ルフレス族の住む街を襲ったヴールを退けた士郎達は、夢の世界だというこのレーヴァリアの情報収集と此処まで戦闘続きだった体を休める事を兼ねて、少しの間滞在していた。
「っと、こんなもんか」
「何してるの、お兄ちゃん?」
街の端で日曜大工をしている士郎にイリヤが話しかけた。作業をする士郎の邪魔にならないよう少し間を空け正面に屈むようにしている。
「イリヤか、ここにバリケードを作ってるんだ」
「そんなことできるの!?」
記憶が曖昧な状態で作り上げる士郎の手際を見ながらも驚くイリヤ。士郎は頬をかき、照れている事を隠すようにぶっきらぼうに答える。
「たぶんだけど、元の世界でもこんなことしてたんだと思う」
「へぇ〜」
街の所々に簡易だが、しっかりとしたバリケードを作製していく士郎にヒョコヒョコと付いていくイリヤ。そんな仲睦まじい光景の二人をアスナとシンクが微笑ましく見ていた。
「あんな風にしていると、あの二人ってまるで兄妹みたいよね」
「そうだね、見ているだけでこっちもほっこりしてくるよ」
今まで戦闘続きで気を張っていたのが解けたように、アスナとシンクは微笑んでいた。
二人を見ていてふとアスナはシンクの横顔を見る。見た限り自分より年下のように感じる顔立ちのシンク。けれど先の戦闘では自分と一緒にヴールを倒し、その動きは並大抵ではなかった事を覚えている。
「そういえば、シンクくんって運動とか得意なんだっけ?」
「記憶がないからはっきりとはわからないけど得意だよ、ほら!」
「凄い、バック宙なんてできるんだ!?」
楽しそうに会話をしている二人を、街で情報収集をして帰って来たダクネスとウェンディ、テルンが見ていた。
「シンクさんとアスナさんって雰囲気が少し似てて、お似合いですよね」
「確かに、ああいった和やかな感じもいいものだな」
「みなさん仲が良くてよかったです」
和気あいあいと話している三人に士郎が気付き声をかけた。
「戻って来たのか、どうだった?」
「ああ、聞いた限りだとやはりこの付近にヴールが増えたのは最近みたいだ」
ダクネスが街で集めた情報を整理しながらかたる。
「ヴールはただ倒すだけでは消えず、ルフレス族が浄化してやっと消滅するらしい」
「俺たちだけでヴールを倒しても意味がないってことか……」
「何か考えてたの?」
ダクネスから得た情報から困ったような顔をした士郎に、イリヤが顔を覗かせる。
「ん、ああ。この先どうしようかと思ってな。とりあえず、ここに留まっていても状況は変わらないから街を出ようと思ってたんだけど」
「私達が抜けたらまたヴールに襲われる可能性があるわよね」
「ここから離れるならその前に近くのヴールは倒しておいた方がいいだろうしね」
アスナとシンクが会話に混じり、街の噴水を囲う石に腰掛ける。
「俺もそれを考えていたんだ、でもそれじゃ意味がないってなるとな……」
手詰まりか。と士郎が口にする直前に力ある声が遮った。
「あ、あのッ!」
テルンが小さな身体から精一杯の声をあげた事に抱えていたウェンディが驚き、思わずビクッとする。
「て、テルン?どうしたの?」
「そ、そのぼくが行くです。……ま、街の近くなんですよね?遠くに行かないんですよね?」
「あ、ああ。街の近くにいるヴールを倒すだけだ。それより、いいのか?」
「は、はいです」
「ありがとうテルン、助かるよ」
士郎は優しくテルンの頭を撫でると、テルンは嬉しそうにして頬を赤らめた。
ルフレス族の街近郊で士郎たちは順調にヴールの浄化を行なっていた。朧気だった戦い方も少しづつだが、思い出してきていた。
「輝力解放!!」
シンクの手の甲に赤い紋章が出現する。力を手に集束させると気合の声を上げた。
「やぁぁぁあ!」
近くにいた狼型ヴールの群れに炎の砲撃を放つ。真紅の炎は一瞬でヴールを包み、焼きって消滅させた。
「テルン、倒したよ!」
「は、はい!」
ヴールを消滅させると後方で待機しているテルンに声をかけた。浄化しようと身を潜めていたテルンが動き出す。しかし、それを待っていたかのようにゾンビ型のヴールが魔法を放った。それにいち早く気付いたイリヤがテルンの前にピンク色をした星型の魔法壁を作る。
「危ない!」
「わっわっわ!」
「うっ……ちょっとキツイかも」
「テルン、こっちだ!」
イリヤの即興で作った盾のおかげでテルンに魔法が当たる事が無かった。しかし、速さを重視した為に耐久性の低い盾は既に軋み始めている。その間にダクネスがテルンに駆け寄り、保護をする。
「あ、ありがとうです」
「不味い、ヴールが増えて来たぞ!」
士郎の言葉通り、周囲のヴールの数が増えている。種類も狼型やゾンビ型以外にも街を襲ったトレント型やポルターガイスト型も見られる。
「これじゃキリがないわ!」
前線で戦っていたアスナが思わず下がる。
全員が状況を把握するために辺りを見ていると、この中でも特段視力の良いウェンディがヴールの中にいる桃色の髪の少女に気付いた。
「待ってください! 向こうに人がいます!」
「本当か! ウェンディ!?」
「はい、向こうに……」
「ま、不味いです。あの人ヴ、ヴールの気に侵されています!」
「何だって!?」
士郎が目を開いてテルンとヴールに囲まれている女の子を見る。
「もうーー!! うるさい、うるさい、うるさーい!!」
桃髪の少女は学生服のような衣服の上にマントを羽織っており、懐から杖を取り出した。
「何もしてないのにうるさいって言われたんだけど………」
イリヤが桃髪の少女を指差し、嘆く。それに対してダクネスが緩んだ表情で呟く。
「可愛い女の子から理不尽な罵倒というのも……ぅん、ありだな」
「あ、うん。ダクネスって多分なんでもありなんだよね」
ダクネスの呟きに反応するのはイリヤである。未だに、ダクネスの変態性に気付いているのはイリヤのみというこのパーティ。それは幸か不幸か。
桃髪の少女の状態を見て、初めてヴールの気に侵された『夢見る目覚めの人』を見たシンク。
「あれがヴールに取り込まれた状態なんだ」
「そう、です。ヴールに取り込まれたらその人の憎悪や、怒りを増幅させたり、欲望の幻覚を見せるって教わったです」
テルンが言うと、この事態をどう収めるべきか士郎が問う。
「テルン!どうしたらいい?」
「ぼ、ぼくが浄化すればあの人も戻るです」
「わかった。女の子を攻撃なんてしたくなかったけど、今は仕方ない」
「士郎どうするつもり?」
「彼女の動きを止める、テルンが浄化出来るようにするんだ」
士郎は小声で呟き、夫婦剣を作り出す。桃髪の少女は目を閉じ、言葉を紡ぐ。
「エオルー・スーヌ・フィル・ヤンクルサ・オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド……」
「あの人、魔法を放とうとしてる!」
「みんな離れろ!」
士郎の声に反射的に全員がその場から逃げ出す。桃髪の少女は天にかざしていた杖を振り下ろす。
「べオーズス・ユル・フヴェル・カノ・オシュラ・ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・イル・ベオルク」
彼女の詠唱が終わった直後、先ほどまで士郎達のいた地面が、轟音とともに爆発した。驚愕の威力を目にした彼らは自分達に直撃しなかった事に安堵した。
「なんて、バカ威力なの!?」
「あんなのまともに受けたら木っ端微塵だよ」
イリヤが桃髪少女の魔法に悪態つき、シンクは乾いた笑いを漏らす。狼狽える彼らだが、無慈悲にも桃髪少女は再び、同じ魔法を唱え始める。
「クソッ!みんな彼女を止めるぞ!」
「あれだけの魔法、そう何度も撃たせるわけにはいかないわ」
士郎にアスナが目を合わせて答える。その後ろで、ダクネスはいい笑顔で願望を声にした。
「わ、私は少し直接受けてみたい気もするんだがな」
「ダクネスは黙ってて!!」
イリヤが素早くダクネスの発言を止める。その内にも桃色少女を守るようにヴールが集まり、増えていく。
「ヴールがあの子を守ってる?」
「どういうことなんでしょうか?」
その現象を見てアスナとウェンディが首を傾げる。それにダクネスの腕から離れたテルンが応える。
「ヴ、ヴール同士は攻撃しないです。多分、それと同じ感じだと思う、です」
「ヴールに取り込まれているから、それでヴールが仲間だと思ってるってことかしら?」
「はいです」
ヴールは感情と衝動の権化であるが互いを傷つけることがない。しかし、それで仲間と思っているかといえばどうであろうか。
少女を取り囲んでいるヴールが動き出し、士郎達に襲い来る。それを見て士郎が弓矢を出現させる。
「みんな、行くぞ!」
一閃。士郎の指から弾かれた矢が並んでいたゾンビ型のヴールの頭を三体同時に撃ち抜く。頭部を失ったヴールはその場で動きを止め霧散した。しかし、自我のないヴールは次々と押し寄せる。
「ここは私が抑える!」
ダクネスが前へと出る。ヴールの注意を一点に引き受け、他のみんなが前へと来る時間を稼ぐ。
「ウェンディちゃん、お願い!!」
アスナの声が木霊する。それにウェンディは素早く反応して支援魔法をアスナとシンクに掛ける。
「はい!エンチャント、バーニアッ!アームズッ!アーマー!」
支援魔法により、筋力、敏捷、耐久が上がったアスナがトレント型のヴールに突進する。その速度は閃光の如しスピード、近くにいたシンクは途中まで目で追っていたがアスナの姿を所々見失っていた。
「やぁぁあ!!」
アスナの放った《リニアー》によりトレントは消滅する。アスナはそれから止まる事なく、トレント型、狼型、ゾンビ型のヴールを倒していく。
「凄いよ、アスナ。 全くわからなかったや ……。僕だって……よし、シンク・イズミ行きます!」
棒状の聖剣パラディオンを慣れた手つきで操り的確にヴールを倒していくシンク。狼型ヴールの頭上を越え、ゾンビ型ヴールの首をいとも簡単に弾く。軽やかに動くシンクはまるでアスレチックで遊んでいる体操の選手のようだ。
「っとと、ハッ!」
突然ヴールの前で動きを止めると、聖剣パラディオンを頭上に投げた。武器を放り投げ、無防備となったシンクに狼型のヴールが迫り来る。しかし、シンクは慌てる事なく両手を前に突き出す。途端、背中に大きな紋章のようなものが現れ、シンクの体に力が満ちていく。
「豪熱炎神掌!!」
シンクの両手から物凄い熱量を持ったエネルギー砲が放たれた。赤い光は目の前の狼型ヴールを一瞬で飲み込み、後方にいたゾンビ型、ポルターガイスト型のヴールをも一瞬で消滅させる。シンクの放った紋章砲により桃髪の『目覚めの人』を守るように固まっていたヴールが一掃された。そして、頭上に投げた聖剣パラディオンが落ちてきて綺麗にキャッチする。アスナとシンクの働きで桃髪少女までの道が開いた。
「行くぞ、イリヤ!」
「うん、お兄ちゃん!」
後方から弓矢で援護していた士郎がイリヤを引き連れ、その道を駆け抜ける。
携えていた弓矢を消滅させ、代わりに白と黒の夫婦剣を顕現させる。飛び出て来るヴールを切り払い、進んでいく。
「うおぉぉぉ!」
右から飛び出てきた狼型ヴールを夫婦剣で薙ぎ払い、続けて襲ってきた蜂型、トレント型のヴールも士郎一人で対峙する。走る速度を緩めず進む士郎だが、止めどなく襲いくるヴールに両手の夫婦剣が破壊される。
「お兄ちゃんッ……!?」
夫婦剣が破壊された事に後ろに追随していたイリヤが目を見開く。しかし、士郎は慌てる様子もなく夫婦剣を再構築する。
「……大丈夫だ、イリヤ。心配しなくてもお前をちゃんとあの子のとこまで送ってやる」
士郎の進撃は止まらない。何度と現れるヴールを切り、何度剣が破壊されても、彼は何度も剣を握る。突進してくる狼型は横腹を斬り裂き、蜂型は一刀する。離れて魔法を放とうとしているポルターガイストやゾンビは夫婦剣を投げつけ消滅させる。そして遂に、桃髪の少女までの距離が目前となり、イリヤが士郎の前に出た。
「ありがとう!お兄ちゃん!!」
「行けっ!イリヤ!」
士郎の声を背に受けて、イリヤが飛び出す。
既にカレイドステッキに魔法はスタンバイ済み。放つ魔法は弾丸系。『目覚めの人』である彼女に大きな怪我を与える訳にはいかない。一応、ウェンディという回復のできる人がいるので多少の怪我は大目に見てもらうしかない。
「行くよ!沢山の……弾丸(フォイア)!」
無数の魔力の弾が発射される。一つ一つの威力は低いが、数で稼ぐ。桃髪少女に一つ、また一つと命中していく。
「うぅ……」
桃髪少女から苦しむような呻き声が漏れ出る。それを聴き取ったイリヤは意識を奪う為、数ある小さな弾丸の中に一発他よりも威力の高い魔法弾を紛れ込ませる。
「これで終わって!」
魔法弾は彼女の体にあたり爆ぜる。当たった衝撃で発生した煙が消えると、桃髪少女はその場で倒れ込んだ。イリヤが倒れたのを確認して安堵する。
「やった……?」
「まだだよ!!」
集中を切らそうとしたイリヤにシンクが叫ぶ。見ると、残党のヴールがまだ少し残っている。
「あぅ、終わったと思ったのに〜」
「イリヤはあの子の側で戦ってくれ」
無防備に倒れ込んでいる彼女を守るように士郎が促す。それを了承し、みんなの方を見るとダクネスがテルンを抱えてこちらに向かって走ってきている。どうして?、と思うも直ぐに理由がわかった。イリヤの倒した少女に憑いているヴールの浄化をする為だろう。
イリヤとダクネスがテルンをヴールから守るようにその場にいる間に、アスナとシンク、士郎、ウェンディが残ったヴールを消滅させる為に動く。戦う中でよく見るとアスナは何故かポルターガイスト型のヴールに近づこうとしていなかった。テルンの浄化が終わる頃にはこの場にいたヴールは消え、一帯のヴールの気をテルンが浄化を始める。戦闘の終えた士郎達は桃髪少女の元に集まり、ウェンディが彼女に治癒魔法で傷を塞ぐ。
「どう、ウェンディ?」
「傷は全部治したよ、イリヤ。後は起きてくるかどうかなんだけど……」
怪我をさせたことに後ろめたい気持ちがあったイリヤは、ウェンディが治したお陰で安堵した。二人が桃髪少女の顔を伺っていると、少女の目がピクリと動き、口が開いた。
「あっ、起きたみたい」
「うっ……あたし、ここで……」
「大丈夫ですか?」
桃髪少女は身体を起こし辺りを見渡すと、目の前にいたイリヤとウェンディの二人を見た。
「えーっと、あなた達は??」
「私はイリヤ、こっちがウェンディだよ。あなたの名前を教えて貰ってもいい?」
「私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールよ。それよりここってどこかしら?なんだか記憶が曖昧でよく覚えてないんだけど……」
キョロキョロと辺りを見渡し、現状を把握しようとするルイズ。イリヤがこの世界レーヴァリアについて話す。
「ここは夢の世界レーヴァリアって言って。私達は『夢見る目覚めの人』だよ」
「え?」
意味のわからない説明を受け、ルイズの顔が困惑している。何言ってるんだコイツ、といった目でイリヤを見つめるルイズに、ウェンディが苦笑いをする。
「イリヤ、それじゃわからないよ」
イリヤの足りない部分、殆どをウェンディが説明し直す。この世界についてや自分達に記憶のないこと、それらを聞いてルイズは納得した様子になる。
「そうなんだ。私だけじゃなくて、みんなも記憶が無いんだ」
「うん。それで今から街に戻るけどルイズはどうするの?」
「どうするって……」
イリヤの問いはそのまま街に残るのか自分達と一緒にこの世界をどうにかするということだ。
「勿論ついて行くわよ。私の居る世界も危ないんでしょ?そんなの見過ごせる訳ないわ。それにどうしてかわからないけど、こういう時、私は前に出ないと行けない気がするから」
ルイズはピンッと背筋を伸ばし応える。その姿は貴族のような威厳がある。
「よかったー。これからよろしく。ルイズ」
「こちらこそよろしく。イリヤ、ウェンディ」
「よろしくね」
三人が仲良く手を繋ぎ街に戻る。後ろで微笑ましく見ていた士郎達にイリヤが気づき、呼びかける。
「何してるの、お兄ちゃん!早く行かないと置いていくよー!」
「お、お兄ちゃん…………ってイリヤとあの人って兄妹なの!?」
「うんうん、私がそう呼んでるだけだよ」
記憶が無く、そんなことが分かるはずもないことをルイズは失念しているがそれも仕方あるまい。イリヤがルイズもどうかと誘い出す。
「ルイズも呼んでみたら?」
「わ、私が!?」
「うん!」
「え、えっと……」
「どうした?ルイズ」
士郎の近くに立ち、ルイズはモゾモゾとし始めた。ルイズを、士郎はキョトンとした様子で見ている。ルイズの後ろにいるイリヤはニヤニヤと悪戯な笑みを浮かべている。ルイズは士郎の顔を見てると、視線を合わせ震えるような声をだす。
「そ、そのえっと……お、おにぃちゃん。……ってやっぱり無理よーー!」
恥ずかしくなり、その場から逃げ出すルイズにイリヤとウェンディが笑って追いかける。
「ええ〜よかったよ、ルイズ」
「うん、私もよかったと思うよ?」
「うるさい、うるさい、うるさーい!いい、こんなこと二度としないわよっ!!」
晴れ渡る草原にルイズの叫びが広がる。取り残された士郎に残ったメンバーが肩を叩いて通り過ぎていく。
「幼女や少女にお兄ちゃんと呼ばれるとは、士郎は中々の変態だな」
「士郎君、そういうのはほどほどにしておいた方がいいと思うわよ」
「これからも大変になりそうだね。士郎お兄ちゃん♪」
ダクネスは何故か同類を見つけたような笑みを浮かべた。アスナは若干引き気味にシンクは確実に面白がって肩を叩く。そして、最後に追い討ちをかけるようにテルンがモジモジと照れながら士郎の前に来ると、言った。
「え、えと、お兄ちゃん?……あぅ」
恥ずかしかったのかテルンは言い終えると直ぐに飛び立ち、ウェンディのもとに向かった。立ち尽くしている士郎は前以上に肩を落とした。
「なんでさ……」
読んで頂きありがとうございます。
二ヶ月ぶりなんで少し書き方が可笑しいかも。
ではまた次回。