遊戯王VRAINS 幻影の咆哮～青き天使との日常～ 作：kajoker
ついにリボルバーとのデュエルに決着が着きます！
果たしてどちらが勝つのか？
それでは本編をどうぞ！
リボルバーLP1000
手札1（スニッフィングドラゴン）
場 EXモンスターゾーン ヴァレルロードドラゴンLINK4（ATK3000）リンクマーカー左／右／左下／右下
メインモンスターゾーンなし
伏せ2（内1枚ドラゴノイドジェネレーター）
Pゾーンなし
PhantomLP900
手札1（EMレインゴート）
場 EXモンスターゾーンオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン守備表示（DEF3000）
メインモンスターゾーン オッドアイズ・ファントム・ドラゴン攻撃表示（ATK2500→2000）
伏せなし
Pゾーン EMドラミングコング（スケール2）
EMオッドアイズユニコーン（スケール8）
「私のターン、ドロー！……まさか、これほどの実力者とはな」
「そっちこそ…相当強いデュエリストじゃないか、ハノイの騎士のリーダーを張ってるだけあるよ」
素直に思ったことを口にする。
実際、リボルバーは本当に強い、戦略もそうだけど俺のレインゴートとギッタンバッタの無限ループコンボを一瞬で見破るほどの観察眼も持っている。
それに、常に余裕たっぷりでまるで追い詰めた気がしない…ほんと、さすがの一言に尽きるよ。
「フッ…さぁ、続きを始めるとしよう、まずは伏せカードを使う！罠発動！リビングデットの呼び声！このカードの効果で墓地のモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する！私は墓地のマグナヴァレットドラゴンを復活させる！」
「そうはさせない！オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンの効果発動！１ターンに1度このカード以外の魔法、罠、モンスターカードの効果が発動した時、EXデッキに表側表示で存在するPモンスターをデッキに戻すことで、その発動を無効にし破壊する！俺はオッドアイズ・ミラージュ・ドラゴンをデッキに戻し、リビングデットの発動を無効にして破壊する！」
ヴァレットモンスターの効果がわからない以上、復活させるのはまずい…多分、ヴァレルロードの効果に反応する効果だとは思うんだけど…
「ほぅ、そんな効果を持っていたのか…だが、その効果は１ターンに1度しか使えない、このタイミングで使って良かったのか？」
「ヴァレットモンスターは多分だけど、ヴァレルロードドラゴンの攻守を下げる効果に反応して発動する効果があるんじゃないか？じゃなきゃわざわざ復活させる必要はない気がするしな」
「フッ、正解だ…ヴァレットモンスターはリンクモンスターの効果の対象になった時、発動する効果を持っている」
やっぱりか…攻守を下げる効果に反応するわけじゃなかったけど、ほとんど思った通りだ。
ただ、どんな効果を持っているかはさっぱりわからないんだよな…まぁ、そのうちわかるか。
「ヴァレットモンスターの効果を見抜くとは…さすがはPhantomと言ったところか」
「随分と評価してくれてるみたいだね、光栄だよ」
「当然だ、私をここまで追い詰めたデュエリストなのだからな……だが、今のお前の行動は無駄になる…」
「どういうことだ？」
「今、見せてやろう…まずはスニッフィングドラゴンを召喚！このカードの効果でデッキから3枚目のスニッフィングドラゴンを手札に加える！そして、スニッフィングドラゴンを除外し、手札からレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚！」
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン攻撃表示（ATK2800）
「ここでレダメ…なるほど、そういうことか」
確かにさっきの俺の行動は無駄になるな…まぁ、相手にカードを使わせたと考えようか。
俺はそう前向きに考えて、リボルバーの動きに目を向けた。
「私はレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンの効果を発動！手札、または墓地のドラゴン族モンスターを特殊召喚できる！私は墓地のマグナヴァレットドラゴンを特殊召喚！」
マグナヴァレットドラゴン攻撃表示（ATK1800）
「早速お出ましか、さて、どんな効果を持ってるんだ？」
「今、見せてやる！ヴァレルロードドラゴンの効果発動！私は、マグナヴァレットの攻撃力と守備力を500ポイント下げる！そして、この瞬間マグナヴァレットの効果発動！このカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時、このカードを破壊する」
「自壊した…？」
ただ自壊するだけ、なわけないよな…
「そして、その後フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る！私はオッドアイズ・ボルテックス・ドラゴンを墓地へ送る！」
「嘘だろ！？」
対象をとらない墓地送り効果かよ！強すぎないか！？
「このままバトルといきたいところだが…」
「手札のレインゴートの効果！オッドアイズ・ファントム・ドラゴンにこのターンの破壊耐性を与える！そして、手札からEMモンスターが墓地へ送られたことで墓地のギッタンバッタを特殊召喚！」
EMギッタンバッタ守備表示（DEF1200）
「やはり、そうくるか…では改めてバトルといこう！ヴァレルロードドラゴンでオッドアイズ・ファントム・ドラゴンに攻撃！天雷のヴァレルカノン！」
「くっ…！墓地のSR三つ目のダイスの効果発動！墓地のこのカードを除外し、攻撃を無効にする！」
ヴァレルロードの攻撃がオッドアイズへと迫る、その間に三つ目のダイスが現れ、オッドアイズを守ってくれた。
「ならば、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンでオッドアイズ・ファントム・ドラゴンに攻撃！」
さすがにこれは防げないか…
「ぐわぁぁぁ！」
PhantomLP900→100
「フッ、またしのいだか…私はこれでターンエンドだ…そして、この瞬間破壊されたマグナヴァレットドラゴンの効果が発動する！デッキからこのカード以外のヴァレットモンスターを特殊召喚できる！私はオートヴァレットドラゴンを特殊召喚！」
オートヴァレットドラゴン攻撃表示（ATK1600）
「リクルート効果まであるのかよ…厄介だな」
でも、これでヴァレットデッキの特徴がわかったな。
ヴァレルロードの効果で自身を破壊し、何かしらの効果が発動して、ターン終了時に別のヴァレットをリクルートする…まさに弾丸を補充するみたいに。
そうやって相手を妨害しながら展開する…そういうデッキか…
「本当ならこの瞬間にギッタンバッタの効果を発動したいところだけど、ここはあえて発動しないでおくよ」
「ほぅ、無限ループコンボを自ら捨てたか…何を狙っている？」
「ま、それは見てのお楽しみさ…いくよ！俺のターン、ドロー！」
リボルバーLP1000
手札1（スニッフィングドラゴン）
場 EXモンスターゾーン ヴァレルロードドラゴンLINK4（ATK3000）リンクマーカー左／右／左下／右下
メインモンスターゾーン レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン攻撃表示（ATK2800）
オートヴァレットドラゴン攻撃表示（ATK1600）
伏せ1（ドラゴノイドジェネレーター）
Pゾーンなし
PhantomLP100
手札0→1
場 EXモンスターゾーンなし
メインモンスターゾーン オッドアイズ・ファントム・ドラゴン攻撃表示（ATK2500→2000）
EMギッタンバッタ守備表示（DEF1200）
伏せなし
Pゾーン EMドラミングコング（スケール2）
EMオッドアイズユニコーン（スケール8）
さて、こっからどうしようかな…とりあえず、まずは手札補充からだな。
「俺は手札から魔法カード、強欲で貪欲な壷を発動！デッキトップから裏側でカードを10枚除外し、カードを2枚ドローする！」
Phantom手札1→2
「勝負に出たか、このままペンデュラム召喚をされても面倒だ、処理するとしようかヴァレルロードドラゴンの効果発動！私はオートヴァレットドラゴンの攻撃力と守備力を500ポイント下げる！この瞬間、オートヴァレットドラゴンの効果発動！このカードを破壊し、フィールド上の魔法、罠カードを１枚を墓地へ送る！」
「なっ！？今度は魔法、罠カードを除去する効果か…」
「その通りだ、私はEMオッドアイズユニコーンを墓地へ送る！」
「くっ…」
やばいな…これじゃあペンデュラム召喚出来ない、だけど可能性を繋げることはできる。
「だが、万策尽きたというわけではなさそうだな」
「当然、お楽しみはこれからさ！俺はさらに魔法カード、貪欲な壷を発動！俺は墓地のEMバリアバルーンバク、セカンドンキ―、レインゴート、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン、ドクロバットジョーカーの5体をデッキに戻し、2枚ドロー！」
Phantom手札2→1→3
ドローしたカードに目をやる。
「これなら…！だけどその前にちょっとした準備をしないとね、俺は手札からピットロンを召喚！」
ピットロン攻撃表示（ATK200）
「そのカードは！？」
「さぁ、いくよ！現れろ、希望を照らすサーキット！アローヘッド確認！召喚条件は通常モンスター1体！俺はピットロンをリンクマーカーにセット！サーキットコンバイン！リンク召喚！現れろ！リンク1リンクスパイダー！」
リンクスパイダーLINK1（ATK1000）リンクマーカー下
「Phantom、お前もサイバースを使うのか！？」
「playmakerだって使っていたんだ、俺が使っててもおかしくないさ」
正直、サイバースを使うかどうかはギリギリまで悩んだ…でも、せっかく手に入れたエンコード・トーカーを活用しない手はないし、個人的に使ってみたくて少しだけサイバースを組み込んだ。
「まさかplaymakerの他にサイバースを使う者がいるとはな…面白い！どこまでも私を楽しませてくれるな、Phantom！」
「そいつはどうも…なら、もっと楽しませてあげるよ！再び現れろ！希望を照らすサーキット！アローヘッド確認！召喚条件はモンスター2体！俺はオッドアイズ・ファントム・ドラゴンとEMギッタンバッタをリンクマーカーにセット！サーキットコンバイン！リンク召喚！！現れろ！リンク2プロキシードラゴン！」
プロキシードラゴンLINK2（ATK1400）リンクマーカー左／右
「まだまだ、いくよ！三度現れろ、希望を照らすサーキット！」
「三回連続のリンク召喚だと！？」
「アローヘッド確認！召喚条件はサイバース族モンスター2体以上！俺はリンク1のリンクスパイダーとリンク2のプロキシードラゴンをリンクマーカーにセット！サーキットコンバイン！リンク召喚！！現れろ！！リンク3！エンコード・トーカー！！」
エンコード・トーカーLINK3（ATK2300）リンクマーカー上／下／右下
「エンコード・トーカー…！なるほど、お前がデータストームから手に入れたカードはそれか」
「まぁね……あっ、そうだった！あんたに聞きたいことがあるんだけど…」
「聞きたいこと…？言ってみろ」
「聞いてくれるのか…そんじゃ、遠慮なく…なぁ、データストームって喋るのか？」
相変わらず、要領の得ない質問の仕方だなと自分でも思うが聞きたい内容がそれだからしょうがない。
俺がそう質問すると、リボルバーはわずかに驚いた表情をしながら、こう口にした。
「データストームが喋るだと？そんな馬鹿なことが……いや、待てよ…Phantom、お前はまさかリンクアクセスの持ち主なのか？」
「リンクアクセス…？何だよそれ」
「私も詳しくは知らないが、リンクアクセスの持ち主はデータストームの声を聞き、そこに潜むモンスターと心を通わせることができると聞いたことがある」
「へぇ、そうなのか…じゃあ俺がデータストームからカードを手に入れられたのは…」
「恐らく、リンクアクセスの力だろう…だが、リンクアクセスの持ち主はすでに存在していないはずだが……Phantom、やはりお前には謎が多いな」
「ははっ、確かにね…」
リンクアクセスか…そんな言葉聞いたことないな…というかリンクアクセスの持ち主は存在しないってどういうことなんだ？
まぁ、後で考えるか…今はデュエルに集中だ。
「さて、それじゃあそろそろ再開しようかな…俺はスケール6のEMオッドアイズ・シンクロンを空いているPゾーンにセッティング！」
「だが、それで出せるモンスターはレベル3～5まで、どうするつもりだ？」
「こうするのさ！俺は手札から魔法カード、ペンデュラムターンを発動！このカードは自分、または相手のPゾーンのカード1枚をスケール1～10の好きなスケールに変更できる！俺はオッドアイズ・シンクロンのスケールを6から8に変更する！」
EMオッドアイズ・シンクロン（スケール6→8）
「これでレベル3～7のモンスターが同時に召喚可能！今１度揺れろ、運命の振り子！迫りくる時を刻み、未来と過去を行き交え！ペンデュラム召喚！！来い！俺のモンスター達！！EXデッキから、EMペンデュラムマジシャン！そして、オッドアイズ・ファントム・ドラゴン！！」
EMペンデュラムマジシャン攻撃表示（ATK1500）
オッドアイズ・ファントム・ドラゴン攻撃表示（ATK2500）
「いくよ！バトル！まずは、ペンデュラムマジシャンでヴァレルロードドラゴンに攻撃！そして、この瞬間、エンコード・トーカーの効果発動！このカードのリンク先のモンスターが自身より攻撃力の高いモンスターと戦闘を行う時、そのモンスターは戦闘では破壊されずダメージも受けない！そして、戦闘を行ったモンスターの攻撃力分だけエンコード・トーカー、またはリンク先のモンスターの攻撃力をアップできる！俺はオッドアイズの攻撃力をヴァレルロードの攻撃力分アップする！」
オッドアイズ・ファントム・ドラゴン攻撃表示（ATK2500→5500）
「攻撃力5500！？」
「お楽しみはこれまでだ！オッドアイズ・ファントム・ドラゴンでヴァレルロードドラゴンに攻撃！夢幻のスパイラルフレイム！！」
渦巻く炎がヴァレルロードへと直撃し、そのままヴァレルロードを破壊した。
「ぐ、ぐわぁぁぁっ！！」
リボルバーLP1000→-1500
「ふぅ、なんとか勝ったか…」
キツかったな…もう少しで負けるところだった。
まぁ、でも…
「楽しいデュエルだったよ！リボルバー！」
「こちらもなかなか楽しませてもらった、次は勝たせてもらうぞ…」
リボルバーは体を起こし、そう言った。
「こっちも簡単には負けないよ！また機会があればデュエルしようぜ！」
「フッ、望むところだ…」
リボルバーはそう言って、消えていった。
それにしても、強かったなリボルバー…あっ、そういえば…
「結局、リボルバーがなんで俺にデュエルを申し込んだのかはわからなかったな…まぁ、とりあえず葵にノート取りを任せたままだし、ログアウトするか…」
俺はそう呟いて、ログアウトした。
／／／／／／／／／／／／／／／／／／
「う、う～ん…」
フェードアウトしていた意識が徐々に覚醒していき目の前に見慣れた屋上の景色が広がった。
「あ、侑哉…やっと戻ってきたのね」
それと同時に葵の声が聞こえてきた。
「葵！？お前、いつの間に？」
「侑哉がなかなか戻ってこないから心配で見にきたのよ」
「そうなのか…そういえば今って何時？」
葵の話しを聞く限り、けっこう長い間ログインしていたみたいだしな。
「もうお昼休みよ、長い間ログインしてたみたいだけど何かあったの？」
「えっ！？もうそんな時間なのか？弁当持ってこないと！」
「ふふっ、慌てなくてもちゃんと持ってきてるわよ、はい、侑哉！」
「ありがとう、葵……って、あれ？」
葵に渡された弁当箱は俺のいつも使っている弁当箱と、可愛らしい布に包まれた弁当箱が2つあった。
「なぁ、これって…」
「うん、私が作ったの…侑哉の為に」
葵は少し頬を赤らめながら、そう言った。
「葵が作ってくれたのか！ありがとな…それじゃありがたく頂くよ！」
俺はそう言って、葵の作ってくれた弁当を開けた。
弁当の中身は唐揚げや、卵焼きといったおいしそうなおかずや、おにぎりが入っていた。
「おぉ、すごいおいしそうだな！それじゃあさっそく頂きます！」
そう言って、おかずを口に運ぶ。
「ど、どう…？」
「…これおいしいよ！葵って料理上手なんだな！」
不安そうに尋ねる葵に、そう、素直な感想を口にした。
「あ、ありがとう…侑哉…」
「お礼を言うのはこっちの方だよ！ありがとな、葵！」
「う、うん…」
俺がそう言うと、葵は照れくさそうにそう言った。
葵とそんな会話を交わしながら、弁当を食べ続けて、あっという間に葵の作ってくれた弁当と俺の弁当の2つを食べ終わった。
「ふぅ、お腹いっぱいになったよ…午後の授業大丈夫かな？寝る自信しかないよ」
「そんな自信はいらないわよ…まぁ、侑哉が寝たら起こしてあげるから、安心して」
「うん、ありがとな…極力寝ないようには気をつけるよ」
「授業も真面目にね？」
「うっ…わかってるよ…」
やれやれ、痛いところをついてくるな…まぁ、真面目に受けるかな…
その後も、葵と他愛ない会話を続け、昼休みは過ぎていった。
／／／／／／／／／／／／／／／／／
――――――とある空間
「まさかPhantomがあれほどの実力者とはな…」
Phantomとのデュエルを終えたリボルバーが一人そう呟く。
「Phantomの実力を量るためにあのデュエルを行ったが、予想以上の成果を得られたな…」
あのデュエルによって得られた成果は予想以上に多かった、Phantomの実力を量るという本来の目的という意味でも、Phantomに対するひとつの疑問が解消したという意味でも。
しかし…
「リンクアクセスか…父さんの話しによればその力の持ち主はすでに存在していないはずたが…」
だが、現にPhantomはスキルを使用せずにデータストームからカードを手に入れていた、それは紛れもない事実だ。
「何であれ、もう一度Phantomとデュエルする必要がありそうだな…」
リボルバーは一人そう呟いた、再び来るであろうPhantomとデュエルに心を踊らせながら…
といった感じの第１１話でした！
そういえば新しいパックにペンデュラムパラドックスとペンデュラムスイッチが収録されるみたいですね、ペンデュラムを使っている者としてはとてもありがたいです！
この調子でどんどんペンデュラムを強化できるカードが来てほしいですね！
それでは今回はここまで、ここまでの拝読ありがとうございます！