アカデミーがどんな事をやっているかあんまり分かんないので捏造になります。一応オフィシャルアニメーションbookや臨の書を参考にしています。
一日目はクラスに集まって自己紹介をして終わった。して今日から本格的に授業開始である。さぁ、ここでアカデミーの入学条件を確認してみよう!
一、里を愛し、その平和と繁栄に尽力する志のある者であること
二、不撓不屈の精神を有し、たゆまぬ努力と鍛練を行う者であること
三、心身ともに健全であること。以上三つをもって入学条件とする。
どこの軍人学校だよ!ってツッコミたい。
これを真にクリアしている者がいるならソイツもう学校通う必要があるのだろうか?自身で勝手に強くなる気がする。でもまぁ、創立されたのが戦乱の世で戦力確保と教養が求められればこうなるような。でもさ、厳しすぎない?それとも文が固くてそんな印象を受けるだろうか?
まぁいいか……拙者にも不撓不屈のダイヤモンドメンタルが欲しいでござる。それがあれば、この愉快な笑い声が少しはましに聞こえるでござろう。
「あっ、今コッチ見なかった……?」
「えっ、ヤダ怖い」
「なんでここにいるんだろう?」
「しー、……もし聞こえたら殺されちゃうわよ」
「もっと、向こうに行こう……」
やーだ、やーだ、ぼくお家に帰りたいー。聞こえとるわ、耳いいんだよ。そういう話はもっと隅でやるか本人のいない所でしてくれ。心にグサグサ杭が刺さる。
「……はぁ」
自然とため息が出る。今日から学校だと言うのに何故初日からこんなにも憂鬱な気分にならねばならないのだろう。人の楽しそうな笑い声が俺には不協和音に聞こえる。
ヘェーィ!今日のBGMは「クラスメイトの笑い声」だ!ってか?
そんなクソみたいな曲がラジオから流れた日には俺は機械ごと粉々に潰して火葬してやるわ。ナルトならどうするんだろう?…………駄目だ駄目だ。「サボる」の文字が脳内を埋め尽くす。
しかし彼は本当どうしていたんだろ?キツくないか?俺は既に泣きたいです。女子のヒソヒソ話の効果は確実に俺を蝕んでいる。ねぇ?君達もっとボリューム下げてくんないかね?
「はい、皆席についてー」
チャイムが鳴り入ってくる教師の先生がそう言うと皆席につき出す。おぉ、神よ!ただ仕事をしただけだろうけど、俺には地獄に仏に見えるよ!
しかし、そんな俺のピュアな想いは先生の次の発言で玉砕するのだ。
「一時間目は交流を深めるため"5人組"の班を作って活動してもらうからな」
"5人組"……5……人組……。
その言葉は言ってはいけない呪文だ。子供の少ない砂隠れのアカデミーのクラス人数は二十四人。このことが、どういうことか分かるか諸君。
一つは四人組の班が出来ると言うことだ。
まず、仲の良い活発的な集団ができ、顔見知りらが集団を作る、そして友達伝いで集団が構成され、知り合いがいないものは適当に回りのやつらと集団になる。
そうすると、残るのは人数の都合上比較的立場の弱いハブられたヤツ、知り合いもおらず誰も声をかけてくれなかったヤツ、言動や行動に問題があるヤツ、そして知り合いもおらず関わりたくないと思われる"俺"である。
オワッタ。
「……そっ、その……よろしくお願いします……」
「……なんで僕が……こんな班に」
「あぁ?聞こえねえなぁ?声ちぃせんだよ!」
「…………」
小柄で気弱そうな青髪の少女、眼鏡をかけた頭固そうな黒髪少年、声と身長もデカイ暴力そうな茶髪の少年。そこに里の嫌われもの赤髪少年我愛羅くん。
ねぇ!この班駄目だと誰が見ても分かるんだけど!
ってか、俺少女にすら身長負けてねぇーか!?どんだけチビなんだよ!
「おっ、出来たな。じゃあ演習場に行くぞ」
なんでも、個々の実力を見るために班対向で模擬戦だと。無理無理だって、一人かけている班は対向する班を一人減らすと言っても無理だって。この班絶対連携プレーとか出来ないよ。作戦たてても失敗する未来しか想像できない。
いや、別に自惚れじゃないけど俺一人なら勝つこと自体は容易いと思う。なんたって皆が友達と遊んでいる時間全て勉強や術の修行をしてたからね我愛羅くん。それぐらいしかやることないし。必然的に強くなる。
砂のコントロール出来ないと感情が苛立っただけで人グッチョンしちゃうからね。
ただなぁ……いきなり前に出たりされると味方だろうと関係なく攻撃してしまうかもしれない。そうなると俺の学校の居場所は消え失せるだろう。
でも最近体術を始めたばかりでとてもじゃないが実践で使えるものではない。なので砂で攻撃するしか方法が今のところないのだ。
せんせーのせつめいをきいて"もぎせん"がはじまりました。ぼくのはんはさいごなのでいまはまっています。
うぉああぁぁぁ!!どうしよう!他の班はそれぞれ意見を言いながら作戦を練っているけど、俺の班は無言!誰一人として喋らない!気まずいの一言である。
不幸中の幸だろか、順番は最後なので考える時間はある。けど、だれも話さない。
勇気を出して俺から話かけても良いが、誰も相手にしてくれないのが火を見るより明らかだ。更にこの沈黙が強化されるだろう。
「あ、あの……どうしますか?」
おぉ!大人しそうな少女が発言した。凄いぞ!この痛い雰囲気で話せるのは。これに乗らない手はないな。
「そうですね、とにかく先ずは自己紹介をするのが最善だと思われます」
「うん、そうだね」
眼鏡よくやった!この二人は知的な感じたな。
「じゃあ、僕から。僕は【キルルク】忍術の知識はそれなりにあると自負しています。忍術は土が少し使えます」
「わ、私は【シズサ】傷の手当てが得意……かな?ごめんない、体術も忍術も苦手なの……」
忍術の知識ってどのぐらいなんだろう?子供の知識だからそんなに期待しない方がいいな。傷の手当ては……うん、大事だよね。俺殆どの攻撃は砂が防いでくれるから傷をおったこと無いけど。あっ、自分で傷つけたのはノーカンね。
「へっ、大したことねぇなぁ!俺は【ゴウゲン】だ!体術は親父に鍛えてもらったからな!忍術は雷が使える!お前ら俺に従えよ!」
負ける筈ねぇー!感が半端ないゴウゲン。うん、自信はあった方が良いよね。ただ威圧的な人は俺苦手だなぁ。いやまぁ、命令してくれのは責任を負わなくて済むから楽でいいけど無茶な命令は止めて欲しく思う。
ん、最後は俺か。
「【我愛羅】だ…………砂を使う」
どうよ!頑張ったよ!名前だけじゃなくちゃんと他の事も言えた!なのに何で皆俺の方を見てるの?終わったよ?注目されるの嫌なんだけど。
なに、そんなに俺が喋ったら可笑しいの?
「へ、へっん!なんだ化け物だって聞いていたがこんなチビかよ!」
「……あぁ?」
「フッン!お前みたいなチビが睨んだって怖かねぇだよ!」
なんだコイツ……。分かりやすく頭に乗ってる俺の嫌いなタイプの餓鬼だ。チビって二回も言いやがった。許すマジ刑だ。俺は確かにチビだろう、それは認める。だが、自分で認めていても他人にそう言われるのは腹が立つ。
しかし、俺はそんな挑発に乗るほど短気ではないのだよ、ゴウゲン少年。
「……何が言いたい」
「お前より先に相手の班をやっつけてやる!」
「……そうか」
「俺が勝ったらお前は俺の下だからな!」
……意味がわかんねぇだが。そもそも、これ班での模擬戦だろ?なんでチーム同士で争わにゃいかんのだ。馬鹿か?脳筋か?
それと、自分が勝つこと前提で話されるのはなんだかムカつく。
「……俺が勝ったらどうなる?」
「あぁ!?ねぇよ!俺が勝つんだ!けど、そうだな!俺が万が一にでも負けたらお前の命令聞いてやる!だから、俺が勝ったらお前俺の命令に従えよ!」
無茶苦茶だ。脳にウジ虫でも沸いてっんじゃねぇか、この餓鬼。俺がその提案に乗る理由が全く無いのだが。命令したい事もないし。
『友達になって、て命令すりゃあいいんじゃねぇーか?』
『はっ……?』
『なーんてっ』
『……そ、そうか!そうだな!』
『えっ?』
『いいな!それ!』
友達!こんな所でその可能性に出会うとは!アカデミーに来たときは早々に帰りたいと思っていたが、幸運だ!
ほら、いつもは仮面のように殆ど動かない顔の筋肉が嬉しそうに自然に持ち上がる。きっと今俺はいい笑顔をしているだろう。
「……いいぞ、受けてやる」
「は、はっ!上等だ!」
あぁ!楽しみでしかたない!
こんな機会はそう無いだろう。速攻で有無を言わさず決めてやろう!
次回!
我愛羅舞う!
っ的な感じになればいいなぁ~。舞うと表現するとマダラさんを思い出します。作者はNARUTO で一番マダラさんが好きです、二番目に我愛羅くん。けど、キャラ的に書きにくいので小説は書きません。