転生したら転性した挙句に篠ノ之箒に成っていたISプラス2期   作:銭湯妖精 島風

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番外編 勝手にクロス 4話目

 

 

 

歩く事数分、仮に暴れても大丈夫な様にある程度の広さがある部屋に辿り着き彼女と向き合う

 

「改めて尋ねるけれど、貴女は何者?」

 

真っ直ぐ私を見据えて逃す気が無い、と主張した目を彼女はしている

 

「私はクギミヤ ケイ・・・まぁ貴女も気付いている様に偽名だ。本名は篠ノ之 箒、専用機は所属している企業から受領しているし コアも正式に登録されている。ただし此の世界では無い、更識生徒会長 貴女はパラレルワールドや並行世界を信じるか?私は此の世界の篠ノ之 箒ではない」

 

彼女を見据え真実を伝えてる、彼女は少し怪訝そうにして

 

「・・・嘘をついている訳ではなさそうね、でもパラレルワールドや並行世界と言った話を信用しろと?少し無理が有ると思わない?」

 

 

そう彼女は少し呆れた様子で言う

 

「そうだな、だが事実なのだから仕方ない。さて並行世界の住人である私は元の世界に帰りたい、私の目的は家に帰る事だ。だから邪魔をしないでくれないか?」

 

正直、愛しの一夏に会いたくて仕方ないので早く適格者を探し出しだして帰りたいので、こんな場所で楯無と悠長に喋っている場合では無い

 

「貴女の話を信じるには判断材料が少ないわ、何か証拠はないのかしら?」

 

ここで楯無と和解しておかないと後々で問題が起こる可能性が高い、なので証拠になりそうな物を必死に考える

 

此処には無くて、彼方には有るもの

 

「紅椿の稼働履歴ではどうだ?誤魔化しが効かない筈だが?」

 

パパッと紅椿の稼働履歴を集計して部分展開して彼女へ見せる

 

「確かに事実みたいね?この織斑先生にソックリな娘は誰なのかしら?」

 

私主観の戦闘映像記録を見ていた楯無が私に尋ねてくる

 

「この娘は織斑 一夏、私の世界では女性なんだ」

 

私の言葉を聞いた瞬間に彼女は今までの警戒した雰囲気から猫の様な雰囲気に戻り

 

「本当なの?なるほど、世界が変わると性別が変わったりするのね?」

 

そう言い彼女は記録を見続ける、よほど興味が有るらしい

 

それから彼女の言葉に適当に相槌を打っていると、ラウラとの戦闘映像が流れ始める

 

しまった、フェストゥムとの戦闘映像は閲覧規制を掛けていたが、ラウラのは掛け忘れたらしい

 

「この娘、今朝転入してきた娘よね?名前は・・・」

 

楯無は腕を組み考えて

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ、だったかしら?」

 

「あぁ、ラウラで有ってる。本来なら閲覧規制が掛かっているから今貴女に見せているのはマズイんだが?」

 

まぁ世界が違うし、咎める人が此処に居ないので大丈夫と言えば大丈夫では有るが

 

「そうなの?って貴女、左腕を斬り落とされてるじゃない! 大丈夫なの? 」

 

「あ、あぁ まだリハビリの途中だが、ご覧の通り無事くっ付いている」

 

なんか急に お姉ちゃんオーラを出し始めたので戸惑いつつ頷き彼女に左手を見せてグパグパして見せると彼女は安心した表情をする

 

やはり何だかんだ言っても更識 楯無は妹が心配なのだろう、それこそ自分が嫌われ様と裏の世界へ妹を巻き込まない様にするぐらいに

 

更識 簪、私は結局ガオガイガーを初めて目撃した時以来 彼女に会う事がなく、姿を見ていない

 

帰ったら簪をスカウトしに行こう、二学期からはマドカが転入してくるらしい、流石に私1人で4機も面倒を見きれない

 

時間が有れば別だが、猶予が有る訳でもないのだ

 

特にグシオンとジュリアは鉄血MSシリーズだからパーツ数も段違いに多いしな

 

「ね、ねぇ篠ノ之ちゃん? ちょっと尋ねたいのだけど」

 

「ん? なんだ?」

 

記録を見終わった楯無が何かに戸惑いながら尋ねてきたので首を傾げて聞いてみると

 

「この整備記録を見た限り、貴女は整備士が本職なのかしら? 」

 

表情は未だに戸惑ったまま私に尋ねてくるので

 

「あぁ、そうだが? 3機までなら6時間程度で定期メンテと簡易修理が出来るが・・・それが?」

 

それもあくまでパーツが有ればの話だが、楯無は私の言葉を聞き唖然としていた

 

「・・・篠ノ之ちゃん、お願いがあるのだけれど」

 

お姉ちゃんオーラを纏ったまま真剣な表情になり

 

「虫のいい話なのは重々承知している、でも貴女に頼むのが1番良いと思うの」

 

なるほど、わかったぞ。私は彼女の頼み事が何かを察し

 

「簪、貴女の妹のサポートか? 済まないがタダ働きはしない、相応の対価を払って貰うぞ?」

 

私が頼みの内容を言い当てた事に楯無は驚いていたが直ぐに真面目な表情になり

 

「妹の為なら幾ら払っても惜しくないわ」

 

真っ直ぐ私を見て楯無は宣言する、その目には曇りも迷いもない

 

「・・・良い目だ、依頼を引き受けよう。対価は・・・ラウラ救出の手伝いをして貰うとしようか」

 

私の頭の中には完成した打鉄弐式のイメージが有る、それから逆算して必要な工程をイメージしてみる

 

工期は大体1週間、慣らしに1週間といった所か

 

問題は簪が私を受け入れてくれるかどうか、か

 

ラウラ救出まで時間も無いのだが、仕方ない

 

「ありがとう篠ノ之ちゃん」

 

「礼は不要だ、簪は整備室か?」

 

私の問いに彼女は頷く

 

「わかった、不用意な接触は控えてくれ。私が貴女の依頼を受けていると簪に知られると面倒だからな」

 

「わかったわ、よろしくね?」

 

「任せてくれ」

 

楯無に背を向けて部屋を後にし整備室へ向かう、アニメ2期で簪が打鉄弐式をテストしていた塔の様なヤツと隣接しているアリーナの整備室に簪は居る筈だ、違ったら順番に回れば良いだけだしな

 

と、そこまで考えて足を止める

 

「・・・いかん、今は授業中だったな」

 

格好付けて出て来たが、なんとも格好のつかない事になった

 

「・・・仕方ない、整備室に先に入り待っているとしよう」

 

此方に来てから紅椿のメンテナンスもしていないので今の内にしてしまう事に決め再び歩み出す

 

数分歩き目的の整備室に到着し扉を開けようとするが、鍵がかかっているようで開かなかった

 

「・・・電子ロックか」

 

紅椿を部分展開し扉横の端末に触れてハッキングし中の情報に目を通す

 

数分で目の前の鍵に関する項目を発見しササっと操作して解錠して、中に入り再び施錠する

 

「・・・さて・・・初めまして、だな」

 

水色のISの前に佇む少女を見据え言うと彼女はニコリと笑む、ただ少し顔色が悪い

 

「・・・すまない紅椿、私には見過ごせない」

 

「構いませんよ箒、彼女を楽にしてあげて下さい」

 

紅椿に謝ると彼女からGOサインが出たので工具を展開しプログラムを表示枠に写して手早く最適化と調整を施す

 

「武装面は後回し、各部シールドバリア同士の干渉は修正、エネルギー効率を最適化して・・・」

 

時々 打鉄弐式の表情を伺いながら作業をして彼女の顔色が良くなったところで

 

「もう大丈夫か?」

 

私の問いかけに彼女はニコっと笑み頷く

 

「打鉄弐式、お前は簪が自分の搭乗者に相応しいと思うか?」

 

真っ直ぐ彼女を見据えて尋ねると彼女は真面目な表情になり力強く頷く

 

「・・・そうか、お前は簪と共にありたいのだな。ならば私は力を貸すだけ、私も技術者としてのプライドがあるしな?」

 

これは簪の為というよりは打鉄弐式の為だ、此方の彼女達も条件次第では私が認識出来る事が分かった

 

元々ISは道具ではなく相棒なのだから道具として扱っている搭乗者に合わせて彼女達を苦しめるのは私には許せないのだから、搭乗者より彼女達を優待するのは当たり前だ

 

彼女達ISコア意識との信頼関係こそが、IS搭乗者として成長出来るかどうかの1番の要因だと私は考えている

 

「簪が来るまで私は紅椿のメンテナンスをさせて貰うが構わないか?」

 

私の問いに彼女はサムズアップで答えてくれたので、打鉄弐式の横のガントリーに展開した紅椿を固定して簡易メンテナンスを始める

 

ただ本音を言えばオーバーホールをしたいところではある、世界移動をしたのだから何かしら不具合が発生していてもおかしくないからだ

 

まぁ不具合が有れば紅椿自身から申告が有る筈だから彼女自身が気付かない類いの不具合で無い限りは大丈夫な筈だ、多分

 

 

簪と打鉄弐式の件は場合によっては、すぐにかたがつく筈だから問題はラウラの方だ

 

流石に裏コードを再び使用は出来ない、また腕を斬り落とされたらたまったものじゃないしな

 

1番安全なのはタッグマッチ戦より前にシュヴァレツェア・レーゲンを私が回収して改修する事だが難しい、奥の手もあるが根回しが面倒だから使いたくない

 

 

まぁひとまずは紅椿を万全にしておこう

 

 





お待たせしました

なんかグダってる様な?

次回は簪登場予定です


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