転生したら転性した挙句に篠ノ之箒に成っていたISプラス2期   作:銭湯妖精 島風

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解放

 

 

どうにかこうにかイージスと絢爛舞踏を頼りに防戦に持ち込み、どうにか隙を作る算段を立てていると、相変わらず唐突に乙姫が姿を現した

 

「相変わらず唐突だな乙姫、どうかしたか?」

 

「私は私の役割をはたすだけよ箒、私の役割は祝福と喚起、そして道を示す事。彼女はチカラに飲まれてしまっているわ、彼女を救ってあげて箒」

 

砲弾が降る中、乙姫は私を軽く見上げて言う

 

その表情は真剣だった

 

「言われずとも、そのつもりだ乙姫。お前が・・・いや、お前達が共に有る。私は前に進む事が出来る」

 

私の言葉を聴き乙姫が頷いた瞬間、私の目の前に新しいアビリティの使用が可能になったと表示が現れたので使用を押すと、ラウラの放つレールカノンの砲弾を目視で確認する事が出来た

 

「なんだ、これは?!」

 

「それが私が貴女へ贈る祝福よ箒、恐れずに行きなさい。彼女を闇の呪縛から解き放ってあげなさい」

 

軽く動揺してしまった私に乙姫は私へ檄を飛ばし、ラウラへ意識を向けさせてくれる

 

「・・・要は今を良く見ろと言う事だな?一先ずラウラを救うとしよう、一夏の幸せの為にもな」

 

私はガンドレイクを収納し、空裂と雨月を展開し両手に握り背部展開装甲と腰部展開装甲をマルチスラスターへ起動させる

 

「ん?漸く諦めて特攻でもするつもりか?面白い、私に傷をつけられるならばな!!」

 

「では、遠慮なく」

 

明らかにナニカが乗り移っている感じになってきたラウラに答え、もう一度 新アビリティを使い加速しながらラウラへ接近を開始する

 

急激に低速になった視界に映る砲弾をギリギリで躱しラウラに肉薄し、レールカノンの砲身を二刀で6分割した瞬間にアビリティが解除され、低速化していた時が通常へ戻る

 

それを認識した瞬間に私はラウラから距離を取りラウラのプラズマブレードを回避する

 

「ちっ外したか、まぁ良い。レールカノンとは言え私へ手傷を与えたのは貴様が初めてだ篠ノ之箒、褒めてやろう!だが、今からは容易くはないぞ!!」

 

そう言いラウラは眼帯を外し本気モードになり、プラズマブレードの切っ先を私へ向ける

 

「では、お互いに本気になった訳だな?盛り上がって来たじゃないか!!」

 

とりあえず煽りつつ次の出方を考える

 

新アビリティに ついて分かった事は、私以外が低速化する事、制限時間が存在する事、使用後にはインターバルが必要な事、アビリティを使用すると疲労感を凄い感じる事

 

ラウラの様子を見た感じ、私の動きが瞬間的に光速化したりする類いのアビリティでは無く、私の思考や感覚が光速化し周りが低速に映るのだろう多分

 

それなら使用後の疲労感も私なりに納得出来る

 

つまり、1日に際限なく使えるアビリティでは無い訳だ。疲労感から考えると後1度、無理しても2度が限界だろう

 

ただでさえラウラとの戦闘は神経を使うのだから

 

そんな訳で私は出来るだけアビリティを使用せずにラウラと戦う事にした

 

「近接戦闘ならば、私も代表候補と渡り合えるか。ギリギリでは有るが」

 

「ふん、貴様に私が合わせてやっているんだよ、ヴァカめ!!」

 

そう言いラウラは私へ回し蹴りを食らわせ隙を作り、右手を私に向ける

 

直感でAICが来ると感じ取り、無理矢理イージスを私とラウラの間に割り込ませてパージし空裂と雨月を地面に刺して体勢を整えて、アビリティを使用してマルチスラスターを全開にしてラウラに突貫して、某黒の剣士の様に16連撃を叩き込むと制限時間が来てアビリティが解除されラウラが吹っ飛んで行き壁へぶち当たるのを肩で息をしながら睨む様に見る

 

「はぁ・・・はぁ・・・さ、流石にキツい、か・・・だが、本番は此処からだな」

 

軽く滴る汗を手の甲で拭いながら、放電しながらVTシステムを発動させ、その姿を変貌させて行くシュヴァルツェア・レーゲンを視界に収めて気を引き締める

 

「箒、アレが発動してしまった以上もう猶予は無いわよ」

 

「分かっているさ乙姫、奥の手も奥の手で使えば私も無事な保障も無いが、次の一撃で決める」

 

完全に現役時代の千冬さんを模した型になったシュヴァルツェア・レーゲンを真っ直ぐ見つつ空裂と雨月を収納し、イージスの裏コードを起動する

 

パージした物以外のイージスを1度待機モードにし右腕の周りに配置して時計回りに回転させ、各々もドリルの様に回転を始めイージスを展開するとイージス同士のビームシールドが干渉して火花が散り始める

 

「裏コードGB、突貫!!」

 

最大加速で真っ直ぐにラウラへ突っ込み振り下ろされる刀を無視して泥と化したシュヴァルツェア・レーゲンの半身を粉砕し、左肩から焼け付く痛みを感じつつ直ぐに右腕の全てをパージし、無理矢理踏ん張って右腕で落ちてくるラウラを受け止めて、座り込む

 

「・・・一先ずラウラは無事だな、良かった」

 

自分の身体がラウラの枕の様な形になる様にしながら地面に寝そべると紅椿が解除される

 

「お疲れ様 箒、もうじきシャルロットが来るわ。あとは彼女と大人に任せてしまいなさい?その方が傷の治りも早くなるわ」

 

「そう・・・だな、おやすみ乙姫。嗚呼・・・一夏に怒られてしまうかもしれない・・・」

 

乙姫の呆れた表情を見つつ呟くと、私の意識はプツリと切れてしまった

 

 

 

 






無理矢理ですが、ラウラのイベントを前倒しにして終わらせましたw


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