【クラス】 :アーチャー
【マスター】 :ジョージ・トレイセン
【真名】 :アミール・ティムール・キュレゲン(サライ・ムルク・ハーヌム)
【属性】 :中立・悪
【キーワード】 :チンギス・ハンの子孫
:創造系の宝具
【ステータス】 :筋力A 耐久C 俊敏B+ 魔力B+ 幸運D 宝具A
【クラススキル】 :軍略B 対魔力D 陣地構築C
【スキル】 :カリスマB 皇帝特権C 千里眼C
【出典】 :史実
【ティムールについて】
今回の聖杯戦争に参加したティムールは、チンギス王家の娘――サライ・ムルク・ハーヌムが入れ替わったことから、1370頃のティムール朝を建設した時からの史実が元に成った英雄である。
本物のティムールを謀殺した当時は、ティムールが王家の娘を使って正当性を宣言する前だった。
故に当時の軍関係者は、トルコ人よりもモンゴル人のほうが多く編成されていたため、ハーン家ですらないティムールに反感を抱いていた。だからこそ、事実上の君主殺害の黙認である。
世の流れを知っていたサライ・ムルクは自身をティムールと偽り、歴史に名を残すことに成る。
サライ・ムルクは幼いころ傾倒していたチンギス・ハンの伝説と己の状況と酷似している事に気づき、より一層傾倒、盲目的に成っていく。
かつて、チンギス・ハンが破壊した都市、サマルカンドを復興させ、首都とした。チンギス・ハンの子孫を名乗り、伝説を再現するため、自身の手で軍隊を率いて戦った。
インド遠征こそ、数ある遠征の中で最たる例である。
1398年、ティムールはインドに侵攻し、トゥルグ朝の首都デリーを陥落させた。インドの宗教、ヒンドゥー教がイスラム教にとっての悪、偶像崇拝を行っていたためである。
その際、トゥルグ朝のスルタンの軍を一蹴し、十万の捕虜を得るが、足手纏いとして皆殺しにした。
デリーで略奪、虐殺の限りを尽くし、たった十五日間だけ留まって、膨大な戦利品と多数の捕虜を得、サマルカンドに連行した。
この戦いだけで、二十万の人間を殺戮した。その殺戮もまた残酷でアリ、伝承の中のチンギス・ハンにどれだけ傾倒してたかがわかる。
彼女は、チンギス・ハンの伝説を再現するという大偉業を成そうとしたが、あと一歩のところで病に倒れた。
彼女はこの経歴を結局、どうしても誇れなかった。端から虚実だからである。確かに創造の事業をなしたのは自分だが、戦争で残酷をなしながらもどこか空虚であった。
――――敬愛するチンギス・ハンは自分の嘘を許すまいと。
どれだけのことを成そうとも、最初の過ちを嗤われば―――。
むしろ、届いていれば誇れたが、結局中途半端で終わってしまった。それこそが後悔であり、誇れぬ理由である。尊敬した人にどうして罪を誇れようか。
コンビニの戸棚に置いてある商品を盗んできて、貴方のためにやったのだ、などと言って誇れるほど狂人ではなく、良識はあった。
子供は、殺さなかった。いくらティムールの子であったとしても。むしろ母代わりと成って育てた。
ライダーは愛したことなど無いだろう、といっていたが、彼女のこの記憶を見て知っていたジョージは反発したのだ。そんなはずはない、彼女は人を愛した事があると。
『
ランク:A
種別:固有結界
レンジ:99
最大補足:500
少女が成してきた事の全てが現れた心象世界。まあ、正確には対陣宝具とも言うべきなのだろうが……。
彼女が建築したサマルカンドの南にあるシャパリサープスに建築された《アク・サライ宮殿》――現在は痕しか残っていない――を元にした心象世界。文字通り彼女の覇業はここから始まった。
効果は自身の幸運以外のステータスをワンランクアップ程度。
『創造は我が手中にこそある』
ランク:不明
種別:対軍宝具
レンジ:マップ内
最大補足:不明
とんでも宝具。かのチンギス・ハンに並べ立てられ創造の概念を押しつけられた結果得た宝具。
自身の知覚する範囲には何処にでも、創造、建造することができる。とかく何でもと言う訳ではないが、自身の設計が叶う者であれば質量を無視して使うことができる。
余りにも強力な宝具のため、ムーンセルからアリーナではマップを完全にしなくては使え無いと言う条件を課される。
*
ジョージ・トレイセン
実は超良いところのお坊ちゃん。ちなみに十六。まさかの主人公の年下である。
幼い頃、偶々テロにあい地獄を経験する。
しばらくの間、住んでいた町がテロ組織と西欧財閥の戦場と化してしまい、死にかける。その時まで知らなかった、飢え、暴力、寒さで死に怯える日々だった。
だは、ある日そんな自分たちを助けてくれる組織と出会った―――それが、ギャクス・ホリックである。
故に、彼は恩義もあって傭兵としてギャクス・ホリックとして活動していく。
だがそれは、地獄を巡る旅と同義だった。
本当は、自国政府主体で行う様なことだった。難民の援助。テロ組織がすることでもない。
しかし、国家はテロ組織との戦闘をすることしか頭になく、平気で見殺しにしていた。
彼が聖杯戦争に参加する動機は十分にあった。だが、ある日、彼の決意に拍車をかける出来事があった。
――――アムネジア・シンドローム。
此が彼にとっての地獄。
これのせいで、ギャクス・ホリックは壊滅へと追いやられた。生き残ったのはジョージ含め四人。百三十八人が簡単に死んだ。
残された道は一つだった。全てを救うには。
――――彼の願いは、病原体の死滅、である。
なんか婦長召喚されそうやなって