少女が死んだ頃に   作:時報のカメラマン


原作:ひぐらしのなく頃に
タグ:田無美代子 オリキャラ
とある世界で1人の少女が死んだ、少女は幸せを求めた。

そしてそんな少女に奇跡が舞い降りる。

これは幸せを望む少女の物語。

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ドーモ、時報のカメラマンです。

勢いで書いた後悔はないし反省もしていない。


少女が死んだ頃に

 とある雨の中、1人の少女が走っていた。

 

「ハァハァ……クッ!」

 

 少女の名前は田無美代子、地獄の日々から抜け出さんと逃走している少女である。

 

「ハァハァ」

 

 駆け抜ける中、代子はかなり走った事もあり、強く疲弊していた、そして雨の為視界が悪く、森の中を散々走った事もあり、方向感覚も時間感覚も完全に摩耗していた。

 

「ハァ……アッ!」

 

 故に足場に気付かず、思わず足を滑らし偶然隣に会った崖から下え落ちる。

 

(あ〜私の人生呆気ないものだったなぁ)

 

 落ち行く中、代子の視界はゆっくりと動き始め、走馬灯が流れる。

 

 両親がいて不自由の無い幸せな家庭の生活、だが突然の事故により両親とその幸せは失ってしまった。

 

 そして自らの意思で幸せを手にしようと、必死になって抗って見てこのざまだ。

 

(死んだらお父さんとお母さんに会えるかなぁ……)

 

 そして代子は頭上から地面に墜落、本来なら打ち身で住む高さではあったが、遠方が悪く首を骨折、薄れゆく意識の中、思い出すのは懐かしい父と母の顔、そして一生懸命に集めたお子様ランチの旗。

 

 もし生まれ変われるなら、今度こそ最後の旗も手に入れよう。

 

 そしてお願いはこの幸せが永遠に続くようにと、少女は叶わぬ幻想を夢見て瞳を閉じた。

 

「あらあらこれは面白い子もいましたねぇ」

 

 暗闇の森の中、少女の屍を見て三日月のように口元を釣り上げ笑う女性の影。

 

「フフッ面白そうですしチャンスを与えましょう」

 

 そう呟くと彼女は無慈悲に理不尽に〝力〟を行使する。

 

「その幻想が現実となるか。それとも幻想のまま終わるのか。さあ長い長い物語(シナリオ)を始めましょう」

 

 その言葉と同時に少女の屍と彼女を含む周囲全体に光の粒が現れその場が明るくなる。

 

「私の名前はナーサリーライム。ワタシはアナタ、アナタはワタシ。名前も忘れたアナタのために、アナタの姿をそっくり映す。ワタシの名前はわらべ歌。〝最期の願いを叶える魔女〟だから物語を始めましょう。わらべ歌を始めましょう。そして終わりが来た時に役目を終えて私は消える事でしょう。寂しいアナタに悲しいワタシ。最期の願いを叶えましょう」

 

 そして彼女と少女の屍がその世界から消えた。

 

 

 

 

──────ーーーーーー……

 

 

 

 

 代子は目を覚ますと真黒い空間にいた。

 

「目を覚ましたようね」

 

「だれ!」

 

 少女は突然の声に慌てて振り向く。そこには少女と同じ容姿の少女がいた。

 

「わたし? わたしはアナタ、そして()()()()()()()()()()()よ」

 

 少女は愉快気に目を細めて笑う。

 

「魔女? 魔女ですって!? それでその魔女さんが私に何のよう?」

 

「そうね、私はアナタと遊びたいね私と鬼ごっこしましょう、鬼はワタシで逃げるのはアナタ、見返りはアナタの望んだ永遠の幸せ」

 

 その言葉に代子は目の前の彼女を睨みつける。

 

 少女は目の前の理不尽に腹を立てる。

 

 だがどうじに少女は考える、異常なこの空間、目の前の異常な少女、もし彼女の言う事が真実であれば? 今激情に任せてチャンスを棒にふるのか? 

 

 そして少女は思い返す、崖から落ちて死んだ自分、今生きているのは彼女の力か? ならば一度は死んだ身だ、その言葉が嘘であれ真であれ受けてたとう。

 

 

「……そう、だったらとっとと始めましょう」

 

 

「そう、それならアナタにルールを教えるわ」

 

 代子の答えを聞いた少女は咳払いをするとルールを説明する。

 

 

「まずアナタはこれから蓮華(レンカ)と名乗って貰うわもし本名を名乗ったらペナルティね」

 

「分かった、これから私は蓮華ね」

 

 

「次にアナタは私が与える力を他者に教えてはならないこの時も私はアナタにペナルティを与えるわ」

 

「……分かったわ」

 

 

「そして最後にアナタは鬼から古手梨花と言う少女と逃げ延びるの、逃げ延びる事が出来たらアナタの勝ち、私は消えてアナタの望む永遠の幸せを得られるわ」

 

「古手梨花?……とにかくその子と逃げ延びれば良いのね」

 

 

「ルールは以上よそれでは楽しい物語(シナリオ)を始めましょう」

 

 そして代子の意識はそこで途絶え、気が付くと見知らぬ神社の境内にいた。



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