出来るだけ早く投稿しようとしていますが、遅くなることが多々ありました。
申し訳ございません。
さて、今回はついにAqoursが東京に行きます。
主人公がまさかの人と会うかも?
毎度ながら駄文、誤字、脱字があるかもしれませんがよろしくお願いします。
ではどうぞ・・・
学校の危機を知った千歌達はこの町のいいところを町の人達と協力してPVという形に収めることができ、本格的に学校を存続させる為の第一歩を踏み出した。
そして今日、千歌達にまたとないチャンスが訪れようとしていた。
蝉が鳴き出し衣替えの季節となった頃、今日もいつも通りAqoursは練習を始めようとしていた。
「何!?99位だと!?」
「はい。この前撮ったPVがかなり人気があって、評判になってるんです。」
どうやら先日撮影したPVのおかげでAqoursのランキングが99位上がったようだ。
「それって全国で5000以上いるスクールアイドルの中でだよね!?」
「それにランキング上昇率では1位なんです!」
まさかここまで早い段階で100位以内に来るとは思わなかった。
Aqoursの皆と喜びを分かち合っていると・・・
「あっ、メールが来ました。」
「誰からだろう?」
「え~と、『浦の星女学院 アイドル部 Aqoursのみなさん、東京スクールアイドルワールド運営委員会です。 このたび【東京スクールアイドルワールド】なるイベントを開催することになりました。 つきましては、昨今、注目されているスクールアイドルとしてご参加いただきたく、ご案内の連絡をお送りしました。』だそうです。」
「・・・・・」
え?今、東京って言ったよな?それにこのイベントは二年前の・・・
「「「「「「「東京だ~!」」」」」」」
つまりこれは東京で歌ってくださいって事だよな。
そこまで注目されているとは・・・
もしかしたら本当にいけるんじゃないか?スクールアイドルの頂点。
「すご~い!東京からだよ!私たち人気なんだよ!」
「あぁそうだな千歌。」
「東京に行けるズラか~。」
「やっと私の堕天使たる魅力が認められたようね。」
「千歌ちゃん、このイベントに出るよね?」
「もちろんだよ!曜ちゃん!あのμ’sがいた東京で歌えるんだよ!」
「そうね。こんなチャンス滅多にないわよね。」
そうだ。このチャンスを生かさない手はない。
「じゃあ早速準備だな。鞠莉さんに報告してくるよ。」
「よろしくね~。」
鞠莉さんはこれを聞いてどう思うのだろうか?
ー理事長室ー
「失礼します。」
「あら瑠惟じゃない。どうしたの?」
「実は・・・・」
大体のことを鞠莉さんに説明した。
「鞠莉さんはどう思いますか?」
「どうって言われても、断る理由がないわね。行ってきなさい。私たちが乗り越えられなかった壁を乗り越えてくれると期待しているわ。」
乗り越えられなかった壁か・・・
「ありがとうございます。では行ってきますね。」
そう言って部屋を出ようとするとダイヤさんが慌てた様子で入ってきた。
「どういうつもりですの鞠莉さん!」
「ダイヤ。そんなに慌ててどうしたの?」
「あの子達を今東京に行かせることがどういうことか分かってるんですの?」
ダイヤさんはやっぱりあの時のようになることを・・・
「ダイヤが本気で止めれば、諦めるかもしれないわよ。」
「さっきも瑠惟に言ったけど、私はあの子達が壁を乗り越えてくれることを期待しているわ。ダイヤもそう思ってるんじゃない?」
「もし出来なかったらどうなるかを十分知っているでしょ。取り返しがつかないことになるかもしれないと。瑠惟さんもあの日そこに居たのですから分かってますわよね?」
確かにもし失敗すればダイヤさんの言う通り取り返しがつかないことになる可能性がある。分かっている、そんなことはあの日から分かっている。でも自分は千歌達を、Aqoursを信じてるから。
「ダイヤさん、自分はAqoursの可能性を信じます。ここで背中を押してやらないとマネージャーとしての立場がないですよ。あいつらは本気なんです。学校を救おうと頑張ってる。何より約束したんです。いつかスクールアイドルの頂点になると。」
「全く、そこまで言うのなら私は止めませんわ。・・・瑠惟さん、ルビィ達をよろしくお願いしますね。何かあったときに彼女たちを助けられるのはあなたしかいないのですから。」
「はい。分かりました。では行ってきます。」
絶対に成功させてやるからな。あの日のようにはさせない。
出発当日・・・
「んっ・・・」
「瑠惟く~ん、朝だよ。ほら起きて。」
もう朝になったのか。
「おはよう千歌って、なんだその格好?」
「どう?似合うでしょ?」
どこから見ればその超絶ださい服装を似合うと言えるんですかね。
「見てて恥ずかしいから別のに着替えてこい。」
「え~。東京らしいと思ったのに・・・」
先行きがとても不安である。
集合場所の沼津の駅までは志満さんに送ってもらえたので集合時間には間に合ったな。
駅に着くとクラスの子達が見送りに来てくれていた。
「瑠惟君、千歌達をよろしくね。」
「わざわざ来てくれてありがとう。じゃあ行ってくるよ。」
「ハイこれ。」
「ありがとう。」
クラスメートから差し入れだ。
「それ食べて、浦女のすごいとこ見せてやってね!」
良い人達を友達に持ったな千歌。
さて行きますか。懐かしの東京に。
東京までのルートはある程度覚えていたので何事もなく着くことが出来たのだが・・・
「みんなはどこに行ったんだ?」
少し整理しよう。確か秋葉原についてトイレに行って戻ってきたらみんながいなくなっていた。多分色々なところに散らばっていったんだろうな。
とりあえず梨子に電話するか。
「瑠惟君、今どこに居るの!?」
良かった。繋がってくれた。
「駅のところだけど、他のみんなは?」
「それが、何人かはぐれちゃって、一応電話は繋がったから大丈夫だと思うけど。」
「そうか。じゃあ梨子はみんなと合流してくれ。こっちはあとでまた連絡するよ。」
「わかったわ。それじゃあまた後で。」
これで安心だな。
そうだな・・・穂むらでまんじゅうでも買っていこう。
もしかしたらあの人が居るかもしれないし。
ー穂むらー
よし、着いたぞ。会えるかな~。
「いらっしゃいませ!」
店に入ると懐かしい人が迎えてくれた。
「あれ!?瑠惟君だ!久しぶりだね。帰ってきてたんだね。」
「お久しぶりです。穗乃果さん。」
そう。この人こそあのμ’sのリーダーだった、高坂穗乃果さんである。
この辺りに住んでいた頃によく店に買いに来ていたので、仲良くなったのである。
穗乃果さんは現在家業である和菓子屋さんを継いでいる。
「今日はどうしたの?」
「ちょっと用事があってですね。」
「とにかく、ゆっくりしていってね!」
いつ見てもこの人からは温かいオーラがあふれ出している。
「穗乃果さん、少し時間ありますか?相談があって。」
「え~と、もう少し待っててね。後もう少しで休憩に入るから。」
「すいません。」
しばらくしてから穗乃果さんが出てきた。
「お待たせ。それで相談ってなに?」
この人は一体どんな思いでスクールアイドルを・・・
「穗乃果さんにとってμ’sって何ですか?」
「・・・・穗乃果はね最初、学校を救うためにスクールアイドルを始めたの。最初はうまくいくのもだと思ってた。でもファーストライブで現実を知った。それでも穗乃果はスクールアイドルを続けたいと思った。誰も見向きもしてくれないかもしれない。応援なんて全然もらえないかもしれない。でも一生懸命頑張って届けたかったの、あの時、あそこにいた穗乃果達の思いを。」
「最初は三人だったんですよね?」
「そうだよ。でもそこから段々とメンバーが増えてあの九人が集まった。今思えばあれは運命だったのかな。」
「そこから私たちは学校を救うため、ラブライブで優勝するために毎日頑張ったの。」
まるで今のAqoursみたいだな。
「途中でいろんな事があってμ’sが解散しそうになったときもあった。」
「そんなことがあったなんて・・・」
「でもみんなの気持ちは一つだったの。歌うのが好き、ダンスが好き、何よりみんなと一緒に居る時間が好きだった。諦めずにみんなと頑張った。そして最後にはラブライブで優勝できたの。」
「穗乃果にとってμ’sはね、穗乃果の人生を変えてくれた大切な物なんだ。μ’sがいたから学校を救えた。μ’sがいたからあの九人が出会った。μ’sがいたからやり遂げることが出来たんだ。」
「こんな感じかな。ごめんね。あまり参考になること言えなくて。」
「そんなことありませんよ。とても勉強になりました。ありがとうございました。」
さすがは穗乃果さんだ。言うこと全てが素晴らしい。
あっ、そういえば。
「穗乃果さん。『ほむまん』ありますか?」
「あるよ!毎度あり!」
このにおい懐かしいな。
「なんか色々ありがとうございました。では行きますね。」
「また来てね~。今度は他のメンバーも呼ぶから。」
「バイバ~イ!」
穗乃果さんの声を背に店を後にした。
その後千歌達と合流できたので神田明神に行こうということになった。
「ここだ。」
着いたようだな。
「これがμ’sがいつも練習していたっていう階段。」
μ’sのファンのルビィちゃんは嬉しいだろうな。
「登ってみない?」
千歌は楽しみにしてたからな。
「そうだな。登ろうぜみんなで。」
そう言うと千歌達がいっせいに登りだした。
「全く、元気な奴らだな。」
ここが穗乃果さん達の思い出の場所・・・
自分たちもとうとうこの場所に来たんだな・・・
上まで登るとそこにはAqoursの他に制服を着た二人組が居た。
「・・・・・」
なんだこいつらは、なんというかあのA-RISEにも似たこの雰囲気は。
「あなた達もしかしてAqoursの皆さんですか?」
もしかしてファンなのかな?
「どうして・・・」
「pv見ました。素晴らしかったです。」
「あ、ありがとうございます。」
なんか照れるな。こう他人から褒められると。
「もしかして・・・明日のイベントでいらしたんですか?」
まさかこの二人もイベントに?
「そうですか。楽しみにしてます。」
二人は去り際に自分の方に来た。
「瑠惟さんですよね?」
「!!」
なぜ、知っているんだ。
「そ、そうですけど。」
「そんなに緊張なさらなくても大丈夫ですよ。」
「あなたの噂は聞いてます。Aqoursに謎のマネージャーがいるって。」
は?確かにあまり公表してはいないが、噂になっているなんて。
「私たち明日のイベントに出演するんです。だから見ててくださいね。」
この二人もスクールアイドル?
「は、はい。」
「ではまた明日お会いしましょう。」
たくさんの謎を残し二人は神社から消えていった。
何だったんだあの二人は。
その後梨子が手配してくれていた旅館に帰った。さすがにみんなと同じ部屋に泊まるわけにはいかないので、部屋を別で用意してもらった。
「ほんとに同じ部屋じゃなくていいの?」
「大丈夫だ千歌。それにこれ以上人数が増えたら部屋も狭いだろ?」
「そうだけど・・・」
「とにかく明日は大事なイベントだから早く寝ること。」
「は~い。」
千歌は部屋に帰っていった。
さてそろそろ寝ようかな。
夜中にふと目が覚めた。
少し歩こうかな。
外に行こうと部屋を出ると廊下に人影が見えた。
あれは・・・
「梨子。」
「!!」
おっとびっくりさせたかな。
「瑠惟君?」
「ごめんな。廊下に一人でいたからつい。それでどうしたんだこんな時間に?」
「少し眠れなくてね。外の空気でも吸おうかなって。」
梨子・・・
「外でも歩かないか?」
「え?」
梨子と散歩をすることになった。
二人は旅館を出て神社の方へと歩いている。
すると梨子が口を開いた。
「さっきね千歌ちゃんに音ノ木坂に行ってみないか誘われたんだけど断っちゃって。」
「別に行っても良かったんじゃないか?」
「そうだよね。でも、まだ私はあそこに戻るべきじゃないって思ったの。東京から出て内浦に来て、新しい何かがつかめるんじゃないかって思ってたけど私はまだ何もしていない。」
「でも海の音は聞けたんじゃないのか?」
「あれは瑠惟君や千歌ちゃん達のおかげで聞けたから。私自身で何かを見つけないといけないの。」
「そんなに気負いしなくていいんじゃないか。確かに梨子はまだ何もつかめていないかもしれない。でも、スクールアイドルを続けたら、あいつらと一緒に頑張っているときっと何か見えてくると思うよ。」
「うん。なんか心が軽くなった気がする。ありがとね。さすがはマネージャーだね。」
「部員のメンタルケアも仕事だからな。」
話をしているうちに神社に着いた。
もちろんだが辺りには二人以外誰も居ない。
「じゃあ明日の成功を願って。」
「私も。」
みんな、明日は精一杯輝いてこい。
「じゃあ帰ろう。大事なライブもあるし。」
「そうだな。」
「私ねなぜか瑠惟君と居るとね安心するの。」
「///」
突然何を言い出すんですか梨子さん。
勘違いしちゃいますよ。
「ふふっ、照れてるの?可愛い。」
「・・・・」
「いつもありがとうね。私たちを支えてくれて。」
「そんなに特別なことはしていないよ。」
「瑠惟君は私たちの知らないところでも私たちのために動いてくれてるの知ってるんだよ。」
「明日、私たちのステージ見ててね。ううん見て欲しいの。私たちの成果を。」
「あぁ見せてくれ。」
「おっ旅館に着いたな。じゃあおやすみ梨子。」
「おやすみ瑠惟君。」
楽しみにしてるからな。
翌日・・・
ーイベント会場ー
千歌達は先に会場入りしているので今は一人である。
それにしても・・・
ここに来るのは二年ぶりだな。
あの日のようなことが起こらないだろうか・・・
いや、Aqoursなら大丈夫だ。信じよう彼女たちを。
そういえば関係者席ってどこなんだろ?
あの係員さんに聞いてみよう。
「あのすいません。関係者席ってどこですか?」
「ん?あなたマネージャーさんかなにか?」
「そうですけど。」
「あっ!思い出した。あなたAqoursのマネージャーさんだったね。」
「確か事前に立ち入り許可書を発行してもらっているはずなんですけど。」
「え~と、これね。」
「ありがとうございます。」
「関係者席はあっちだからね。あと会場のお客さんの投票で出場するスクールアイドルのランキングを決めることになったの。もちろんマネージャーには投票権は無いよ。」
「そ、そうですか。」
ランキングか・・・これがあいつらにプラスに作用するといいんだが。
イベント開始にはギリギリ間に合ったみたいなのでパンフレットを読んでいた。
Aqoursは二番目、前座といったところか。まぁこれは仕方ないだろう。
で、一番目は『Saint Snow』か。一体どんなグループなんだろう。
すると一番目のグループが出てきた。
しかし出てきたのは予期せぬ人物だった。
「え?」
自分は目を疑った。なぜなら『Saint Snow』のメンバーは昨日神社で会ったあの二人組だったのだ。
あの二人、イベントに出るとは言っていたがまさかこのグループだったとは。
そして二人の曲が始まった。
さぁ、お手並み拝見と行きますか。
まず最後まで読んでくださりありがとうございます。
今回、作者の勝手な判断であの人を登場させましたが、物語の進行上、差し支えは無いようにしましたのでご安心を。今度からいろんな場面で主人公とあのグループを絡ませていこうと思っております。
ではまた次回・・・
評価、感想等お待ちしております。