雷魔法少女のヒーローアカデミア   作:ヴィヴィオ

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第5話

 

 

 八木俊典(オールマイト)

 

 

 

 作ったはずのない血が繋がった娘ができて、一年が経った。フェイト君は精神的に順調に育っている。肉体面では傷は消えて綺麗になっているが、成長はしていない。それに少しずつだが、薬を大量に飲まなくてもよくなってきている。

 しかし、娘は可愛いもんだ。親の気持ちがわかる。問題はマジで賢くてもう教えることがほぼないってことなんだよね。戦闘訓練に付き合ったり、訓練メニューを決めてあげるくらいだ。もっとも、それもすでに必要ないのだろうが。

 

「おや、エンデヴァーじゃないか」

「オールマイトか」

「君の所にも息子が居たよね」

「ああ、そうだ。貴様を超える息子がいる」

「奇遇だね。私のところにも私を超える娘が居るよ」

「ふん。犯罪者の小娘か。良く引き取ったものだ」

「血が繋がっているし、それに子供に罪はないさ」

「貴様を襲ったのだろう」

「命令を聞く様に教育されていたからね。それで、子育てについて色々と聞きたいんだけど……」

「誰が教えるか」

「あっ、待ってくれよ!」

 

 エンデヴァーはさっさと帰ってしまった。仕方ない。こちらも報告書と申請書を出してさっさと帰ろう。フェイト君が待っているしね。

 

 

 政府施設から出て待ち合わせの場所まで移動する。しかし、悲鳴が聞こえてきたのでヒーローとして、隠れてマッスルフォームへと変化して救助へと向かう。(ヴィラン)が銀行強盗をおこなっていたので、突入して押さえる。捕まえた犯人を引き渡す。

 フェイト君のところに向かおうとすると、今度は火災が起きて救助活動を行う。全てを終えてフェイト君の待つ喫茶店へと移動する。そこでは足をブラブラさせながら、暇そうに待っていた。隣には中島君が居る。

 

「はぁはぁ……すまない、待たせたね」

「……遅いよ……」

「まあまあ」

「すまないね。中島君もありがとう」

「いえいえ。それじゃあ、私はこれで失礼しますね」

「ああ、ありがとう」

「またね、フェイトちゃん」

「ばいばい」

 

 さて、二人っきりになったので頑張って機嫌を取らないとな。まあ、どうにかなるだろう。

 

「さあ、買い物に行こうか」

「買い物?」

「ああ、そうだよ。欲しい物はあるかな?」

「なんでもいいの?」

「ああ、いいよ」

「じゃあ、剣術を習いたい」

「剣術か。どちらかというと刀を使うものだよね」

「そうだよ」

 

 今も模造刀で練習しているんだ。刀術の方がいいだろう。確か、フェイトに合いそうな技術を持ったヒーローがいたな。ニンジャマスターか、彼がいいだろう。確か、今らは来日していたはずだ。ヒーローではないが、戦闘能力はトップクラスの一人だ。

 

「服はどうだい? 欲しいのあるかい?」

「えっと、あるよ。ヒーロースーツが欲しい」

「それはヒーローの資格を取らないと駄目だな」

 

 法律で禁止されている。ヒーローの衣装を勝手に作って着るのは禁止されている。コスプレは特別な会場では認められているがね。

 

「じゃあ、丈夫で動きやすい奴……あっ、水着が欲しい」

「水着かい?」

「うん。何時も川に入ってるから」

「それもそうか。他にも色々といるだろう」

「うん……あ、あれ食べたい」

「アイスか。まあ、いいよ。買っておいで」

「うん」

 

 フェイト君と一緒にアイスを食べながら、本屋へと向かう。そこで大量の本とパソコンなどを買っていく。これらはフェイト君の勉強のために必要だ。

 

「ああ、携帯も買わないとな。好きなのを選ぶといい」

「じゃあ、これ……」

「高いのでもいいから、防水と性能がいいのを選びなさい。あと、頑丈で電気の"個性"に対策をされた特別仕様をね」

「そうだね。すぐに壊れちゃうし」

「ああ。これなんかはどうだい?」

「可愛くない」

「そうか……うん。じゃあ、これは?」

 

 猫のスマホを見せると、気に入ったようで嬉しそうにしている。携帯を購入してレストランへと移動して食事を行う。その後は公園を散歩してからマッスルフォームでフェイト君をかついで帰る。途中でトゥルーになって移動する。護衛についている者達は私の正体を知らないからね。

 

 

 

 


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