コミュ障ヘタレと9人のアイドル   作: まきパリ

2 / 40
どうも皆さん。まきパリです。

まず第一話を見てくださった方々ありがとうございました。

第二話ですが前回よりも長めにしてみました。

毎度の事ながら駄文ですが、よろしくおねがいします。

では、どうぞ・・・・


コミュ障ヘタレの決心と初登校

食事を終えた自分は千歌にこれから住む部屋に案内されたのだが・・・

 

「なぜ千歌の部屋なんだ?」

 

「今お客さんが多くて、部屋が残ってないんだって。」

 

「だからって同じ部屋とは・・」

 

すると千歌が泣きそうな顔で

 

「いやだったかな?」

 

そんな顔をするんじゃない。まったく仕方ないな・・

 

「別にそういうわけではなくて、少し恥ずかしくてな・・・」

 

「そうなんだ・・えへへ照れちゃうな///」

 

「まぁとにかく、今日は色々あって疲れたし風呂に入るわ。」

 

「ねぇ。」

 

「なんだ?」

 

「昔みたいに一緒に入る?」

 

「いや、だ・・大丈夫だ。」

 

おい、このヘタレ野郎。そこは行こうかって言うところだぞ。

 

自分は少し後悔をしながら足早に風呂場に向かった。

 

全く何を考えているんだ(建前)。可愛いやつだなぁ(本音)。

 

ー風呂ー

 

「いやー本当にでかいなこの大浴場は。」

 

体を洗って風呂に入った自分は千歌の言っていたことを思い出した。

 

 

ーーーーーー

 

「スクールアイドルのマネージャーになってくれない?」

 

「何も聞かずに嫌と言うのはさすがにひどいから聞いてやる。」

 

「知らないの?スクールアイドル?」

 

「いや知っているが、なぜ自分がマネージャーなんだ?しかも男だぞ。それに他にもやってくれそうな友達がいるだろ。」

 

「ううん。瑠惟君がいいの。小さい頃から一緒にいた瑠惟君がいいの。・・・一番信頼してるから。」

 

信頼ね・・・。悪くない響きだけど・・・。

 

「それに男手が必要な時だってあるだろうし。」

 

あぁそういうことか。

 

「他に女子はいるのか?」

 

「今のところ私と曜ちゃんっていう子がいるんだけど、きっとすぐに仲良くなれる!」

 

曜・・・どこかで聞いたことが・・・

 

まぁ今はそんなことはいい。

 

別にマネージャーをやること自体は反対ではない。問題は・・・

 

「・・・言っとくけど自分は中途半端が嫌いだ。本気なんだな千歌?それに今回は続けられるのか?」

 

「うん。本気だよ。絶対にやり遂げるよ。」

 

あの千歌があんな本気でやりたいって言ってくるとは・・・。その言葉、そのやる気を信じよう。

 

「よし・・・。じゃあやるからにはスクールアイドルの頂点を目指すよな。」

 

そう言って自分は手を差し出した。

 

「うん!ありがとう!」

 

千歌は差し出した手を握ってくれた。

 

その手はとても柔らかく、とても力強かった。

 

「よろしくね!マネージャー!」ニコッ

 

その笑顔は太陽のように輝いていた。

 

これが我が従姉妹、高海千歌である。

 

 

ーーーーーー

 

「よし・・がんばりますか!」

 

そう言って立つと、突然視界が歪んだ。

 

しまった・・・少し入りすぎたか・・・

 

まもなく意識が遠退いていった。

 

 

 

 

「んん・・・」

 

「あ・・起きた。」

 

この声は千歌か?ていうか後頭部の辺りが柔らかいな。

 

目を開けるとそこは風呂ではなく千歌の部屋だった。

 

そして千歌が自分に膝枕をしていた。

 

「わ・・わるい千歌すぐ退く・・・」

 

「だめだめ。まだじっとしてなきゃ。」グイッ

 

そう言ってもな・・・まぁいいか。

 

「大丈夫?なかなか上がってこないからお姉ちゃんが心配して見に行ったら、のぼせてたんだよ。」

 

「そうか・・・美渡さんたちが運んでくれたのか?」

 

「そうだよ。あと体拭いて、服も着せてあげたよ。」

 

「ほんとだ。」

 

「ありがとう千歌。」

 

「何言ってるの。昔からずっとでしょ。」

 

「確かにな。昔から変わってないよな。」

 

嘘だ。昔はもっと輝いていたはずだ・・・

 

 

 

そして時間は過ぎていき、午後十一時ぐらい。

 

そういえば明日から学校に行くんだったな。

 

できればあまり千歌以外の女子とは関わりたくないな。

 

かといってボッチもいやだけど。

 

「千歌そろそろ寝るぞ・・って」

 

「あっ・・・」

 

どこで寝ればいいのだ?

 

千歌のベットは論外だ。

 

なら・・床だな。

 

「どうしたの?」

 

「いや、どこで寝ようかと。」

 

「じゃあ一緒に寝る?」

 

「は?」

 

「まて、さすがにダメだ。」

 

お前寝相悪いからやだ。

 

「え~いいじゃんべつに。」

 

「とにかく床に布団敷くからな。」

 

「千歌は自分のベッドで寝ろ。」

 

「は~い。」

 

「よし。じゃあ布団とってくるから先に寝とけ。」

 

「おやすみ千歌。」

 

「おやすみ瑠惟君。」

 

そして自分は部屋を出て、階段を降りていった。

 

ー千歌side inー

 

これから瑠惟君と暮らすのか・・・

 

昔から優しくて大好きな家族・・・

 

思い切ってマネージャーに誘ってみたけど、受けてくれてよかった。

 

『やるからにはスクールアイドルの頂点を目指すよな。』

 

「がんばらなきゃ」

 

そしていつかきっと言わなきゃ・・・

 

でも今日は色々あって疲れが・・・

 

私はそのまま眠ってしまった。

 

 

 

ー瑠惟side inー

 

 

 

翌朝、目が覚めると部屋に千歌は居なかった。

 

「遅刻したか?」

 

そう思って時計を見るも、まだ七時だった。

 

とにかく学校の準備をしないといけないので、オーダーメイド?らしき制服に着替えて食卓に向かった。

 

しかし、そこにも千歌は居なかった。

 

「おはようございます志満さん。」

 

「おはよう瑠惟君。朝ご飯出来てるわよ。」

 

「はい。ところで千歌はどこに?」

 

「確か少し前に『朝練行ってくる!』って学校行ったわよ。」

 

「そうでしたか。ありがとうございます。」

 

千歌のやつ、確かに本気なんだな。

 

朝食を終え学校に行こうとすると・・

 

「ワンッ!」

 

「おおっ!しいたけか久しぶりだな。」

 

この犬はしいたけ。でかくて、目が隠れているので、結構怖いが人懐っこくて可愛いやつだ。

 

「しいたけ良かったな。」

 

「美渡さんおはようございます。」

 

「おはよう。今から学校か?気をつけてな。」

 

「はい。行ってきます。」

 

そう言って旅館を後にした。

 

 

 

それにしても・・・・

 

「確かバスに乗って、どこで降りるんだっけ?」

 

千歌の奴、一人で行ったら道が分からないだろ。

 

後でしばいとくか。

 

困ったな~。どうしよう。

 

お?あれは浦の星の制服・・・

 

聞いた方がいいよな~。でも知らない女子だし。

 

頭の中でそんな葛藤をしていると・・・

 

「どうかなさいましたの?」

 

え?向こうから来た。しかも美人。

 

でもこの人どこかで・・・

 

「あなたその制服・・。もしかして今日から転入の試験生の方?」

 

「はい。そうですけど、道を・・・」

 

「分かってますわ。そういう事なら一緒に行きますわよ。」

 

こうして謎の美人と一緒に行くことになった。

 

 

 

バス下車後・・・

 

「先程はありがとうございました。西王瑠惟っていいます。」

 

「黒澤ダイヤ・・生徒会長を務めておりますわ。」

 

まじか・・この人生徒会長なのか。

 

確かにそれっぽい感じがする。

 

「よ・・よろしくお願いします。」

 

「唯一の男子生徒、くれぐれも変な行動を起こさないように。」

 

「わかりました。」

 

残念だったな。そんなことする勇気がありませーん。

 

「着きましたわ。ここが浦の星女学院。」

 

おお~でかいな。さすがは私立高校。

 

それより、さっきからすごく見られているな。

 

まぁ女子校に男子がいたらびっくりするよな。

 

「・・・聞いてますの?」

 

「あっハイ。」

 

「まったく・・では先に職員室に行ってくださる?場所は・・・」

 

「色々ありがとうございました。ではまた・・。」

 

 

Side ダイヤ

 

 

「なんなのですかあの方は。でも、どこかで会ったような・・・」

 

しかし男子の試験生を入れなければならない程とは。

 

それに昨日のスクールアイドルをやりたいと行ってきた子と少し似ていたような。

 

とにかく私は二年前のような事が起こらないようにしなければ。あと何とかこの学校を救う方法を・・・。

 

 

Side 瑠惟

 

 

 

ここが職員室か。よし・・入ろう。

 

「失礼します。今日から転入する西王瑠惟です。」

 

「おっ来たな。私が君のクラスの担任の緑山陽子。」

 

「クラスのみんなには話してあるが自己紹介はしてもらうぞ。」

 

くっ・・やはりきたか難関の自己紹介。

 

コミュ障にとっては拷問同然だ。

 

仕方ないわかってたことだ。

 

覚悟を決めよう。

 

そんなことを考えていると職員室のドアが開いた。

 

「失礼します。」

 

ん?この声昨日聞いたような・・・まさか!

 

後ろを振り向くとそこには昨日海に落ちて助けた・・

 

「え?瑠惟君なんでここに?」

 

「梨子!梨子も転入したのか?」

 

「『も』ってことは瑠惟君は・・」

 

「あぁ今日からここの生徒だ。」

 

「そう。うれしいなまた会えて。」

 

あれ?驚かないの?ここ女子校だよ?

 

「そうだな・・・うれしいよ。」

 

「お?なんだなんだ西王、お前の彼女か?」

 

「ち・・違いますよ。昨日会ったばかりですよ。」

 

なぜこの先生は茶化してくるんだ。グイグイ来られるのは苦手だな。

 

「ふーん。とにかく二人とも今日からクラスメイトだ。」

 

「よろしくね瑠惟君。」

 

「よろしくな梨子。」

 

コミュ障ヘタレの学校生活はどうやら平穏ではなさそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたでしょうか?

楽しめていただけたのならうれしく思います。

この調子で頑張りますのでよろしくお願いします。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。