらない。

 

 ――――ここに居てはいけない。

 

 思わずそう直感するほどの濃厚な思惟。気分が悪くなる。体中をねっとりと視姦され、悪意という悪意を塗り込められるような感覚に支配される。

 

「こりゃ、彼奴らの?いや、何だか妙だな……おい、マスター。移動したほうが良さそうだ……歩けるか」

 

 気をしっかりと持ち直す。こんなものに負けてる暇などない。これをあの人がしているというなら、留まっていたりしたら思うつぼだ。

 

「……ふう、大丈夫。行こう、セイバー」

 

 迷宮の中をかける。橙色で彩られた無機質な外装。所々、通路が封鎖されている。何故かなど考えるまでもなく―――あの人がしているのだろう。

 

 相対した敵性情報体(エネミー)を駆逐しながら、迷宮を踏破していく。

 すると前方に大きな柱が見えて――――――

 

「な、なに……あれ……?」

 

 立ち止まって見上げてしまう。

 

 それは、巨大な柱だった。禍々しく、幾筋もの縦に裂け、その裂けた場所に菱形の目玉があり、それらが一斉にギョロリとこっちを見据えてくる。おぞましい存在そのものだ―――醜悪にすぎる。自分を視姦するものの正体、ありったけの悪感情を指し示すものの正体。圧倒され、言葉を失ってしまう。

 

「セラフからの差し金(介入)ってわけじゃなさそうだが……って、マスター!あれみろ!」

 

 セイバーが指さす方向を見る。

 

 煌めく一閃。ごうごうと紅く燃え立つ剣を振るうのは―――あの人のサーヴァント、ライダーだ。どうやらあの得体の知れない何かと戦っているようだ。

 

「コーヘイさんの仕業じゃなかったんだ……セイバー、準備は出来てる?」

「――ああ!化け物と戦うのは円卓の騎士の十八番だ!任せろよ、マスター!」

 

 己がサーヴァントと駆け出し、コーヘイさんの近くに行く。

 

「テメェら……コイツは、お前達の―――ってそんなわけないよな。見ての通り、例外、いつかのテュポーン戦を彷彿とさせるが、倒せない敵じゃない。出来れば、援護してくれたら助かるんだが?」

「はい!そのつもりで―――」

『何故欲しがるッ!何故望むッ!何故持て余すッ!』

「チ、まずいッ!」

 

 言葉を遮るように触手がせまる―――このままでは自身もろともコーヘイさんまでをも貫くだろう。だが、私には――――頼りになるサーヴァントがいる。

 ならば―――その名を告げれば良い。

 

 

「―――セイバー!」

 

 

 私の目の前に立ち、あっさりと迫った触手を切り裂く。

 

『何故理解できぬッ、何故分からぬッ、お前達の願いはッ!無駄であるとォッ!』

「ハッ―――テメェのことはサッパリわかんねぇが、無駄って言い捨てられるほどテメェが人間様を理解できてねぇってことはよく分かった。指示しろ、マスター!」

 

 そう口にして肉柱へ駆けていく。

セイバーは迫り来る触手を一方的に叩き落としていく。だが、おぞましいそれは、切り落とされることを特に気にすらしていない様だった。なにせ―――再生するとあれば。

 

「唯、斬りつけるだけじゃ意味がないってこと…!コーヘイさん、何か策はありますか?」

「アイツは―――高次情報体、魔神ってことしか分かっていない。そうだな……肉の柱だから魔神柱って呼ぶのはどうだ?」

「いや、呼び方なんて聞いてないんですけどっっ!」

「神だけにってジョークだ、ふむ……策だが、まともなヤツはサッパリ思いつかん」

 

 いらっ。

 

「そう青筋を立てるな。まともなって言ったろう」

「つまり、それ以外はあるってこと?」

「アイツに関してはサッ()()()()()()()()分かっていることもある。いまさっき、セイバーが行ったように、アレには――攻撃が効く」

 

 と言うことは―――

 

「いつものように宝具ぶっぱで終わらせる」

 

 

 

 

 

 

 ――――――Sword,or Death

 

 

 肉柱はけたたましい唸り声を上げ、怨嗟をばらまく。

 何度も、再生しサーヴァントへ攻撃を繰り出す。

 

『不要不要不要ッ!』

「うっせぇな、コイツッ!ちった―――黙りやがれ!!」

 

 セイバーが本体と思われる身体を切りつけるが、瞬く間に再生される。

 触手をセイバーへと伸ばし、払い飛ばす。うるさい蠅を祓うように

 

 跳ね飛ばされたセイバーをライダーが馬を駆り、受け止める。

 

「随分とリソースをため込んだと見たな、あれは――いくばし、余一人ではまずい――!」

 

 そこへ、幾多の触手を伸ばし追撃してくるのを避けながら走らせる。そして、腹を一閃。だが、案の定再生された。

 

「で?オレはどうすりゃいいんだ?」

「話が早いな、セイバー。かなりの頑固者だろうと思っていたのだが、へんなモノでも食ったか?」

「喧嘩売ってんのか、テメェ!?……マスターに言われただけだ!」

「でも――協力してくれるんだな!」

 

 地上へ降り立ち、ライダーは宝具を開帳し始めた。セイバーはデメリットを知っているが故に動揺する。

 魔力の収縮を感じてか、触手がライダーを狙って伸びて穿とうと迫る―――それを阻止しようとセイバーが行く手を阻むようライダーの前に出た。

 

「お、オイ!テメェの宝具はやたらチャージが長いとか言ってなかったか!?」

「問題ないわ―――マスターが手を打ってくれてるもの」

 

 セイバーと接触しようと迫った触手は、刹那、壁に阻まれる。エーテル素で乱雑に塗り固められた魔力障壁だ。無数の紙束と共に其処に根降ろした壁は、かなりの衝撃を生むはずの触手の攻撃を受け止めていた。

 

「地を祓い、天を貫く―――その剣の名は『全て灼き尽くす勝利の剣(レーヴァテイン)』!!!」

 

 ライダーは上段に構えていた真紅の剣を振り下ろす―――途端、閃光の奔流が迸り壁を突き破って肉柱へと直撃し、天へと炎の業が唸りを上げた。

 ビリビリとアリーナが震える。熱風と共に煙がでる。

 

「チ、―――」

「おい、マジかよ……!」

 

 あの一撃は、相当のものだった。あのテュポーンすら焼き伏せたしろもの。セイバーが確殺を予感するには十分だった。

 

 だが―――ヤツは生きていた。それは形を変えて人型へとなっていく。

 

「何なんだ―――オマエッ!」

 

 おぞましさが一つのモノに収束する。

 

『不明瞭である。不可解である。牢記せよ。我が身司りしは――――廃棄孔■■■である。即ち、欠落を埋め、不和を生むモノ。汝らに子の身殺すことはできるか―――?』

 

 言い終わるや、否や周囲に帯びだたしい魔術式が展開され―――

 

「まずい、セイバー!撤退するぞ、早く乗れ!」

 

 ライダーはセイバーが乗ったことを確認すると、馬を走らせ駆けていく。

 

「マスター達はもう、出口にいるらしい。このまま―――逃げ切る」

 

 ―――ついにはアリーナ全体に魔術式が広がった。

 

 

「もう時間が無い、一気に飛び込むわ!捕まって!」

「お、おう!」

 

 出口へ滑り込む―――

 

『不要なもの、全てを捨てよ。焼却式―――■■■』

 

 

 

 

 

 迷宮が揺れた。閃光が波打つ。全てが焼き焦げる。ステージが意味をなくす。しきりに意味もなく。

 

 

 

 

 

 

『――――これが、最期だ。同盟者、其方に幸あれ!』

 

 

 

 魔神と化した暴力が其処にはいた。

 

 

 物語は―――終わりへと加速する―――

 

 




 こっから主観がエリカのものが殆どになります。

 やっとタイトルがついた。無題ではなくなった。主人公にとってはこっからが本番。

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