薔薇の皇帝と秘書   作:鉄血

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どうも鉄血です。fate/の史実通りに書いたらこんな風になってしまいました。それでもいいならお読み下さい。


第四次聖杯戦争
エピローグ


あの後、ネロにさまざまな悲劇が襲いかかった。

まず、自分の権力を強固にするために義弟の殺害。

そしてネロの師であり、ソーマと同じ心から頼りにしていた哲学者セネカの自刃。

ネロは彼女を許したが市民達に絶大な人気を誇っていたネロは、同時に親族からは死と恐怖を撒き散らす存在になっていた。

セネカ自信はそれが信じらず自刃をした。

 

そして西暦69年に反乱が起きた。そしてネロは皇帝の座を追われ、秘書のソーマ・デュークと一緒に逃亡した。

 

 

 

今回は逃亡中のネロとソーマの話に入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

皇帝の座を追われたネロとその秘書であるソーマは、今は使われなくなった建物の中で生活をしていた。

始め、ソーマはこの反乱を止めようとしていた。話合えば誤解は解けるのではないかと。

だが、そう事はいかずネロと同罪を着せられ一緒にローマから逃亡する事を決意。

そして今日まで生き延びてきた。

ソーマはこの際、溜めに溜め続けていた金を持ち、大剣を背負い短剣を腰のベルトつけ、目元まで隠れるマスクがついたとんがり帽子に似た鉄兜を被り、軽い鎖かたびらを着こんでから、自分達を追ってくる兵達を切り伏せていった。

そして、食べる物を近くの村で買ってきたソーマがネロの所に戻り、世話をしていた。

 

「本当にすまないな・・・ソーマ・・・余のせいでこんな事に付き合わせてしまって・・・」

 

とネロは逃亡してから毎日のように謝り続けていた。

しかしソーマは気にしてはいなかった。

始めは止めはしたが、自分でも止められなかったのでネロを責めるつもりはなかった。

ソーマはネロに食事を取るように言った。

 

「ネロ、食事は取っておけ。出ないと肝心な時に動けないぞ」

 

そう言ってソーマは、ネロの横に座った。

すると、ソーマの右肩にネロが体重をかけて寄り添っていた。

ソーマは無言でネロの肩に毛布を掛けた。

今、追われている身でネロを表に出すわけにはいかない。

ローマの領土から出るまではこの生活が続くだろう。

今は何とか生き延びてはいるが自分自身、いつの垂れ死ぬか分かった事ではない。

だが、それでも守り抜くと決めた・・・・

と思いながらソーマは、眠りについた。

 

 

次の日の朝、ネロが、なにか言いたそうな顔をしていたが、ソーマはネロに帰ったら聞くと言って、約10キロ離れた街に行った。

何故、街に行ったのかというと情報収集の為である。

追われている、ネロと一緒に街に行くよりも表には顔が出ていない自分が出たほうがいいからだ。

 

そして街を歩き、食料を買ってから情報収集を始めた。

そして国民達から、聞き捨てならないことを聞いた。

 

「そう言えば昨日、逃亡した皇帝が見つかったと聞いた貴族が皇帝をうちにいく言って、今日出ていくのを見たよ」

 

それを聞いたソーマはすぐに走り出した。

ソーマ内心、何故居場所がばれたと考えていた。

 

(バレたとすれば昨日!!だが何故居場所が分かった?)

 

ソーマはあれこれ考えながら走っていたが、それでも分からなかった。

そしてあることを思い出した。

それは、ネロと一緒に逃げ出す半月前、ネロは自分の誕生日を聞いてきた事だった。

 

「ソーマは、いつ誕生日なのだ?昔から一緒にいたが、ソーマの誕生日を知らなくてな。それにプレゼントと言うものを渡そうと思ってな」

 

「俺の誕生日か?今から一月先の6月9日だが?」

 

するとネロは

 

「何!!すぐではないか!!だったらはやく決めなければな‼」

 

と言って部屋を後にした。

 

(まさか!!昨日家を出ていたのか!!だとするとまずい!!)

 

そう思って更に走る速度を上げた。

 

 

走って30分くらいでやっと貴族が率いる兵士達、に追い付いたソーマ

その無防備に後ろを向いている兵士達に、背負った大剣を周りの兵達を巻き込むかのようにその大剣を振り抜いた。

 

突如後ろからきた乱入者に兵達は、パニックしていた。

何せいきなり斬りかかってきたのが彼等の一番の驚きだったからだ

そんな乱入者に彼等を率いて来た貴族が兵達に命令を下した。

 

「陣形を崩すな‼数はこちらが多い!!さっさと始末しろ‼」

 

そう言って兵達に言い聞かせた。

その間、ソーマは敵兵の武器が何かを確認していた。

 

(弓に剣、槍、数はあと40人と言った所か・・・)

 

(弓と槍が一番厄介だな・・・先に始末するか)

 

そう考えながら大剣を使い、地面を切り上げる事によって、砂埃を立てた。

そして勢いを着けて走り半回転しながら、弓兵達を切り払った。

 

次に槍兵を始末しようと振り向いたら、背中から衝撃がはしった。

背中を見たら殺し損ねた弓兵の矢が数本刺さっていた。背中から激痛がするが、それでも止まる訳にはいかない。舌打ちを軽くしながら、そう思って敵兵に突っ込んで行った・・・。

 

 

 

 

しばらくして、ソーマは全ての兵と指揮をしていた貴族を切り捨てた。

しかし、ソーマ自身ボロボロの状態で立っているのも限界だった。体は深い切り傷や骨まで達している傷もあった。

ソーマは、朦朧とした意識でネロの元に向かった。

 

 

ネロはソーマを待っていた。

帰って来たら、ソーマの誕生日プレゼントを渡すつもりだからだ。

 

「ソーマは、喜んでくれるだろうか?」

 

とネロは、自分の手の中にあるお揃いの銀色のネックレスを見ながら呟いた。

それは昨日、ソーマに内緒で村に行き買ってきたネックレスだった。

 

「喜んでくれるとよいな・・・」

 

そう考えながらネロは待った。

それからしばらくして、家の扉が開いた音がした。

ネロはすぐに寝室からでて、ソーマが居るであろう居間に向かった。

そしていつものように・・・・・・いつものよう・・に

しかしそこに居たのはたくさんの刺った矢と血を流し、血だまりの真ん中で倒れ伏したソーマの姿だった。

 

 

寒いな・・・・・・。

 

殆ど消えた意識の中で、ソーマが思ったのはその一言だった。

 

(此処は何処だ?俺は、何だ?剣・・・・何処にやったっけ?

あぁ・・・眠い・・・な・・・・ネロ・・・・・)

 

そう思いながら、ソーマは意識を手放した。

 

 

ネロは信じたくなかった。

ソーマが、目の前で死んでいるのを。

 

「ソー・・・マ?何をしている?起きろ・・・ソーマ・・・起きてくれ・・・お願いだ・・・お願いだから・・・だから」

 

しばらくの間そう言い続け、最後自分の首を短剣で突き刺しネロは自殺した。

二人の死体が発見されたのは、一週間経っての事だった。

 

 

 




どうでしたか?次は、続きのグランドオーダー編か聖杯戦争編を書くか、オリジナル作品を書こうと思っています。
では次まで楽しみにして待って下さい。その二つは、ハッピーエンドにしたいと思います。
では、次まで

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