転生レ級の鎮守府生活   作:ストスト

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天丼って美味しいよね。
あと凄い遅れたけどお気に入り50人
突破ヤッター‼︎


「丙型生命体」

 

レンゲが電の秘密を聞いてため息を

ついている頃。

神崎は執務室であるレポートを読んでいた。

大本営から送られてきたもので、

「漏洩、口外禁止」と赤い判が大きく

表紙に押されている。

そしてそのレポート名は、

「新たに発見された丙型生命体について」と

記されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー丙型生命体が発見されたのは

一年前、各国が合同で行った、

鉄底海峡(アイアン・ボトム・サウンド)攻略作戦の

終了後、日本のとある一隊が休憩のため

立ち寄った小島であった。

丙型生命体は敵対する意思を見せず、

逆に恭順の意思を示した。

その一隊は丙型の武装を確認し、

(こう記すのは丙型に武装が

確認されなかったためである)

鹵獲して大本営に丙型の身柄を引き渡した。

大本営の研究者達はこぞって、

丙型の身体的特徴を調査した。

結果、かの丙型は

電探(レーダー)に検知されない」という特徴が

確認されたのである。

また、身体の強度も「甲型生命体」、

通称深海棲艦と比較すると数十倍近い

強度を持っていた。

なお、丙型はこの個体一体のみか、

仲間がいるのかは不明である。

 

 

「途中でレポートの記載がないのは、

奴が逃げ出した為か……

全く、わからないことが多すぎる。

これじゃ丙型生命体じゃなくて、

unknown(未確認)」じゃないか」

 

そう神崎は言って、執務室の机にレポートを

しまい込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー海は静かにさざめいていた。

カモメは鳴き、空を飛ぶ。

蒼い空がどこまでも広がっていた。

だからこそ。

 

 

 

 

 

島の海面や砂浜にぶちまけられた深海棲艦の

大量の肉片や死体、血液をより異常なものとして

映し出していた。

 

「あーあ、つまんねぇつまんね〜♪

どいつもこいつも張り合いねー♪

気づいたら俺しかいね〜♪

……おお、寂しい」

 

その死体がうずたかく積み上げられた

山の上に、サンズは座っていた。

 

「えーと、深海棲艦のアジトが二つ。

どちらも潰して……時間が、っと

55分27秒。

アジト間の距離が……」と

サンズは指をこすりながら計算する。

そのたびに積み上げられたヌ級やワ級の

死体がグラグラと彼の足に揺らされる。

 

「……最初が34分、二つ目が21分、かな」

 

それから僅かに舌打ちをして、

 

「あークソおっせー‼︎

20分で今までなら潰してやれたのによー‼︎」

 

と誰もいない島で怒鳴り、そして苛立たしげに

死体の山を蹴り、海の方に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、内房鎮守府。

そこでは芝浦が軽巡の多摩と空母の蒼龍の

報告を受けていた。

 

「申し訳ないにゃ……またやられたにゃ」

 

水中聴音機(ソナー)にも電探(レーダー)にも

本当に反応がなかったんです。

なのに、いきなり先制雷撃を……」

 

「もういい‼︎戻っていろ‼︎」

 

芝浦の怒声を聞き、多摩達はすごすごと

退出した。

 

「提督……」

 

「うるさい、黙っていろ。

今考えている所なんだ……‼︎」

 

彼が苛立つのも訳はなかった。

というのもこの事態が既に

何回も行われたからだ。

ソナーや電探には何も反応がないのに

いきなり雷撃が襲いかかる。

そのため彼の鎮守府では大破が相次いでいる

状態であった。

 

「なんでだ。いや、どうやって電探やソナーを

かいくぐったんだ?どうやって……」

 

秘書艦の翔鶴は、心配そうな目で芝浦を

見つめることしか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様を遠くから望遠鏡で覗く者がいた。

古いボロ布を纏った者。

イカリの姿であった。

 

「くく……焦っているな。そろそろ

最終段階に入っても良い頃合いか」

 

そう言いながら、イカリは立ち上がり、

どこかぐにゃり、ぐにゃりとした歩き方で

歩き出した。

その足は細く、イカのような触手が

絡みついていた。

 

「この姿では、ちとバレてしまうなあ。

いつものあの姿に偽装するか」

 

イカリは呟きながら、どこかに去っていった。

 

 

 

 

「待っていろ、日本海軍の野郎共……

これからゆっくりと、地獄に堕としてやる……‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




電「長門さんと説いて、
悪い人が受ける判決と説くのです」
長門「その心は?」
電「youうざい(有罪)なのです」
長門「……」

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