転生したら転性した挙句に篠ノ之箒に成っていたISプラス2期 作:銭湯妖精 島風
盛大に海を満喫した翌日 7月7日、この日は原作なら様々な事が起こる日だ
まず行方不明の筈の篠ノ之 束が現れ場を掻き乱し、愛する妹の為に製作した箒専用IS紅椿を彼女へ与える
そして都合良く銀の福音が暴走(笑)して学生の筈の一夏(男)達が戦場に駆り出されナンヤカンヤで事件を解決
最後に7月7日は箒の誕生日となっている、細かいのを含めてしまうとキリがないから大まかには、こんなだろう。うん
とりあえず7月7日は
まぁ対策はしてあるし、原作通りに銀の福音が暴走なんてしない筈だ
それに原作と違い私が紅椿を手にしたのは約半年前、十二分とは言わないまでも、それなりに扱えていると思っている
そんな訳で、さも当然の様に試作パッケージの装着作業に加わり粗方片付けてしまった上に楽しそうに紅椿へ私が設計し開発をお願いしていた試作パッケージの装着してくれている姉さんは、いつもの様に放置して私は白式の試作パッケージの装着をしながら、のほほんさん達にグシオンへの装着を指示を出している
「適性な理由だが、やはり白式は白いからミーティアに馴染むな」
「確かに違和感はないかな?色合い的に」
白式はミーティアと接続する為にバイパスを形成してデータをインストールするだけで済むし、グシオンも専用に設計した超長距離移動用のブースターパックを作業用クレーンで順番に装着している
グシオンの中には勿論アキヒロが居てマニュアルを見ている筈だ
「箒ちゃん、紅椿にVOBを装着し終わったよ〜。手伝おうか?」
姉さんから声を掛けられたので空間投影された画面から目を離して姉さんの方を向くと、予定よりロケットの本数が幾らか多いVOBが目に入ったがスルーして
「姉さん、気持ちは嬉しいが少し落ち着いてくれ、一応授業だから姉さんに手伝ってもらい過ぎるのは良くない」
「確かにそうだねー、じゃぁ私は・・・あ」
私の言葉に頷き、ブルーティアーズに試作パッケージをインストールしているセシリアを発見して姉さんは何かを思い出したのか、ニコニコしてセシリアへ寄っていった
「全くやはり締め出すべきだったかも知れんな、浮かれ過ぎだ奴は」
試作品のテストを見ていた千冬さんが現れ溜息を吐きながらボヤく
「ウチの姉がすみません、織斑先生・・・後で叱っておきますので」
苦笑して千冬さんに言うと、ポンポンと私の頭を撫でて再びテストを行なっているエリアへ歩いて行った
「・・・なんだったんだ?」
「ふふ、不器用なんだよ姉さんは」
クスクスと笑い読んでいたマニュアルから顔を上げる一夏に頷いて同意する
それから1時間程で白式とグシオンの試作パッケージ装着作業は完了し、暇を持て余した姉さんが8本腕の工作作業用IS『
そして千冬さんは姉さんに石抱きをさせ、私達 専用機持ちを1人を除き並ばせる
「では、この馬鹿のお陰で予定よりだいぶ早く作業が終わったので、起動試験を開始する、試作品故に何が有るか分からん、各員十分に注意する様に、では始めろ」
「「「「はい」」」」
既に展開状態の紅椿に乗り込み異常が無いか最終チェックをしつつ隣で私同様最終チェックしている一夏へ尋ねる
「一夏、緊張してないか?」
「大丈夫だよ箒、このミーティアは箒と束さん、そしてアクアビットの皆が作った物なんだから、信用してるよ」
そう言いニコリと笑む一夏に笑み返すと、ミーティアの奥に見える鈴が、あぁまたか みたいな呆れた表情をしているのが見えたので、試験中にド突く事を心に決め
「アキヒロ、大丈夫か?」
「・・・問題ない、俺も信じてるからな」
流石に1時間以上同じ体勢だったから多少疲れている様だが、試験が始まれば ある程度は動いて大丈夫になるし、緊張もしていない様子なので良かった
「では、出力の関係でオルコットから発進させる、行け」
「わかりましたわ、セシリア・オルコット ブルーティアーズ
ストライクガンナーを装備したブルーティアーズがカタパルトで加速され舞い上がり、次々と専用機持ちが空へ飛んで行き最後に私の番になる
「篠ノ之 箒、紅椿・・・
アイドリングしていたVOBの出力が最大になりカタパルトで加速し空へ舞い上がった私を更に加速して行き、かなりのGを感じつつ空中分解しない様に慎重に機体操作を行う
「え?速っ速くない?って!?」
殺人的加速故に先に発進していた鈴を追い抜き、わざとギリギリ当たらない様に抜いた為、ソニックブーム的な奴を鈴が食らい体勢を崩す
その結果に満足しながら飛んでいると
「来るわよ箒、気を付けなさい」
突然現れて言う乙姫の言葉に頷き
「全く、誕生日ぐらい普通に祝いたい所だ」
と1人ボヤくと、千冬さんから回線が開かれ
「先程アメリカ・イスラエルで共同開発されていた試作第三世代型ISシルバリオ・ゴスペル通称 銀の福音がハワイ沖で機動試験中に金色に光る人型のアンノウンから奇襲を受け交戦し、苦勝したが全身から緑の結晶を生やして現在日本へ移動しているらしい。篠ノ之、現段階で1番近く福音の速度に反応出来るのは お前だ。手間だと思うが保護してやってくれ 命を大事に、だ」
「了解、座標の転送をお願いします」
恐らく千冬さんも嫌な予感がしているのだろう、微妙な表情をしていたが仕方ないので座標を貰う
「専用機持ちの各員にも通達してフォローさせる、お前は先行して様子を確認しろ、頼んだぞ?」
「了解」
送って貰った福音の現在位置の座標データを見て進行ルートを予想し、機体操作を行い
「福音の予測進路を転送した、嫌な予感がする。恐らく戦闘になる、フォローを頼んだ」
「無茶しちゃダメだからね?箒」
「そうよ〜次無茶して怪我なんかしたらアタシが許さないわよ?」
私の言葉に心配そうに言ってくる一夏と、からかう様に言う鈴の言葉を聞き
「分かっている、偵察を重視する様にするさ」
そう言い通信を終え、私の右肩に触れ不安そうな乙姫を見る
「そんなにヤバイのか?」
「えぇ、凄くヤバイわ。福音は完全に同化されてしまっている様ね、福音とは別の気配もあるわ、気を付けなさい」
乙姫の言葉に頷くと、遥か先に完全に同化された状態の福音を発見しガンドレイクを展開して構える
「偵察で済む・・・訳ないか」
イージスを展開し、福音から放たれたビームの帯を防ぎ回避行動を取る
やはりお互いが音速以上で飛んでいるから目視すればあっという間に接近してしまうからだろう
「とはいえ、既にセカンドシフトした後並みに強くなってる様だな・・・やれやれ」
射程に入ったので牽制する為にガンドレイクを撃つが相変わらず当たる気配が無く大した足止めにならない
「やれやれ・・・仕方ない挟み撃ちにするか」
音速以上のスピードでスレ違い私は無理矢理体勢を変えて福音の後を追いはじめるが、若干VOBが嫌な音を出してる気がするのは気のせいで良いのだろうか?
とか不安になりつつ
「予測進行ルートを更新、セシリアは進路上の小島に潜伏し福音の推進機関への狙撃を頼む、シャルロットはセシリアの近接防衛を頼む。ガーデン・カーテンの性能、期待しているぞ?」
「分かりましたわ」
「了解、期待してて」
秘匿通信を使い指示を出しながらガンドレイクを撃つが最低限の動きで躱されてしまう
「一夏とアキヒロは、そのまま進行し福音への先制攻撃を敢行、ミサイルを有りったけ食らわせてやれ、鈴とラウラはセシリアの狙撃で機動力が落ちた福音の無力化を頼む」
「うん、分かった」
「・・・了解」
「任せなさい」
「了解した」
どうやら私は自分が思っていたより信頼されていた様で皆素直に指示に従ってる様だ
正直、鈴辺りがなんか言ってくるかと思っていたのだが
そんな訳で挟み撃ちの準備が整い、作戦を敢行する
一夏とアキヒロによるミサイルの飽和攻撃に対して福音はシルバーベルによる迎撃をしながら回避行動を取る
それに合わせて、私もミサイルの合間をすり抜けながらミサイルを撃ち誘爆させてダメージを狙い、一瞬の隙を作り出し
その隙を狙い撃ちセシリアが見事に福音の推進機関を撃ち抜き機動力を奪い、ラウラと鈴が持ち前の近接戦闘能力でアッと言う間に福音の武装を破壊してみせる
そして最後に、使用限界のVOBをパージしほぼ丸裸の福音を抱き止める
「ふぅ・・・任務完了だな」
一先ず福音をスキャンしつつ旅館へ撤収を始める
「なんとかなったな」
「・・・そうね」
同化されているとはいえ、機能停止状態の福音と、治療すれば何とか日常生活を送る事は出来る可能性がある中身の人を確保したのに、未だ不安そうな乙姫を横目で見つつ考える
乙姫は福音以外の気配もすると言っていた、もしかして面倒は まだ続いているのかも知れない
まさか、旅館にフェストゥムが襲撃して来たりしないよな?
次が最終話と言ったがアレは嘘だ!!←
すみません、お待たせしました