薔薇の皇帝と秘書   作:鉄血

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今回は・・・キャラが崩壊します。
主に主人公とネロが。
ではどうぞ!!


王様ゲーム

ネロは今、マスターの所へ向かっていた。

なんせソーマは書庫で調べものがあるらしく、昨日からずっといないのである。

周回をする事がないネロがする事などの大半は食堂でソーマの料理を作るかお菓子を作るかである。

そしてネロが食堂でマスターとマシュ、ジークフリートとジャンヌオルタが何かしていた。

そしてネロは立香に声をかけた。

 

「マスター、一体何をしている?」

 

「あ、ネロ!!今、王様ゲームをしてたんだ」

 

「王様ゲーム?」

 

ネロはそんな遊びを知らなかった。

生前は皇帝であったから、普段はソーマと一緒に遊んだらくらいで子供の頃は良くソーマの後ろについていったぐらいでしかなかったので遊びの事は余り知らなかった。

 

「一体どんな遊びだ?」

 

ネロはどんな遊びか興味がわき、マスターである立香に聞いた。

 

「王様ゲームは赤色の棒を引いたら、数字が書いてある番号の棒を持っている人に罰ゲームをするっていう遊びなんだけど・・・分かる?」

 

「うむ。大体のルールはわかった。余も参加させてもらう」

 

「げっ・・・アンタもやるの・・・」

 

「此処で斬り殺しても良いのだぞ?」

 

そう言ってネロは原初の火を取り出した。

ジャンヌオルタの嫌味にネロは喧嘩腰である。

 

「あーはいはい。やめて、喧嘩をするのは・・・後は一人くらい欲しいな・・・」

 

立香はそう呟くと、ソーマが食堂に入ってきた。

 

「あ"ー・・・ー疲れた。なんか飲んでさっさと寝よう。」

 

「ソーマさん!!」

 

「あ"?」

 

立香の声に反応してソーマは立香のほうへ顔を向けた。

端から見ればただのヤクザである。

 

「どうした?マスター。俺になんかようか?」

 

「えっと・・・今から王様ゲームをやるから付き合ってもらっても良いですか?」

 

ソーマは少し考えると答えた。

 

「・・・・・・・・・・・・構わん」

 

そうして余達の王様ゲームが始まった。

 

「「「「「「王様だーれだ‼」」」」」」

 

「わっ私です!!」

 

始めはマシュからスタートだった。

 

「えっと・・・では三番の方は六番の方と一緒に歌ってください」

 

「オレか」

 

三番はジークフリートのようだ。

 

「私だね」

 

六番は立香だった。

 

そして立香とジークフリートは歌い始めた。

ジークフリートがノリノリで歌っていたが余が気にすることはない。次こそは余が・・・。

 

「「「「「「王様だーれだ‼」」」」」」

 

「ふん・・・ワタシよ」

 

次の王様はジャンヌオルタだ。

 

「そうね・・・なら、二番は生きていて一番恥ずかしかった事をいいなさい」

 

「二番・・・俺か」

 

ソーマはそう言った。

 

「俺は恥ずかしいことはないんだが・・・」

 

そういえばソーマの恥ずかしいことは余も長年いたが、知らない。まさか無いとは・・・余も始めて聞いた。

 

「そ、そうなの・・・なら他人の恥ずかしいことを知っているならそれを言いなさい」

 

ジャンヌオルタはそう言った。

 

「あー・・・ネロの事なら良いか」

 

「ソーマ!?」

 

突然の発言にネロは大声をあげた。

思ってもいない事態にネロはすぐに懇願する。

 

「ソーマ!!アレだけは言わないでくれ‼アレだけは!!」

 

ネロの懇願が聞いたのかソーマはあの事を言わない事にした。

 

「・・・・分かったアレだけは言わないでおく・・・が、他の事なら良いな?」

 

「う、うむ・・・」

 

「じゃあ言わせてもらおうか。あれは確か・・・泣きながらネロが俺の部屋にきた理由がな・・・」

 

 

 

◇◇◇

 

『ふーん♪ふふーん♪ふふーん♪』

 

あの時の出来事が起こる前ネロは鼻歌を歌いながら髪をといていたんだと。

 

「む?」

 

そんで後ろの方からカサカサって音がしたから振り向いたら・・・

 

『イヤァァァァァァァ!!!????』

 

後ろの壁に手のひらサイズのでかいゴ〇ブリが・・・・

 

「「「イヤァァァァァァァ!!??」」」

 

ネロ、立香、ジャンヌオルタは悲鳴をあげた。

 

ジークフリートは余り気にしていなく、マシュにいったっては、ゴ〇ブリが何か知らなかったようだ。

 

「先輩?そのソーマさんが言うゴキ〇リってなんですか?」

 

それどころか立香に聞いてくる始末である。

 

「ゴ〇ブリっていうのはね・・・」

 

立香はげっそりした表情で説明した。

 

「そんなおぞましい生物がこの世にはいるんですか・・・」

 

立香の言葉にマシュはそう言った。

 

「英霊の皆さんでもダメなんですか?」

 

「ダメなヤツが多いな」

 

マシュの言葉にソーマは答えた。

 

「主に多いのは女性サーヴァントが圧倒的に多い。スカサハやジャックみたいなヤツは例外だが基本的にダメだな」

 

ソーマはそう言ってまた言った。

 

「女性の方々から聞いたんだがな?ムカデとかなら大丈夫、でもゴキがダメって言うのが殆どだ」

 

そしてソーマは言った。

 

「アイツのあのパワーは一体何なのか?たかだか3~4センチ程度のあの虫がここまで嫌われるのは何故なのかって考えた事がある」

 

それになとソーマはいい加えた。

 

「アストルフォなんかはゴキを素手で叩くなんて事をイギリスでしていたぞ?」

 

「「「イヤァァァァァァァ!!!???」」」

 

再度三人から悲鳴が上がった。まぁ当たり前であるが。

 

「はぁはぁ・・・まぁいいわ。続きをしましょ続き・・・いつまでたっても終わらないわ・・・」

 

「「「「「「王様だーれだ‼」」」」」」

 

「やったー‼また私!!」

 

王様になったのは立香だった。

 

「んー、じゃあね・・・二番は五番にキスをするでいいかな」

 

「「なぁ⁉」」

 

叫んだのはソーマとジャンヌオルタだった。

 

「ちょっと待ってくれマスター⁉流石に今、ネロのいる前でやるのは俺が死ぬ‼」

 

「そうよ‼というか何でコイツとやらなきゃいけないの!?」

 

「えー・・・王様の言うことは絶対でしょ?」

 

「確かにそうだがマスター、ネロが」

 

そう言ってネロの方を振り向くと・・・

 

頭を俯けて肩を震わせて今にも爆発しそうなネロの姿がそこにあった。

オルタ化している分、自分の欲望にはかなり正直になっているので爆発したら俺が不味い事になる色々と。

 

「ほら、さっさとやっちゃえば?そしたら早く終わるのに?」

 

マスターは愉悦に浸って煽っている。こっちの事情も知らないで・・・!?

 

「あーもう!!さっさとやっちゃいましょ!!こういうのは勢いよ!!勢い!!」

 

ジャンヌオルタは顔を真っ赤にしながら、大声で叫んだ。

 

そうだ此処はもう勢いでいくしかない。

そしてジャンヌオルタと目を合わせ、勢いでした。

その時、ネロからプツンと何か切れる音がした。

そして・・・

 

「ふ、ふふふふ・・・ふふふふ・・・!!」

 

ネロは肩を震わせて笑い始めた。

あえて言おう。これはヤバイ。

ソーマが思った感想はその一言だ。

ジャンヌオルタは先程のアレでオーバーヒートを起こして倒れている。

だがまだゲームは続いている。

もし、次ネロの番きたら俺は多分・・・

 

「「「「「王様だーれだ‼」」」」」

 

ジャンヌオルタはオーバーヒートして倒れた為五人ですることになった。そして王様になったのは・・・

 

「余だな」

 

ネロだった。今のネロにあたるとは俺は終わる事になることを知っている。

カンがヘラ並みに鋭いのだ。コイツは。

 

「四番」

 

そう言われて俺は肩を震わせてしまった。

なんせ、俺は棒は四と書かれているからだ。

 

「俺・・・だな・・・」

 

俺はそう言った。

どうせ逃げられぬ運命だ。なんなら最後までやってやろうじゃないか。

 

「余の部屋に来い。することはそれからだ」

 

その言葉を聞いて俺は・・・

 

「嫌だぁ!!何でオレばっかこんな目にあうんだよぉ!!理不尽だ‼」

 

これから起こる事などもう分かっている。

間違いなくアレだろう。ネロの部屋に行ったら俺は間違いなく死ぬだろう。精神的な意味で。

ネロみたいな見た目は美少女でも中身は飢えた獣だ。

そんなネロに襲われたらたまったもんではない。

しかし、現実は無情だ。

 

「では、いくぞ・・・・」

 

「待ってくれ‼ネロ!!助けてくれ‼マスター⁉」

 

そんな情けない悲鳴を俺はあげながらネロに引き摺られていった。




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