遊戯王VRAINS 幻影の咆哮~青き天使との日常~   作:kajoker

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第32話です!

今回は結構久しぶりな気がする葵とのデート回です!

そういえば、アニメでリボルバーさんがエクストラリンクに成功していましたね…playmakerは一体どうやってあの状況をひっくり返すのか楽しみです!

それでは本編をどうぞ!


第32話 ショッピングデート

「今日のデート、上手くいくかな…」

 

「そういえば、今日は葵ちゃんとデートだったわね…ちゃんとデートプランは考えたの?」

 

「まぁ、一応は」

 

花恋と朝食を食べながら、そう会話を交わす。

 

「へぇ~、そうなの…あ、そうそう今日のデートの時にデュエルディスクをつけていってね」

 

「ん?いや、構わないけど…急にどうしたんだ?」

 

「ちょっと、試したいことがあって…」

 

「…また、変なもの仕掛けてないよな?」

 

花恋には前に俺のデュエルディスクに小型カメラを仕込んでいたっていう前科があるからな。

 

「だ、大丈夫よ!今回はそんな変なものは仕込んでないわよ!上手くいけば侑哉もきっと驚くから!」

 

花恋は自信満々にそう言った。

 

大丈夫なのかな…?まぁ、花恋もこう言ってるし多分、大丈夫かな?

 

「…まぁ、一応信じるよ」

 

「ありがとう、楽しみにしていてね!」

 

「あぁ…それじゃあそろそろ行ってくるよ!」

 

「行ってらっしゃい!」

 

俺はそんな花恋の声を聞きながら、外へと出ていった。

 

/////////////

 

 

「おはよう!葵」

 

「おはよう、侑哉!」

 

待ち合わせの場所に来た俺は葵にそう声を掛ける。

 

「あれ?今日はデュエルディスクをつけてるのね」

 

「うん…花恋が何か試したいことがあるらしくてさ」

 

「花恋さんが?それって大丈夫なの?」

 

葵が怪訝そうな顔をしながらそう尋ねる。

 

まぁ、葵がそう思うのも無理はないよな。

 

「うーん、多分大丈夫だと思うよ…花恋も変なものは仕込んでいないって言ってたし」

 

「それなら良いけど…ところで、今日はどこに行くの?」

 

「うん、まずはショッピングモールにでも行こうと思ってるよ」

 

「ショッピングモールか、良いわね!それじゃあ早く行こ!侑哉!」

 

葵は楽しそうにそう言いながら、俺の手をそっと握った。

 

なんというか、こんな風に楽しそうにしてくれると、こっちまで嬉しくなってくる。

 

「あぁ、そうだな!」

 

そう呟きながら、俺は葵の手を握り返した。

 

今日のデート、楽しんで貰えたら嬉しいな。

 

俺はそんなことを思いながら、歩き続けた。

 

 

///////////////

 

「おっ、いつの間にかショッピングモールに着いてたみたいだな」

 

「本当だ…ふふっ、やっぱり侑哉と一緒に居ると時間が過ぎるのが早いわね」

 

「確かに、俺も葵と一緒に居ると時間が過ぎるのが早いな…楽しい時間はあっという間に過ぎるってやつかな…」

 

「そうかもしれないわね」

 

葵はそう言いながら、笑みを浮かべた。

 

待ち合わせ場所からここに来るまでの間に葵と他愛ない会話を交わしていると、気がつけばショッピングモールに着いていた。

 

「さてと、葵はどこか行きたいところはある?」

 

「そうね…あっ!あそこのアクセサリー屋に行ってみても良い?」

 

「もちろん、良いよ!それじゃあちょっと行ってみようか!」

 

そう言って、俺と葵はアクセサリー屋に歩を進めた。

 

 

 

 

 

「へぇ、色々とあるんだな」

 

店の中に入ってみると、その中はアクセサリー屋なだけあって、色んなアクセサリーが売られていた。

 

「侑哉、ちょっと待っててね」

 

「うん?わかった…それじゃあ葵がアクセサリーを探している間に俺もここのアクセサリーを見ておくよ」

 

「うん!わかった」

 

そう言って、葵は店の中に入っていった。

 

「さて、俺も店のアクセサリーを見てみるか」

 

そう呟いて、近くのアクセサリーに目を向ける。

 

それにしても、本当に色々とあるんだな…せっかくだし、何か買っていこうかな。

 

「ん?これは…」

 

ふと、目の前のアクセサリーが目に入る。

 

「へぇ、ブレスレットか…しかも、これペアブレスレットってやつじゃないか?」

 

目に入ったブレスレットは赤と青のペアブレスレットで、如何にも恋人同士が着けるようなものだった。

 

「よし、これを買っていくか!」

 

そう言って、俺がブレスレットに手を伸ばすと、別の人の手と触れあった。

 

「す、すみません!…って、葵!?」

 

「侑哉!?…もしかして、侑哉もこれを?」

 

「う、うん…葵にプレゼントしようと思ってさ」

 

俺がそう言うと、葵はどこか嬉しそうに笑いながらこう言った。

 

「私も侑哉と同じよ、これをプレゼントすれば侑哉が喜んでくれるかなって思って…」

 

「ははっ、考えることは同じってことか…なんというかちょっと照れくさいな」

 

「うん…」

 

葵は少し照れくさそうにそう呟いた。

 

「…よし、それじゃあ俺が買ってくるよ!」

 

「待って、これは私が侑哉にプレゼントしたいの…だから、私が買ってくるわ」

 

「…そっか、うーん…それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ」

 

せっかく、葵がこう言ってくれているのにそれを断るっていうのはさすがに申し訳ないしな。

 

それに、葵が俺にプレゼントを渡したいと思ってくれているのはすごく嬉しいし。

 

「ありがとう、侑哉!それじゃあ少し待っててね!」

 

「うん、ここで待ってるよ」

 

俺がそう言うと、葵は店の中に走って行った。

 

 

 

「お待たせ!侑哉!」

 

「うわっ!びっくりした…めちゃくちゃ早かったな」

 

葵が店に入ってから、ものの数分で帰ってきたことに驚きが隠せず、思わずそんな声が零れる。

 

本当にめちゃくちゃ早いな…まぁ、葵との時間が長くなったと思うことにしておこう。

 

「だって、早く侑哉にプレゼントしたかったから…」

 

「そっか…ありがとな、葵」

 

「うんうん…お礼を言うのは私の方よ、侑哉…いつも私のそばにいてくれてありがとう!…大好き!」

 

葵はそう呟くと同時にそっと俺にキスを交わす…俺もそれに応えるように、より深くキスを交わす。

 

「俺も大好きだよ、葵」

 

「侑哉…」

 

「ブレスレット、今ここで着けても良いか?」

 

「もちろん!」

 

そう言って、葵はブレスレットが入っている箱を開ける。

 

その中にはさっき見たばかりの赤と青のペアブレスレットが入っていた。

 

俺はその内の赤のブレスレットに手を伸ばし、それを腕に着ける。

 

あ、そうだ左手にはデュエルディスクが着いてたんだった…よし、右手に着けるか。

 

俺はそうして右手に赤のブレスレットを着けた。

 

「ふふっ、これで侑哉とお揃いね!」

 

葵はそう言って、左手の青いブレスレットを見せてくれた。

 

…そっか、俺が右手にブレスレットを着けてるから、手を握る時にブレスレットが重なるように左手に着けてくれたのかな。

 

まぁ、自惚れすぎかもしれないけど。

 

「そうだな…ありがとな、葵!すごく嬉しいよ!」

 

「喜んでもらえたなら良かった…まぁ、欲を言えば侑哉をびっくりさせたかったけど」

 

「確かにある意味、サプライズには失敗したかもしれないね…けどさ、俺は葵が俺にプレゼントをしようと思ってくれたことがすごく嬉しいよ!」

 

「そ、そう…?」

 

「あぁ!当たり前だよ…自分の大切な人から贈り物を受け取って、喜ばない人なんかいないさ」

 

実際、大切な人からの贈り物は何だって嬉しいものだしな……まぁ、あまりにもおかしなものを贈られるのは困るだろうけど。

 

「あ、ありがとう…侑哉」

 

葵は少し照れくさそうに顔を背けながら、そう呟いた。

 

「本当に侑哉は…そういうことをサラッと言うんだから…」

 

「うん?どうかしたのか?葵…」

 

「な、何でもない!」

 

「そ、そっか…」

 

何かすごく葵の顔が赤い気がするんだけど…熱でもあるのかな?

 

でも、葵が何でもないって言ってるんだし、多分、大丈夫…かな?

 

まぁ、とにかく今は葵とのデートを楽しもう…そして、葵にも楽しんで貰いたいな。

 

「それじゃあ、次の所に行こっか!」

 

「うん…!」

 

葵とそんな会話を交わしながら、俺達は次の場所へと歩を進めた。

 

繋がれた手に赤と青のブレスレットが重なる…俺達は繋がれた手を離さないように、お互いの手を強く握った。

 

/////////////

 

「ふぅ、色々と回ったな…」

 

「そうね…大丈夫?侑哉…少し、荷物を持つわよ」

 

「いや、大丈夫…と言いたいところだけどできれば頼んで良いか?」

 

「任せて!」

 

そう言う葵に少しだけ荷物を手渡す。

 

アクセサリー屋に寄った後、服屋に行ったり、カードショップに寄ったりしながら一緒にお昼を食べて、他の店を色々と回り、今に至る。

 

「何かごめんな、葵…荷物持ちを手伝ってもらっちゃって」

 

「気にしないで、私が好きでやってることなんだし…それに…」

 

そう言って、葵はそっと俺の指に自分の指を絡める。

 

「こうやって侑哉と手を繋ぎたいし…」

 

そう言う葵はどこか照れくさそうで、何となくこそばゆい気持ちになる。

 

「そうだな、俺も葵とこうやって手を繋ぎたいなって思ってた」

 

だからこそ、葵に少し荷物を持ってもらおうと思ったわけだしな。

 

うーん、だけど…男としては全部の荷物を持つべきだったかな…いや、変に意地をはっても葵にはすぐに気付かれるか。

 

「どうかした?」

 

「いや、何でもないよ」

 

「そう?それなら良いけど…」

 

葵とそんな会話を交わしながら歩き続ける。

 

そんな何でもない時間が心地よくて、ずっとこうしていたいな、なんてことを思ってしまう。

 

「…あっ、見えてきた!…って、あれ?閉まってる…」

 

目の前の草薙さんの店を見て、思わずそんな声が漏れる。

 

葵にも草薙さんのホットドッグを食べてもらおうと思ってたのにな。

 

もしかして、何か作業の途中とか?

 

まぁ、あり得ない話しじゃないよな…遊作達はハッカーだし、自分達の情報を他の人に知られないように色々としているのかもしれないな。

 

「あなた達もこの店のホットドッグを食べに来たの?」

 

「はい…そうなんですよ」

 

草薙さんの店が閉まっていることに少し落胆しているとライダースーツを身に纏っているスタイルの良い女性に声を掛けられた。

 

…それにしても、奇抜な髪型をしてるなこの人…

 

「ここの店のホットドッグって美味しいわよね、さっきチリドッグを2つ買ったばかりなのにまた食べたくなってここに来ちゃった」

 

「…はい、確かにここのホットドッグってかなり美味しいですよね!それだけに残念というか…せっかく葵にも食べてもらおうと思ったのにな…」

 

「閉まっているなら仕方ないわよ、また今度一緒に来よう?」

 

「うん、そうしようか…」

 

今度行くときは草薙さんに店を開けてもらうように頼むか。

 

遊作に頼めば、草薙さんにも伝わるだろうし。

 

「もしかして、デート中だった?邪魔してごめんなさいね…それじゃあ、また機会があればどこかで会いましょう」

 

「…?はい、まぁ機会があれば」

 

「えぇ、またね…あなたとは近いうちにまた会える気がするわ……それじゃあね!」

 

ライダースーツを着た女性はそれだけ言って、バイクに乗って走り去ってしまった。

 

なんというか、不思議人だったな。

 

「それじゃ、俺達も行くか!」

 

「ねぇ、侑哉…」

 

「うん?どうかしたのか?」

 

「えっと、その……侑哉は胸が大きい人の方が好きだったりする?」

 

「え…?」

 

葵の突然の質問に思わずそう聞き返す。

 

いや、待て…どうしてそんなことを?

 

もしかして、さっきの人と比べてるのか!?

 

俺はそんな風に考えながら、今だに赤面している葵を見つめた。

 

「…いや、俺は別に胸の大きさとかは特に気にしないよ…だって、大事なのは自分がどれだけその人のことを好きかってことだと思うし」

 

「…っ!あ、ありがとう…侑哉」

 

「俺はただ自分の思ったことを言っただけだよ…」

 

「…そういうのはズルいよ、侑哉…」

 

「えぇ!?そ、そうかな…?」

 

俺は、自分の気持ちを正直に言っただけなんだけどな。

 

「うん…だって、侑哉にとっては何でもない言葉でも私にとっては嬉しい言葉だから…」

 

葵はさっきよりも顔を真っ赤にしながらそう呟いた。

 

そんな表情の葵も可愛くて、こっちまで頬が熱くなる。

 

「えっと、ありがとう…そう言ってくれると嬉しいよ……そ、それじゃ、俺達も行こっか!ホットドッグが食べられなかった代わりに俺が料理を作るからさ!」

 

「う、うん…!ねぇ、侑哉…今日は侑哉の家に泊まっても良い?」

 

「え…いや、別に構わないけど…晃さんに連絡しなくても大丈夫なのか?」

 

「もちろん!兄さんも侑哉の家に泊まって来ても良いって言ってたし」

 

「そ、そうなんだ…」

 

晃さん…信頼してくれるのはすごい嬉しいけど、それはどうなんだ?

 

…まぁ、葵と1日中一緒に居られるならその方が良いけどさ。

 

「あ、そういえば…葵の服はどうしようか?」

 

「服ならここにあるじゃない!」

 

そう言って、葵は手に持っている袋を持ち上げる。

 

そっか、今日のデート中に大量に服を買ったもんな…それなら服の心配はなさそうだな。

 

「まぁ、これなら問題ないか…後は、夕飯だな…葵は何か食べたいものとかあるか?」

 

「そうね…できれば侑哉と一緒に作れるものが良いかな」

 

「俺と一緒に作れるものか…わかった、何か考えてみるよ」

 

「うん!ありがとう…侑哉」

 

「どういたしまして」

 

葵とそんな会話を交わしながら、帰路に着く。

 

草薙さんのホットドッグが食べられなかったのは残念だったけど、葵と1日中一緒に過ごせるのは嬉しいな。

 

…さて、今日の夕飯とかも色々と考えないとな!

 

俺はそんなことを思いながら、歩き続けた。

 

 

 




といった感じの第32話でした!

そういえば、いよいよオッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴンがOCG化しましたね!これで侑哉の戦略がますます広がります!

それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!

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