今回が初投稿なので作者の願望、駄文多めとなっております。
さらにこの回だけものすごく短いです。申し訳ございません。
暖かい目で見ていただければ幸いです。
コメントなどお待ちしてます。
コミュ障ヘタレの新生活
ここは静岡県にある内浦という所。
自分は今、海に落ちた二人の女の子を抱えて、砂浜に引き上げています。
どうしてこうなった・・・・
さかのぼること数時間前、共働きの両親が海外に赴任するということで、東京から内浦に引っ越すことになった自分は、親戚の高海家が経営する旅館「十千万」に住まわせてもらえることになり、そこに向かっている。
そこには従姉妹の高海千歌という女の子がいる。
彼女とは小さい頃からよく遊んでいた。
夏休みか冬休みになると、どちらかの家に泊まりに行く事もあった。
そんなこともあってか何かと仲がよく、本当の兄弟のように接していた。
話を戻そう。
今、自分はバスに乗って旅館に向かっている。
何度も旅館に行っているので何事もなく着くはずだった・・・
ふと歩きたくなって、目的の一つ前の停留所で降りた。
しばらく歩いていると、海辺の桟橋のほうで、二人の女の子らしき人影が見えた。
片方は顔はよく見えなかったが少し赤みがかった長い髪で、なぜかまだ寒いこの時期にスクール水着のような物を着ていた。
もう片方はそのスク水に抱きついているようだった。
状況が掴めずによく見ると、見慣れたオレンジ色の髪。
あれ?もしかして・・・
「千歌!」
少し大きめの声で呼びかけると・・
「え!?瑠惟君?ってうわぁ!」
声に反応して力が抜けたのか二人とも海に落ちてしまった。
こんな時期に海に落ちたら危ないかもしれない!
自分は二人を助けるために服を着たまま、海に飛び込んだ。
そして今に至る。
「二人とも大丈夫か?」
「えへへ~大丈夫だよ。」
千歌が渡したタオルでふきながら間の抜けた声で答える。
「あっ・・・ありがとうございます。」
スク水を着ていた女の子も申し訳なさそうに答える。
「何か温かい物を持ってくるよ。」
そう言って自分は自販機を探しに行った。
しばらく自販機を探していた。ていうかさすが田舎だな。辺りに全然自販機ないな。
ミルクティーを二つとコーヒーを買って戻ってくると、二人とも仲良くなっているようだった。
女子のコミュ力すげーなんて思っていると
「あの・・・さっきはありがとうございました。」
スク水少女、いや今はYシャツを着ている女の子がお礼を言ってきた。
・・・こういうときなんて言うんだっけ?とりあえず何か言おう。
「おぅ・・まぁ・・なんだ・・気にすんな。」
恥ずかしい程のコミュ障丸出し。
「桜内さん。瑠惟君は女の子の前に出ると、恥ずかしくなって変な喋り方になるんだよ。」
おい!千歌、何言ってんだ。その通りだけど。
「そうなんだ。瑠惟君ってあなたの事?」
あ・・これ自己紹介するパターンだ。
「あぁ悪い。自己紹介がまだだったな。西王瑠惟。今年から高校二年生なんだ。」
無難にこんな感じでどうっすか?
「桜内梨子。私も今年高校二年生です。よろしくおねがいします。」
それにしても改めて見るとこの女子可愛いな。
なんて思っていると、千歌がすごく不機嫌そうな顔をしていた。
意味がわからん。
「よ・・よろしく。」
絶対キモ顔を彼女に晒しているなこれ。
「ふふっ・・面白い人。」
「!?」
何を言っているんだこの人は。初対面の人間に面白いなんて言うなよ。
「もう暗くなるし戻るか。行くぞ千歌。桜内さんも気をつけて。」
「梨子・・梨子でいいよ。」
何だと・・いきなり名前呼びとは・・・
自分にはハードルが高いぞ。
「またな・・・り・・梨子。」
「またね瑠惟君。」
照れていると千歌が腕を引っ張ってきた。
「もぉ~早く行くよ。」
「わかったわかった。」
また彼女と会えるだろうか?
会えたら嬉しいな。
淡い期待を胸に千歌と十千万に帰った。
帰宅途中・・・
「改めて・・・ひっさしぶり~!」
「!?」
やめろ抱きつくんじゃあない千歌!柔らかい何かが当たってる!
「さっき桜内さんにデレデレしてたよね?」
なぜばれた?
「えっ?いや別に・・・」
「見てたもん!話すのは苦手なのにデレデレして・・」
仕方ないだろ!あんなに可愛い女子に話しかけられたんだぞ!自分以外の普通の男子も絶対ああなる!
そんな会話をしていると十千万に着いた。
「今日からお世話になります。」
「おぅゆっくりしていけよ。」
この人は高海美渡さん。千歌の姉で高海三姉妹の次女。
姉御肌なところがあって、面倒見がいい。
昔よく一緒になって千歌にいたずらをした。
そしてこっぴどく怒られた。・・・思い出しただけでも汗が出る。
「ひさしぶりねぇ~。また大きくなったんじゃない?」
こちらは高海志満さん。高海三姉妹の長女。
美都さんと違い、おっとりとしている。よく千歌の母と間違えられる。
「ゆっくりしていってね。瑠惟君。」
で、でた・・千歌ママ。この人は千歌よりも幼く見えるのに、三児の母であるという。普段は東京にいるのだが今日は自分の為にこちらに帰ってきてくれてたのだ。
それより本当に何歳なんだこの人?
「じゃあ、さきに晩ご飯にしましょう。」
「はい。そうですね。」
食卓にて・・・
「ねぇ瑠惟君。」
「なんだ千歌?」
「瑠惟君はどこの学校に通うの?」
「あれ?言ってなかったけ?」
「たしか浦の星女学院だったかな。」
「えぇぇぇぇぇ!?」
「ほんとに!?そこ私の学校!女子校だよ!」
「あぁ本当だ。理事長が共学化の試験生として転入を許可してくれたぞ。なんでも近年入学者が減ってるからとか・・・。」
「奇跡だよ!」
いや、別に奇跡っていうほどすごいことじゃない・・・よね?
「ねぇ。スクールアイドルのマネージャーになってくれない?」
「・・・」
すいません。よく聞き取れませんでした
「何を言っているんだ?」
こうしてコミュ障ヘタレの新生活が始まるのだった。
この度は読んでいただきありがとうございます。
初めてなので至らない点はたくさんありますが、頑張っていこうと思います。