旅行やら何やらしてたらこんなに時間がかかってしまった。
だいぶ、筆記力が下がってると思うので注意です
ではどうぞ!!
フランスのある森の中、立香はマシュとジャンヌにネロ、エミヤとクーフーリンに見張りを任せ休息の為に眠っていた。
そして眠っている間に立香は夢を見た。
◇◇◇
「・・・此処は・・・何処・・・?」
立香はその場所を見た感想がその一言だった。
豪華な建物に金がふんだんに使われた装飾。そして周りには急がしそうに働いている人の姿。
見た感じだとこれはローマだろう。
なぜ自分がこの夢を見ているのか分からない。だが、エミヤやソーマさんに聞いた話だと、時折マスターはサーヴァントとの間で夢を見れるという。
ということはこれは、ソーマさんかネロのどちらかの生前の記憶ということになる。
そこまで考えていると、ネロがかなり怒った顔ををしながら目の前を通り過ぎていった。
「あれ?あれは・・・ネロ?だけど、服装と髪の色が違うような・・・?」
自分が知っている筈のネロは、黒色のウエディングドレスで髪もくすんだ白色だった筈だ。だが、通り過ぎていったネロは赤色のドレスに金髪だった。
もしかすると、自分が知っているネロは竜の魔女と同じように反転した姿のネロなのかも知れない。
立香は、ネロの後を追って走っていった。
ネロが向かっていた場所は、一つの部屋だった。そこには、沢山の人達が出入りしている。
そして怒鳴り声をあげながら、聞き覚えのある声が響き渡った。
「工房の方はどうだ‼最近攻めてくる間隔が短くなったからな、新しい武器を作らなければならないからな‼設計図は作っておいた。それをはやく工房に持っていけ。
働かざる者食うべからずというだろう!!さて、次は・・・水路についてはこれ以上人は出せんといった筈だ‼今の人数でなんとかしろと現場に言っておけ!!次だ!!東の広場でケンカ騒動だぁ?衛兵をそっちに向かわせろ‼最近は朝から酒を飲んでいるだろうよ。仕事をしろと言っておけ」
そこにいたのは急がしそうにしているソーマさんの姿と、走りまわっている人たちの姿がそこにあった。
ネロはそんなソーマさんに構わず言った。
「ソーマ!!今日という今日は休んで貰うぞ‼」
「あ"?」
ネロの言った言葉を聞いたソーマは低い声をあげながらネロを見た。
「ネロ・・・今、この状況で良くそんな事が言えるな?少しは空気を読め空気を。こんな状況で休める訳がないだろう?」
「ソーマ!!今日で何日寝ないつもりだ‼今日で五日目だぞ‼今すぐ休め!!今日は余がソーマの仕事をする‼」
ネロがソーマに怒りながら言ったので、私はソーマさんの顔をみた。
ソーマさんの顔には大きな隈が出来ていて、疲労も顔に出ていた。そして死人見たいに白くなって来ている。
ソーマさんは生前からなんでこんなに頑張っていたのだろう?
私が始めに思ったのはそんな感想だった。
するとソーマさんはこう言った。
「何・・・たかが五日だ。今日のピークが終わったら休むさ。ネロ・・・どうせ夜もこの部屋にくるんだろう?夜はこの部屋にいないぞ。流石に今日は部屋で休む」
「今すぐにだ!!ソーマ!!今回は余がする‼すぐに休め‼」
ソーマが言う事をネロが反対して怒鳴りあう姿が部屋に響き渡った。
そして・・・
「いい加減に・・・!!休め‼ソーマ!!」
ゴッ!!
ネロの拳がソーマの頭に直撃し、一撃でソーマはノックダウンした。
倒れふしたソーマをネロは担いで近くにいたソーマの部下にネロは言った。
「ソーマを部屋に運んでいく。余が戻るまで待機をしておくがよい」
ネロはそう言ってソーマを担いで部屋に向かっていった。
私はその後をついて行くと、しばらくして一つの部屋についた。ネロはその扉を開けるとそこには、大きなベットと机に椅子、そしてソーマさんがいつも身につけていた大剣と短剣、鎖かたびらととんがり帽子みたいな兜がそこにあった。
そしてその隣に異様な物も存在していた。
光に照らされて漆黒に艶が出ているフルプレートアーマー、そして同じ色のグリーヴ、竜の顔に顎が開いたような形の兜があり、かなり不気味な鎧だった。
そしてその隣には長剣と同じくらいの刀身がついた黒と金色の槍がそこにあった。
元々は剣だったのだろうか?持ち手の部分を短く持てば剣としても扱えるくらいに長い。
「む?ソーマの部屋にこんな鎧と兜はなかった筈だが・・・?まぁいい。ソーマも寝ているから仕事をするとしよう。明日はソーマに時間を取ってもらわなければな」
ネロはそう言って部屋を出ていった。
私もネロの後についていく為に部屋を出たらそこにあったのは廊下ではなく、かなり古びた家の前だった。
「えっ?」
そしてその家の中からだれかがすがり付くような声が聞こえてきた。私は気になって中を見ると、そこにいたのは血の池で倒れふしたソーマさんと顔を涙でぐちゃぐちゃにして何度も何度もソーマさんを揺さぶり続けるネロの姿があった。
「・・・っ」
私はソーマさんの気持ちが今、わかった気がした。
ソーマさんはただ、ネロが心配だったのだろう。
ソーマさんはネロが皇帝になった時に秘書になったと言っていた。だが、彼にとってはネロが皇帝になると精神的に大丈夫なのかと考えた筈。
ある時にソーマさんはこんな事を言っていた。
「ネロは始めの頃は皇帝にならなければよかったと言ってた時期があってな。あの時は大変だったわ。いじけるし、拗ねるし、いつものアイツじゃない感じだったしな。まぁそこら辺りは俺が何とかして気を持ち直したんだけどな?俺がいなかったら、アイツはどうなってたんだろうな?」
ネロには、何時も変わらない彼女であって欲しかったのだろう。
そんな彼女を守る為に彼はいつも側にいた。
だが、ソーマはネロの気持ちには気づいてはいたのだろう。しかし何も言わなかった。自分がいなくても大丈夫だと思っていた。
しかし、英霊になってから何があったのかネロはソーマから二度と離れられないようにあの鎖をつけたというわけになる。
泣きじゃくっていたネロはソーマさんの腰から短剣を取り出すと躊躇う事なく自分の首を突き刺した。
私の意識はそこで目覚めた。
「・・・‼・・・ぱい!!・・・んぱい!!・・・先輩!!・・・起きて下さい!!先輩!!」
目を覚ますとマシュが心配そうな表情で私を見ていた。
「どうしたのマシュ?」
「先輩がうなされていたから心配で・・・よかったです・・・先輩」
「夢を見てたんだ、ソーマさんとネロの生前の夢・・・」
うなされていた理由を言うとマシュは言った。
「ソーマ先輩とネロさんの夢ですか?」
「うん・・・最後の最後にソーマさんが死んでネロが自殺した事も」
「そうですか・・・皇帝ネロの死因は逃げつづけて最後に追い詰められて死んだと言われています。ソーマ先輩もネロさんを守る為に戦って死んだのでしょうね・・・」
「そうだと・・・思う」
「先輩、ここにはいないソーマ先輩の事は気になりますがそれでも休んで下さい。明日も大変ですから」
「ありがとう、マシュ。おやすみ・・・」
「おやすみなさい、先輩
立香はそう言って再び眠った。
ソーマはというと・・・
「待ちなさいアンタ!!さっさと燃やされて塵になりなさい!!」
赤面しながら一人の少女が全力で逃げ惑っているソーマに炎を出しながら追いかけていた。
「言われて待つ奴がいるか!!てか、俺二回焼かれて死んでるからな⁉」←途中で二回焼かれて死んでる
「何で本当に生きてるのかしらね!!だけど今はあなたを跡形も残さなく燃やしてあげる‼」
「何でだぁ!!」
城の中で楽しい楽しい鬼ごっこは続く・・・
おまけ
「ソーマ!!余にこの服は似合うか!!」
ネロはそう言ってソーマに今着ている服を見せた。
ちなみに今のネロの服はセーターの横と背中が思いっきり見えているホルターネックという服を着ていた。
「・・・・・風邪引くぞ」
ソーマはネロのホルターネック姿を見て始めに言った感想がそれだった。
「何で下着つけてねぇのネロ?俺のマフラーを貸してやるからそれを着けろ」
「ソーマ!!似合っているかと聞いているのに何だその反応は!!しかし、その気づかいは感謝してマフラーはもらっておこう」
「あー・・・似合っているかないかと言われたら似合っているなその黒色の服は。だが髪は下ろしておいたほうがもっと似合うと俺は思うが」
「そうか?では下ろすとしよう」
ネロはそう言って纏めていた髪を下ろした。
ネロはもともと髪はかなり長い。その髪を下ろすとどうなるかというと・・・
「どうだ‼ソーマ!!」
「喋らなければもはや別人だな・・・似合ってるスゴい似合ってる。マスター達にも見せに行ったらどうだ?きっと驚くと思うぞ?」
「では見せに行くとしよう。ソーマまた夜、部屋でな‼」
ネロはそう言って部屋を出ていった。
「しっかし・・・あんなに雰囲気が変わるとはな・・・まぁあのネロもかわいいからいいか・・・さてと本を読もうかと思ったが・・・ジャンヌオルタ!!ネロと同じ格好してなんか俺にようか!!」
「何で私がアイツと同じ格好をしてるのをアンタがしってんのよ!!」
二人のそんな声がソーマの部屋に響き渡った。
ソーマはランサー適正が素であります。
しかもランサーの時は宝具があるのでお楽しみに。
誤字報告や感想、よろしくお願いします‼
もう1つの作品もあるのでよろしくです。
設定も追加しているしました。